-悪夢EX Epilogue-
季節は春。吹く風も徐々に暖かくなりつつある頃。聖エクセレント女学院では卒業式が執り行われていた。
厳かではあるが雰囲気はどこか重苦しく、悲しみに満ちた式は続く。それもそのはず。卒業生達が座るはずの席。その中の一クラス分は全て空席となっているのだから。一時は卒業式自体を自粛する可能性すらあったのだ。
あれから……修学旅行の失踪事件からかなりの時間がたった今も、事件は未解決のままだった。当局の必死の捜査にもかかわらず、未だに手掛かりの一つも見つけられず、迷宮入りとなってしまった。全員死亡。それは公式発表ではないが、誰もが改めて実感してしまう。全てであり事実だから。どんなに認めたくなくても認めざるを得ない。もう、少女達が帰って来ることはないだろうと、どんなに強がっても悟らざるを得ない。諦めが事件を風化させていく。
連れ去られた少女達は皆、忘れ去られていく。当時は散々騒がれたが、今では殆ど報道されなくなっていた。そして、誰もがそういうものなのだろうと理解してしまっていた。世間ではありとあらゆる事件が日々起こり、埋もれていくのだから。
あの忌まわしき場所。少女達が監禁され、過酷な凌辱の日々を過ごすことになった所。山奥の打ち捨てられた廃村にあった古い校舎。そこは今、かつて木造の建物があったであろうことすら想像できないような、崩れ落ちた残骸のみが残っていた。
紳一と直人の死後。残された二人の男。木戸と古手川は早速とばかりにタブーを破る。紳一が選んだ娘達を思う存分犯し尽くした。紳一の凌辱により、既に自我を崩壊させていた少女達は何も云わず、反応すらおぼろげなまま、ただひたすら男達による凌辱を受け入れた。
『いい締まりだぜ』
『あ、ふ……あ、あ……』
黒髪の美少女、文。四つん這いにされた彼女は木戸の巨大なものをアヌスに突き立てられていた。何度も出入りを繰り返し、同時に背後から胸を握りつぶすように揉まれる。貞操観念の強かった娘にとって、その辱めは今も心をえぐる。
『ふぉっふぉっふぉ。ええのう。ええのう』
『ん……ん……』
古手川は、紫音の口を犯していた。大きく口を開けさせ、道具を扱うように激しく腰を動かす。醜悪な老人のものを、紫音はただ無表情のまま受け入れていた。プライドの高い、箱入り娘の面影は、もうなかった。
延々と続く、陵辱の時間。他の娘達も同じような仕打ちを受けていた。
それから更に時間が経過した。いい加減と云うべきか、男達が少女達を凌辱し飽きた頃のこと。男達は少女達を地下牢に閉じ込め、鎖で繋いだまま出て行き、二度と戻らなかった。激しい凌辱で壊れ、動けず、食事すら与えられなくなった少女達は衰弱し、一人、また一人と絶命していった。そしてそれだけではなかった。男達は立ち去り際に、あることをしていった。証拠隠滅の為に、校舎の各所の柱に鋸で切り込みを入れておいたのだった。
そうして時は流れ、建物自体が揺れるくらい強い風の日のこと。柱がめきめきと音を立ててきしみ、やがて轟音を立てて校舎は倒壊した。地下室へと続く階段も、少女達がいた地下牢も完全に埋め尽くされた。……そうしてやがて灼熱の夏が訪れ、辺り一面には草木が更に生い茂り、校舎の残骸も土へと返り全てが消え去ることとなるだろう。後には何も残らない。
身も心も犯され、汚された揚げ句無残に殺された少女達24名。その魂は決して昇天することなくその場に留まっていた。生霊となってしまった少女達は皆、自分達が受けた凄惨な仕打ちを思い出しては悲しみ、涙を流し、あてもなく助けを呼び続ける。誰も来ることのない所で同じことをずっと繰り返す。永遠に。
一連の事件は、少女達の家族や友人にも多大な影響を与えた。ある者は破産し、ある者はショックのあまり仕事を続けられなくなり、ある者は一人娘を失ったことに絶望して自殺し、ある者は何かに追われるようにして、住んでいる土地を離れていった。
それでもひたすら残酷なまでに、時は流れていく。
……とある街の、公園の茂みの中。夜。
「あ、あ、あ……こん、な……こんな……こと……あぅっ」
「ふぉっふぉ。いいお乳をしておるのう」
