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終わりなき悪夢










 正真正銘のお嬢様や人気アイドルが何人も通っている事で有名な聖エクセレント女学院。それもとびきりの美少女揃いで、世の男性にとっては尚更気になる存在。そんな名門女学院のとある一クラスについて簡単に紹介するならば『今時珍しいくらいにみんな仲良しで、とても息の合ってるクラス』とでもなるだろうか。そのくらいにいつも和気あいあいとした雰囲気で、とにかく誰もが明るく楽しくしていて、放課後や休み時間など笑い声とおしゃべりが絶えないくらいに賑やかだった。勿論、元気さのあまり時折喧嘩をしたりもするけれど、いつの間にか仲直りしてしまって、気が付いたらまた楽しくおしゃべりをしていたりする。人見知りがちで怖がりでおとなしい娘も、生真面目で落ち着いていて大人っぽい娘も、無邪気で子供っぽくて元気に駆け回ってるような娘も、男勝りで姐御肌で強気なくせして結構純情な娘も、みんなで一つ。誰もが皆、楽しいクラスを構成する為に欠かせない、かけがえのない構成要素なのだと認めている。まさに、学園生活の最後にこういうクラスに巡り会えたのは最高の幸せだったなぁと、誰もがそう思うような楽しいクラスなのだった。
 卒業までみんな、ずっと変わらないのだろうねと誰かがそう言うと、どこからか反論する声。卒業してからもずっと変わらないに違いないよ。みんなで連絡を取り合って、時々同窓会で会って楽しく遊んだりおしゃべりしたりしているに違いないよね。うんうん、そうだよね、と誰かが調子よく相づちを打って、自然と笑い声に変わっていく。誰もが信じて疑わず、楽しい未来の姿を想像しつつも、今この貴重な時間が少しでも長続きして欲しいなと、ちょっとセンチな気持ちになりながら思っていた。
 ――それもこれも全ては過去の話。みんながずっと楽しみにしていた修学旅行。その最中に起きた凄惨な事件によって、全て壊されてしまう。巻き込まれたのは不参加だった愛を除いたクラス全員。異常性欲者達の毒牙にかかり、徹底的に輪姦されるまでのことになる。
 樹海と呼ぶのに相応しいくらいの深い森に囲まれ、鬱蒼とした山奥の一角。数十年程前に廃村になり、誰の記憶からも完全に忘れ去られた場所に、それは存在していた。打ち捨てられ、今にも崩れ落ちそうな佇まいの小学校跡。人っ子一人いないはずの古い木造校舎はしかし、とある男の意志によって極秘のうちに手を加えられ、近代的な改修を施されていた。外部からのカモフラージュのため、廃屋のような外見はそのままに、主人の性格に合わせて内装は清潔かつ厳かで落ち着いた雰囲気にされていた。何故そのように奇妙な事をする必要があるのか? 目的はただ一つ。これから彼の手中に落ちるであろう、青き果実達。すなわち、無垢な美少女達を痕跡一つ残らせずに連れ去って校舎内に監禁し、凌辱の限りを尽くそうとしていることに他ならない。そして不運にも、聖エクセレント女学院の一クラスが目を付けられてしまったのだった。新進気鋭のトップアイドル松澤礼菜。日本有数の巨大財閥・西九条財閥の令嬢紫音。他にも魅力的な面々が所属しているクラスに、狡猾な罠が仕掛けられた。
 事を企てたのは勝沼伸一。日本でも有数の規模を誇るであろう勝沼財閥の御曹司であり、不治の病に冒されて余命幾ばくもないと言われて久しい男。彼は亡くなった両親から莫大な財産を相続し、金に不自由などまるでなく、あらゆる事を思い通りにしてきた。――ただ一つの事を除いて。何一つ不自由することの無い人生を送ってきた彼の不満。それはあまりにも人間的で、単純すぎる欲望。病に倒れ、朽ち果て行く運命ならばもはやそれもよかろう。だが、このまま何も成せないまま死にたくはない。どうせ死ぬのならば、その前に成してやろうではないか。汚れ無き美少女数十人を我が手に! そしてその処女を無残に散らしてみせよう。淡い夢も未来も、大切な思い出も全て無残なまでに蹂躙してやろうではないか、と。生に対する憎悪を込めて、そう誓ったのだった。
 紳一に忠実な部下達も賛同し、計画は周到に練られていった。紳一が幼少の折から仕えている醜悪な老人、古手川厳三郎。紳一と同じくらいに若く、美形と言える顔立ちではあるものの眼光は鋭く、主人の命令ならば人を刀の錆にすることなど何とも思わない冷酷な男、椎名直人。サングラスをかけ、いつも葉巻をくゆらせている、見るからにヤクザとわかるような大男、木戸大門。悪知恵の働く古手川に加えて冷酷非情な直人、二人とは事なり粗暴な木戸。共に歪んだ精神を持ち、慈悲の心などかけらもない三人の部下は主人の望むがままに計画を進めていった。全ては来る日の為に。
 紳一の欲望を満たすため、獲物の選定は慎重にかつ念入りに行われた。部下たちは幾つもの候補を洗い出しては極秘の調査を行い、少女の顔写真と詳細なプロフィールをまとめ、紳一に提出した。そうして更に時がたち、遂にとある女学園の一クラスが標的にされることになるのだった。
「ふっ。楽しいことになりそうだな」
 紳一が静かにつぶやいた。今にも少女達の恐怖に震え上がった表情や、悲鳴が聞こえてきそうな気がした。考えるだけでわくわくしてしまう。部下達三人はもとより、紳一にとっては少女達自身やその家族の人生がどうなろうが知ったことではないのだ。どんなに酷い目にあわされようが、許しを乞うて泣き叫ぼうが、少女達の存在は自分を満足させる為の物でしかないのだった。もしも、だ。もしもそれを咎める者が少女の中にいるとするのならば、思い切り見下しながら言い放ってやる。物が偉そうに口を聞くな。お前達はおとなしく慰み者にされていればいいんだ。勝沼紳一とその部下によって女にしてもらえることを光栄だと思うんだ、と。その時少女はどんな表情を見せ、何を言うのだろうか?
 ――それから数カ月後の事。ついに計画は実行に移された。修学旅行の移動中に少女達が乗ったバスが行方不明になったとテレビのニュースは告げていた。バケツを引っ繰り返したと表現する程激しい雨の中、痕跡も無く忽然と消え去ったと。バスも、二十数名の美少女達も神隠しにあったかのように突然姿を消した。実際には、バスを乗っ取った紳一の部下達の手により引率の教師と運転手は少女達の目前で無残にも殺害され、恐怖の余り抵抗すらできない少女達は山奥のアジトへと連れ去られ、監禁された。男の手には散弾銃と、鋭利な輝きを見せる日本刀。暴力による恐怖に、少女達は言葉もなかった。無論、その後も監禁されてだけで済むはずがなく、男達の欲望に目を血走らせ、たぎるものを押さえ切れない逸物により少女達の純潔は瞬く間に奪われていったのだった。
 バスジャック事件の発生からどれほどの時が経過したことだろうか。少し動くだけで木造の床がギシギシと不気味に鳴る教室内にて、少女達がずらりと並ばされている。前述した礼菜に加えて西九条財閥の令嬢西九条紫音、クラス委員長にして某巨大銀行の頭取を親にもつ梅宮柚流に茶道家元の娘桜乃森文。眼鏡をかけた控えめな少女二階堂帆之香に続き、新人女優の一條せりか……他にも十数名の少女達が疲れきった面持ちで集められていた。少女達全員に共通していることは、持ち物全て……制服の上着やスカートはおろか下着まで一枚残らず剥ぎ取られ、全裸にさせられているという事と、四つん這いという羞恥極まる格好にさせられているという事だった。更にそれだけではなく、少女達の両腕には太く堅い革バンドが巻かれた上に、冷たい鎖で両手両足を床に繋がれたまま固定され、もはや逃げ出すことはおろか、四つん這いの格好を崩す事すらできないでいる。元より、少女達の細腕では男達に抵抗することなど到底適わなかった。それ程までに少女達と男達の力関係の差は歴然としているのだ。
「う、うぅぅっ! くうぅぅぅっ!」
 恥辱の余り、込み上げてくる嗚咽を歯を食いしばって堪えている者の一人に礼菜がいた。無論、礼菜に限らず誰もが皆きつく目を閉じたり震えたりしている。全員、一度は紳一達の誰かによって犯され、大切な人に捧げたいと思っていた処女を奪われていたのだ。どうしようもない恥ずかしさと悔しさと、あまりにも理不尽な事をされているという事実と、最低な男たちへの怒りはしかし、無力さの余り涙をこぼすしかなかった。望まない性交によって犯される恐怖……子宮にまで届かんばかりに、膣内奥深くに射精され新たな生命を孕んでしまうかもしれない事。それも見ず知らずの男達……自分達を悲惨な目に合わせ、引率の先生と運転手の生命を虫けら以下と見なしながら殺害した、冷酷で最低な連中。そんな相手の性器を口や膣内にねじ込まれ、精液をなすり付けられている。それどころかお尻の中にすら。死んだ方がましだと誰しも思った。だが……男達は言った。死んだらその分お友達を酷い目にあわせるぞ、と。少女達にはもはや、黙って苦痛に耐えるしか道は残されていないのだ。
「ふぉふぉ。こうずらりと尻が並んでいるというのは、なかなかに絶景ですのうお坊ちゃま」
 古手川が見下ろすように笑いながら言う。無理やり高く突き上げられて一列に並んだ尻。少女達はもはや尊厳のかけらすら与えられてはいない。少女達の名前も容姿も性格も、プライドはおろかこれまでの人生など今は何の意味も持ちはしない。この場ではただ、男達の欲望を叩きつけられる人形に過ぎず、人としての尊厳などもはや男達が全て奪い去ってしまっていたのだから。
「そうだな」
 紳一が素っ気なくつぶやく。少女達の痛みも恥じらいも全て他人事のようだった。神にも等しい立場故に、捕らわれの身となった少女達を見下しながら観察している。
「いやあっ! は、恥ずかしい……っ! こ、こんなところ見ないでください……! い、いや、いやぁ! 服を……着させて! 制服を返してください! お願いですっ!」
 特に貞操観念の強く、今時古風とも言える性格の娘、文は震えながら頭をふり、嫌々と泣きじゃくり続けた。艶やかな黒髪がふわりと舞う。
「う、う。ママぁ……。あ、触ら……ないで。あうぅぅ。こ、こんな格好……嫌だあぁぁ!」
 男達に散々犯されながら、大好きなぬいぐるみを強奪された揚げ句ナイフでずたずたに引き裂かれ、悲嘆にくれていた少女、如月ひなが母の助けを求めてしゃくりあげる。裸なのに髪を飾る可愛らしいリボンだけが残され、余計に寒々しく見える。ひなは古手川によってお尻をまんべんなく撫でられ、震えながらいやいやとかぶりをふった。
「こ、今度は何をするつもりなのよ! こんな事して何になるって言うのよ! 離しなさいよ変態! 抵抗できない女の子を痛めつけて傷つけて喜んでるなんて最低! あんた達なんて人間じゃないわよっ! うう、こ、こんな物! 離してよ! 離しなさいよっ! 離してえぇぇっ!」
 この期に及んで尚も強気を貫くせりかだったが、流石にその視線も語気も弱々しく迫力に欠ける。少女達の首に巻かれた革バンドも鎖も非常に堅く、少し揺さぶったり引っ張ったくらいではびくともしない。せりかの長い巻ロールにした髪も、以前紳一によって乱暴に捕まれ、くしゃくしゃにされていた。せりかは注目の若手女優であり、本人の両親もまた名優と称されている。せりかも礼菜と同様、両親と同じように大きな夢を追い求めている少女だったが、現実の醜さに触れ、いつしか男が大嫌いになっていた。それなのに、大嫌いな男に凌辱された。そして今また、一番嫌いなタイプの男が目の前にいて、自分を痛め付けようとしているとわかるのだ。その敗北感はせりかの精神を蝕んでいく。
「何をするつもり、か。ふん」
 明らかに虚勢を張っているせりかに対し、椅子に腰掛けながら少女達の様子を見下ろしていた紳一が冷たく言い放った。
「簡単な事だ。薄汚れた豚よりも惨めなお前達の境遇を思いやって、今よりも更に悲惨な目にあわせてやろうと趣向を凝らしてやったのさ。見苦しく喚きながらすっ裸にひん剥かれた揚げ句、俺たちに犯されてのたうち回って、今ではもう乳もま○こも尻穴すらも丸出しにしたまま隠すこともできないお前達をな」
「な……っ!」
 せりかの可愛らしい顔が怒りに染まる。確かにこの男は酷い事を言っているけれど、全て紛れも無い事実だ。……悔しい思いが込み上げ、歯を食いしばるせりかだった。少女達の反応は様々で、悲惨な境遇にしゃくりあげ、涙を流す少女。既に疲れ果て、諦めの感情に支配されて虚ろな瞳のまま俯く少女。そして……未だ恥じらいのあまり震えている少女。今から何をされるのかわからず、不安と恐怖に脅える少女。
「ひっ!」
 突如、少女の誰かが息を飲み、短い悲鳴を上げた。その一言がスイッチになったかのように、少女達は一斉に震え始めた。木戸、直人、古手川の三人がゆっくりと少女達に近付いていく。一体何をされるのか全くわからず、得体の知れない恐怖に震える少女達を横目に男達は行動を開始する。そうして突如、ぱぁんと乾いた音が響く。
「きゃあああっ!」
 同時にせりかの慟哭にも似た悲鳴が聞こえる。ぱしいぃん、ぱしいぃんと立て続けに乾いた音。紳一の部下の一人、古手川が手にしているのは薄く細長い板のようなもの。そんな者を使い、せりかのお尻を思い切り引っぱたいたのだ。それはあたかも、悪いことをした子供を大人が叱りつけるかのように。
「あ……い、痛ああいっ! やっやめてー! ひ、ひいっ! あうっ! はぅっ!」
 ぴしぃ、ぱしぃ、と更に立て続けに音が響くと同時にせりかの口から悲鳴が上がり続ける。激しい凌辱にも決して屈しない、気丈だった心はあっさりとへし折られ、男達を睨みつけていた目つきは今や弱々しく涙をこぼし続けるだけだった。
「ふほほほほ! ほれ! ほれぇ! お仕置きの尻叩きじゃ! そぉれ! ほぉれ!」
「きゃあ! あぎゃっ! やああっ! あぐっ!」
 古手川はせりかの悲鳴を聞いて嬉しそうににやけ、調子に乗って叩く力を強める。せりかのように、強気で勝ち気な性格の少女を痛め付けるのは気持ちがいいと古手川は本気で思っているのだ。
「さて……」
「俺達もやるかな」
 苦笑しながらせりかと古手川とのやり取りを一瞥してから、直人と木戸も行動を開始する。当然の事ながら、せりか以外の少女達がパニックに陥り始めた。誰だって痛いのは嫌なのだから。それだけじゃない。こんな、死にたくなるほど恥ずかしいのは嫌なのだから。
「ひっひいいっ!」
「や、やだああああっっ!」
「いやだああっ! 痛いのいやあっ!」
「お願い! た、叩かないでっ! そんなことしないで!」
「やめてえええっ! こ、怖いいいいっ!」
「きゃああああああっ!」
 恐怖の余り小刻みにふるえたまま硬直してしまい、結局何も言えなくなってしまった少女。大きく目を見開き、滝のように涙をこぼしながら嫌だと喚き散らす少女。本能的に逃げようとして後ずさり、何とかして拘束を解こうと必死に体をばたつかせたり、鎖を引っ張ったりしている少女。やはり反応は様々だったが、誰もが助かりたいと強く願っていた。何しろすぐ側からせりかの悲痛な叫びが聞こえるのだから。
「ほれぇ! ほれほれほれ!」
「ぎゃあっ! があっ! はぐぅっ! ひいーーーっ!」
 古手川によってせりかの尻は尚も引っぱたかれ、赤く染まっていく。ぱぁん、ぱぁん、と音が尚も響いているのがその証。革バンドと鎖で拘束された両手と両足は僅かにしか動かせず、全くの無防備。せりかにとって、ただ叩かれなくなるのを待つだけという拷問のような時間がゆっくりと流れて行く。
「ゆるし、あうっ! あがあっ! や、やめっ……あぐっ! い、たいぃぃっ! も、もうやめ……あふっ! あうっあうっ! も、もうやだあぁ……ひぐうっ! う、うぅ……ひっく、えぐ……。う、もうやあぁ……やめ、てえぇ……うぅぅ。ゆるしてぇぇ……おねがいぃぃ。た、たたかないでえぇ〜……あうぅぅ……いやあぁぁ」
 剥き出しにされた尻を何度も叩かれ、せりかはプライドをずたずたにされ、身も心も傷ついていく。可愛らしい顔も汗と涙と涎と鼻汁にまみれてくしゃくしゃにされ、見るも無残な姿。古手川は強気で男嫌いな女の子を無理やり屈服させていくことに喜びを感じている。恥辱に満ちた拷問はなおも続き、ばしぃ、と強烈な音へと変わっていった。
「きゃああっ! あぁっ! あーーーっ!」
「ふぉっふぉ。許してほしいか? 許してほしいならば、お坊ちゃまのお靴をぺろぺろとなめるんじゃ。そうすりゃもしかすると許してもらえるかもしれんぞぉ」
「う、うぅ……ぐぅぅ! あがぁぁ!」
 せりかは思う。今はただ、どうにかしてこの苦痛から逃れたいと。古手川はそんなせりかの長い髪を乱暴に掴んで引っ張り、顔面を床へと押し付けるのだった。そうしてせりかは次第にいつの間にか近づいてきていた紳一の靴を迷いもなくなめはじめた。全身をひくひくと痙攣させながら舌を出して、男嫌いだった少女の心は打ちのめされ、何もできないことに弱々しく泣き続けるだけ。
「ほう。あの男嫌いのせりかがこうなるとはな」
 古手川には調教師の技術もあるかもしれないなと紳一は感心しながら思った。
「あう、はぅ、あぐ……あぐぐぅ、がぁぁ」
 差し出された革靴の底を必死になめ続けるせりかだったが、それでも古手川は容赦しない。恐らく、せりかがどのように頑張ろうと同じ事なのだろう。
「あぎいっ!」
 突如、ばちぃんと派手な音を立て、今までで一番強くお尻を叩かれる。その拍子にせりかは顔を大きくのけ反らせ、白目を剥いて叫んだ。
「ひいぃぃぃっ! ……ゆ、ゆるしてぇぇ! あうっ! ひっく……ゆ、ゆる……うえぇ! あ、あぅぅ……いたいぃ! おしり、たたかないでえぇ……うえぇぇぇんっ! いたいよおぉっ! うえぇぇぇんっ! もうやめてよぉぉぉっ! もういやあああああっ!」
 小さな子供に戻ってしまったかのように泣きじゃくり、せりかは汗と涙と鼻汁で可愛らしい顔をくしゃくしゃにしながら哀願した。
「ふん」
「うぐうぅぅ……! あ! が、があぁ!」
 紳一は興が失せたとばかりに革靴でせりかの頭や顔を乱暴にぐりぐりと踏み付けた。せりかはもはや悔しいとは思わなかった。ただ、やっとお尻を叩かれなくなったことに安堵しながら床に舌を這わせるだけだった。
「おいお前」
「ひっ!」
 木戸の低い声と少女の恐怖に満ちた声。……せりか以外の娘にお尻にも、ぴたりと木の板が当てられる。それは西九条財閥の令嬢、紫音だった。
「い、いやあっ! な、何もしないでっ! お願い!」
「あんな風にケツをぶっ叩かれるのが嫌なら、これから俺が言うことを復唱してみろ」
「あ、あう……」
 木戸が紫音に近づき、ぼそぼそと耳打ちする。紫音は恐怖の余りプライドなどかなぐり捨てて言葉を漏らす。
「に、西九条財閥令嬢の……私のお、お尻の穴をみ、み、見てください。……みんな」
 何という酷い事を言わせるのだろう。紫音は思いつつ、せりかのような目にはあいたくないという一心で言葉を紡ぎ出す。四つん這いにされ、お尻の割れ目も穴も全て丸見えなのを承知の上で言う。
「次は、こう言え」
 木戸の命令が続く。
「あ、うぅ。せ、せりかさんは……あんな、風にお尻をぶっ叩かれて……よ、喜んでました。あ、あそこを……ぐしょぐしょに濡らして、じ、実は気持ち良くてたまらないんです……」
 心にもない言葉が紡ぎ出されていく。そうしなければ自分は――紫音は無我夢中だった。
「あぁぁ……あぅ……あぅぅ、ぅ……。はぅ……」
 今も紳一の足に頭を踏み付けられているせりかにも、その言葉が聞こえているようだった。言われてショックを受け、さめざめと泣いている
「へ、変態なんです……。せりかさんはいつも……お、男嫌いなふりをしているだけで、……実はい、色んな男とやりまくっている、淫乱でど変態な最低女なんです。こ、この間私……せりかさんがほ、ホテルに男を連れて入って行くのを目撃しました」
 明らかな嘘だった。それでも紫音は木戸に耳打ちされるがままにお友達を侮辱し、傷つけ続ける。そうしないと……今度は自分が犯されるから。
「あ、うぅ……ちがっ……! そんなことしてな……あ、あっ! あぐっ! あうっ! はうっ! 痛い! 痛いいぃぃっ! お尻痛いいいいいいいっ! あがああああっ! あーーーーっ!」
 紫音の言に反論しようとしたせりかが絶叫を上げる。突如、ずぶりとめり込む感触が走る。度重なるスパンキングによってお尻を真っ赤にさせたせりかのアヌス……物を入れるような場所ではないところに、古手川のものが深々と突き刺さっていったのだから。脱力したせりかの体はおもちゃのように軽々と扱われていく。ただ、痛みと羞恥に悲鳴を上げ続けるだけ。
「あーーーっ! あーーーーっ! いーーーーやあああああーーーーっ!」
「ふぉっふぉ。尻穴も締まりがいいのう。ほれ、ほれ」
 古手川は調子にのってせりかのアヌスに突き立てていった。
「さて、そうだな。今度はお前に選んでもらおうか」
 物色するように眺め回し、次の獲物を選んでいた直人が彩乃の前で立ち止まりながら言った。言われた方は一瞬凍りついたように硬直し、すぐに恐怖が増幅されていく。
「な、何を……。ボクに何をしろって言うの?」
 少年のように短く無造作に切られた髪。見た目もボーイッシュで、運動好きで活動的な性格で、少年みたいと自分でも認めている少女、彩乃。少女なのに自分の事を『ボク』と呼んでいるのはそのためだった。
「簡単な事だ。これからせりかみたいにケツの穴をぶっ叩かれるのは誰がいいと思う? 折角だからお前に選ばせてやるよ」
 直人の質問に怒りを露にする彩乃。
「ふ、ふざけないでよ! こんなひどいこともうやめてよ! お兄さん達ものすごく悪い事してるんだよっ!? わかってるの!? ねえっ!」
「そうか、誰も選ばないのか。ならば、こいつの顔面をぶっ叩くとしようかな」
「ひっ!」
 直人は彩乃の反抗的な返答も想定に入れていたのだろう。彩乃のクラスメイトの一人であり、今をときめく新人アイドル礼菜の顔面に、ピタピタと冷たい木の板を押し当てる。せりかを折檻しているものと同じ物を。せりかのお尻を痛め付けたように、顔を……。まさか、とは思えなかった。この男達ならする。
「やめてよぉっ! お、女の子の顔なんだよ!? 大切にしてよ! おにいさんたちひどすぎるよ! そんなこと、人がすることじゃないよっ! ボク達に一体何の恨みがあるって言うの!? どうしてこんなことするんだよっ! いい加減にしてよっ! もうボク達を離して、家に返してよぉっ!」
 彩乃は一気にまくし立てる。ずっと、酷い事ばかりされてきて我慢できなかったのだから。
「黙れ。いいか、五秒待ってやる。礼菜にするか他の娘がいいか。あるいは自分が代わりにぶっ叩かれるのがいいか、どれでもいいからさっさと選べ。五……四、三」
「ち、ちょっとまってよぉっ! そ、そんなことボク、選べるわけないじゃないかっ! そんなひどいことっ!」
「二、一……」
 カウントは無情にも進んでいく。
「い、いやああああああっ! 待って! そんなのだめえええっ! お兄さんやめさせてよ! もう何もしないでよぉっ! やめてぇぇーーーっ!」
「ゼロ」
 直人がカウントを終える。未だわめき散らしている彩乃に、紳一が重々しく口を開く。
「……フン、決まりだな。止めさせたければ自分で止めてみろ。見苦しいお前を拘束している鎖を引きちぎって、俺達から逃れてこの校舎から出て自由になってな。できるものならやってみろ。それとも、自分がみんなの代わりに尻をぶっ叩かれる役を買って出るか? それならそれで構わないんだぞ? お友達が傷つくのがいいか、自分がかばってやるかどっちがいい? 答えないのなら両方だぞ?」
「う、うぐ。あが……あぁぁ。嫌あぁぁ」
 直人に同調したかのようにして、紳一は未だせりかの顔を革靴で踏み付け、彩乃に対して最後通告を突き付けるのだった。
「い、嫌だよおっ! で、できないよぉっ! やめてええええええっ!」
 彩乃の叫びが響き、礼菜の瞳が恐怖に彩られる。やはり男達は本気だ。どんないたいけな少女の顔だろうと体だろうと、平気で暴力をふるうことだろう。今まで以上に残忍に痛め付け、むごたらしく殺すことだって簡単にすることだろう。
「……答えは出たか?」
 直人が冷たい笑みを見せる。
「だ、だめえっ! そんなの選べない! 痛いのやめてえっ! ひどいよおおおおっ! そんなことしないでっ! お願いだよおっ!」
「礼菜。お決まりのようだぞ。もうアイドルとして、世間に出られない顔になっちまうな」
「ひいっ! やっ! いやああああああっ! こ、来ないでっ! 来ないでええええっ! いやあああああっ!」
 震え上がる礼菜。まさかこんなことをされるとは夢にも思っていなかったのだから。追い打ちをかけるように直人が礼菜に言う。
「あきらめろ。こいつはな、お前の顔なんぞよりも、自分と他のクラスメイトの方が価値が上だと判断したんだよ」
 彩乃は必死に否定する。
「ち、違うっ! そんなつもりないっ! こんなのってないよ! そんなの選べる訳なんてないじゃないかっ! お願いだからやめて! もうやめて! 何もしないでえええっ! ボク達をこれ以上もういじめないでよおおっ! う、あ……ぱ、パパあああああっ! 助けてよおおおっ! もうこんなの嫌だああああっ! 早く来て! 早く助けてよおおおおっ! ど、どうして!? どうして誰も助けに来てくれないのっ!? 見つけてよっ! 誰かあああああっ!」
 彩乃は半狂乱になり、父へ助けを求めて叫んだ。余りにも正しく真っすぐな主張だったが男達は完全に無視していった。直人が口を開く。
「さて礼菜。お前の顔面をぶっ叩く前に一つ聞いておこう。逆に、だ。お前の代わりに彩乃を犠牲にしてもいいと言うのなら、お前には何もしない。どうだ?」
「え?」
 意外な返答に戸惑う礼菜と体全体をビクッと震わせる彩乃。
「そんなっ!」
 それは悪魔が突き付けたような選択。
「どうする? 時間はないぞ? お前を安売りした卑劣なクラスメイトに復讐する機会だぞ? お前は叩かれず、顔も尻も奇麗なまま。もしかするとアイドルとして今まで通り現場に復帰することもできるだろう。どうだ?」
 直人が人の好さそうな笑みを見せる。事情を何も知らない少女ならば一目惚れしてしまいそうな笑みだった。
「れ、礼菜ちゃん!」
「あ……」
 瞬きすることすらできない。礼菜は呆然としたまま大きく目を見開いてわなわなと震える。丁度、どさっと音がする。用済みにされてようやく放り出されたせりかが床に叩きつけられたのだ。お尻を散々叩かれて悶絶させられた揚げ句、紳一により顔や頭を堅い革靴で踏み付けられ、最後にはアヌスを犯されぼろ雑巾のように転がってぴくりともしない。身も心も傷ついたまま気絶しているのだった。酷い。余りにも痛々しい。こんな風にはなりたくない。私だって痛いのは嫌だ。けれど……で、でも。選択肢は限られている。でも……そんな、だめ。だけど友達を犠牲にはしたくないと思う寸前に、礼菜は直人に対し、無意識のうちにこくりと頷いてしまっていた。意識よりも、体の防衛本能が勝手に作動したかのようだった。どうしようもなかったのよ、と誰に対してでもなく心の中で呟いた。彩乃に対して礼菜は弱々しくしゃくりあげながら弁明代わりの謝罪を呟いたが全ては遅かった。
「あ……う。ち、がう……の。ご、ごめ……ん」
「れ、礼菜ちゃんそんなっ! あ、いっ……いーーーーやああああああっ! ぎゃあっ!」
 礼菜の選択を批判できるわけがないけれど、彩乃は裏返ったような声で叫んだ。すぐさまばしいぃん、と乾いた音が響き、同時に彩乃の悲鳴が上がる。
「はっはははははは! そうか! 賢明な判断だ礼菜! お前のお望み通りこいつのケツを徹底的にぶっ叩いてやろう!」
「あーーーーっ! ぎゃあっ! ひぎぃっ! い、いだっ! いだいぃぃっ! はうっ! はぐっ! ぐはっ! あ、あ、あああああっ! 痛いよおおおおおっ! やめてえええっ! あぎゃあああああっ!」
 バン、バシンと派手な音を響かせながら彩乃の小さくも丸い尻が叩かれる中、男達は腹を抱えて笑っていた。
「ふぉふぉふぉふぉ! 叩かれて尻が赤くなってきておるぞ。まるで猿みたいじゃのう! ほう? 叩かれておるのに腰を振っておるぞ? とんだ淫乱娘だったのじゃな!」
 高笑いする古手川。彩乃は必死に反論しようとするが、そのたびにバシ、バシ、と鋭い音が響く。
「ち、ちが……あーーーーーっ! 痛いーーーーーっ!」
「くくくっ。こいつは傑作だな! 本当に脆い友情だ。お前達、結局は自分の事しか考えていないじゃないか! 本当に仲良しなクラスだぜ!」
 嘲笑。かつて仲良しで、和気あいあいとしていたクラスを否定する木戸。もしかすると男達の言う通りだったのかもしれない。極限状態に陥って、やっと自分たちの本性に気づいてしまったのかもしれないと誰もが思った。最初からそうであれば、誰も傷つきはしないだろうから。仲良しなお友達の悲鳴も涙もそう思えば悲しくないと思えるかもしれない。
「ちが……ぐふっ! ぐあっ! うええええんっ! いたいいぃぃ! やめてえぇぇーーーっ!」
「ふはははははっ! 馬鹿なやつらだ! 一人が犠牲になればみんなが助かると言うのになっ!」
 彩乃の尻を猛烈な勢いで叩きながら直人が言う。
「トップアイドルさんのお顔はお友達の一人二人よりも高価みたいだな」
 再び椅子に腰掛けていた紳一が淡々と言う。
「ひい! ひいっ! ひいぃっ! あうっ! はうっ! い、たいぃぃっ! や、やめてえぇぇ〜〜〜! 助けてぱぱああああああっ! がふっ! あがぁっ! 痛いいいいいっ! もうやめてええぇぇっ! 叩かないでっ! 痛いよおおおおおっっ!」
 彩乃の悲鳴に礼菜はただ放心したように涙をこぼし続けている。それだけじゃない。せりかに対してひどいことを言わされ続けていた紫音も同じようにぐったりとしている。苦痛を回避したとは言え心は十分傷ついたのだから。他のクラスメイトたちも皆同じようにうつむいてすすり泣いている。





