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七人の日常(二)・
-牧瀬 歌耶編『街の花屋さん』-










牧瀬 歌耶

名前:牧瀬 歌耶(まきせ かや)
身長・スタイル:158cm ふくよかな胸はおじさん達を虜にさせまくって、店の売り上げに大いなる貢献をしている。けれど本人は無自覚だったりする。
趣味:喫茶店巡り。ケーキと紅茶が大好き。
性格:笑顔が印象的な優しいお姉さん。男女関係には滅法疎くて鈍感な模様。










 バシンバシンバシン、と、激しく叩きつける乾いた音。明らかに異常だと誰もが認めるような行為が、その音源だった。

「ひ、ひいっ! ひいっ! ひいいいっ! い、い、痛いいいいいっ! やめてえええっ!」

 叩き付ける音に合わせるかのようにして、若い女性の悲鳴が轟く。狭い建物の中には、エプロン姿の美人と男の姿。今まさに、女性が男によってショーツをずり降ろされて尻を丸出しにさせられ、あろうことか花束を鞭のように扱われ、尻に叩きつけられているのだった。変質者による執拗な行為はあたかも、怨嗟の感情が込められているかのようだった。

「やっやっやめてええええっ!」

 ――美人のお姉さんがいる、街の小さな花屋さん。特に、おじさま達からは絶大な支持を集めているという、名物店。そんな風に、近所の人々から親しまれていたお店があった。そしてそれはある日、閉店時間を過ぎてしばらくしてから事件は起きた。男性の店長が、今日は商店街の寄り合いがあるからと言って早めに店を出て行った。そしてその後のこと。店員の歌耶が店内の整理やら清算といった残務を行っていたところ、外からシャッターを控えめに叩く音が聞こえたのだった。

『今日はもう閉店したんですが』

 そう声をかけてみたのだけど、そこを何とか、どうしても欲しいものがあると言われ、仕方がないと思いつつシャッターを開けてから、悪夢は始まった。

「ひひいっ! ひいぃっ! きゃあああああっ!」

 一見するとおとなしそうな、人の良さそうな笑顔の青年はしかし、すぐに豹変した。辺り構わず花瓶をひったおし、きれいに飾られた花々を思いっきり蹴り飛ばしてはぶちまけ、作業机の上にまとめられた伝票や集計中の現金をばらまき、そして仕上げとばかりに歌耶の体を目当てに襲いかかってきたのだ。

「あぅ! あぅっ! い、痛いぃぃっ! やめっ! やめてぇぇぇっ!」

 歌耶の悲鳴と共に、花束を飾る花びらが飛び散り、茎が鞭のようにしなって振り下ろされた。執拗に叩かれて、いつしか歌耶の白い尻は赤く腫れ上がっていく。

「あぅっ。あぅ……。も、もう……やめ……」

 どれくらい続いたのかもわからないくらいそれは続いた。そうしてようやくのことで拷問のようなスパンキングが終わる。歌耶がぐったりと力無く作業机の上に突っ伏していると、男は容赦なく、歌耶の体に残った衣服を乱暴に剥ぎ取り、のしかかってきた。男もいつの間にか全裸になっていて、大きくそそり立った一物で歌耶の秘所を狙う。

「ひいいっ! だ、だめ! やめてっ! はぐっ!」

 男は歌耶の制止の言葉など聞き入れてくれるはずもない。歌耶の尻を持ち上げ、一物の上に座らせるかのように体を跨がせる。そうして位置を定め、男が支えを外すと、歌耶の軽いとは言え、人一人分の全体重が一点に集中していった。