聖エクセレント女学院の制服を着た少女と、それに覆い被さりながら犯す古手川がいた。胸の大きな少女は、上着のボタンを下着ごと引きちぎられ、露にさせられた胸を揉みしだかれていた。そうして、ろくに愛撫もされないうちに、大きくそそり立ったものをアヌスへと突っ込まれていった。
「そりゃ!」
「いっ……」
めり、と音を立てたような感じがした。入れた直後から古手川の動きが激しくなる。
「痛あああああいっ! 痛いよっ! 痛いよぉっ! うああああっ!」
直後。少女の絶叫が響く。激痛と、羞恥と、恐怖に耐えながら。
古手川は煩わしそうに少女の口を手の平で塞ぎながら、容赦なく腰を進めた。
「やはりええのう。尻の締まりも最高じゃ。あの娘達を思い出すのう」
快楽にため息を付き、古手川が何げなく漏らした一言。少女は目を大きく見開いて、口をわなわなと震わせる。思い当たる節があるから当然のことだ。
「なっ。……ま、さか?」
昨年の事。少女が通う学園で起きた事件。修学旅行中に一クラスが誘拐された。その首謀者はまさか、あなた達が? と少女は問い詰めようとした。
「おっと。何か聞こえたかの?」
「ひっ!」
古手川の目が大きく見開かれた。殺意に満ちた目に、少女は悲鳴を上げようとしたが、恐怖におののいて言葉が出なかった。古手川の失言だった。聞いてはいけないことを聞いてしまった。その瞬間、少女の命運は定まった。古手川は、口封じのために少女を犯し殺すことにしたのだ。
(いやああああああああああああっ!)
古手川は、少女のアヌスが裂けてしまいそうなくらい何十回も貫いて、胸が引きちぎれそうなくらいに強く握り潰しては揉み回す。制服を強引に剥ぎ取り、全裸にさせる。そして、あっさりと処女を貫く。痛みなど関係ない。壊れるまで犯す。
痛みと悲しみの中、少女は失神してしまうが。その間も古手川の凌辱は続いていった。むしろ都合が良いとばかりに激しさを増した。二度と立ち上がることすらできないようにと。
少女が気が付いた時。深い茂みの中の、太い木に体をくくりつけられていた。ロープで何重にも縛られ、身動き一つとれない。それだけではなく、制服の上着を利用して頭を縛られ、何も見えない。助けすら呼べなくするために詰められた物……口に異物感を感じるが、もはやそれが自分の下着であることなど少女にはわからなかった。冷え切った体に感覚などありはしなかった。
古手川は立ち去り際に云った。薄く、愉快そうに笑いながら。真冬の夜は寒いじゃろうが、風邪を引かんようにな。と。
「う……ぐ」
無意識のうちに、少女のむき出しにされた股間から、しゃああ、と音と湯気を立てて飛沫が流れ落ちた。少女は壊され、放置された。
……木戸大門。依然として勝沼財閥の実動トップである彼の精神構造も、古手川と同じようなものだった。時折、その強大な財力を持ってして無抵抗な少女を犯した。時に卑劣な手段で陥れ、時に強引に誘拐し、少女達の逃げ場を奪っていった。
「い、や、あぁぁ」
紳一の手にかかり犯され、壊され、そして殺された少女の中に、松澤礼菜と云う名のトップアイドルがいた。木戸はそのことを思い出し、彼女が所属していた事務所に目を付けたのだった。そうして今、礼菜の後輩に当たる若手アイドルを監禁し、犯している。少女達は、世間一般では、行方不明と云う扱いになっていた。それもこれも、すべて木戸が情報操作を行ったのだ。
「へへっ。アイドルのケツはやっぱり締め付けがいいみたいだな」
「う……ううっ。ひいっ!」
暗い地下室には三人の少女。名はたかえ、蛍子、真紗絵。生前の礼菜を慕っていた少女達。既に全員全裸にされ、処女を奪われていた。木戸は三人が所属している事務所を陥れ、破産に追い込んだのだった。少女達は云わば、借金のカタに取られたようなものだ。
「いい胸だ。……もっと腰を振れ!」
「あ……や……。痛いぃぃ……」
大きな胸を捕まれ、形が変わるくらい強く揉まれる蛍子。その後ろには手足を縛られて拘束された真紗絵とたかえ。三人とも中に射精され、秘所からは白い精液がとろりと垂れていく。破瓜の痛みにしゃくりあげ、目を伏せながら涙をこぼす。
「まだまだ五回はしてやるからなぁっ! おらぁっ! シャンとしろぉっ!」
「あっ……ああああっ。いやあああっ! 痛いいいいっ!」