――極限状態は尚も続く。





 彩乃はようやくのことで解放された。せりかの時と同じように顔や頭を踏み付けられ、靴をなめさせられ、最後にはアヌスを犯されていた。
「あぐ……」
「い、たい……。う、う……ぐぎゃっ!」
 床に横たわっていたせりかの上に、彩乃の体がうつ伏せにして重ねられる。そしてその彩乃の小さな背中を椅子代わりにして、木戸がどさりと腰掛ける。無造作に勢いよく腰掛けた拍子に、彩乃の華奢な体が妙な音を立てて軋んだ。木戸の体は重く、二人ともつぶれそうなくらいの苦しみを味わっていた。
「うぅ」
「ひ、ぐぅ……」
 椅子代わり……。せりかも彩乃もこれまで生きてきて、こんなにも酷い扱いをされた事はかつてなかった。あまりの理不尽さに嗚咽が漏れるがしかし、未だ自我は崩壊していなかった。もはや壊れてしまった方が救いになるのだろうけれども、心はなかなか壊れはしない。
「おぼっちゃま。お次はどうなさいますか?」
 古手川がにやけながら言う。
「そうだな。おい、文」
「……っ!」
 突然名前を呼ばれた少女、文は全身をビクッと震わせた。文は長く艶やかな黒髪が特徴の、茶道を嗜む少女。おしとやかで落ち着いていて、今時珍しい大和撫子とでも形容できるであろう少女だった。
「痛い目に遭いたくないだろう? せりかや彩乃のようにな」
 密かに笑う紳一。悪魔の誘惑だった。何を……一体何をしろとおっしゃるのですか! 文はそう思い、思わず息を飲んだ。
「い、痛いのは嫌ですっ! ですがっ……ですがっ! お、お友達にももう何もしないでくださいっ! こんなひどいことは人のすることじゃありませんっ! ど、どうか……もう私達を許してください! 人の心が残っているのなら……こんな酷い事はもう終わりにしてください! お願いです! 目を……目をさましてください! 私達に何もしないでくださいっ!」
 勇気を振り絞り、文は叫ぶ。余りにも当たり前の正しい主張だった。おとなしい少女の悲痛な叫びに、辺りが静まり返る。そうしてしばらくの沈黙の後に、口を開いたのは紳一だった。
「文。お前は何を望む?」
 余りにも唐突すぎる言葉に文は一瞬息を飲む。
「家に……。みんなを家に、帰らせてください。う……ひっく。だ、誰にも……言いません。約束します。ですから……。そ、それだけ……なんです。もう……解放してください。許してください」
 誰もが望んだ一言だった。文は消え入りそうな声を振り絞り、言った。
「家か。そんなに家がいいのか」
「はい……」
 懐かしい家。明るく静かで落ち着いていて、心の底まで穏やかになれる家。
「帰りたいのか」
「はい……! お願い……帰して……」
 もしも紳一の心が動いてくれたら……。文はしゃくりあげながら、はっきりと頷いた。
「わかった」
 紳一は言った。皆の表情に、もしかして……という淡い希望が浮かぶ。罪の重さに耐え切れず、遂に紳一はみんなを解放してくれるのか、と。家族や友達……大好きな人達の元へ、帰ることができるかもしれない。
「文。お前の言うことはもっともだな。俺もさすがに人の道を外れた事をしすぎたようだ」
 優しそうな声で溜息をつく紳一。
「わかって……くれましたか」
「ああ。お前のおかげでな。お前の望みに免じてこれから……お前を存分に痛めつけながら、お前の家に火をつけてやることにしよう」
「な……っ!?」
 文は息を飲み、絶句してしまう。自分だけならまだしも大切な家族まで……! からかわれていただけなんだとわかり、少女達は一様に硬直し、涙が浮かんでくる。 紳一の部下達はニヤリと笑う。それでこそ紳一だ、と。
「木戸、手配しろ。盛大に燃やしてやれ」
「畏まりました」
 やくざそのものと言った木戸は懐から携帯を取り出し、怒鳴り散らすように部下に命令を開始するが、文には聞こえていなかった。
「ひ、ひどい! や……やめて……やめて、やめてぇぇ……おねがいやめてぇぇぇ! そんなのやめてえええええっ!」
 文は必死に紳一の元へすがりつこうとして、首輪を首にめり込ませる。絶望に満ちた叫びに喉を枯らしながら、必死に訴える。そしてまた紳一は言う。
「俺に指図した罰だ。やめて欲しかったら、選ぶんだな。……誰の尻をぶっ叩く? それとも友達同士でま○こでもア○スでもなめ合ってもらうか? どうする? 今ならまだ間に合うぞ?」
「いっ……いやああああああっ! できないいいいいいいっ! そんなことできませんっ! やめてええええええっ! 誰かっ! 誰か助けてえええええええっ! きゃあああああーーーーっ!」
「早く選べ。誰にする? 流花か? ひなか? 帆之香か? それとも三人ともか? 他の娘でもいいぞ。まあ、それも嫌と言うのならば仕方がないな。お前の親父とお袋が火の中で熱い熱いとのたうち回りながら死ぬのを選ぶか? さぞかし苦しいだろうなぁ」
「ひ、ひ、ひどいいいいいいいっ! だ、誰か助けてっ! みんな助けてえええええっ! お願い! お願いいいいっ! お、お父様がっ! お母様がああっ! 誰か! 誰かあああああっ!」
「どうする? 今ならまだ木戸の命令を取り消すことができるぞ? だが、このまま放っておいたら数時間足らずでお前の家は火の海だ。木戸は手際がいいからな」
「あう……あぅ……あ、ぅ……そん、な」
 お父様、お母様と文は心の中で懺悔した。いっそ、このままどうにもならないのなら……すべてを失ってしまうのならと、文は決心した。
「何でも言うことを聞くか?」
「う、うぅ、う……は、い。きき、ます。だからゆ、るして……。みんな……ゆるして……ごめんなさい、ごめん……なさい……も、もう……だめ……ゆるして、ゆるして……やめて……もう、いや」
「答えは出たな?」
 わずかに……ほんのわずかに文は頷き、友達の名前を呟いた。その瞬間、文の中で何かが壊れていった。どんな事情があれど……文は友達を売ったのだ。誰にも咎められたりすることなどないはずの罪だけれども、事実は決して消えない。
「あぐうっ!」
 ――数分後のこと。選ばれていたのは帆之香だった。豊かすぎる乳房をもてあそぶようにして縄をぐるぐる巻きにされ、極限まで絞るように細長くされていた。そしてその、ロケットの先端のように細くなった乳房を口でしゃぶり続ける少女が二人いた。
「あふ、んふ」
「ん、ん……」
 右の乳房に流花、左の乳房にひなが付き、それぞれ赤ん坊のようにくわえ込まされていた。
「いい子だ。そうやってでかい乳をしっかりしゃぶるんだ。舌を使ってな」
 直人が流花とひなの首根っこを掴んで力を入れる。少しでも手を抜いたら首をしめ、死ぬほど苦しい目にあわせるつもりなのだろう。
「あうぅ……。や、やめ……。だめぇ……」
 責められている帆之香は今、うつ伏せに寝そべらされている文の背中に腰掛けている。そんな中、ひたすら流花とひなの口からぴちゃぴちゃと音が響く。二人の舌先が乳房をはい回り、乳首を転がす。羞恥とこそばゆさに帆之香は歯をカチカチと鳴らせながら耐えている。と……その時。
「はうっ! あうっ! あぐうっ! や、やめ……げほっげほっ! やめでぇぇぇ!」
「やああっ! ああああっ! いたあああいっ! いたいよぉっ! いやああああっ!」
「へへっ。いい声で叫ぶぜこの雌豚がっ!」
 再びぱしん、ぱしん、と尻を叩かれる音と悲鳴が響く。それも今度は二人も同時に。今度の獲物は柚流と鈴だった。木戸は二人の悲鳴をとても嬉しそうに聞き、交互に痛め付ける。
 いつしか古手川は床に横たわっていた礼菜と紫音の顔を引き寄せ、大きくそそり立ったものを舌先で愛撫させていた。無論、二人同時に。
「うぐぅ……」
「げふ……」
 礼菜も紫音も全てを征服されてしまった哀れさに、眉間にしわを寄せて悲しげな目をしていた。
「ふぉっふぉ。夢見心地じゃのう。それにしても、互いに互いを傷つけあって乱れるとは、麗しいのう」
 交互に口内を汚し尽くす様に、古手川はサディスティックな笑みを見せる。薄ら笑いを浮かべている直人が、紳一の耳元でささやく。
「紳一様。いかがですか」
「悪くないな」
 紳一が悪くないと言うときは、かなり気に入っているということだ。直人は満足げに頷いた。そうして挑発するように言い放つ。
「ふふ。皆楽しいだろう? 最高の修学旅行だろう? どうなんだ? 修学旅行に出かけたと思ったらとっ掴まっていつの間にか全員素っ裸だ。その上俺たちに処女穴をぶちやぶられて女にさせてもらって、最高の幸せだろう?」
「あぅ……あ、ぃ……」
 直人はそう言いながら、足元に転がっていた彩乃の顔を乱暴に踏み付ける。
「お前達の全ては紳一様のものだ。殺せと言われれば友達だろうと家族だろうと殺し、死ねと言われれば黙って死ねばいいんだ。わかったか雌豚共。お前達にはもう何も残されちゃいないんだよ」
「ぐっ……ぐええっ! こ、われちゃ……うぐぅぅぅっ!」
 直人は過激な事を言いながら、今度は彩乃のアヌスへ指をまとめて四本一気に突っ込む。内蔵をえぐりださんばかりに強引な攻めに、彩乃はつぶれたような声を上げた。