「い、入れないでっ! だめえっ! ああああああああぁぁぁぁぁぁっ!」

 こうして、歌耶の処女は、飛び散った花びらと同じように乱暴に散らされてしまった。ぶつり、と破られる感覚が確実にわかる。僅かな抵抗の後、ずにゅりとそれらは入り込む。










「ひいいいいいいっ! ひどいいいいいいっ! やめてえええっ!」

 泣いても叫んでも、犯されてしまった事実は消せない。人生が大きく狂う瞬間が、今まさに訪れている。こんな恐ろしい男がこの世にいるのかと、そう思う。

「はうっ!」

 突然の平手打ち。乾いた痛みに、歌耶は目を見開く。

「黙れ」

「あ……」

 歌耶の細い首を、左右の手が握る。力を込められたら捩り切られてしまいそう。この男の機嫌を損ねたら殺される……。歌耶は深刻な恐怖に、まともな言葉を発せなくなってしまった。

「あっあっあっ!」

 リズムカルに、ずん、ずん、と上下に体が弾む。男の力で始められたその上下運動は、何故だか止められなくなってしまった。歌耶はただひたすら振り回され、膣内を縦横無尽に陵辱される。

「けっ。この売れ残りの中古女がっ。やっとしおらしくなりやがったか」

「い、たいぃぃ! ぬ、抜いてええええええっ!」

 男はただひたすら互いの体を揺さぶる。ずぎゅずぎゅと、歌耶の子宮まで破壊しそうなくらいに強く、激しく、奥まで侵入していく。

「もっと締め付けろ! この使い古しの三十路っ! 生き遅れっ! おめーみたいな年増は、今更婚活なんかやってもおせぇんだよっ!」

 違う。そもそも歌耶はもっと若いし、誰とも経験をもったこともない。なのに男は歌耶を言葉でも傷つけていく。確かに、年齢より大人びていると言われる事はあるけれども。

「てん、ちょ……。あぁぁぁっ!」

 体の中に込み上げてくる熱い物。男の精液が、子宮に溢れんばかりに注入されていくのが嫌でもわかる。これでは妊娠してしまう。ショックで歌耶は嗚咽を漏らす。

「ひ、ひどい……。ひどいよ……。こんな……」

 うわ言のように歌耶が呟いていると、また更に男は歌耶を上下に揺さぶり始めた。

「もっと動け。足りねーぞ! 腰を振るのがてめぇの特技なんだろ!」

「あううううっ! あうううっ! あぅっ!」

 ふくよかな胸をねじるように揉みつぶされ、歌耶は苦痛に呻いた。

「おめーの古くさいま○こに花をねじ込んで、人間花瓶にしてやろうかっ?」

「いやあああああっ! そんなのいやあっ!」

 この男ならば、そんなことを本気でやりかねないと、歌耶は本能的に察する。大好きな花をそんな風に……。ひどい。ひどすぎる。心底そう思う。

「もっと動け! このド淫乱! アンアン言いながらイキまくってみろや!」

「ひひぃぃぃぃぃっ! ち、違ううぅぅぅっ! 私、そんな娘じゃな……。あひぃぃぃっ! と、止めて! 許してええええええええっ! 誰か! 誰か助けてええええええっ!」  ぐちゅぐちゅと、膣内が更にかき混ぜられる。男が出したばかりの、大量の精液が歌耶の膣内に満ちあふれ、抜かないまま挿入が続いていく。