四つん這いにして突くたびに、少女は痛々しく悲鳴を上げる。木戸はそれを聞き、嬉しそうに腰の動きを速める。少女達が壊れて動けなくなったら、物を処分するかのように捨てるのだろう。囚われの身になった時点で、少女達の未来は失われていたのだ。思う存分悲鳴を上げてもらわねば……。
古手川と木戸。二人による凌辱は更に続く。……かに思われた。だが。
「う……あ、あぁぁぁ……あ、あ……」
……山の奥。夜の森。月の光も差し込まない暗闇の奥で、古手川はいつものように少女を犯していた。既に何度目かの膣内射精を行ったのか、少女の瞳は虚ろだ。
古手川は車で無理やり連れ去った少女を、そんな所に連れ込んではじわじわと犯してきたのだ。少女のすぐ側には引きちぎられたであろう下着とブラウス、脱がされたスカートと放り投げられた鞄が中身ごと散乱していた。恐らく、下校中を狙われたのだろう。自分の身に何が起こったのか、知る暇もなく汚された。
「ふぉっふぉ。気持ちいいのう」
組み伏せられ、身動き一つできない少女のアヌスの中を何度もうごめき、またも射精した。背中にしびれるような快感が走る。と、そんなとき。
「あ、う……」
古手川は射精し尽くして脱力し、少女の上に覆いかぶさって倒れ込む。突如、衝撃を感じた。
「ぐっ」
凌辱に次ぐ凌辱。完全に精神を壊された少女に残った、わずかな自己防衛本能。少女は無意識のうちに側に落ちていた石を握りしめ、古手川の頭を強打した。ごん……と鈍い音が小さく響いた。固く、重い衝撃。
古手川は頭を押さえ、のたうちまわる。そうして少女をその場に置き去りにしたまま、歩み始る。頭からは血が流れ、視界が遮られる。
「う、あ……あ、あああ……お、お……」
歩みが定まらない。泥酔したようにふらふらと崩れ落ちては体勢を立て直そうとしてかなわずよろめく、そして。
「お、あああああっ! ぐっ! あああああっ!」
転げながら木々にぶつかりつつ、深い谷底へと落ちていった。地獄のように暗い、闇の底に。それが古手川の最期。誰も知ることのない死。犯した罪の割に、軽すぎる死。
……木戸の最期。それは、あっけないほど突然に起こった。
「ぐ……あっ」
人のいない路上にて、刺された。ただそれだけだった。彼はその強引な経営により、数え切れない程の恨みを買っていた。待ち伏せしていた者は何も云わず、すれ違い様に木戸の腹にナイフを突き立てた。彼が驚く間もなく刃は引き抜かれ、再び突き立てられた。そうして十数カ所をめった刺しにされた。恨みのこもった一撃。うずくまるようにして木戸は倒れ込み……それから何十分もして、ようやく発見され、病院に送られたが手遅れだった。辺りは血まみれになっていた。
彼の死により、少女達の行方や一連の失踪事件など、解決への道筋は完全に絶たれた。聖エクセレント女学院失踪事件の関係者は全員他界し、真相は闇に葬られたのだ。
…………
「ぐぎゃああああっ! お姉さま! お姉さまぁっ! あああああっ!」
「あああああっ! 痛い痛い痛いいいいい〜〜〜!」
暗く、ゴミが散乱している廃墟の一室。剥き出しになったコンクリートは牢のように硬く、冷たい。その中で、二人の姉妹が立ったまま背後からアヌスを貫かれ犯されていた。姉の名は園田みちる。妹は園田瑠美。園田グループ会長の娘。かつての勝沼財閥とも関係が深かった一族だ。
男達……。浮浪者のような大男は草陰茂。他に、高校生と思しき制服を着た男が数人いた。兼田巌、久賀聖仁、長浜直之。それぞれの体には木戸、直人、古手川が憑依していた。彼らが少女を犯すためだけに利用している肉体だった。
夏休み。スリルを求め、それに加えて納涼ということで旧校舎で肝試しをしていた少年少女達。その中に、恐るべき亡霊が潜んでいる事など知る由もなかった。結果的に少女達は全員徹底的に犯され、少年達は体を乗っ取られた。
これはその後の事。古手川が目を付けていた少女……園田姉妹を陥れ、二人揃って犯しているのだ。
「どうだ。姉妹そろって尻の穴を犯されるのは」
「きゃああああああっ! やめてえええええっ!」
茂は瑠美を犯していた。おしとやかな性格の彼女も激痛に耐えきれず、絶叫する。
「へへっ。クソアマはケツを塞ぐのが一番だぜ」