どれほどの時が過ぎたのだろう。





静まり返った地下牢に男達が再び戻ってきた。





 直人が胸ポケットから取り出したポータブルテレビの映像と共に音声が辺りに響く。本日未明、桜乃森さんの自宅から出火し、なおも炎上中……と。
「あ……あ……あぁぁ、あぁ、あ」
 それは文の耳元に押し当てられる。文の両親は逃げ遅れ行方不明……。消防が必死の消火活動を続けるが、火の手は尚も衰えない。とのこと。文が失踪中ということもあり、警察は関連についても調査を進めて行くとアナウンサーは言っていた。
「……そん、な。そん……なぁ、ぁ。ひくっ。……っあ、あぁぁ。おとうさま……おかあ、さま……ぁ」
 友達を犠牲にしてでも守ろうとした家族は無残にも殺された。文はうつむいたまましゃくり上げ、意識を失った。
「ふん」
 紳一は飽きたように吐き捨てる。
「皆死んでしまえ」
 少女達の人生を踏みにじり、身も心も汚し尽くした紳一は、浅い不快な眠りに落ちていくのだろう。去り際に、『後はお前達が好きにやれ。徹底的に、な』と、部下をけしかけながら。






「へへっ。こいつらもう完全に無抵抗だからな。組み伏せる必要もないぜ」
「犯し放題じゃのう。ふぉっふぉ」
「最初の頃の元気はどこにいった?」
 全裸の男達はひたすら腰を振り続けながら、そう言い合った。
 ――少女達は再び四つん這いにされ、一列に並ぶことを強要されていた。同時に、修学旅行中に皆で思い思いに撮った写真が足元にばらまかれては、男達に踏みにじられている。丁度、クラス委員の柚流が犯されて白目を向き、だらし無くよだれを垂らしながら口を開いている。
「あひいっ! ひ、ひぎいっ!」
 帆之香もやはり同じように顔を歪める。精液で汚された上にひびが入ったメガネをずらしながら揺さぶられていた。
「あぐっ! うぐぁっ! 痛いいいいいっ! ぬ、抜いてええぇぇっ! お願いいぃぃぃっ! いやぁっ!」
 大きなリボンを髪ごと掴まれながら、鈴が喉を痛めていそうな声を上げる。
「あがあああああっ! お尻なんていやああああっ! もういやあああああっ! もうやだよおぉぉぉぉっ! うあああぁぁんっ!」
 木戸、直人、古手川の三人は今、少女たちのアヌスを専門に犯していた。一人を犯し、中に思い切り射精したらすぐさま別の誰かへ突っ込む。男達の性欲が続く限り、そんなことが順繰りに何度も繰り返されていた。少女達の悲鳴は引っ切りなしに聞こえるが、中には例外もいた。
「……ぐ」
 それは無残にも両親を殺され、もはや声すら出せなくなってしまった文だった。勿論同様に扱われ、アヌスを汚されていた。もはや涙すら出ないのに、ちょろちょろと音が響く。文は失禁が癖になってしまっているのだった。心を壊してしまったのは、ある意味幸せなのだろう。
「ふぅ。いい締まりだ!」
「ひぎぃっ! いたああああいっ!」
 直人がひたすら腰を振り、帆之香の中へと突き立てる。
「この女、結婚するまで貞操を守ろうとしていたらしいな。今時馬鹿みたいだぜ」
「んぐ……」
 文の尻穴を犯しながら木戸が吐き捨てるように言う。
「ふぉっふぉ。結婚ならわしがしてやるわい」
「あーーーーっ! あーーーーーっ! 痛いよぉぉぉぉっ! ママああああああっ! 助けてえええぇぇっ! 助けてよぉぉぉぉっ!」
 鈴の小さな体にのしかかり、ひたすらアヌスを突きながら小さな胸を撫でまくる古手川。
 文の頬を伝わりぽつり、ぽつり、涙がこぼれる。枯れ果てたはずの涙が未だに沸き上がってくる。心が壊れても、声すら出せなくても、酷いことを言われるとわかっているようだった。
「直人。お前、この娘はやらなくていいのか?」
「あぅ……。お尻……痛いいぃぃ」
 既にアヌスを犯し尽くされひくついている流花。小さく、見ただけで狭いだろうと分かるアヌスを見ながら木戸が言う。
「あいにくだが。俺はガキに興味はない」
 冷たく言い放つ直人に古手川が言う。
「まあそう食わず嫌いを起こすこともなかろう。なかなか気持ちよかったぞ?」
 古手川の言に、何も反発する必要はないかと直人は思った。そして……。
「ふ。ならば試しにしてみるか」
「……あっ!」
 呆然としている流花のアヌスへねじ込む直人。既に泣き疲れていた流花は、ただ力無く震えるだけだった。
「ほう。確かに、なかなか悪くないな」
「じゃろう?」
「あうぅぅ! い、い、痛いいぃぃぃっ! ぎゃあ〜〜〜っ!」
 木戸は直人へ渡した流花の代わりにひなを持ち上げて犯していた。完全に持ち上げられ、宙に浮かされたまま犯されるひな。木戸の巨大なものをねじこまれ、秘所ははちきれそうなくらに押し広げられていった。
「あがぁ……ま、まぁぁ。たすけ……あがぁぁぁ」
「ガキが! 何がママ、だ。さっさと親離れするんだな!」
「そうじゃのう。ほりゃ!」
「はうっ! あぐぅっ!」
 古手川は鈴の体を持ち上げて、再びアヌスを犯し始めた。鈴、流花、ひなと、共通して幼く小柄な体系の少女達は男三人によって軽々と持ち上げられ、アヌスを奥まで辱められていた。
「あぐ! あぐぅ! 痛いいぃぃぃっ!」
 直人に突き上げられて泣きじゃくる流花。
「あ、あ、あぁぁ……おしり……が、おしりがあぁぁ」
 木戸に揺さぶられ、呆然とするひな。
「あーーーーーーっ! いやーーーーーーーっ!」
 アヌスを貫かれながら古手川に耳たぶを舌で愛撫され、嫌悪感に絶叫する鈴。こうして、犯され終えたら乱暴に放り投げられるように離されるのだ。どさ、と音を立てて床に落ちて……。
「あぅっ!」
 落ちた拍子に床に頭を打ち、痛みに顔をしかめる流花。
「あ……。おしり……いたいぃ。ひっく。ミント……ミンツ……」
 アヌスに射精され、込み上げてくる痛みにしゃくりあげるひな。ずたずたにされたぬいぐるみのことを思い出し、涙する。
「あ……」
 失心してしまう鈴。その姿はとても無残なものだった。
 この人達には絶対に逆らってはいけない。どんなに凌辱され、心身共に傷つけられ、正常な判断ができなくなっていても、少女達の本能に刷りこまされていた事実。そうしなければ、友達はおろか家族まで殺される。数々の件によってそれが嘘やはったりでないことが証明され、少女達は文字どおり男達の奴隷にされてしまった。





少女達の悲鳴も苦痛も無視し、時は過ぎていく。





「ぐも、おごぉぉ、もごぉぉ」
 男達の異常な性欲は尚も衰えない。彩乃の口内を直人のものが犯す。奥深くまでねじこまれ、呼吸が苦しいのかくぐもった声を上げる。
「ほら、早くいかせろ」
「ぐひぃぃぃ!」
 彩乃はあごが外れそうな位に目一杯口を開け、舌を縦横無尽に動かし尽くした。無理やり男の性器を愛撫させられている惨めさに、彩乃はぽろぽろと涙をこぼし続けた。行為を拒否したら男の手が襲いかかり、痛め付けるに決まっている。髪を引っ張ったり肌をつねったり胸を掴んでねじ上げたり、もしかすると思い切り殴られるかもしれない。その恐怖に彩乃だけでなく、誰もが皆、口での愛撫も拒否できなくなっていた。泣こうが苦しそうにしようが男達は全く容赦しない。彩乃の口からは精液があふれ出て、だらだらと垂れていった。
 隣では、古手川の所有物となった愛が全身を縛られながらお尻を叩かれていた。
「ひい、ひい! ひいいいいいっ!」
 ばしぃ、ばしぃ、と激しい音が響く。
「ふぉっふぉ! 泣け! もっといい声で喚け! ふほほほほ!」
「あひいっ! い、いやあぁぁぁ! きゃあああああっ!」
 愛は盲目の身故にクラスの中で唯一、修学旅行に参加していなかった少女。だが事件の発生によりテレビのインタビューを見た古手川に目をつけられ、ついには誘拐されてしまった。そうして大広間にて、皆の目の前で制服を剥ぎ取られ、処女を紳一に奪われた。その後、愛の身は古手川に与えられた。それから……日々、全身をなめ回されたり一晩中相手をさせられたりしているのだった。
 ――今、広間には全員集められていた。紳一が選んだ娘も、部下たちに割り振られていた娘も一様に。男たちは好きな時に気に入った少女を犯し続けた。柚流の想い人春彦、礼菜の秘密にしていた恋人の剛、そして帆之香が憧れている先輩もどこからか連れてこられ、腕と口を拘束されたままクラスメイトと交わわされていた。誰もがただ、涙を流しながら見つめ続けていることしかできなかった。
「た、けし……」
「はるひこ……く、ん」
「ああ……。せんぱ……い」
 好きな人がお友達を犯している。そして同時に自分はお友達の好きな人に犯されている。それも強制的に。この行為が終われば、みんな無惨に殺されるんだと、男達の言葉から結末がわかってしまった。
「やめてやめてやめてえぇぇぇぇ! こんなのもういやあああああっ! ひどいよおおおおおっ!」
 椅子に腰掛けさせられ、両腕を拘束された春彦は礼菜と交わっている。そうして礼菜の中にすぐに射精されることだろう。絶望し、礼菜が悲鳴を上げる。
「う、あ、ああぁぁぁぁ! やあああああっ! だめえええええっ!」
 同様に帆之香の先輩は柚流と、剛は帆之香と交わっていた。やり場の無い悲しみに、柚流が喉を枯らしながら叫ぶ。
「ひ、ひどいぃぃ……。ひどいわ……こんなのひどい、ひどいぃぃ……うぅ、うぅぅ、う、う……」
 あまりのひどい仕打ちに帆之香はさめざめと泣き続けた。
「ふ、ふははははははっ! あっはっはっはっはっ! 愉快だ! 実に愉快だなお前達! 彼氏を交換させられた気持ちはどうだ? 最高だろうっ!」
 直人の高笑いが響く。大切な人との愛も絆も全て踏みにじり、侮辱する。全て見せしめの交わり。人はどこまでひどいことができるのだろうと、今犯されていない少女達は床に横たわりながら思った。
「そうじゃなぁ。今度は、ケツの穴でもなめてやるんじゃ。ふへへへへへ」
「もう、や……だぁぁ! たけ、し……。助けてえぇぇ。うあぁぁぁっ」
 泣いても叫んでも男達は許してはくれない。抵抗したところで、髪を掴まれて引っ張られ、友達の大切な人のそんなところをなめさせられるのだ。一人の苦痛は全員のそれと同じ。誰もが無力さに打ちひしがれていく。
「春彦とやら。柚流は見かけと違って淫乱だったぞ。媚薬を飲まされ、オナニーが大好きとか口走っていたなぁ。初めての時からいきまくりで、自分から腰を振っていたぞ。がっかりしただろう? 生真面目ぶった委員長が実はこんなド変態だったなんてな」
「やめてえっ! やめてええぇぇぇ! 言わないで! 違う! 違うううううっ!」
 柚流は必死にかぶりを振った。一部を除き、正しくはない。けれど……否定はできなかった。
「どうせこいつらは死ぬんだ。今のうちにたっぷりと思い出話を聞かせてやれ!」
 大好きな人が殺される……。礼菜、柚流、帆之香は全身を震わせる。犯される事よりも恐ろしい。
「ひいいいいっ! や、やめてええぇぇぇっ! 何でもするから! 何でもするからだから、殺さないでええええっ!」
 礼菜が叫ぶ。もはやそんな声など男達は求めてはいなかった。恋人同士の交わりは最期までさせてもらえずに、男達は連れ去られていった。泣き叫ぶ三人は縛られて、男達によってまた犯されるのだった。
「もごぉぉぉ!」
 ……突如さくらがうめき声を上げる。少女達から無理やり剥ぎ取り、古手川が保管していたショーツが何枚分k丸めて口の中に突っ込まれ、無理やりくわえこまされたのだ。吐き出そうにも、口の奥まで押し込まれている。それに、両腕は背中で縛られていてどうすることもできない。
「ふぉっふぉ。お友達がはいていたパンツの味はどうじゃな? たっぷり味わうがよいぞ」
 古手川はどこまでも少女達を侮辱するつもりのようだった。二枚目のショーツをさくらの頭に被せ、三枚目のショーツに至っては無理やりはかせる。もはや、誰のものかもわかりはしなかった。

「うぅぅぅぅ。ぐす……」
 さくらはあまりの惨めさに泣いていた。もう嫌と思っても、男たちはやめてはくれないのだから。
「今度はこっちじゃ。そぉれ」
「うぅぅ……」
 胸の大きなかすみの胸に、小さな少女のブラを無理やり着用させ、肩紐を思いきり引っ張って食い込ませ、羞恥を煽っていた。
「ふぉっふぉ。おっぱいに食い込んでいるのう。ほれ、ほれ!」
「い、やぁ!」
「いい食い込み具合じゃ! ほぉれ、お友達にも見せてやれ!」
「や、だぁぁ……」
 古手川はブラが引きちぎれそうなくらい力を込め、ぎりぎりとかすみの胸へと食い込ませる。止めようにも、やはり両手を背中で縛られていてどうにもできない。かすみの豊かな胸にブラの布地が食い込んでいき、おもちゃのように扱われていった。
「ほれ、ほれ」
 突如、ぱらぱらと撒き散らされるもの。それはかつて少女達が着ていた制服だったもの。ミキサーにでもかけられたかのように、ずたずたに切り裂かれ細切れにされたもの。
「……?」
「ふぉっふぉっふぉ。お前さん達にもはや制服はいらんじゃろう? 何せ裸が制服なんじゃからのう。ふぉっふぉっふぉ。制服じゃよ。お嬢ちゃんたちが着ていた」
 裸が制服と言われて、改めて今の境遇を思い知る少女達はふと、何事かと見上げる。スカートもブラウスも上着もリボンも……細切れにされていた。どこまでひどいことをするのだろうと少女達は思った。自然と涙が流れていく。冷たい涙が。
「ひど……い……」
「もう嫌……」
「あ、あ」
 誰のものかはわからないけれど、比較的破損の少ない状態の制服を取り出した。そうして男は火をつけていく。スカートが、上着が、火に包まれくすぶった煙を上げ、消し炭へと化していく。少女達はただ呆然と見つめるだけ。
「あああぁ……」
 古手川の嫌がらせは続く。今度は少女達が身につけていたリボンを無理やり剥ぎ取り、大きな胸を絞るように縛り上げている。更には……。
「久しぶりに着た制服はどうじゃな」
「や、あぁ……」
 莉菜はしゃくり上げる。その理由はいくつもあるけれど、古手川によって着させられた衣服もその一つ。リボンを除き、前面の布地を全て切り取られた上着。僅か数センチの布地を除いて切り取られたスカート。もはや衣服としての体をなしておらず、卑猥な道具にされていた。更に、少女達の荷物から取り出した替えの下着を取り出しては、見せつけるように鉄格子の向かいにある壁に画鋲を使って貼り付けていった。
「ど、どうして。どうしてこんなひどいこと……するの……。あ……」
 ボロボロの制服を無理やり着させられ、莉菜は体を四つん這いにされる。尻の穴に異物がねじ込まれて行く感触。こうしてまた、犯されていく。

