【Dog Fight!(四)】

はろはろ〜♪
このシリーズもはやいもので四作品目。
作者試験中なのに身を削って書いてます〜♪(^▽^)
香里「はぁ〜、何を考えてるんだか……(T_T;)」
ま、気にしない気にしない…(^_^;)
香里「気にしなさいよっ!(T_T#)」
(無視して)初めての方は最初からよんでくださいね〜(^^)
ではどうぞ〜♪
香里「ダメだわこりゃ…(T_T;)」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇











『力』










それは、絶対的な能力。










だけど…人は時に過ちを犯す。










何故ならば…










それだけでは足りないのだから。










『優しさ』










それは自分自身との調和。










許されざる者との調和。










心を一つにし。










また…










新たなる闘いがはじまる!









許されざる者たちとの、闘いが…










DogFight!










ズサッ!

「きゃあっ!」

ズダァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッン!

「一本っ!」

……長い試合だった。
僕は、何度となくあった危機を乗り越え、そして………遂に勝利を収めた!
とてつもなく強い相手。
そして、誰よりも愛している…女性(ヒト)に。
でも…。
「佐祐理さん。大丈夫ですか?」
僕は倒れた彼女に手を差し伸べる。
「は、はい。あの………貴方の名前を教えていただけませんでしょうか?」
僕は……言えない。
「それは…できません。………僕は、名乗るほどの者では……ありませんから……」
「で、でも…貴方はとても力強く、そして……優しい。………私は」
違う!
僕は…!
「違う!僕は貴女を傷つけた!優しさなどではなく、恐ろしき…力だけに頼り…」
もう僕には、この人を………佐祐理さんを愛する権利など、無いのだ………。
「負けたのは貴女じゃない!僕の方だ!」
敗者は去ることしかできない。それが、世の常。
「さようなら。佐祐理さん……」
さようなら……最愛の女性(ヒト)……。
僕はゆっくりと、その場を立ち去る。

ガシッ!

「待ってください!行かないでください!私…………私……………貴方のことが…………!」
「さ………佐祐理…………さん………」
僕は立ち止まり、振り返る……。
そこには。
「………うっ…………ぐすっ…。いか……ない…で……ください………ひっく………」
瞳に大粒の涙を浮かべた、佐祐理さんの姿が。
「………さゆりさん」
何と言うことだろう。
僕はまた、罪(ツミ)を犯した。
でも、許されるのならば…。
「いか………………ないで……………………くだ………………………さい……………………」
その罪と共に、生きて行きたい。
「ん……」
僕は、仮面を脱ぎ去り、口づけを……。










自主規制…(怒)










−−−KUZE仮面・控え室−−−

「むふふ〜♪ぐふふふ〜、なんちゃってなんちゃってなんちゃってぇ〜〜〜。むひゃひゃひゃひゃ〜、さゆりさぁ〜〜〜〜〜〜〜〜ん(^▽^)」
生徒会長、久瀬の表情は不気味な笑みで完全に崩れていた。
「ふっ!そして僕達は、大観衆の大声援によって結ばれるのさっ♪(^▽^)」
顔は火照り、目は恍惚としている。
「『久瀬さん。………佐祐理は久瀬さんのことを…………お慕い申し上げます…………』とかいっちゃって〜♪うひゃひゃひゃひゃ〜〜〜〜♪(^▽^)」
「それから僕達は永遠の愛を語り合うのさっ♪ぐふぐふ〜♪むひょひょひょひょ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪(^▽^)」

「………お取り込み中申し訳ないが」

祐一は久瀬の醜態に、呆れた顔をしていた。
「どわぁっ!?あ、相沢っ!?なぜ貴様がここにいるのだっ!!」
控え室の中には威風堂々と佇む祐一の姿があった。
「うん?………あんた、俺のこと知っているのか?前にどこかでお会いしたかな?」
首を傾げる祐一。
「あ、当たり前だっ!!この僕のことを忘れたとは言わせないぞっ!!」
「う〜む………忘れた。……というか、元から知らないのだが……」
祐一は首を傾げあっさりと答えた。
「こっ、こっこここここっ!この愚か者!!佐祐理さんを一途に愛する『素晴らしき、愛の戦士KUZE仮面』の勇士が目に入らんのかっ!!」
「う〜ん…………『哀の戦士KUZE仮面』ねぇ。…………随分前にどこかで聞いたような気がしない気がしないでもないんだが………」
「大馬鹿者っ!『愛』だ『愛』っ!断じて『哀』などではない!!」
「う〜〜〜ん…………………どこかで会ったかなぁ…………………?」
本当に忘れているようだ。
「あ、あの〜〜〜。も、もしも〜し…………もしかして……………僕のこと、本当に覚えてないの?(^^;)」
さすがは小市民の小悪党だ。
久瀬は祐一の反応に少し(かなり)心細くなってきたようだ。
「う〜む………くぜくぜくぜくぜくぜくぜくぜくぜくぜくぜくぜくぜくぜくぜくぜく………………ぜくなんて人知らないなぁ…………」
必死に思い出そうとする祐一。
「馬鹿者っ!『ぜく』じゃないっ!!『くぜ』だ『くぜ』っ!!」
「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん………………………あ!思い出したぞっ!!」
「ふ!ようやく思い出したか!『素晴らしき、愛の戦士KUZE仮面』の名を………!」
「ああ!『くぜ』って、J・リーグ、ガンバ大阪の元監督だろ!(^▽^)」
知ってる人、いる?(by作者^^)
「そうそうっ♪…………って誰やそれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
「え?違うのか?結構有名だと思ったのになぁ………(;−;)」
(作者注:『超』が付くくらいマイナーです ;−;)
「ちがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁう!!僕はこの学校の生徒会長にして『愛の戦士』KUZE仮面こと久瀬だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「あ〜。そういえばそんな脇役もいたっけなぁ(^−^)」
主人公故の余裕さで軽くあしらう祐一。
「はぁっ!、はぁっ!……あ、あいざわ!何もかも全て貴様の思い通りになると思うなよ!僕は試合に出場して、佐祐理さんの『ぴゅあ〜なはぁ〜とあんどさわやか〜なすまいる』をげっとするのだ!!」
「フム………。ま、それはいいのだが、とりあえずこれを読んでみてくれ」