「あっあっあっあっああああっ!」

「へっ。やっとその気になってきたか。清楚な見た目の淫乱ねーちゃんがよぉっ」

「ち、違ううぅぅ!」

「何が違うってんだ。店に来るおめーの体目当ての客を、片っ端から食っちまってんだろっ? おらっ! 白状しやがれっ! この好き者がっ!」

「ひぃぃっ!」

 乳首が、ねじり上げられた。鈍い痛みに歌耶は顔をしかめる。

「乳がいいんだな? 今、締まりがすげぇよくなったぞ? この使い古しの黒乳首が! ビンビンにおっ立てやがって! 犯されながら感じてるのか!」

「いやあああああああああっ! ちがあああああうっ! あひぃぃぃぃっ!」










◇ ◇ ◇ ◇










 大きなお尻がたゆみ、小さくすぼんだつぼみのようなアヌスが露わになってしまう。男はやがて、そんなところにまで手を伸ばし、ぐにぐにと指を侵入させていく。

「明日からおめーは全裸で接客しろやっ! この恥知らずの売女がっ! 客に体売って花買わせてんだろ! あぁっ?」

「いやあああああああああっ! ああああああああああっ! 違うううぅぅぅっ! 私、そんな事してないぃぃぃぃぃっ!」

 ――どれだけ犯された事だろう? 歌耶はいつの間にか意識すら飛ばされてしまっていた。

「あっ!」

 ざぶりと、バケツに並々と入れられていた冷水をぶちまけられる。どうやら自分は今、床に横たわっていたようだと歌耶は気付く。そしてまだ、陵辱は続いているのだとも。

「惚けてんじゃねーぞ! この腐れアマッ!」

「うあぁぁぁうぅぅぅっ!」

 男はホースをロープ代わりに使い、歌耶の体をがんじがらめにしていく。なんで。どうしてこんなことになっているの?

 歌耶の中でそんな問いかけにも似た思考がぐるぐると繰り返される。答えなど、絶対に出ないのに、自問自答を続けずにはいられなかった。

「ケチな店の安物女が! もっとサービスしろよっ! てめぇのま○こに切り花まとめてぶっ挿して店に並べてやろうか?」

「ひぃいぃぃぃ!」

 首が苦しい。触手が巻き付くように何重にも巻かれ、歌耶はもはや身動きが取れなくなっていた。

「ぐひっ! うぐっ?」

 突如、ぶすりとねじ込まれる感触。尻の穴に極太の肉棒がねじ込まれていく! 掘られるような、現実にあるまじき出来事に、歌耶は無様にも裏返った声をあげてしまう。

「ひひいぃぃぃっ? んいぃぃぃぃっ! あぅっ! あぐぅっ! はぐぅっ! い、いだっ! いだぁぁぁぁっ! やああっ! さ、さ、裂けるうぅぅぅぅっ!」

 処女喪失の激痛に追い打ちをかけるかのように、男は歌耶の尻へと欲望を余すところなく叩きつける。この行為はどこまで続くのだろう。いつまで犯されるのだろう。その答えは歌耶にはわからなかった。 「ぎゃああああっ! いだああああああああああっ! やめでええええええっ!」

 男は歌耶の体を抱えたまま、所謂駅弁スタイルで持ち上げ、店内をのしのしと練り歩いた。普段見馴れた職場の中をそんな恰好で引き回され、歌耶は泣きじゃくった。

「うああああああああああああああんっ! やめてええええええええええっ!」

「イクイクイクって言ってみろや! この腐れま○こ!」

「ああうっ! い、いく……。いきます。ひぎぃっ!」

「聞こえねーぞ! もっとでけぇ声で叫べや!」

 乳房が捻りあげられる。歌耶には心までもねじ上げられるように感じた。

「ひぃぃぃぃぃぃっ! い、いくっ! いくぅっ! いきますぅぅぅっ! う、あ、うあうああああああああああんっ! もうやめてえええーーーーーーっ!」

 翌朝。この店の店長は、荒らし尽くされた店内と、白目を剥いたまま拘束され、汁まみれになって無残に転がってる歌耶の姿を目にすることになるのだった。男が言った通り、切り花を何本もまとめて膣内にねじ込まれながら、歌耶はぐったりと横たわっていた。そのお腹には値札が貼ってあり0円、と書かれていた。そして更に、販売促進用のポップも併せて貼ってあり、そこにはこんな事が書いてあった。使い古しのゴミクズ女。誰にでも雌しべを開く下品な花。と。

 この日を境に、この花屋から歌耶の姿は消え、二度と戻って来ることはなかった。どこにいったのか、何をしているのか。生きているのかすら、誰にもわからなかった。















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