「あ、あ、ああああぁぁんっ! も、もうお尻はやめてええぇぇぇっ!」





地獄、だった。





 毎日、途切れることなく目の前でお友達が汚され、時には自分自身が汚されるのだ。寝ている時も、うつむいている時も……苛酷すぎる現実から目をそらし、独り言を呟いている時も男達はずかずかとやってきては少女を犯した。
「もごおおぉ」
 莉菜は思う。どうして私はこんなところにいるんだろう。何で裸にさせられて、見ず知らずの男の性器を喉の奥まで深くくわえこまされた揚げ句、性的な奉仕をさせられているのだろう。もし助かったとしても、誰かが言うのだろう。あなたは男の性器を口に突っ込まされたんでしょうと。そして、精液を何度も飲み干したんでしょうと。汚れた娘。恥知らず。そう言われるのだろう。だったら……。
(夢……だよ。こんなの)
 男のものが一段と大きく膨らんだ気がする。また、口内へと射精が始まる。そう思い少女は身構える。だが。
「出る!」
「ん……。んぐっ! んんっ!」
 莉菜の予想は外れ、顔中に大量の精液がぶちまけられた。両腕は背中で拘束されている。
「げふ……! う、うえぇ!」
 精液を手でふき取ることもできず、強烈な臭いに莉菜は悶絶した。
(汚いよ……。こんな、の)
 ねちゃ、ぐちゃ、と顔に男の精液が押し当てられる。口から抜いたばかりの先端はとろとろに濡れていた。陰毛と、柔らかな二つの睾丸も押し当てられる。
(私達、いっぱい犯されてる……。ひどいこと、されてる。か、かえり……たい。おうちに……。た、助けて……助けて……。こんなのもう、嫌。か、体中……汚されて。だ、誰にも見つけられないまま……死ぬなんて、そんなの……嫌……)
 夢ではないと分る気持ち。絶対に叶えられることのない望。自分はどれほど悪いことをしたのだろう。莉菜は込み上げてくる吐き気を必死に堪えながらそう思った。
「お嬢ちゃん達帰りたいじゃろ? 帰してやるぞ。ほぉれ。……どうした。動けんのか? ふほほほ!」
「あひいぃ」
 そう言いつつ古手川は舌を大きく出し、礼菜の顔中をなめ回した。帰す気など毛頭ないのに甘いことを耳元でささやき、少女達の心を弄ぶ。
「折角首輪を外してもらえたのに残念だな」
「あ、が、がぁぁぁ! ぐえぇぇ!」
 うめき声が響く。その音源は、椅子に腰掛けている木戸の元。
 体を逆さまにされたまま持ち上げられ、木戸の巨大なものを喉の奥深くまでねじ込まれているのは紫音。長い髪を垂らし、目を極限まで見開き、必死にくわえ続ける。もし、歯をたてようものなら……。木戸は低い声で脅すように言った。お前の両親を殺す、と。文の一件でそれが脅しではないことが明らかになった。紫音は恐怖に脅えながら必死に壊れそうな自我を保ちながら、凌辱に身を晒し続けた。
「あぐ……う、うご……ぐぅぅ! あぐぅ! あぅぅ!」
 じゅぷ、じゅぷ、と音を立てて唾液と精液がこぼれ落ちる。同時に涙と鼻汁も……。巨大な肉棒を喉が破れそうなくらいに突き立てられ、むせ返らないように必死だった。
「へっ。これが財閥令嬢かよ。乳も小せぇしよ」
 強気で、凛とした少女は今、顔中をくしゃくしゃにしながら喘いでいた。乱暴に体のコンプレックスも指摘されながら。
「あぉぉ……あぉ……ぅ……」
 長身を逆さまにさせられ、宙に浮いた足ががくがくと揺れている。股の間には、木戸の指が何本もねじこまれている。
「出すぞ。全部飲み干せ!」
「げぶっ! ぐ、ぐあぁぁぁ……う、う、おうっ! ぐぶっ! げえぇっ!」
 飲まなければ両親に危害が……。紫音は必死に木戸の精液を飲み干し続ける。苦しみに震え顔を真っ赤にしながら堪え、やっと終わった。無造作に体を離され、一瞬宙に浮かぶ。そしてバン、と音を立てて床の上に落ちる。その扱いは完全にモノだった。
(終わった……?)
 紫音はそう思った。体を動かしたいけれど、脱力して動かない。
「うぶ!?」
 突如、何かが顔の上に覆いかぶさってきた。直人が運んできたそれは莉菜だった。
「あぅぅ……いあやぁぁ!」
 呆然としている二人に対して、直人は平然と言い放つ。
「おい莉菜。財閥令嬢さんに、庶民の味をたっぷりと飲ませてやれよ」
 紫音の口元に、莉菜の股間が押し当てられる。
「そうだな。紫音、もしお前がこいつの小便を全部飲み切れなかったら、莉菜。お前の両親を殺すとしようか」
「ひいっ!」
「なっ!?」
 直人の言葉に莉菜は鋭い悲鳴をあげ、目を大きく見開いてしまう。
「この刀の錆になるんだ。さぞかし痛いだろうなぁ。苦しむだろうなぁ」
「ひぃぃぃぃっ! や、やめてっ!」
 紫音と同じく、それが脅しではないことがわかっているから。そして言われるがままに放尿を始める。
「やめてほしいなら、わかっているな? さぁ始めろ!」
 拒否など許されない。男達の心証を悪くし、立場が更に危うくなるだけだ。
「う、うああああ! お、お願い飲んで! おしっこ飲んでえええええ! 全部飲んでええええええっ! お願いいいいいいっ!」
「う、ぐぁ……ぐ、げふ……げええぇぇっ!」
 紫音も莉菜の思いをくみ取り、要請に答えようとした。だけど、大量すぎてすぐにむせ返ってしまった。
「あ、あ、あーーーーっ! そ、そんなっ! そんなあああああっ! そんなの嫌あああああっ!」
「げ、げほっげほっ! うげえぇっ! う、うえぇぇぇぇっ! うえぇっ! げほっえほっ!」
「ふっ。終わりだな」
 直人の冷笑が、莉菜には刺すように感じられる。
「あぁぁ……待って。そんな、やめて……だめ……ゆるして」
「財閥令嬢にとっては、庶民なクラスメイトの両親なんぞ価値がないと思っておるんじゃろうよ」
 古手川の悪意に満ちた言葉に、紫音の心は傷ついていく。むせ返り、苦しくて涙が止まらない。
「ち、が……げふっ! う、うぇぇ!」
「あ、あ、ああああぁ! や、やめてえぇぇ! そんなのいやああああああっ! きゃああああああっ! 逃げてっ! 逃げてえええっ! みんな逃げてえええええっ! 死んじゃう! 死んじゃうよおおおっ! そんなのいやだああああっ! お、お父さん! お母さんっ! だ、だめえええっ! いやああああああっ! 誰か助けてええええーーーーっ!」
 錯乱した莉菜の目が絶望に彩られる。家族が……大切な家族の命が危ないのに何もできない。
「助けてほしいのか? なら、わかっておるな?」
 古手川がにやりと笑う。こうして何かしらの口実を作っては、クラスメイト同士で痛め付け合わせているのだ。
「あ、う、ぅ……。うああ……。ゆるしてぇぇ。ゆるし……うぅぅぅ! うあああぁあぁあんっ! こんなのやあよぉぉっ! もうやあぁあぁっ!」
 数秒後、紫音の尻を思いきり叩き続ける莉菜がいた。憎しみなど、恨みなど何も無いのに、大切なお友達を傷つけなければいけなかった。
「ぎゃあっ! ひぎゃあっ! やめっ! あうっ! ゆる……ぎゃふっ! だーーーめええええっ! ゆるし、あぐっ!」
 バシ、バシ、と音が響くたびに紫音の尻は赤く染まっていった。
「ほれ、今度はこいつのケツに蹴りを入れてやれ」
「うぅぅ……。いやあぁぁ……。許してええぇぇ! やめてえぇーーーっ!」
「やめてえぇぇ。うあぁぁぁ」
 莉菜は言われるがままに、紫音の尻を足蹴にし始めた。どうしてこんな酷いことをしなければいけないのだろうと思いながら。そうして永遠に続くように思われた地獄の時が過ぎ去る。
「ひあぁっ!」
 後ろ手に縛られた莉菜の左の乳首に古手川、右の乳首に直人が吸い付き、赤ん坊のようにしゃぶっていた。
「やああああああっ! やめてえええええええっ!」
 少女は尚も体を弄ばれ続ける。凌辱の宴はまだ終焉を向かえてはいない。





…………





「お母さん……お母さん。う、ぅ」
 弱々しくしゃくり上げ、体を抱くようにうずくまっている少女。
 鉄格子の外に液晶テレビが置かれている。以前までは、少女達が処女を奪われる映像を延々と流し続けていた。可愛らしい顔を恐怖に引きつらせながら絶叫し、地べたをはいずり回り、両手をばたつかせてもがきながらも圧倒的な力により衣服を奪われて行った。制服の上着もスカートも、ソックスも学校指定の靴も、ブラジャーもショーツも全て。そうして体を覆う物を全て奪われ、力無く体を隠そうとするも引きはがされ、巨大なものを秘所にねじ込まれていった。朝も昼も晩も、そんな映像を大音響と共に見させられ続けた。うなだれてすすり泣く声。きつく目を閉じ、耳に手を当てている少女。鉄格子を掴みながらやめてと叫ぶ少女。凄惨な光景がそこにはあった。しかし今、そのテレビには、特集番組の映像が繰り返し流されていた。少女達を乗せたバスが失踪して、早数カ月がたつというテロップが流れている。その間にも、愛をはじめとした少女達の関連人物の失踪や事件等についても言及していた。そして、残された家族、兄弟、友達の悲しげな声が次々に聞こえてくる。帰ってきて、無事でいて、心配です……。そんなシーンを横目に、少女達は今尚も犯され続けていた。テレビに写る人達に声をかけることができたら……誰もがそう思ったことだろう。
「無事でいて、だとさ。無事だよなぁっ! ただちょっと、素っ裸にされて俺達に毎日犯されてるだけだよな」
「あぐうぅぅ! お、とうさ、まぁぁ……あうぅ! あぅっ!」
 四つん這いにさせた詩織のポニーテールにした長い髪を引っ張りながら、ひたすら肉棒を突き上げて犯す直人。詩織は尊敬する父の名を呼びながらただ揺さぶられていた。逃げることも隠れることもできず、ぱんぱんと体同士がぶつかり合い続けている。詩織は思う。もしも、父が今この光景を目撃したら何と言うだろうか? 助けてくれるだろうか? 恐らくはそうだろう。けれど、あるいはもしかして……汚されている自分のことをなじるだろうか? 起こり得ない光景を想像し、詩織は泣いた……。
「まるで野生動物だな。ケツを突き出しながら犯されてる気分はどうだ? 中にたっぷり出されてる気分はよ」
 直人はそう言いながら、両手で詩織の尻の肉をの跡が残るくらいに強く掴み、こね回す。
「でかい尻だな。穴まで丸見えだぞ」
「うぅぅ……。ぐす……。見ないで……」
 誰にも見せることのない所を晒され、詩織はあまりの羞恥に震える。そして新たな悪夢がよみがえる。見られる事はおろか男の逸物をねじ込まれ、射精されたのだから。そう思っていると……ずぷりとした違和感。直人が人差し指を、詩織のアヌスに侵入させたのだ。
「いやぁ! そんなところやめてえぇぇ!」
「お。締まりが強くなったぞ。ケツの穴に指を突っ込まれて感じてるんだな?」
「ちがっ! 違うううううっ! お尻なんていやああああぁっ!」
「安心しろ。お前の中にたっぷり射精したら、今度はケツの中に突っ込んでやるからな。ずんずんと、たっぷりとよ!」
 やはりまた、中に。それどころかアヌスにも……。詩織は絶望し、叫ぶ。抵抗しても圧倒的な力の差。逃げようにも牢の中。周りの友達に助けを求めても、皆自分に矛先が向くのが怖くて弱々しく泣きじゃくっているだけ。詩織は自分の運命を呪った。お父様……と心の中で助けを求めて叫んだ。
「いーーーやあぁぁぁっ!」
「お前の親父に教えてやりたいな。いい締まりだった、と。何度も中に出してやったぞ、とな。きっと俺の子を孕んでくれるだろう、とな」
「そんなのやめてえぇぇぇっ! あうぅぅぅっ!」
 背後からぎゅうう、と胸を揉みしだかれる。そこも……恥ずかしいところだった。
 ……牢の外に置かれたテレビから音声が聞こえてくる。別のクラスの友達らしく『無事でいて』と、悲しそうに涙交じりの声。それを聞き、古手川は馬鹿にしたように言い放つ。直人と同じように、四つん這いにしたかすみを犯しながら。
「ふぉっふぉ。無事じゃよなぁ、お嬢ちゃん達? ちょっと、わしらに犯されてるだけなんじゃからのう。ほれほれもっと腰をふれ。淫らにふるんじゃよ。雌犬らしくのう。それにしても、お嬢ちゃんのお友達も可愛い娘ばかりじゃのう。思わず可愛がってやりたくなるわい。お嬢ちゃん達の相手が終わったら相手してもらおうかのう」
 古手川が映像を見ながら邪悪な事を呟く。
「いやぁ! いやあぁっ!」
 細い両腕をがっちりと掴まれ、抗うことすらできない哀れな少女。かすみは父親が有名大学の教授で読書が趣味という、大人しい娘だったが、性格とは正反対に発達した体型をしており、バストサイズも腰のくびれもクラスはおろかモデル級であると自他共に認めている。文と同様にそれが恥ずかしく思えてしまうのだが、不幸なことに男達にとってかすみのスタイルは恰好の獲物だった。犯さずにはいられないといったような。
「いやぁ、じゃなかろうに。腰をふらんとお仕置きじゃぞ? ほれ、ほれ! もっと腰をふれ! ふらんか! 乳のでかいお嬢ちゃん!」
「ひいっ! い、いやあっ! やめてぇーーーーっ!」
 古手川はそう言いながらかすみのバストをもぎゅうう、と思い切り握りつぶし、中に射精する。かすみにはそれが何度目かなど、もはやわからない。下腹部に広がる熱い感触は絶望の証。
「ふん。どうせ今更帰ったところで、もはや使い物になんかならんだろう」
「あ、ひ……ひぃ、ひ、ぃ」
 それは木戸の声。度重なる凌辱に疲れ果て、声すら枯れた美紗紀を無理やり立たせながら犯していた。美紗紀も礼菜と同じく、芸能界で活躍している少女の一人。そんな美紗紀に対して木戸は言った。お前の親父を脅迫してやろうか? と。木戸は、美紗紀を犯している光景を全国中継しろ。拒否するのならば娘を殺す、と言った。それを聞いた時、美紗紀は半狂乱になって叫んだ。やめて、と。それも段々と弱々しくなっていく。
「う、う……」
 痛みは勿論おさまるはずがない。木戸の巨大なものが今も美紗紀の秘所の割れ目を引き裂くようにして体内にねじ込まれ、埋没している。痛みに加え、征服されてしまった悲しみに美紗紀は力無く嗚咽を漏らし続けている。自分は今、丸裸のままお尻を突き出させられている。そうして見ず知らずの粗暴な男の性器が今も自分の大切なところを貫いて犯し、汚している。射精されたものは確実に新たな生命を育み始めていることだろう。猛毒にでも感染させられたかのように感じる。それも取り返しのつかないことをあっさりとされてしまった。ものすごい屈辱感と羞恥。悲惨な現状に美紗紀もそれ以外の娘もただ力無く、さめざめと泣くしか他になかった。また……数分もしないうちに、子宮へ精液がぶちまけられることだろう。
「さて、次はだれにしようか」
「あぅ……」
 直人は詩織の中に射精し、用済みになった体を押しのけるようにして放り投げる。床の感触が残酷なくらいに冷たい。
「わしはそうじゃな。あの娘にしようかのぉ」
「や、ああぁ……。あ、あぅ……あぅっ。い、痛い……い、た……ぃ」
 かすみの中へと射精してから古手川は次のターゲットを決めたようだ。
「もうあと五人は犯せるな」
 またも射精され、横たわっている美紗紀がうわ言を言っている。妊娠しちゃう……と。もう、テレビはおろか人前にすら出られないかもしれない。それ程までにショックだった。
「それにしても、もう少し抵抗くらいしてほしいもんだ。いくら何でもお嬢様育ち過ぎるぜ」
「もご……。おごぉぉっ! ぐえぇっ!」
 物足りなさにぼやきながら、はるかの口内をじっくりと犯す直人。直人のものも木戸に匹敵するくらいに大きく、はるかの口内から唾液があふれ、じゅぷ、じゅぷ、と音がする。はるかは既に直人によって性奴隷にされており、逆らうことなど全くできはしなかった。じゅるじゅると淫靡な音を響かせて、男のものを愛撫して満足させなければいけない。やがて出されるものを一滴もこぼさず飲み干して、それでようやく一時的に解放されるけれど、それは仮初めのもの。しばらくすればまた、気まぐれな男たちによって慰み物にされる運命。全てが分かってしまう。
「うっ。出るっ」
「んごぉぉぉっ! お、おぅっ! ぐ……ぶふっ!」
 はるかの口内奥深くに射精し終え、ずるりと音をたてながら引き抜く。唾液と精液の交じり合った液体がはるかの口元から溢れ、だらだらとたれていく。
「う、うぅぅ、う、う……」
 何という惨めな姿なのだろう。はるかはショックの余り、口元を拭うことすらできずにしゃくり上げた。
「皆おうちに帰りたくないんじゃのぉ。帰らせてあげるのにのう。純粋培養も考えものじゃの」
「ひゃうぅぅぅっ! いやあぁぁ! やめてえええええっ!」
 小学生と見間違うくらいに小さくて、可愛らしい少女みおの首元へと舌を這わせてなめ回し、震え上がらせている古手川。同時に全く膨らんでいない胸をぐりぐりとなで回し、乳首を摘まんでひねり上げる。
「やっあっ! あひぃっ! いやぁっ! もういやなのぉっ! ひひぃっ! ひゃうぅっ!」
「ふぉっふぉ。可愛い乳首じゃのう。さくらんぼみたいじゃ」
 古手川はみおの乳首を散々いじり回してから、今度はじゅぷり、じゅるりと音をたてながら吸い付いたり、舌先でなめ回して転がしたりする。その度にみおは歯を食いしばり、くすぐったさと嫌悪感に耐えるのだった。耐えたところで何の意味もないと分かっていつつも、そうするしかなかった。
「おらおらおら! お前ら、しゃんとしろぉ!」
「あぅっ! はぅっ! あぐっ!」
 男たちの声が尚も響く。木戸が今犯している娘は奈緒。床に横たわって意識を失っていた奈緒を無理やり立たせて挿入しているところだった。木戸は同時に背後から手を伸ばし、小さな胸をむんずと掴み、捻りあげた。
「い、い、痛いいぃぃっ! やめてぇぇーーーーっ!」
 奈緒はもはや全身から力が抜けてしまい、乱暴に振り回される。クラスでは地味な存在の奈緒。家庭の事情もあってか家事を毎日こなしていて、皆からは決まって大変だねと言われたりもするけれど、それが逆に楽しいんだよと答えたりしていた。そうすると決まって、良い奥さんになっちゃうよ〜とか言われて満更でも無かった。調理実習の時になると皆が頼ってきたりして、楽しい時間だと奈緒は自分でも思っていた。それが今はもう……込み上げてくる激痛と、耐え切れない羞恥に絶叫を上げるだけ。好きな人に尽くしてあげたいと思う、家庭的で優しい少女の未来は徹底的に壊されていた。
「あ、あがっ! うぐっ! い、痛いよぉぉ……! はぐっ! あぐぅっ!」
 奈緒が白目を剥くくらいに大きく目を見開きながら悲しげに喚く。直人が残酷に言い放つ。
「ふっ。笑いものだ。仮に助かったとしてもどうなる? お前達は世の中で恥さらしだ。世間は言うだろうさ。ああ、あの学校のね。修学旅行中に男達に犯されまくったクラスの誰々ちゃんね、とな。もはやどこに行っても誰に会ってもお前達の存在は汚れた雌豚以下ってもんだ。友達も兄弟も両親もお前達をそんな目で見てくれるだろうさ」
「そうじゃな。お尻の穴をいつでもなめなめしてくれるいい子じゃからのう。こんな風に」
「ぐええぇぇぇ! うげえぇぇぇ! うがああああっ! ひぎぃぃぃぃっ! あぎっ! ぐえぇ! き、もちわる……あぐぅぅぅ!」
 男達は子供のように小さな娘にも容赦しない。みおを仰向けに寝かせ、可愛らしい顔の上に腰かけて尻の穴をなめさせる古手川。あまりの気色悪さにみおは喉を枯らしながら悲鳴を上げるしかなかった。
 確かにそうだ。仮に助かったとして、大切な人と今再び会ったとしても……どうすればいいんだろう。何て答えればいいんだろう。クラスは崩壊し、心が壊れるまで犯し尽くされて、見ず知らずの暴漢の精液を何度も子宮に叩きつけられた。それも一人や二人、一回二回じゃない。
 男が怖い。圧倒的な力をもって伸びてくる手に加えて、凶器のように太く堅い性器が体の奥深くまでねじ込まれる。恐怖に逃げ惑い、痛みと恥じらいに泣き叫び、許しを乞うても容赦しない。衣服を破り捨て去り、処女どころかアヌスにも肉棒をねじ込んで犯す。時には数人がかりで三つの穴を同時に犯した。
「う、う……。み、みおちゃん……。かすみちゃん……。奈緒ちゃあん……。みんな……。みんなあぁぁ。もういやだぁぁ。もうやだよぉぉ。うわあぁぁぁん。やめてよぉぉ。ひっく」
 舞が泣きじゃくりながら呟く。目の前にいるのに助けるはおろか、何もできない。あまりにも無力だった。
「も、もう、ゆるしてぇ。うええぇぇ……ひっく、ひっく、ままぁぁ……。もうやあよぉぉ〜……。う、うえぇぇぇん。お、お股痛い……。苦しいの……。裂けちゃう……。や、やだあぁぁ」
 舞に同調し、早由美がつぶやいた。何も悪いことなどしていない。だが、事実はそう見てはくれなかった。死者は皆、こんなふうになってしまった自分をゆるしてと、大切な人に許しを乞うているのかもしれない。誰もが時折、僅か十数日前のことを思い出す。
『修学旅行中の座席について決めます』
 画面の中でクラス委員の柚流が議題について話している。修学旅行前のワンシーン。楽しげな声が聞こえてくる。
『枕投げしよーよー!』
 元気娘、彩乃が提案すると。
『負けないからねっ!』
 彩乃と同じような元気娘、亜衣が立ち上がる。二人はとっても似た者同士。
『んんっ!』
 生真面目な柚流がわざとらしく咳払いをすると、みんなどっと笑う。しょうがないなぁ、と先生が言い、更に笑いが広がっていく。凄惨な行為をされながら、楽しかった日々が思い出される。誰もが時々そうなのだった。それがどうしてこんな事になっているのだろう?
「あ、あぁぁ、あ……。で、出て……る。あぁ、あぁぁ」
「ふぅ。夢見心地じゃ。孕む順番はどうかのう?」
 いつの間にか舞の膣内へと思い切り射精しながら、古手川は言った。射精中、舞はひくひくと震えながら絶望感に打ちひしがれていた。これが何度目だろうか。男達の射精は相変わらず凄い量で、減る気配など見せはしない。
「頼りになるクラス委員はあの通りだしな」
「全く、だらしないのう」
「あぅ……あぅ……」
 木戸が一瞥した先には縛り上げられ、天井から吊るされている柚流。かつてのクラス委員長は媚薬漬けにされ、快楽に支配されていた。目の前で恋人とクラスメイトの性行為を目撃させられた揚げ句、今度は友達の恋人との交わりを強要された。時折ぽた、ぽた、と滴がこぼれ落ち、大きな乳房もふるふると揺れている。それは涙であったり精液であったり、口からこぼれ出たよだれだったりさまざまだった。
「ふう、全部飲めよ。一滴もこぼすなよ」
「ぬあぁぁ! げほっ! えぐっ!」
 傷つき疲れ果て、泣きじゃくっていた早由美を引き起こして口内を犯し、思いきり射精している木戸。長い髪を二房にまとめていて、幼くも小柄な早由美の手首くらいはありそうなものを口内に突っ込んでいた。もちろん突っ込むだけではなく前後に容赦なく動き、快楽を貪る。そして口内にあふれんばかりの精液をぶちまけるのだ。早由美は苦みと異臭にむせ返りながら、何とか全てを飲み干した。木戸は泣きじゃくっている早由美の髪を掴んで引き寄せる。
「さっさと立て! 今日は一晩中付き合ってもらうからな!」
「ひいいぃっ! う、うぅ、い、いやあっ! もういやーーーよぉっ! うええええんっ! 痛いのいやあぁぁーーーっ! たっ助けてえええええっ! みんなたすけてええええっ! うええーーーんっ!」
 こんなことがまだまだ続く。延々と……。早由美は初めて犯された時……木戸の巨大なものを突っ込まれ、足が裂けていくような激痛を思い出して、いやいやとかぶりを振ったが、勿論何の救いにもなりはしない。泣きわめきながら秘所へと侵入され、初めての時以上の激痛にのたうちまわるのだった。