ドサッ!

「な、なんだ、この辞書のように分厚い本は?」
「大会規定要項。つまりはレギュレーションブックさ。これの1891条9の3を読んでみてくれ」
「え〜と。…なになに?『本大会において。試合参加の際、性別を偽った選手に対しては大会主催者である相沢祐一にその処置・判断を全て一任する。………なお、その規定はいかなる権力においても決して侵されることはないものとする………DSI(DogFight!推進委員会)会長相沢祐一』……………って、これは!?」
「ま、そ〜いうことだ」

ジャキッ!

そういって祐一は『秋子さんお手製メガバズーカランチャー』を構えたっ!
「ま、まままままっ!まて〜〜〜〜っっっっ!そ、そそそそそっ!そんなことしたらっ!……ぜ、ぜったい僕の家が黙っちゃいないぞっ!そ…………それに、警察だってっ!!(滝汗)」
「な〜に心配無用さ!つい先日秋子さんが国会にこの法案を提出したら、政治家の皆さん喜んで両院通過してくれたよ。それに自己防衛はセルフサービスの時代だしねっ♪(^▽^)」

チャッ!

ターゲットロックオンッ! 祐一は、楽しそうに微笑みながらながらメガバズーカの照準を久瀬に合わせた。
「や、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!!」
と言われてやめるヤツはいないよね(笑)

ドドォォォォッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!

「どぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ(x_x)」
『愛の戦士KUZE仮面』はそのままお星様になった……。

「ふン!…………お見苦しいものをお見せしてどうもスミマセンでした。佐祐理さんファンの皆様、読者の皆様(_m_)」
(作者注:誠に申し訳ありませんでした(_m_))
こうして『素晴らしき、愛の戦士KUZE仮面』は、壮絶な最後を遂げたとさっ♪










そして試合会場。
祐一は場内アナウンス室にいた。
「え〜、会場の皆様にお知らせします。次の試合に出場する予定でした『匿名希望KUZE仮面』選手は、性別を偽って出場しようとしていたことが判明したため、大会運営委員会で検討した結果失格処分といたします(^_^#)」

ザワザワ……

にわかに会場がざわめいた。
「……なお『匿名希望KUZE仮面』彼の正体は、信じられないことに当校の生徒会長『久瀬君』でありました。これらの事実をご理解いただきたくお願い申し上げます……(^_^#)」
そこら中で『え〜、久瀬君ってそんな変態だったんだ〜!(T_T;)』とか『ウチの学校、あんなのが番張ってたのかよ。……情けなくなるぜ……(;_;)』とか、『女の子の敵よね〜(T_T#)』とか『最低だね〜!(T_T;)』等という噂話が垂れ込めまくったのはまた、別のお話。
「………え〜、それにより倉田佐祐理選手は不戦勝として繰り上がり、対戦相手は変更することになります……以上で場内アナウンスを終わります…」










その頃、アラスカ沖の海域にて……。
「ううう・・・・・僕って惨め・・・・・・・ガクッ(;xx)」
当たり前じゃ大馬鹿者!(#T_T#)




















閑話休題。




















−−−倉田佐祐理・控え室−−−

「やあ佐祐理さん。調子はどう?」
俺は、佐祐理さんの控え室に入った。
中には舞の姿もあった。
「あ、祐一さん。こんにちはー。佐祐理はとっても元気ですよ〜(^▽^)」
う〜ん。
実にさわやかで眩しい笑顔だ。
彼女の笑顔を魔の手から守れて、本当によかったよかった♪(^▽^)
「祐一」
「ん?舞は出場しないのか?」
「佐祐理とは闘いたくないから……」
「そっか」
この二人は本当に仲がいい。
一目見ただけでよくわかる
「あはは〜、今日は舞がお弁当を作ってくれたんですよ〜(^▽^)」
「祐一、後で一緒に食べよう……」
「ああ、そうだな。っと。佐祐理さん、そろそろ試合の時間みたいだぜ」
「はい!祐一さん、舞、応援してくださいね〜(^▽^)」
「佐祐理。気を付けて…」
「頑張ってな!」

パタン……

「しあい、はじめッ」

ダッ!