「もういやあああああっ! 助けてえええええっ!」
巌の体に憑依した木戸。みちるのアヌスを何度も貫く。彼女のプライドはずたずたにされ、惨めに脂汗を流し、涙と鼻汁と涎を垂らし続ける。
紳一を筆頭に。直人、木戸、古手川。聖エクセレント女学院の事件より数年。彼らの魂は決して昇天できず、この地に留まり続けていた。その中の一人。古手川。気が付いたら自分は霊となり、現世をさまよっていた。そうして戸惑う間もなく、異変は起こる。
『なんじゃ?』
夜の公園。男のうめき声を聞き、その方向へと向かって見る。……そこには浮浪者の男が一人、倒れていた。頭から血を流している。恐らく交通事故にでも遭ったのだろう。脳をやられて死んでいた。が……その他の部分は生きているようだ。
『お……?』
何かに利用できないか。そう思い、取り付いてみる。指が動いた。それだけではなく、腕も。立ち上がって動くことすらできた。まだ取り付いて間もないせいか、肉体と霊がうまく融合せずに歩みはふらついたが。男の記憶が古手川の中に流れ込んでくる。
『ふぉっふぉ。こりゃあええわい』
男の名は草陰茂。車に当て逃げされて、脳死した。近くの学校……聖セリーヌ学園の廃校舎に住み着いていて、時折少女を犯したりしていた。自分達の同類とも云える種類の男を古手川は『使える』と思い、行動を開始した。
自分がこうして昇天できずに留まっていると云うことは……彼らもまた、同じだろう。そんな気がしたから。すぐに再会できるような予感がした。ならば、準備をしておかねばならない。彼らが戻るのに相応しい環境を。それが自分の使命でもあるし……そもそも古手川自身が強く望んでいたことだ。
『なるほどな』
事後報告になりますが、と古手川は云った。
紳一は古手川による一連の説明を聞いて納得した。もしかしたら、別の未来というものも存在するのかもしれない。例えば自分らが捕まって、法のもとで処罰されているような。極めて間抜けだが、あり得ることだな。と、紳一は思った。そして幸か不幸か、自分はそんな未来とは無縁だった。後はやりたいことをやるのみだ。
勝沼財閥再構は勿論のこと。するべきことは多い。だが、今は一つだけでいい。
『爺。少女を用意しろ。それと、お前達の体もだ』
古手川はうやうやしく頭を下げる。全てはこれからなのだ。何も心配する必要などない。
凌辱の宴が再び始まった。
「あ……あ……いや、だぁ……」
早朝。体操着とジャージを着てジョギング中だった少女、朝香。木戸によって路地裏に連れ込まれ、四つん這いにさせられて犯された。突然の事に、呆然としてしまう。
朝香は既に何度目かの射精をされていた。そして、今も。その度に、ポニーテールの髪が揺れる。木戸は爪が食い込むくらい強く朝香の尻を掴み、揉む。
「まだ終わりじゃないぞ」
「もう、や……あ……」
「ふんっ!」
強く突かれ、朝香は潰れたような声を上げる。
「ひぎゃっ! あが、あっ! 裂け……ちゃう……」
木戸が朝香のアヌスに挿入したのだ。木戸は朝香に散々突き立てた揚げ句に射精し、服を全て剥ぎ取ってから立ち去った。赤いブルマも、シャツも、ジャージも全て。朝香の秘所とアヌスは痛々しく晴れ上がり、精液と血の色に染まった。
朝香は全身を精液まみれにさせられ、傍らに置いてあったゴミの中に転がされた。まるで捨てられたかのように。朝香はぴくりともしなかった。
この界隈で、そんな事件が多発した。
「い……痛い痛い痛いいいいっ!」
ただひたすら泣き叫ぶ少女。小夜子。長い髪を振り乱しながら耐える。
「いいぞ。もっと動かせ」
「いやああああああっ!」
「フハハハ。その調子だ!」
「ひいいいいいいっ!」
そこはタクシーの中。帰りが遅くなったので利用したらしいが、丁度当たりを引いてしまったようだ。彼女の中には大きなものが完全に入り込み、激しく揺さぶられる。
散々汚された揚げ句用済みにされ、制服を剥ぎ取られて路上に捨てられた。
「お尻……が……ああああ……」
聖セリーヌ学院の旧校舎の中。犯されて全裸にされたアイドル、七瀬星花。アヌスに出され、呆然としながら呟いていた。
そしてその目の前で、星花のライバルでもあるアイドル前島えみるも犯されていた。