…………





「う、うぅぅぅ……。こ、こんな……。こんなの……。いやぁ」
 うめき声の主は一人ではなかった。
 ――亜衣、さくら、絵理香……。鎖のついた首輪を着けられたまま四つん這いの三人。その細い背中の上にはそれぞれ木戸、古手川、直人がのしかかるように跨がっていた。
「さて、競争だ。醜くはいつくばりながら廊下の向こうにいる伸一様のところにいき、しゃぶって射精させて差し上げろ」
「負けたら……そうじゃのう。ま○こに腕でも突っ込むかのう」
「さぞかし痛いことだろう。もしかすると死んだ方がマシかもしれんな」
「ひいっ!」
「い、嫌っ! 怖いいいいっ!」
「うぅぅっ!」
 とんでもない行為に三人とも深刻な恐怖を覚え、全身を震わせる。決して嘘じゃない。この男達は本当にする。そんなの嫌だ……。もう、言いなりになるしかない……。少女達は覚悟を決める。
「さあ行け! さっさと行けよこのザーメンまみれの薄汚いアマが!」
 木戸が叫ぶと同時に亜衣が悲鳴を上げる。
「ひぎいっ!」
 木戸によって無造作に指を三本、ずぶりとアヌスへと突っ込まれ、ほじくられ、白目を剥いた。豊かな胸がふるふると揺れるのに隠すこともできないが、それどころではなかった。亜衣は自他共に認める活動的な少女。それもそのはず、両親共にプロスポーツ選手なのだから。箱入り娘の中では突出した元気さで、クラスメイトで言うならば彩乃がライバルだろうと誰もが思っていた。それなのに今は度重なる陵辱に疲れ果て、普段の元気など完全に失われていた。
「ほぉ。意外と胸もあるじゃねえか」
「あぐっ! い、た……いぃぃ!」
 ぐり、と音がしたかのように強く、二つの乳房をねじられる。亜衣は痛みの余りに両手の力が抜けてしまい倒れ込む。そもそもが、巨漢の木戸が亜衣の背中に跨がること自体が無理なのだ。
「おらあ! 何倒れてんだ! さっさと動け!」
「ひいいいいい! 痛い痛い痛いいいいいいいいっ! 痛いよおおおおおおっ! 許してええええええっ! 引っ張らないでえええええっ! ひひぃぃぃっ!」
 引きちぎられそうなくらいに強く乳首を引っ張られ、亜衣は白目を剥きながら苦しみのたうちまわる。同時に尻の穴にも指が四本も入ってきてかき混ぜている。亜衣の瑞々しくてしなやかな肉体が、木戸の巨体を支えきれずにきしむ音がする。亜衣はただ言われ無き暴力により心身共に徹底的に打ちのめされ、弱々しく泣きじゃくり嗚咽を漏らし続けるだけだった。
 いたぶられ続ける亜衣の横ではさくらが同じような目に遭わされ始めていた。
「それじゃ、お馬さんなだけに鞭を入れるかのう。それ、それ」
 そう言いつつ、さくらのお尻を平手打ちする古手川。
「あうぅ! あぃっ! あっ! あぐっ! ああぁ! 痛いいぃぃっ! た、叩かないでえぇぇっ!」
 さくらは痛みと恥ずかしさのあまり脱力し、床にうつ伏せになってしまう。無論そんなさくらを古手川が許すわけもない。クラスでも大人しくて自己主張が少なく、深層のお嬢様と呼ばれることもあるさくら。厳格な父に躾けられながらも、今までの日々は箱入りのお嬢様と言えた。それが今は奴隷か、それ以下の慰み者だった。
「ふむ。大きさはともかく、可愛いおっぱいじゃのう。乳首も乳輪もお前さんの名前と同じ色をしておるわい。触り心地も、こりこりしてなかなかじゃの」
「やあああああああっ!」
 背後から優しく胸を揉まれ、撫でられる。亜衣の胸を握りつぶすように強く揉む木戸とは対照的だったが、それが故にさくらには気色悪く感じる。
「お肌もすべすべじゃのう」
「う、う、もういやあーーーーっ! ひゃうっ! さ、触らないでえええええっ! いやあっ! いやいやいやあああぁっ! 気持ち悪いいぃぃぃっ!」
 細い腕を撫でられ、脇を指先でくすぐるように突かれる。そうかと思えば首筋に舌を這わされ、さくらは目をきつく閉じながらこそばゆさに耐える。全身を触られても、抵抗すらできない。
「ふぉふぉふぉ。また起ってきたのう。後でじいちゃんといっぱいハメハメしような? おま○こにもお尻にもお口にもいっぱい出してやるからのう。楽しみにするんじゃぞ?」
「い、やぁ、うぅ。もうや……もういやあぁ」
 後で……。まだまだこの地獄は終わらない。さくらは絶望して震えながらうなだれる。か弱い少女に醜悪な妖怪が寄生でもしているかのように見えた。その横で、凶悪な叫び声が響き渡る。
「おらあ! 早く行け! この駄馬がっ!」
「ぐ! ぐげえぇぇぇっ! ぐええええええっ!」
 木戸には少女の痛みも苦しみも関係なかった。思いきり鎖を引っ張り、堅い首輪が亜衣の首元にめり込む。
「や、やめてえーーーーっ! ひいっ!」
 ひたすらアヌスを乱暴にほじられるたびに悲鳴を上げる亜衣。今も尚、胸の膨らみを掴んで引きちぎれそうなくらい引っ張られてしまう。
「ふぉっふぉ。ほれほれほれほれ!」
 木戸に触発され、古手川は再びさくらのお尻を平手打ちしはじめた。
「ひいっ! い、痛い! 痛いよぉっ! いやあぁぁっ! やめてえっ! 叩くのやめてええぇぇっ! 許してええええええっ!」
 古手川にお尻を叩かれるたびに泣きじゃくって嫌がるさくら。
「ふふっ。みんな楽しそうじゃないか。なあ、絵理香」
「ぐああああああぁっ! や、やめ……苦し……あがああああっ!」
 直人に首を締められて呼吸が満足にできず、のたうちまわる絵理香。長い髪を振り乱し、ひたすら喘ぐ。絵理香の良心は芸能人御用達の美容室を経営していて、絵理香自身も髪には自身がある方だった。それなのに今はもう……。
「美しい髪だ」
「うぐっ! いやあああああっ! ひ、引っ張らないで……! な、何をっ!? あ、ああああっ!!」
 直人は両手で絵理香の髪を乱暴に掴んで引っ張りつつ、股間の大きくそそり立った肉棒にくるくると巻き付けた。そうしてそのまま右手で肉棒を前後にしごき始めた。
「うぅぅっ! や、やぁぁっ! やめてぇぇっ! そんなことしないでえぇぇっ!」
 自分でも気に入っている髪を乱暴に扱われた挙げ句、性的な要求を満たすために弄ばれ、絵理香は半狂乱になって叫んだ。あまりにも酷い行為にショックを受け、震える。
「ふふ。ふははは。お前の髪に俺の精液がこびり付いていくぞ。嬉しいだろう? え? 有名美容室のお嬢さんよ」
「嫌ああああーーーっ! やめてえぇぇーーーっ!」
「出るぞ……出るぞ。うっ!」
「いやだああああああああっ!」
 絵理香の背中で直人が射精した。びしゃりとした感覚と共に、熱く大量の精液が絵理香の頭目掛けて吐き出された。そうして直人は絵理香の髪で自分の亀頭を拭き始めた。
「美しい髪が精液まみれだ」
「う、うぅ、うぅぅ……うぅぅぅっ! やだあああああっ! いやだあっ! あ、ああぁぁっ! ひどいいぃっ! こんなのいやああああっ!」
 監禁されて以降、風呂に入ることはおろかシャワーすら満足に浴びさせてはもらえない。絵理香の髪は恐らくずっと、精液にまみれたままなのだろう。大切なものが無惨にも踏みにじられていき、絵理香は余りの悔しさに歯をカチカチと鳴らしながらしゃくり上げた。
 最初から男達の望んだ通りだったのだろう。もはや競争などではなく、少女達は苦痛にのたうちまわり続けていった。――数分後のこと。奮闘の甲斐なく全員失格とされていた。
 男達がひとしきり三人の少女を犯し尽くした後の事。
「くひぃ!」
「う、ふ、ぅ」
「ぐぶ、う!」
 大雨が降り、雷鳴が轟く外。太い木の周りを輪になって囲むようにして三人は全裸のまま縛り付けられていた。口にはかつてクラスメイトの誰かがはいていたであろうショーツを突っ込まれ、その上お尻には大量の浣腸をされていて、ぐるるる、と音が鳴っている。少女達の恐怖と苦痛と羞恥に歪み続ける顔を見て、男達は愉快そうに笑っていた。そのうち全員耐え切れず、決壊してしまう……。人として扱われていない悲しみに絶望し、死にたいと思ってしまった。寒く、冷たく、そして怖い。
「うぐひぃ!」
 込み上げてくる尿意を押さえることもできず、亜衣は失禁した。絵理香もさくらも同じく、じょぼじょぼと滴が流れ落ちていく。もはや止めようがなかった。
(た、助け……て。こんなの、嫌……)
 亜衣は白目を剥きながら心の中で助けを求めた。強く揉まれた胸は赤く染まり、痣になってしまうかもしれない。
(し、死にたい……。もういや……)
 さくらは死を求めた。けれどもはや体が意志に反して動けない。
(あ、あぅ……。なん、で。どう、して。どうして……)
 くしゃくしゃにされた髪。弄ばれ、精液まみれにされ……。絵理香は何も考えられずただひくつくだけ。雷鳴が轟き、辺りが一瞬明るくなる。もしかすると自分達が拘束されている木に落ちたのかもしれないと思い、三人は一瞬呼吸を止める。けれど、まだ考えていられる。意識がある以上、生きているということなのだろう。
「ふぐぅ!」
 亜衣が恐怖に震える。拘束は勿論解けはしない。一瞬また辺りがカッと明るくなった。
(こっ……怖い! 怖いよおおおおおっ! 雷嫌ああああっ!)
 死ぬかもしれないと深刻に思うけれど声すらまともに出せず、さくらは心の中で叫んだ。男達に凌辱されていた方がまだ生命が保証されるとは、何とも皮肉な事だった。
「うぐ! うぐぅぅっ!」
 絵理香も全く同じ気持ちだった。三人で一人。一人は三人。もしかするとずっとこのままなのかもしれない。男達はもうこの三人を、犯す価値もなく、放置するのかもしれない。こんな死に方は嫌だと思うけれど、もはや自分の運命はどうしようもなかった。
(だ、誰か助けて……。早く……た、助けに来て……。お願い……。誰か……)
 スポーツ好きな、元気少女の亜衣はもはや半病人にでもなったかのように弱々しく泣きじゃくっていた。
 三人の惨めな少女が外で晒し者にされている中、男達は新たな陵辱を始めていた。例えばみおにひな、鈴に流花……。体も精神も未発達で幼く、クラスの中でもとりわけ子供っぽいとされている娘達。古手川はそんな四人を集めて引き寄せていた。
「ふぐぅ!」
「う、うぅ!」
 古手川の大きく屹立したものを囲むようにして、右からみおにひな、左に鈴と流花。共に舌を出してぺろぺろと愛撫を続けている。亀頭をなめているのがひなと鈴、その脇をなめているのがみおと流花。
「ええのう。ほれ、玉もしっかりなめるんじゃよ」
「うぅぅぅっ!」
 左手で流花の頭を掴み、引き寄せて玉をなめさせる。そして同時に右手でひなの乳首を掴んでこね回しながら言った。
「お嬢ちゃん達はおっぱい小さくて可哀相じゃのう。……そうじゃ、孕めば大きくなるかのぉ」
 もはや無邪気で元気な少女達に笑顔はない。完全に屈服され、うつろな瞳。精神的かつ肉体的な苦痛に眉を寄せ、涙を流しながらうめき声を上げ続けるだけ。
「決まりじゃな。お嬢ちゃんの可愛いお顔にたっぷりとぶっかけた後で、いっぱいしてやるからの。ずこずことな。ふぉふぉ」
「うぶぅっ!」
「やっ! あああっ!」
 言うが早いか古手川は射精した。四人の顔は瞬く間に白濁液によって汚されてしまった。苦しくて辛くて逃げ出したくても、四人の首はそれぞれ首輪と短い鎖で繋がれていて逃げ出すことなどできなかった。そうしてそれからすぐにまた、少女達は犯される。
「ほうれ、ずこずこばこばこしてるじゃろう? ふぉっふぉっふぉ」
「あぅ、あぅ、あぅ! い、痛い、あう、痛ああい、い、痛いよぉぉ……。うあぁぁんっ! ま、ママァぁぁ……。こわい……男の人、こわいいぃぃっ! し、死んじゃううぅ! 壊れちゃうううぅ!」
 最初に四つん這いにされてずんずんと犯されたのは流花だった。そして順繰りに、他の娘もすぐに同じ目に遭うことだろう。鎖と首輪を通じて流花を犯す衝撃が伝わってくる。怖くてたまらないけれど、もうどうしようもなかった。
「ほれ! ほれイくぞ! ほれイったぁ! ……ふぉっふぉ。中にいっぱい出て行くのう。いい子を孕むんじゃよ」
「いやだあああああっ! あ、熱い……。熱くて痛いよぉぉ! うえーーーーんっ!」
 流花が絶叫する。古手川の動きが止まり、流花の中に大量に射精した。そうして射精が終わるのを待ってから流花の中から引き抜き、ニヤリとした笑みを隣の娘、鈴に向ける。流花はやがて叫ぶことにも疲れたのか力無くすすり泣き、ぺたんと床の上に座り込んでしまった。性知識の全くなかった流花も、中に出されるのがどういうことか、やっと理解していたのだから。毒物を体内に流し込まれたように感じているのだった。
「ほれ、次はお前さんじゃ。さっさと足を開くんじゃよ」
「ひいっ! いやあ! いやあぁぁ! やだ! もうやだああああっ!」
 否応無しに両足を開かされて秘所を晒され、古手川がのしかかって来る。ずぶりとした感触とともに、巨大なものがねじこまれていく。鈴の叫びがむなしく響いていく。みおとひなもきつく目を閉じ、すぐ同じ目にあわされるであろう未来を思い、嗚咽を漏らした。
「ほーれ、入ったのう」
「あーーーーーーーーっ!」
 男たちの凌辱は留まることを知らなかった。みおが同じように犯されて、ひなの番がやってくる。男がもう二人も加わっていた。
「あっ!?」
 体育の時間の如く、ひなは無理やり逆立ちをさせられる。力の入らない両腕を必死に伸ばし、木製の冷たい床に手をつく。ひなの細い股を掴んで支えるのは木戸。無論、ただ支えるだけではない。太く長い指を二、三本同時にねじ込み、少女の狭い膣内をぐちゅぐちゅとかきまぜる。木戸の攻めは時に浅く、時に深く。小さなクリトリスを抓ったり、アヌスにねじ込んだり緩急に溢れている。手の力が抜けようと、木戸はひなが倒れるのを許さない。もはや逆立ちではなく、逆さまに持ち上げられているのだ。
「やああぁぁっ! いやあっ!」
 ひなは長い髪を床に散らしながら喚いた。と、そこに。
「それじゃ、くわえてもらおうか」
「もごぉっ!」
 逆さまの状態で、直人の一物が口にねじ込まれていく。涙も涎も鼻汁も、全て顔を逆に伝わり、髪を濡らしながら落ちていく。
「ぐもぉっ! おごおぉぉっ!」
「歯を立てるんじゃないぞ」
 ひなの苦しみなど男達の知るところではない。あろうことか直人は腰を前後に動かし始めた。ひなの口内を女性器に見立てながら。ひなの秘所と口元から、じゅぷ、ずぷ、と湿った音が響く。と……今度は古手川がひなのアヌスをいじり始めた。
「かわいいすぼみじゃのう」
 木戸が秘所を、古手川がアヌスを、直人が口内をそれぞれ犯す。ひなは気が遠くなりかけては、直人に乳首をひねられて痛みに目を覚ますのだった。
「う、ひ……ひぎぃっ! うぅ、うぐぅ、うご……ぐ、むぅぅ!」
「出るぞ」
 直人が射精する。どぷ、どぷ、と音がしたかのようにひなの口内に洪水を巻き起こす。そうして直人の一物が引き抜かれた途端。
「げふぅっ!」
 びしゃ、と吹き出したようにひなの口内から精液が溢れ、顔中をだらだらと汚す。
「何吐いてんだっ!」
 直人が怒鳴りつけながら、ひなの細い首をねじ上げる。少し力を込めれば折れてしまいそうな華奢な首を。
「ひぃぅっ! うげぇぇぇぇっ! ママぁ……げほっ! ま、まぁ……。たすけ……うぐっ! ぱ、ぱ……。いやぁ……げほっげほっ! ま、ま……ぱ、ぱぁ……たすけ、たすけ……う……たすけ、うえぇぇ」
 ひなは白目を剥きながらガタガタと震え、父と母に助けを求めた。喘息になったかのように、ひゅーひゅーと苦しそうな呼吸の音が聞こえる。
「助けなんか来るかよ! いい加減諦めるんだな、このガキ!」
「いひぃぃぃぃっ! あぎぃっ! ぎゃああっ!」
 直人は苛立ち、ひなの髪を乱暴に掴んで引き倒し、四つん這いにさせてアヌスに思いっきり強く一物を突き立てた。
「あ、あ……ぁ……ぁ……。お尻があぁぁ」
 突如、じょろろろと水音がした。ひなは思い切り失禁し、そのまま意識も失った。
 ――みおとひなも同じように犯されて床に転がっている中、今度はひかりが引っ張り出されていた。
「ぎゃああああっ! あぎゃああああっ! い、いだいいいいいいっ!」
 ひかりもまた、絶叫していた。古手川のものが前を、木戸の巨大なものがアヌスを貫きながら、乳首とクリトリスも引きちぎられそうなくらい強くひねらいるのだから。宙に浮かされながらゆさゆさと揺さぶられていた。
「はぎゃああああああっ! ぐぎゃ! だ、だずげ……でえぇぇ……いだいぃぃぃ!」
 突如、古手川と木戸が同時に強く突き上げる。ひかりの絶叫が更に響いていく。
「しんじゃ……うぅぅ……ぐぎゃあーーーーーーっ! あーーーーーーーっ!」
 少女達に共通していること。誰もが一番嫌だったこととは、あそことアヌス、二か所同時に犯されることだった。ひかりは処女を奪われた時からずっと同じことをされてきた。
「ぎゃあああああああっ! ままあああああああっ! たすけてえぇぇぇぇぇっ!」
 こんな目にあわされているということを、少女達の家族は想像しているだろうか。