「佐祐理、本気でいきますっ!!」
試合開始と同時に、佐祐理さんは動き出していた。
彼女の体の動きは、しなやかで実に俊敏だ!
試合開始から一瞬で、相手の懐に飛び込んでいた。

ガシッ!

「きゃぁッ!」

ザザッ!

しかし、相手もここまで勝ち進んできただけあって、なかなか強力だ!
そうそう簡単には引き下がらない。
「佐祐理。左の低めに隙がある……っ!」
「はいッ!」

スッ!

いつも冷静な舞も少々興奮気味にアドバイスを送る!
そうして、一進一退の攻防が続いていく…!
その闘いを近くで、じっと見つめる者がいた。
「……やるわね、あの先輩」
もう一人の優勝候補。
美坂香里である。
「香里?……先輩って、佐祐理さんのことを言っているのか?」
「ええ。あのリボンを付けた人のことよ。佐祐理さんというの?………互角のように見えても、じっくりと余裕を持って隙を伺っているのがわかるわ…」
香里の目は冷静に勝負の行方を見つめていた。
「まさに虎視眈々と…ってか。……やるなぁ佐祐理さん……(汗)」
「スピード、パワーの流し具合、技のコンビネーション…………どれをとっても超一級だわ。見ていればよくわかるけど、無駄な動きが全くないのよ………!」
「そ、そうなのか!?」
素人の俺にはよくわからない。
「佐祐理さんと言ったわね。……彼女とは、本気で闘うことになりそうだわ」
「名字は倉田。倉田佐祐理さんだ。そんなに凄い腕前なのか?」
「ええ。恐らくこの大会で………いいえ、日本でもトップクラスの実力よ!」
ほ、ほんとかよ……。
香里の言うことだけに説得力がある。
「っ!このタイミングっ!………あと10秒で決着がつくわ!」

ザッ!

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
香里の言うが早いか、絶妙のタイミングで佐祐理さんの投げ技が炸裂した!!

ズダァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!


「いっぽぉぉぉん!!」

決まった。
実に鮮やかな勝利だっ!
「あははー。いい試合をありがとうございました〜(^▽^)」
そう言って佐祐理さんは、対戦相手に手を差し伸べ、握手をする。
敗者も、佐祐理さんに触発されたのか、笑顔で握手に応じている。
さわやかだ!
実にさわやかだっ!!

ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!

会場は凄まじい歓声に包まれた!!

「だけど……私は負けない!」
大歓声を背に、香里はそう呟いた。
さわやかな勝利の後に、新たなる闘いを予感させる香里の瞳があった!










次回予告!










「栞。…………何故、あなたと闘わなければならないの?」










「…大好きなお姉ちゃん。……けど、今だけは『強力な敵』ですっ!」










「栞、お願い逃げてっ!私は、手加減をすることは…………できないっ!」










「いきますっ!」










血を分けた姉妹。










かつて苦しみを乗り越え……幸せを取り戻した姉妹……。










何故二人は闘わなければならないのか?










全ての答えは『闘い』の中に存在する!










次回!










世紀の巨大対決が始まるっ!!










美坂香里 VS 美坂栞










ご期待ください!!










◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

(後書き)

………………………………………………………………………………………………………………っ!!!!(激怒)
祐一「………………………………………………………………………………………………………………っ!!!!(激怒)」
香里「あら、二人ともどうしたの?(^^)」
だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!むかつくむかつくむかつくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!(#T−T#)
祐一「ぬぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!なめんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!(#T−T#)」
香里「い、一体どうしたのよ(;_;)」
名雪「二人とも久瀬君の想像がもの凄く気に入らないみたいだよ〜(;_;)」
香里「あ、そうだったんだ(^^;)」
名雪「作者曰く『作中、久瀬のアイデンティティを引き出すためにやむなくこのような設定になった。これは典型的な苦肉の策というやつである(T_T#)』だって…」
祐一「想像だけだって絶対にゆるせんわ!!むかつくっ!!(T_T#)」
みてろよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!今度は半端じゃなく非道い目に遭わせてやるからなぁぁぁぁぁぁっ(T_T#)!!!!!
香里「まあ、今回の最後はさわやかだったからいいわ。二人とも頑張ってね(^^;)」
祐一「くぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!首洗って待っていやがれよぉぉぉぉぉ!!!!(T_T#)」
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ(T_T#)
名雪「くすんっ。二人ともこわいよ〜(;_;)」