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書感・その2:CARAMEL BOX(成人向)




萌え度(4):★★★★☆
えろ度(2):★★☆☆☆
中身度(4):★★★★☆



 それはきっと偶然という名の事象。計画性も何もなく、リサーチなど全くせず、中身のサンプルも見ずというかなかったので見られずに、ふらりと風任せで立ち寄ったのは、空きまくりの虎の穴。地雷を恐れずにと言うよりも何も考えず、ただただ訪れた側にあり何となくといった気まぐれで手にとってみて買って読んでみたら、表紙だけじゃなくて中身も結構丁寧に書き込まれている良作に巡り合うことが時折ある。で、そんな作品だったなと思うのが本作。ふつーは表紙のクォリティに騙されてがっかりするものだが、そうでもなかったという感じ。おお、意外になかなかじゃないかね、とでも思う佳作と言ったところかな。

 内容は明るく基本純愛路線で、ギャグありで、ぺたむねで無邪気なろりっこ妹ありの、不幸な主人公の不幸をいっぱい吸い取ってくれるろりっこ座敷童子さんありの、大人な巨乳お姉ちゃんキャラありの、ぽにてツンデレさんありの、メイドコスで料理下手なおなのこありの、オタなメガネさんありの、ショタな男の娘っぽいのもありの、なかなかどうしてラインナップはそこそこ揃っておる。

 つまりは今時な言葉で説明するならば萌えとでも言うべきか、純粋な可愛らしさを求める人におすすめであると判断する次第。反面、ストーリーの重厚さや、深刻でシリアスなシチュエーションを求めたり、地球や人類の滅亡をかけた最後の戦いに挑んだりとする内容は全くない。そういう話じゃなきゃ嫌じゃ、と言う方にはまったくおすすめできないと言うか、それは懐石料理を求めてファーストフード店なり定食屋にでも入るか如くの愚行かもしくは勘違い的な行為であるのではないかと判断するのであった。

 個人的には、料理がド下手な幼なじみっぽいメイドコスで努力してレベル32くらいになってクッキングリベンジする娘さんのお話と、アレな夢を見てしまって恥ずかしくてたまらず好きな男の子を避けまくってしまうポニテな娘さんのお話がヒットしたのであった。しかし、場所は選んだ方がよろしいのではないかなと思わないでもないけれど、それはまぁ、フィクションならではということで気にしない気にしない。






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