…………





「爺ちゃんの指遣いは気持ちいいじゃろう? 天国に行きそうな気持ちじゃろう?」
「あ、あ、あ! はぅ! あぅ! や、やめて! で、出ちゃ……う! あ、あ、あ!」
 ぐちゅぐちゅと音をたてながら、古手川の指が美紗紀の秘所を出入りする。普段の乱暴な行為とは打って変わって、優しい動き。美紗紀は込み上げて来る快感を堪えることもできず、達していた。そして、ぴしゃ、ぴしゃ、と雫をこぼし続ける。
「やあぁぁぁぁっ! こんなっ! こんなのいやあああぁっ! うぐぅぅっ!」
 美紗紀は顔を真っ赤にしながら泣きじゃくった。それなのに古手川は愛液でびしょびしょになった手を見せつけ、美紗紀自身の顔面になすり付けた。
「ふぉっふぉ。感じておるとは悪い娘じゃのう」
「いやぁっ! いやっいやっいやああああっ! こんなっ!」
 古手川の悪意に満ちた笑い声が響いていく。
「つまらんな」
 しかし、少女達を全員精神崩壊状態に追いやりつつ尚、物足りないと紳一は言った。 無垢で、幸せな美少女たちの人生を蹂躙させたのに。そんな紳一の心情を思いやってか、直人は柚流に恥ずかしい台詞を言わせる。
「うぅ……。私、は……無能なクラス委員長、です。み、みんなを守ることができず……全員の……し、処女ま○こを、あっさりとぶち破られてしまいました」
 耳元では、こう言えとささやく直人。嫌なのに、無理やりそんなことを喋ることを強要される。
「そ、その上……。紳一様にいかされて……オナニーするのが大好きなど変態だって事もみんなにばれてしまいました。う、うぅぅ! い、いやぁ!」
 羞恥のあまり突如、頭をふって嫌々と泣きじゃくる。だが……。
「あ、あ……い、いたああああああいっ!」
 背後から、ボリューム豊かな乳房を思いきり握り潰され、激痛に叫ぶ。嫌ならそのまま続けろと言われ、柚流は観念してしまう。
「う、あうぅ……。私は……春彦君とお友達のファックを……目の前でされながら、お友達の彼氏さん……礼菜さんの彼氏の、武さんと……やりまくり、ました。うぅ……気持ちよかった、です。何度も……う、いって……しまい、まし…・・た。中に、出してもらい……ました」
 凄惨な記憶が蘇る。涙が止まらない。その後彼らがどうなったのかは誰も知らない。恐らく、殺されたのだろう。
「さ、最高のクラス……です。みんな仲良く処女マ○コをズボッとぶちやぶられて……け、ケツの穴にも思いきり入れてもらって……ザーメンいっぱい出してもらって……ち○ぽをいっぱいしゃぶって。た、楽しい修学旅行でした……。犯してくれて、あり……がとう」
 言わされるほどに心が痛み、壊されていく。
「ひ、ひなちゃん……。ぬいぐるみのミントちゃんとミンツちゃん、折角持ってきていいって先生に言われたのに、ナイフでずたずたにされて、汚いゴミくずにされて、良かったね。嬉しかった、でしょ。う、う……。や、やだ……。もう、嫌……。こんなこと言わせないで、うぐぅっ!」
 痛い……。あまりの痛みに耐えられない。もう痛いのは嫌だ。黙っていると、乳房が引きちぎられそうなくらい引っ張られる。
「はぅ……うぅ! い、痛いいぃぃっ! お、男の人のち○ぽみるくおいしいぃぃぃ! はぁはぁ……お、おま○こずこずこ突かれるといっちゃうぅぅ! お、おしり気持ちいいいいっ! ……ケツの中までザーメンだらけにしてぇぇぇぇ! うふ、うふふふ……わたしの……わたしのクラスは修学旅行で全員犯されましたぁっ! 紫音さんも帆之香さんも礼菜さんもひなちゃんも流花ちゃんもせりかちゃんもみんなみんなみんなみんな馬鹿みたいにずこばこ突っ込まれてザーメンまみれのぐちゃぐちゃです! もう最高のクラスです! 全員犯されて喜んで腰ふりまくって泣きながらアンアンアヘアヘ言ってる恥知らずでど変態な淫乱クラスです! う、うぁ……ぁ、ぁ! 仲良しだなんて嘘です大嘘です! みんな自分の事と、男とハメまくることしか考えてない最低な大馬鹿娘なんです! 私はこんなクラスで修学旅行なんて来たくなかったんです! こ、こんなクラス無くなってしまえばいいんです! ね? そうでしょみんな……うぅ、う! いやあああああっ! もういやっ! もういやだああああっ! 違う! 違ううううううっ! もうやめてえええええっ! 言わせないでええええっ!」
 無理やりクラスを侮辱することを言わせられる……。もはや誰にも聞こえていないかもしれない。けれど……。
「うああっ! もういやああああああああっ! ごめんなさい……みんな、ごめんなさい……! 違う! 違うのよぉっ! 嘘! 嘘なのよぉぉっ! 痛いのいやなのよぉぉっ! いやああああっ! ああああっ!」
 耐え切れず、思わず座り込んでしまう柚流。
「言え! 続けろこの変態委員長!」
「うあああああああっ! 痛あああああああいっ! もうやめて! もうやめてぇぇぇっ! 痛いの! 痛いのおぉぉっ!」
 背後から胸を思いきり握り潰され、引きちぎれそうなくらいに引っ張られてしまう。
「いぎゃあああああああっ! う、うあぁ! やめ、て……。あ、あぁぁ……」
 男は胸を掴む力を緩めない。壊れるまで続けさせられるようだ。
「あうぅ……。は、るかさんは……。ケツの中にいっぱい浣腸されて、とても気持ち良さそうでした。きっと、癖になってるに違いありません。う、う……い、痛いいいいいいっ! やめて! やめてえぇぇぇっ!」
 言いながら、足元に横たわるクラスメイトを踏み付けることを要求される。ためらっていると、乳房を思いきり握り潰された。痛い……。反射的に柚流ははるかの顔を踏み付けていた。
「絵理香さんは……はぅ!」
 突如、柚流もアヌスへねじ込まれる。それでも、続けなければいけない。
「あぐ、あぐぅ、あぅぅ! え、絵理香さん……は。処女穴をぶち破られる時にお漏らししたどうしようもないバカ娘……です。いつも、お漏らしばかりしてたに違いない、です。おむつでもはかせてあげればよかった……です」
 絵理香は柚流の声を聞いているのかいないのか、もはや判然としなかった。
「最高、です。楽しい修学旅行……です。みんなみんな、おうちに……帰れないのに、逃げ出そうとも……せず……う、うああああっ! も、もういやだああああっ!」
 柚流はまたくじけて座り込んでしまいそうになってしまう。すると……。
「あ、あ、あぅ……ひっ!?」
 突如。ばしぃ、と鋭い音。呆然としたままの絵理香が柚流の尻を平手打ちしたのだ。機械のように感情のこもっていなかった瞳はやがて、憂いを帯びてくる。そうしてやがてすすり泣きながらも悲しみに満ちた瞳で細い腕を振り上げ、何度も平手打ちする。散々犬のように扱われた挙げ句屋外に放置され、落雷の恐怖に震えあがりながら一夜を過ごした結果、気が触れたように攻撃的になっていた。
「……くせに。私達を、誰一人、守れなかった、くせに」
 柚流のせいじゃない。そんなことはわかっている。けれど、だからどうだと言うのだ。こんな悲惨な境遇のまま、なすすべなく男たちに辱められているのが全てなのだから。
「あんただって! あんただって、何が違うっていうのよ! 媚薬飲まされてオナニー大好きとか言いながら男のち○ぽしゃぶりまくって初めて奪われてよく言えるわよねっ! 初体験でお漏らししちゃってわるかったわね! このっ! このぉっ! 誰が! したくてしたわけないでしょっ! この馬鹿委員長っ! 馬鹿っ! 馬鹿あああっ! あんたがみんなを助けなかったおかげで、みんな素っ裸にされて惨めに処女喪失よ! 返してよ! 制服っ! パンツも、ブラも! 私達のバージン返してよおっ! 何で犯されなきゃいけないのよっ! 私達の未来を返してよおおおおっ! あんたが一人でここに残ればよかったのよ! そうすればみんな助かったはずなのにっ!」
 堪え切れず、絵理香は柚流に飛びかかった。やり場のない怒りをただぶつけるために、あまりにも憎く思えた柚流を殺す気で。
「いいいぃぃぃやああぁぁぁあっ!」
 柚流の大きな乳房を捻りあげ、食い破りそうなくらいの勢いでしゃぶり始めた。
「はぐっ!?」
 柚流は突然の違和感にハッとしながら振り向いた。ぼーっとしていたはるかが片手で柚流の腰を掴み、アヌスに指を突っ込んだのだ。それも、人差し指と中指と薬指と、一気に三本も。
「な、にを……!? あぐぅっ! は、はるかさん! 入れないでえぇっ!」
 絵理香の責めは決して終わったわけではなかった。
「馬鹿委員長! あほ委員長! 真面目ぶった淫乱女! あんたもおしっこ漏らしてみなさいよっ! どれだけ恥ずかしかったか! どれだけ悔しかったか、あんたにはわかんないでしょ! 彼氏の墓におしっこぶっかけてきなさいよっ!」
「ひいっ! 痛いいいいいいっ! や、やめてえええええっ! うあああああっ!」
 絵理香の指が柚流の胸を握り潰す。さっさと放尿しろとの脅迫だった。その頃、はるかは両手で柚流のアヌスを大きく開いていく。
「あああああああっ! やあああああああっ! 許してええええええっ!」
 耐え難い苦痛に柚流の精神はついに決壊し、失禁していた。その瞬間、示し合わせたかのように柚流の秘所に顔を埋める者がいた。ひなは全てをごくごくと飲み干しながら、顔中を濡らしていった。その事実が柚流を更に絶望させていく。
「ひなちゃん? な、何をしているの!? やめて! 飲まないでええぇえーーーーーっ! もうやだ! もういやあああぁぁっ! こんなのもおいやあああああっ! みんなやめてええええええっ! 許してえええええええっ! お父様あぁーーーーっ!」
 男達の肉棒に見立てたのかみおが柚流の右手を、さくらが左手をしゃぶり始めた。更にそれだけではなく脇腹も、脇も、お腹も……。柚流は崩壊したクラスメイト達によって代わる代わる、体中をいじくり回されてのたうち回っていった。
 そんな様子を見て、男達は皆笑っていた。仲良しクラスが互いに傷つけ合い、仲違いを繰り返して壊されて行く様を見て、なによりも愉快そうに。誰も悪くないのに、少女達は憎しみを互いにぶつけあっていく。極限状態に陥り、憎しみを増幅させる。
(ごめん……。私、もう……だめ。壊れ……ちゃう)
 柚流の悲鳴が響き渡るすぐ側で、ひたすら古手川に犯されている美紗紀の精神が崩壊しつつあった。犯された嫌悪感と絶望に、何度も自問自答していく。口を犯されて大量の精液を飲まされ、膣内にもやはり大量に射精され……アヌスというとんでもない所すら男の肉棒を突っ込まされて射精された。体中、ねばねばした毒液によって汚された。仮に救出され、生きて帰ることができたとしても……もう、誰にも会いたくなかった。
「あ、あぁ……っ」
 ふと、美紗紀の頭上からぽた、ぽた、と何かが落ちてきた。僅かに視線を上げてみると、そこには駅弁スタイルと言われるような体位で、持ち上げられながら犯されているクラスメイトの姿。一体誰だっただろうか。丁度射精されたのか、落ちてきていたのは精液だった。
(ひ、ど……い。も、もう……。だ、め……。もう、も、う……。いやだ……。あ、あ、あ……)
 意識が遠のいていく。美紗紀の心はその瞬間に崩壊した。後に残されたのは絶望して全てを諦め、虚ろな瞳のまま意味の取れないうわ言をつぶやくだけの少女。
「ひぃ、ひぃ……」
 仰向けに寝そべる柚流の口元に絵理香が自分の秘所を当て、しゃぶらせていた。気に入らなかったクラス委員を服従させて、満足しているかのようだった。