「あっあっあっあっ! ひいいいいいっ!」
それだけではない。更に星花と仲の良いアイドル、北野美衣亜も一緒だった。
「ひあああああっ! やあああああっ!」
三人のアイドルを散々犯した後。男達は薄く笑いながら、更にサディスティックな行為を続ける。
「いやあああああっ! 痛いいいいいっ!」
「ひどい! ひどすぎるよぉっ! こんなの……こんな……の……あうっ!」
えみるのファンと思しき少女が二人、連れてこられて、凌辱された。陽子とまなみと云う名らしい。
全て思うがままだった。
あの時。聖エクセレント女学院の少女達を誘拐した時と何も変わりはしない。
そう云えば、と紳一は思う。自分も含め部下達も現世への未練が強く、昇天できずに留まり続けている。となれば。かつて自分達が犯した少女達はどうなのだろう? 疑問に思い、古手川に調査を命じた。
それから数日後。
「いやあああああっ!」
少女の悲鳴。しかし、誰にも聞こえることはない。それもそのはず。
あの場所。かつて聖エクセレント女学院の女生徒達を監禁していた校舎。その跡地。草むらの中に、崩れ落ちた残骸。その辺りに、昇天できない少女達の霊がさまよっていた。
「久しぶりだな」
「あ……あ……」
やはりな、と紳一は思った。そこには紫音がいた。文がいた。帆乃香がいた。あの時の誰もがこの地に留まり続けていた。行き場のない地縛霊となって……。紳一達は当然のことながら、凌辱を始める。仮の肉体から抜け、霊体になって。死しても尚、凌辱の宴は終わらない。男達の姿を見て、後ずさりするもその場からは逃げられないようだった。すぐに捕まってしまう。
「う、うう……あ、あぁぁ! も、もういやあああああっ! こんなあああああっ! 許してええええっ!」
柚流のアヌスに激しく突き立てながら、放尿を強要。しゃあああ、と飛沫がこぼれる。皆が目を背ける中、あえてやらせる。クラス委員長の威厳もプライドも、ずたずたに引き裂く。
「ああああああっ! やめてやめてやめてええええっ! 助けてえええっ!」
文のアヌスと秘所を同時に犯す。凄惨な行為に、文は目を見開いて絶叫。結婚まで守るはずだった貞操は、あまりにも軽く扱われた。
「う、う。ミントとミンツを返してえぇぇ。返してよぉぉぉ。うああああっ! パパぁっ! ママぁっ! いやあああっ!」
かつてぬいぐるみだったであろう破片を握り締め、懇願するひな。そのアヌスを犯す。犯しながら男はひなから破片を奪い、踏みにじる。
「ボ、ボク達を……帰して……。もう。もう……いいでしょ……もう……う、うう。あ、……あぐ! あうっ! あうっ!」
しゃべる暇すら与えない。彩乃は全身を愛撫されてから犯された。特にアヌスを念入りに。小柄な体を持ち上げられ、宙に浮かされたまま何度も。
「いやああああっ! やめてええええええっ! もういやああああああっ!」
帆乃香の豊満な胸はおもちゃのように扱われた。乳首を摘まれ、吸われ、その度に嫌悪感に満たされる。何度も続くパイズリと射精に、眼鏡はべとべとに汚された。
「きゃああああーーーーっ! うぐうううううっ! 痛いいいい!」
かすみは四つん這いにさせられ、犯されながら激しく尻を叩かれていた。ぱん、ぱん、ぱん、と痛々しい音が響く。真っ赤に腫れていく。
「うっ……ぐ、う、うう、う……」
延々と続くフェラチオ責め。ひかりは体中を白く染められていく。
他のクラスメイト達にも、男達は愉快そうに笑ってから云った。お前達もすぐ犯してやるからな、と。それを聞いて少女達はすすり泣き、びくっと体を震わせる。そして……。
「そういえば、お前達にも姉妹がいるんだよな」
紳一は少女達のプロファイルを思い出した。少女達の表情が凍りつく。ま、まさか……まさか、そこまで。自分達の全てを奪い尽くして尚、そこまでするの。と、少女達は思った。
少女達の更なる絶叫と、絶望に満ちた表情を思い浮かべると楽しみで仕方がなかった。数日後。紳一達はその計画を実行に移すことになる。
「帰り……た……い」
凄惨な光景を目の当たりにして、誰かがそう呟いた。
それは、絶対にかなわない願い。
悪夢は終わりはしない。
どこまでも、続いていく。
-了-