時は更に過ぎ行く。





「ん、うん……ん……」
 じゅぷ、ずぷ、と湿りを帯びた音。帆之香は口内奥深くに直人のものを突っ込まれ、舌と唇での愛撫を強要されている。その上右手と左手にはそれぞれ古手川のものと木戸のものを掴んでしごかされている。延々と続く凌辱に少女達が癒えない痛みに苦しむ声も、だんだんと聞こえなくなりつつあった。
「いいぞ。気持ちいいぞ。うまくなったな、帆之香」
 直人の声がする。帆之香はもはや抵抗すらできなくなり、何の疑いも抱かずに男達の大きくそそり立った欲望の権化を口で愛撫し続ける。そうしないといけないと刷り込まれてしまったから。男の性器を口内にくわえこまされる屈辱等、もはや感じてはいない。
「ん、んん、んぅ。おぅぅ」
 それでも時々自分は今何をしているんだろうという、正常な思考が蘇る。けれどそれも長くは続かない。
(おち○ちん、しゃぶらなきゃ。……舌でぺろぺろして、なめなめして、ごっくんって飲んで)
 内気で恥ずかしがり屋な少女の面影はもはやどこにもなかった。光を失った瞳がぼんやりと見つめる先は男の股間。もじゃもじゃとした陰毛の固まりが帆之香の顔面に触れる。
(あ、れ……)
 劣化した配線からぱちぱちと火花が散るかのように、正気に戻りかけてはすぐに、あきらめの気持ちに支配されてしまう。
(私……。何を、しているの。あ……)
 何をしているのか、されているのか気付くが既にがっちりと押さえ込まれたまま口内の奥深くにまでくわえこまされていて身動き一つできない。両手にも熱い感触……。
(男の……を。い、いや……)
 一筋の涙が帆之香の頬を伝って流れ落ちていった。
「それにしてもいいしゃぶりっぷりじゃのう。後で玉もなめてもらおうかのう。たっぷりとのう」
 古手川が感心したように言う。
「おい、もっと強くしごけ!」
 木戸が帆之香の手を掴み、自分のものをしごかせる。
「んん、んぅ、んぐ……」
 帆之香は再び心を閉ざしてしまう。悪夢を見ているのだと思い込み、もはや何をしているのかもわかりたくない。ただ、男達の欲望を満たさなければ痛い目にあわされるということだけ刷りこまされていた。
「おい見ろよ、この眼鏡牛。突きまくるとでかい乳がゆさゆさ揺れるぞ!」
(う……し……)
 帆之香はいつの間にか気づいたら四つん這いにさせられ、牛呼ばわりされながら犯されていた。隣にはかすみと礼菜。男達は胸の特別大きな娘を選んで四つん這いにさせて犯し、品評会よろしく胸の揺れ具合を競っているのだ。

 帆之香を犯し終えた直後の事。別の少女が責められていた。
「ほれほれほれぇっ!」
「や……だっ! ひぃっ!」
 かすみが頭を振る。胸が大きいことをこれ程までに呪ったことはないだろう。女の子にとって恥ずかしいところを揉まれ、吸われ、いいように弄ばれているのだから。
「孕んだら思う存分母乳を絞ってやるからな。枯れるまで」
「いやあっ!」
 逃れようのない恐怖にかすみは震える。
「あ、ひっひいぃっ! ひぐぅ! やめてぇぇ!」
 礼菜が裏返った声を出す。
「ふぉふぉふぉふぉふぉふぉ! ええのう! ええ乳じゃのう! ずっと揉んでいたいのう! 最高のおっぱいじゃのう! ほれほれほれほれ!」
「んぐぇぇっ! げふ! げふぉっ! う、ぐ! や、やめ、でぇぇぇっ! うぐぁっ! がふっ! や、や、や、やめ……ぇぇぇ! やだあぁぁぁぁ!」
 調子に乗ってかすみの胸をぐにぐにと揉みしだき、可愛らしくも可憐な顔をねじらせて背後を向かせ、舌を絡ませてディープキスをする古手川。強引にキスをされてかすみは思い出す。初体験の相手……それは自分の両親よりもはるかに年上で、思考も外見も醜悪極まる怪老人。そんな妖怪のような人物によって無理やり押し倒された揚げ句、着ていた制服を乱暴に引きちぎられて全裸にさせられ、犯された。処女を奪われ、ファーストキスも、アヌスさえもこの老人の逸物によって貫かれた。子宮にまで到達した大量の精液はやがて、新たな生命を生み出すかもしれない。かすみは今もまたその老人にのしかかられ、胸を引きちぎられそうなくらいに揉みしだかれる。痛い、と思った。物理的な痛みだけじゃなくて、心も傷ついていく。一生癒えることのない傷痕は更に増えていく。
「ふぉふぉふぉふぉふぉふぉっ! お嬢ちゃんの乳を縛ってやろう! そぉれ! ふぉっふぉ。いい出っ張り具合じゃ。まるでロケットかミサイルの先っぽみたいじゃのう!」
「やめて! やめてえぇぇっ! もう触らないでえぇぇっ! いやぁ! 痛いぃ!」
 堅いロープでぎりぎりと何重にも絞るように、かすみの胸を縛り上げていく。元々ボリュームのある胸は丸く寄せ上げられ、飛び出しそうなくらいになっていた。両腕で隠したくても、背中で縛られてしまって動かせない。ロープのくいこみが痛い。確実に跡になってしまうことだろう。
「ほれほれ、折角じゃから皆にも見てもらおうじゃないかの! このお嬢ちゃんのおっぱいは最高だと思うじゃろう?」
「こんな! こんなあぁぁっ! い、やぁぁぁ! み、ないで……! みんな、みないでえぇぇぇ! こんなのいやあぁぁっ!」
 あまりにも恥ずかしい姿を、クラスメイト全員の視線に晒される。古手川は嬉々としてかすみの乳首を根元から掴み、ひねり上げる。
「ひぎぃっ!」
「ふぉっふぉっふぉ! そうじゃ、こうしてやろう!」
「ひいいいいっ! やっ! やっ! やあああぁぁっ! ひいーーーーっ!」
 何を思ったのか、古手川は突然かすみを天井からつるし上げた。床から浮かび上がるかすみはしかし、それだけでは済まされるはずがない。
「おへそもなめなめしてやろう。ほぉれ」
 じゅるり、と音。巨大ななめくじのような舌がかすみのへそ及びその回りを這う。
「ひいいいいやああああああっ! あーーーーーっ!」
 気持ちの悪さにかすみは白目を剥いて悶絶する。
「感じてくれてうれしいぞ。さて、また入れるとするかの」
「あ……い、いれない……でっ! あぐっ!」
 散々貫かれ、傷ついたアヌスに再びねじ込まれていく肉棒。
「こうしてな、お尻の方に入れてずこずこするとな……」
「あぐっ! いたいいいいっ! いやあーーーーっ!」
「乳がたぷんたぷん揺れるんじゃよ! ほれ、ほれ! 揺れておるじゃろ?」
「あーーーーっ!」
 胸を、隠したい。ただでさえ恥ずかしくて、制服の上からでも分かる膨らみが恨めしく思えてきたのに、今ではもう吊るされたまま犯されている。かすみはあまりの惨めさに自らの境遇を呪うのだった。読書が好きなおとなしい少女は犯されながら、あの頃に戻りたいと強く願っていた。何事もなく、落ち着いていた日々に。やりなおせたら……やりなおしたい。こんな未来はいらない。たとえ夢であっても、見たくない。
「うっ。ぐす……。う、う」
 かすみの目もとからぽろぽろと落ち行く粒。涙の滴はきらきらと光り、床に寝そべっている誰かの頬に落ちていった。
「時間がどれだけあっても足りないぜ」
「犯し放題だからな」
 直人と木戸。獲物を食い散らかすように、一人犯したらまた次と、取っ替え引っ替え繰り返した。
「おい立て!」
「あ……。や、め……。やめえぇぇ……。ぐふっ!」
 力無く震え、うつ伏せのまま横たわっていた彩乃のアヌスに木戸の一物が突き刺さっていった。





永遠と思われた時が過ぎていく。





 そんなある日のこと。
「もうこいつらもやり尽くしたのう」
「ああ。全員ま○こもケツもがばがばだぜ。何回したかわからんくらいだからな」
「紳一おぼっちゃまもお亡くなりになってしまったし、そろそろ他にいこうかのう」
「それがいいな」
 そうしてドアが閉じられる。男達は出て行き、少女達は全員地下牢へと取り残された。
「あ、ぅ……」
 未だ自我を失っていない娘がいた。盲目の少女、愛……。
(私達は……これからどうされるんだろう……)
 古手川に散々犯されたけれど、奇跡的に意識ははっきりしていた。意識を回復して立ち上がる。
(牢の……牢の扉は、どこ)
 方向も何も分からない。足元に感じる柔らかいものは、横たわるクラスメイトだろう。恐らく、全員が一つの牢に押し込まれている。
 突如足を掴まれ、倒される。
「あ……」
「……して。だ、して」
 もはや誰かも分からない。外に出たくて、鉄格子を掴んでいる気持ちなのだろう。
 拘束は今もされている。鉄格子は絶望的なまでに堅く、冷たい。外は今も暗く、雨が降り続いていた。少女達がそこにいることも知らずに。
『ふぉっふぉっふぉ。これで全員じゃ!』
 古手川が何かを言っている。何のことだろうと思っていると。
『やっと全員のな、口とま○こと尻穴にわしのを突っ込んで、たっぷりと出してやったんじゃ。時間かかったがのう。ふぉふぉふぉ。お嬢ちゃん達も嬉しいじゃろ? 皆一度はワシのものでずこばこと突かれたんじゃよ 皆のま○こと口と尻穴にはワシのこれが入ったのじゃからな。皆わしの匂いがよぉくついておるわけじゃ。ふぉっふぉっふぉ』
 そんなこと、よく覚えているなともう一人の男の声。愛はぼんやりと聞いていた。
(全員……。みんな、同じ男に何度も……)
『今度は全員にわしの尻穴をなめてもらおうかと思ったんじゃが、それはもう無理そうじゃのぉ……。そういえば覚えておるか? みんなで輪になってなめなめしあったことを』
 輪……。クラス二十四人全員、四つん這いにされて輪を作らされた。そして皆一人一人、クラスメイトの尻の穴に舌を這わさせられた記憶。男たちの狂気に満ちた笑い声が聞こえてくる。
『ハハハハハハ! 最高だぜお前達!』
『いいクラスじゃのう! お友達の尻穴をいっぱいなめあいましたとみんなに言えるのう!』
『全部ビデオに撮っているからな! こんなのがばらまかれたらもう表を歩けんな』
 拒否などは許されなかった。皆、それぞれ目の前の友達の尻に顔を埋め、精液と血の味がする穴に舌をつけさせられた。どこまで……侮辱し尽くせば気が済むのだろうか。卑劣な男の声が遠のいていき、今度は楽しそうな声が聞こえてくる。
『うふふ。みんな、楽しい修学旅行にしましょうね……』
 これは夢か幻か、それとも現実か。柚流が笑顔でそう言っている。
『バスの中で歌う歌ならあたしに任せなさいよ』
 礼菜がえっへんと言うと。
『鈴も歌うーーー!』
 負けじと鈴も張り合う。それに対してなによと子供のように張り合う礼菜に、みんなくすくす笑っている。
 あれは確か、修学旅行直前のクラス会。過去の自分達を眺め見ている。だめ……来ちゃだめ。みんなひどい目にあわされるよと、止めようとするけれど無駄だった。
 抗う間もなくびりぃ、と派手な音と共に制服が破かれた。僅か数秒で裸にされ……胸を揉みくちゃにされ、お尻をなで回され、股を大きく開かされる。そして、もごぉ! と、むせ返るように口内を汚される。めり、と音を立てて処女膜が破られる。熱い感触……中に、射精。妊娠してしまう恐怖におののく間もなく、ずぶりとお尻に突き立てられた。
 怖いよ。苦しいよ。家に返して。死にたくない。もう嫌。痛いよ。恥ずかしいよ。裸なんて嫌。誰か助けて。パパ、ママ。もうやめて。許して。うわ言のように言い、未だ妄想の中でも犯されながら、少女達は絶命していった。
 誰にも気づかれないまま。そして、体中精液まみれにされたまま……非業の死を迎えた。
『た、楽しい修学旅行にしましょうねって言ったのに! ……ひ、ひぎゃあーーーーーっ! な、何でえぇぇーーーーーっ! 違うーーーーーっ! こんな未来いらないいいいいっ! やだあああああっ!』
 柚流の言葉にクラス中が同意し、笑顔が溢れる。次の瞬間、明るい教室は漆黒の闇へと代わり、凜とした委員長は全裸にされて悲鳴を上げていた。
『ぎゃああああああっ! 痛い痛い痛い痛い痛いいいいいっ!』
 アヌスを貫かれてせりかは絶叫した。
『か、返して……っ! 私達の……未来……!』
 余りの惨状に、礼菜はやり切れない思いを叫ぶ。
『ママああああああっ! 助けてええええええっ! お尻があああああっ! 裂けちゃうよおおおおおおっ! あーーーーーっ!』
 両手をまとめて掴まれ、鈴が助けを求めながらのたうちまわる。
『どうしてっ! どうしてこんな目にあわなくちゃいけないのっ!? どうしてええええええっ! なんでっ!? ボク達が何をしたって言うんだよぉっ! ひどいいいいいいっ! んぐうぅぅぅっ!』
 絶望感に支配され、彩乃が疑問の叫びを上げるけれど、誰も答えてはくれなかった。 『嘘……嘘、よ。夢……。悪い夢に決まってるわ。こんなの。こんな、の。お父様が来てくれる、わ……。いつか……。そうよね? そうなのよね?』
 現実感を失った紫音が呟く。少女が最後に見たのは楽しかった記憶と、処女を奪われた時の悲鳴……。どうして、どうして……。こんなのひどい……。死にたくない……逃げたいと思ったけれど、もう意識が遠くなって何も考えられなくなっていた。
「あ……う……」
 突如、ひなが立ち上がる。顔中精液にまみれて口元からもよだれと共に精液がだらだらとこぼれ落ち、瞳は虚ろ。クラスメイトの背中を踏んづけていることも気付かずに立ち尽くす。
「もぅ……ずこずこ、ぱんぱん……しないの? おち○ちん、おしゃぶりしなくても……いいの? ミント、ミンツ……どこ?」
 寝言のように呟いてそして、力無く倒れた。二度と目覚めることはないだろう。





今が過去なのか未来なのか、それすらも分別がつかなくなっていく。





 間断なく続く少女の悲鳴。それに加え、ばしぃ、ばしぃと尻を叩かれている音。四つん這いにさせられているのは亜衣。そして亜衣の高く突き上げられた尻を平手打ちしているのは詩織。
「あ……がっ! う、うっ! い、痛いよぉ! 詩織ちゃんやめてえぇぇぇっ! もうやめてぇぇっ! 叩かないでえええっ! あうっあうっあうっ! 許してえええええっ!」
「う、うぅぅ。亜衣ちゃん……ごめん。ごめんね……。ごめん……」
 もちろん詩織は望んでやっているわけがない。詩織はある時四つん這いにさせられた亜衣の元に連れて来させられ、木戸に耳元で囁かれた。叩け。拒否するのなら親父の命はない。低く脅すような声に、詩織はもはや拒否するすべもなかった。
「ごめ、ん……ね。ごめんね……う、う……。許して……」
「があっ! はぐっ! あぐぅっ! 痛い……痛いいぃ!」
 亜衣も詩織も全身汗まみれだった。それに加えて涙と鼻汁で、可愛らしい顔などくしゃくしゃにされていた。
「手を緩めるな! もっと強くぶっ叩け!」
「う……。ひっく」
 木戸の怒声に詩織は反抗できず、言われるがままに手に力を込める。
「もっと早くしろ!」
「いやぁ!」
 手が痛いくらいに強く、早くなっていく。それなのに男は容赦しない。
「だめだだめだそんなんじゃ! 親父を見殺しにしたいのか! 両手を使えっ!」
「ひっ! や、あ……。ご、めん。ごめん……ごめ、ん。うぅぅ」
「ひいいいいっ! 痛いいいいいいっ! いやあああああっ!」
 亜衣の尻は赤く腫れ上がっていく。そして男達は次なる命令を飛ばす。
「あぅ……あぅ……ぐふぅ」
「ひひぃぃぃぃっ! あぅぅぅぅ! そんなとこいやあぁぁぁぁ!」
 詩織に、亜衣のアヌスに舌を這わせろと言った。既に何度も射精され、精液まみれのアヌスを。なめる方もなめられる方も極限状態。
「もっと舌を出せ。中でかきまぜてやれ」
「ぐ、うぇ……ううぅぅぅっ!」
「やーーーーだああああっ! ひゃうううううっ! おしりいやあああああっ! なめちゃいやああああああっ! そんなとこやめてええええっ!」
 亜衣の割れ目に顔をうずめている詩織の瞳はもはや虚ろ。
「おい、もっと舌を出してねじ込んでやれ。親父がどうなってもいいのか?」
「やめてぇぇぇぇ! ふぎぃ!」
 ぐり、と髪を乱暴に掴まれ、顔を尻へと強く押し付けられる。
「友達の尻穴をなめてる気分はどうだ?」
「……あぅぅ」
 詩織は答えない。ただ、虚ろな瞳のまま淡々と舌を這わせ続けているだけ。誰もが皆、すっかり諦め果てた目でその光景をみつめていた。
「うぅぅ……」
 今度は立場が逆転する。詩織の背後に回った亜衣は両腕を延ばし、詩織のふっくらとした乳房を強くこね回していた。無論、詩織と同じように脅迫されたからに他ならない。
「いた……ぃ……」
 ぐりぐりとした感触。力を込めた愛撫によって、詩織はきつく目を閉じて耐えている。亜衣の指が更にめり込んで潰れる胸。それはあたかも柔らかいパンの生地をこね回してでもいるかのようだった。
「あひっ!」
 突如、お尻に違和感。亜衣は背中をのけ反らせてしまう。それもそのはず、全く抵抗することもできずに木戸の巨大なものがねじ込まれてしまったのだから。
「へっ。散々愛撫されたのかすんなり入ったぜ」
「ひぐううううっ!」
 亜衣が悲鳴を上げる。アヌスを貫かれている違和感と激痛。
「おらぁ! 休むんじゃねえ! もっと揉み回せ!」
「うぅぅぅっ! 痛あああああいっ! いやあっ!」
「あああっ! ああああっ! い、痛いよおおおおっ! うああああっ!」
 木戸は亜衣のアヌスを貫きながら、同時に胸を揉みしだき、桜色の乳首を捻りつぶすようにしてこね回していた。重なり合う三人はもぞもぞとうごめきあっている。少女二人の地獄は今尚も続いていた。
 ――一クラス全員、二十数名が一同に押し込められた地下牢。そこには窓はおろか時計もなく、今が朝なのか夜なのかすら誰にもわからない。携帯などはバスジャックの際に真っ先に奪われて、全て破壊されたのだから。豆電球一つのみという、余りにも頼りなく弱々しい光が辺りを照らす世界がそこにはあった。少女達はもはや会話一つもろくにせず、ただ終わりの時を待つだけだった。
「うぅぅ」
 堅く、冷たい床の上に横たわっている紫音が少し苦しそうな声を漏らした。長い髪が散らばり、肌は剥き出しのまま。うっすらと開いた目からは一筋の涙がこぼれて落ちていた。どうしてこういうことになっているのだろうと、何度も自問を繰り返していた。そうして疲れ果て衰弱し、浅い眠りにつくのだろう。つくづく、そのまま目覚めなければいいのにと思う。それができたらどれほど楽になれるのだろうか。
「は、あ」
 ゆっくりとため息をつくのは帆之香。壁にもたれ掛かったままうつむいている。ずれた眼鏡を直す気さえ失われ、何度となくため息をついている。
「ら、らら……ららら〜……ら……らん、らん、ららら」
 死んだ魚のように虚ろな目をした鈴がぼそぼそと呟いている。恐らく発声練習でもしているのか、あるいは歌でも歌おうとしているのか、それはわからない。きっと楽しい時間を思いだし、その世界に浸っているのに違いない。永遠に続くであろう青春の時を思いながら。
「うふ……ふふふ。ふふふふ」
「くす、ふふ、あはは、ひひひ」
 流花とひなが惚けたような顔をして笑い声をあげている。
「きゃはははははっ! ひゃはっ! あひゃひゃひゃっ! してしてしてえええっ! えっちしておちんぽ入れてええええっ! ずっこんばっこん犯してえええええっ!」
「あ……足が裂けちゃう……。大っきいの入れちゃだめ……ふふ、あはは。お股が裂けちゃうよぉ。あはは、あはあはあは……どぴゅどぴゅ出てたよぉ。あはははははっ。おま○こぉ〜。ふふ、ふふふ」
 そしてかすみと早由美。犯され過ぎて気が触れたのか、意味もなく笑う声が聞こえる。
「おかーさん。もうすぐ……かえる、よ。……うん。おみやげ……いっぱい、買ってく……ね。うん。うん。あ……ちょっとまって。お家に帰る前に男の人にずこばこされないと、怒られちゃう。うん、初めても乱暴にぶちやぶられて、死にたくなっちゃった。いっぱい中に出されて、赤ちゃんできちゃうかも。うん……うん……。大丈夫。平気。痛いけど頑張る、から。うん……。また、後でね」
 莉菜が微笑しながら何かを呟いている。頭の中で自宅に電話でもしているのだろうか。その相手は両親なのか兄弟なのか、他校の友達なのか、もはや夢現つ。明らかに異常な内容の会話なのに本人は全く気づいていない。
「ん、ん……ああん。い、いい。そこぉ、いいのぉ。もっと、もっとぉ」
「あぅ、あふ……はふ。あふん、あん……あ、ん。いくぅ」
 自棄になったのか、あるいは元から素質があったのかは定かではないが、詩織と亜衣はすっかり快楽に溺れ、交互に重なり合って愛撫を続けていた。ちゅぷ、ちゅぷ、と水音が聞こえる。回りが見ていようが、クラスメイトがどう思おうともはやどうでもいいと思っているのかもしれない。このまま苦痛に晒されて滅びるならいっそ、とでも思っているのかもしれない。
「あぁ……」
「……」
 疲れ果て、仰向けに転がっていた礼菜。その顔に大股を開いてしゃがみこむ奈緒はうわ言のように呟いた。
「やっと、おトイレ……みつけた。ん、う、ん……ん……はぁ、あぁ。おしっこ、きもちい、ぃ」
 奈緒は礼菜の顔を和式トイレの便器と勘違いするほどに、精神を壊されていた。しゃあああ、と勢いよく滴が流れ落ちて行き、礼菜の顔をびしょびしょに濡らしていく。
「ん、ん……んぐ、んく」
 奈緒同様、何も分からない礼菜は顔にぶちまけられたものを喉を鳴らして飲み干し続けた。
「あ、ん……はぁ、ん……。あぁ、気持ちいい……。あん、あぁん。ああ……いく。ん……。オナニー、大好き……。みんなもオナニーしましょ。あ、あん、ああん。いく、いくぅ、はるひこくぅん」
 一人、狂ったように延々と自慰行為を続ける柚流。クラスメイト達がすぐ側にいるのも構わずに、亡き恋人の名を呟きながら。
「あぁ……おしりが……むずむずするよぉ。パパぁぁぁ! あ、でも……お尻気持ち良い……。ボク、お尻で感じてる。変態なのかなぁ。あ、あ……。お尻に入れてええぇぇ。ねえ、誰かお尻に入れてよぉ!」
 アヌスに何度も射精され、違和感にもじもじしながら呟く彩乃。
「んん、んぅ、んむぅ」
「あ……や……。くすぐった……い……」
 ひたすら友達の足の親指をしゃぶり続けるせりか。今しゃぶっているのは絵理香の足。誰もが皆、顔中精液まみれで焦点の合わない瞳。
「……」
 ひかりが壁にもたれ掛ったまま動かない。寝ているのか起きているのかすら分からない、うっすらと半開きの瞳。処女喪失の時を思い出したのだろうか、目から一筋の涙。処女を奪われ、同時にアヌスも貫かれた。一生忘れる事のできない苦痛。全員、壊されていた。堅い鉄格子は少女達を綴じ込め、鎖のついた首輪は家畜へと変えた。
「もう行こうかと思ったが。最後にもう一回だけしてもらおうかの」
「犯し収めだな」
 古手川と木戸の声。どうやら少女達を置き去りにして去って行こうと思っていたようだ。牢の中へと侵入し、全裸になる。最後の凌辱が始まった。
「あむ……。ん、ん……」
「ほうほう。自分からしゃぶってくれるとは嬉しいのう」
 真っ先に古手川のものをくわえ込んできたのは美紗紀だった。以前は複数の肉棒を目前へと突き出され、嫌悪感を露にして苦しそうに目を閉じながら必死に愛撫を続けていたというのに今では何の抵抗もないようだ。
「お?」
「んぐ……」
 少し遅れて後ろから、みおが古手川の尻穴を舌でちろちろと愛撫はじめた。そうすれば喜ぶと散々刷りこまされてきたからだろう。幼い精神は完全に崩壊し、もはや何の抵抗も見せずに小さな舌を這わせ、男達を満足させるだけの人形と化していた。
「ふぉっふぉっふぉっ、これは嬉しいのう。幸せじゃよ。これからもお友達の尻穴もいっぱいなめてやるんじゃぞ? 最後までな」
「んんぅ」
 その言葉にみおはこくんと頷く。みおはその後、絶命するまで友達のアヌスを舌で愛撫して回ったという。もはや自分が何をしているのかすらわからなくなっていたのだろう。
「へっ。相変わらずいいしめつけだぜ! おら、おら!」
「あ、あぁっ! は、ぁぐっ……! う、ぅっいた……ぃぃ」
 そのころ木戸は四つん這いにさせたさくらを犯し尽くし、射精を間近に控えていた。
「最後だからな。あと五人は中に出してやる」
 木戸は回りを見渡す。目に入ったのは舞、早由美、ひかり。それと後はどうしようかと考える。この後に犯す準備を整える。
「じいちゃん達はもうすぐな、お嬢ちゃん達とお別れをしなきゃならんのじゃよ。もう犯し飽きたからのう」
「んぐっ!」
 美紗紀の口内へと射精しながら古手川は言った。そうして美紗紀の体を乱暴に放り出し、側に座り込んでいたはるかを引き寄せてパイズリを始めさせた。
「ほれ、次はお前さんじゃ」
「……」
 はるかは何も考えずに胸の膨らみで古手川のものを包み込み、しごき始めた。
「惨めなもんだぜこいつら。全員精液まみれのまま死んでいくんだからな」
「あ、ひっ! ひっ! あっ! ふっ! や、あっ!」
 木戸は駅弁スタイルと呼ばれるような体位……舞を持ち上げながら犯し、ひたすら揺さぶっている。舞は惚けた表情のまま。
 処女を古手川に奪われた時、下つきだと言われた。舞には当初それが何のことかわからなかったが、無残にも処女を奪われてから初めて気づいた。古手川はのたうちまわる舞を引き倒しながら犯し、膣内へと射精を繰り返した後で埋没していた性器を引き抜いた。湿りを帯びてねっとりとした液体をたらしながら、ずぷ、と音をたてる。無理やりこじ開けられ、侵入されてしまった舞の性器……大きく開かれたままの割れ目からは白濁液がとろりとたれていく。ショックと疲労のあまり茫然自失の舞だったが、突如その小さな体を持ち上げられる。両膝を抱えられ大きく股を開かされながら……。そうして古手川はにやけながら言い放った。『ほうれ、みんな見てみぃ。綺麗なおま○こじゃろう? お友達の中にいっぱい出してやったぞ』と。舞の秘所をクラスメイト達に見せびらかすようにして晒し始めたのだった。見せつけられた側は『いやぁ』と言いながら目を伏せ、傷ついた友達の悲惨な姿に涙し、同時に自分達も同じであることを今更ながら実感するのだった。物のように扱われ、持ち上げられたままの舞は嫌、と弱々しく呟くだけだったが、古手川は尚も容赦しない。舞の秘所を両手で開いて見せつけたり、『この娘のお○んこは下つきじゃったが、締まりは最高じゃったぞ』とか『ほほう、お嬢ちゃんは意外に毛深いのう。お手入れをせんといかんのう。そうじゃ、今度じいちゃんがもじゃもじゃなまん毛をしょりしょり剃ってやるかの。みんなの前で』とか言い、舞をねちねちと苛める。更に『もう一回してやるからおねだりするんじゃ』と言うと舞は『いやぁ』と言ったきり、答えられなかった。すると古手川は『そうか。お尻に欲しいのか。ふぉっふぉ。いけない娘じゃのう』と、勝手な事を言いながら舞のアヌスに突き立てた。『あぐっ!?』舞は何をされたのか分からず目を見開き、そしてすぐに口を大きく開けて絶叫。『お、お尻嫌あああああああっ!』体を持ち上げられたままアヌスを犯され、舞は泣きじゃくった。友達の前でこんな恥ずかしいことを……。死にたい、と思った。『おぉ、おぉ、締まるのう』と古手川は調子に乗って腰を進めていく。『あぃっ!?』突如、アヌスとは別の痛み。古手川の指が舞の秘所をこじ開けて侵入していた。『ふぉーふぉっふぉ。ま○こがお留守じゃったわい。ぐちょぐちょしてて嫌らしいのう』古手川の言に舞は『あ……』と息を飲む。それは新たな嗚咽の始まりだった。
 そんな舞は今、木戸に犯されている。そして古手川は他の娘を犯していた。
「そうじゃのう。みんな、誰に処女を捧げたかったのじゃな? ふぉっふぉ。好きな人はおったのかのう? 残念じゃったのう。全部わしらが貰ってしまったがのう。ふぉふぉふぉ」
 古手川は今度は絵理香の体を持ち上げ、小便を強要した。勢いよく流れる滴は空中でばらまかれ、少女達の体を濡らしていった。
「ああぁ〜……あぁ、あぁぅ……」
「ふぉふぉふぉ。だらし無い小便娘じゃのう」
「お嬢ちゃん達、風邪をひかないようにな」
 服を着られていたのはいつのことだったろうか。もはや遠い昔のように感じられる。
「ふう。いい公衆便所だぜ」
「んぐ、んぐっ、んぐぅ……!」
 犯した舞を放り出してから、かすみの口内で放尿する木戸。かすみはただひたすら飲み干した。そうしないと……そうしなければ、どんな目にあわされるのか。壊れてからもその恐怖は忘れられないのだ。
「ああん。もっと、もっとぉ……。んふぅん……。あふぅん。入れてええぇ」
 苦痛がいつしか快楽に変わり、見境なく男を求めるようになった美紗紀が鉄格子を掴みながら舌を出していた。次第に我慢できなくなり、鉄格子をしゃぶり始めていた。
 ――そうしてやがて、運命の時が訪れる。
「それじゃ、お別れじゃな。薄汚いお嬢ちゃん達。……お嬢ちゃん達の姉妹もやっぱりかわいいのじゃろうな? ふぉっふぉっふぉ。楽しみじゃわい」
 更なる悲劇が起こる前触れだったが、もはや少女達に止める手立てはない。食料はおろか水も完全に止められ、放置される運命なのだから。
「せいぜい苦しんで、のたうちまわりながら死ぬんだな」
「あ、あ、あ……。い、いや……いや、だ……あああ」
 急に正気にでも戻ったのだろうか。本能で察知し、待ってと言いたいのだろうか。莉菜の両手が木戸の太い足を掴んだ。だが……。
「このガキャぁ!」
「うぐっ!」
 木戸は莉菜の頭を容赦なく踏み付けた。強い衝撃が少女の意識を奪う。薄れゆく意識の中、莉菜は思った。
(しにたく……ない。いえに……かえりたい……)
 男達の気配は消えている。少女達は皆、置き去りにされたのだ。
「だし……てぇ……あ、ぅ」
 精液まみれの莉菜は、自分と同じように汚されて横たわるクラスメイト達の上をはいつくばって進み、ようやくたどり着いた鉄格子を掴む。堅く、冷たい鉄格子を。そうして最後の最後に正気を取り戻して叫んだ。男達が二度と戻ってこないことを知りながら。
「ひいいっ! だ、出してえぇぇぇぇぇっ! ここから出してよぉぉぉっ! 誰か助けてええええええっ! いやだあああっ! しにたくないよぉっ! かえりたいよおおおおっ! うああああああんっ! 許してえええええっ! やめてええええーーーーっ! 行かないで! 開けてええええっ! 何でもするから! 何でもするからっ! おち○ちん一生懸命おしゃぶりするからっ! 全部飲むからあっ! だ、だからっ! だからお、おね、が……いぃぃ。ううぅぅ……! 行っちゃいやああああっ! 出してえええええぇぇっ! ああああぁっ! 首輪が……鎖が……鉄格子が憎いいぃっ! 外れてえええええっ! ああーーーあぁぁぁぁっ! い、いやっ! いやあぁっ! いやーーーーああぁぁぁぁっ!」
 そんな莉菜のアヌスに誰かはわからないけれどクラスメイトの舌が這う。誰のかなんて、もはやわからなかった。ただ、優しくべろぺろと上下左右に愛撫は続く。
「う、う……。やめ、てぇぇ〜。おしりなんて……なめ、ないでぇぇ〜。ああぅ、あ、ぅ……死にたくないいぃぃっ! あ、あ、ああぁぁっ! だ、だれか! だれかきてええぇええーーーーーっ! し、死にたくないよおおおおおおっ! 助けて助けて助けてえええええっ! うええええええんっ! おかあさああああんっ! いーーーやああああああっ!」
 何度も犯されて、友達も汚されて、傷つけられて、最後の最後には見捨てられた。どんなに叫んでもわめいても助けはこない。こうして少女達は皆、非業の死をとげていくのだ。
「う、うぅぅ。だ、して……だして、えぇぇ。うぅ、うぅ。いや、いやぁ……。かえりたいいぃぃ」
 ……お嬢様や人気アイドルが何人も通っている事で有名な聖エクセレント女学院。そのとある仲良しクラスは男達数人によって全員素っ裸にさせられて徹底的になぶられ、全ての穴を犯され、拷問のような苦痛と恥辱に晒され、精液まみれにされながら置き去りにされ、殺された。『楽しかっただろ?』と、男の一人は悪びれるそぶりも見せずに言った。
「あはぁ。たの、し。おしり、きもちいぃぃ……あぅぅ」
 床に座り込んでいた莉菜が大きく口を開け、舌を出しながら言った。直後に意識を失ったのか、どさりと床に崩折れる。
 堅い鉄格子、がっちりと閉められた首輪、じゃらりと音を鳴らす鎖。性奴隷にされてしまった少女達の青春は、永遠に終わりを告げた。  どこかでドアが堅く閉じられたような音がした。二度と開くことの無いドアはもしかすると、天国へと続いていたのかもしれない。少女達の無念の思いも悲痛な叫びも全て忘却の彼方へと連れ去っていく。
 ごぽ、と既に魂が宿っていない少女のアヌスから精液がこぼれる音がした。
「たすけてぇ……」
 震えながら捻り出したような声は、もはや誰にも届かない。犯されながらも生かされ続けた方がマシだったのだろうか。ともあれ、少女達は全員死んだ。それは悲惨で無残な最期だった。
「たすけ……た……け」
 部屋を僅かに照らしていた豆電球が切れ、辺りは完全な暗闇に包まれた。
「かえり……た、い……」
 二十四人の魂は、無念な思いとともにこの地に留まり続ける事だろう。決して、誰にも見つけられる事なく……。










 肉食獣によっていいように食い散らかされたように弄ばれ、疲れ果てた二十数人の少女達が横たわっている。悲鳴はおろか、うめき声ももはや聞こえない。静かに破滅の時は近付いていた。少女達の存在や事件は忘れ去られていく。

 楽しかったはずの修学旅行は悪夢と化した。何故、どうしてと誰もが虚ろな目をしながら呟きつつ、心の底では誰かが助けに来てくれると信じていた。

 時折、音が聞こえる。パンパン、バンバン、と叩きつける音が。誰もが皆知っている音。男たちが少女を犯して汚している音だ。それが聞こえるということは、今もまだ続いているのだろう。終わったはずなのに? 滅びを迎えたはずなのに?

 少女達は凌辱から解放されはしない。ドアが閉まり、時の流れが巻き戻る。誰もがまだ汚れなき処女だった時点へと。そうしてまた全ては繰り返し、記憶は決して薄れない。

「ひいっ!」

 処女を破られる寸前。恐怖の余り大きく目を見開いて息を飲む。そして……。

「ひぎゃああああああーーーーーーっ!」

 仲良く同時に破瓜の悲鳴を上げる。二十四人全員の魂は永遠に犯され続けた。

「た、す、け、て……」

 少女達の友達が、兄弟が、家族が……大切な人達が目の前にいる。皆一様にくすくすと微笑みながら、優しい声で言い放った。助けなんてこないんだよ。と……。

 少女達は絶句し、言葉の代わりに目からぽたりと涙が一粒こぼれおちた。ぱんぱん、ばんばん、という音が聞こえてくる。今もまだ、悪夢の続き……。



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