【優しい光に包まれて…】
どもども〜♪
今回は(も)なゆちゃんラブラブSSです。
香里「私のシリアスSSもたまには書いてよ!(T−T;)」
(無視して)それではどうぞ〜(^▽^)
香里「無視しないでっ!!(T−T#)」
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「祐一さん」
夕御飯の席で、お母さんが祐一に話しかけた。何か頼みたいことがあるみたい。
「秋子さん、何ですか?」
「私、明日はお仕事でお家を空けなければならないので、名雪のことよろしくお願いしますね」
「そうなんですか。じゃあ、名雪に若奥さんしてもらいますよ。はははは」
「きゃっ、ゆういち〜。私、恥ずかしいよ〜」
冗談っぽく言っても、冗談には聞こえない。恥ずかしいよ〜…。
「うふふ。二人共、仲がいいわね。お昼頃までには帰ってきますから」
…このときのお母さんと祐一のやり取りから、全てが始まった。
祐一は冗談で言ったみたいだけど、私は本気にしてしまいました。
『じゃあ、名雪に若奥さんしてもらいますよ。ははは』って…
・
・
・
そして、翌日…。
真琴はアルバイト先の保育所がお泊まり教室をするというので、今日は家にはいません。
祐一と一緒…。
この広い家に、二人きり…。
うわぁ、嬉しいよ……。で、でも祐一エッチだから………ちょっと恐い気もするよぉ。
祐一と二人きりかぁ…。
夕御飯は私の手料理……いっぱい食べて欲しいな。
よし!
頑張っちゃうぞ!
ふぁいと、だよっ!
私は早速キッチンへ向かいました。
お料理の邪魔にならないように髪を三つ編みにしてリボンで止め、エプロンをキュッと堅く結ぶ。
「さあ、気合い入れていくよっ!」
拳に力を入れてガッツポーズ!
頑張るよ〜っ!
頑張って美味しい御飯を作るんだ。祐一に喜んでもらいたいから…。
・
・
・
「ふう。大体終わったよ…。おっけーだね…」
ご飯はセットしたし、おかずもおいしくできてる。
お味噌汁も丁度いいお味だし、出汁もきいてて香りもいい。
新鮮な野菜をたっぷり使ったサラダは、私の特製和風ドレッシング!
う〜ん、ちょっとだけ薄味かな?
でも、これならきっと祐一は喜んでくれるよね?
「えへへへ」
準備が整って自然に笑みが込み上げてきた。
そう思っていると…。
バタン
あ、祐一が帰ってきたみたい。玄関に行こう。
私は、エプロン姿のまま玄関まで小走りで行きました。
パタパタパタ…
「お帰りなさい、祐一」
「ただいま。う〜む、なんか物足りないな」
「?」
なにが物足りないのかな?
「名雪。俺たち……その、恋人同士になった訳なんだしさ。ええと………正座して…その…………」
祐一は何か言いづらそうに口ごもっている。
そう。
私たちは恋人同士…。
今でも思い出すたびに涙が出てきてしまいそうになる思い出。
お母さんの事故…。
あのとき祐一は、ずっと私を護ってくれた。……勇気づけてくれた。
七年間も待ち続けていた人……。
遅れることはあっても、必ず約束を守ってくれる人。
もの凄く優しくて、暖かい人。
私の…誰よりも…一番大切な恋人…。
大好き。
「あの……その……。た、頼む!一度でいいから正座して『お帰りなさい。あ・な・た』って、言ってみてくれいっ!」
「わっ。…そ、そんなの恥ずかしいよ〜」
私は思わず顔が熱くなる…。
祐一たら、いつも真面目な顔してそんな突拍子もないことを言うんだから。
「頼む!一度でいいからっ!なっ」
余程言って欲しいみたいだね。
でも……それもいいかな。……なんてね。ふふ…。
スッ
私はエプロン姿のまま正座して、微笑みながら。
「お、お帰りなさい。………あ、あなた……」
「…!」
で、でもやっぱり…恥ずかしいよ!
顔が熱くて、燃えてしまいそうだよ〜。
「え、えっと……その…お、お風呂になさいますか?……お夕飯になさいますか?…………それとも……………わ…………」
わ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!
わ、私……なんて恥ずかしいこと言ってるんだよ〜。『それとも』じゃ、ないよ〜〜はう〜〜。
真っ赤になってもじもじしていると。
バッ!
「きゃっ!」
「名雪。凄く可愛い……愛してる……」
ちゅっ!
「はふ……ん」
祐一が私を抱き締めてきて…。私たちは玄関先で抱きしめ合いながら、キスをしました……。
熱い熱い……キスを……。
・
・
・
「美味い。美味いよ名雪の料理は。最高だ!」
ガツガツ!
「くすっ。褒めてくれてありがとう。お世辞でも嬉しいよ」
「俺は本気だっ!」
ガツガツ!
一生懸命作ってよかったよ〜。
だってこんなに喜んでくれたんだもん。
「えへへ。いっぱいあるからどんどん食べてね〜♪」
私すっごく嬉しいよ〜。
また一緒に食べたいな。祐一と一緒に…私の作った手料理…。
・
・
・
「祐一。お風呂沸いてるよ」
「ん。じゃあ先に入らせてもらおうかな。早速背中流してくれぃ!」
わっ、祐一たらまた何言ってるんだよ〜。
「ゆ、ゆういち〜!」
「ははっ、冗談だよ。照れるな照れるな。顔真っ赤だぞ」
…真っ赤にもなるよ〜!
そんな恥ずかしいこと言われたら…。
パタン
祐一は悪戯っぽく言って、お風呂場に向かっていった。
で、でも…こんなときって……その………旦那様の背中を流してあげるものなの?
若奥さんって……!?
か、考えるだけで恥ずかしいけど……。
……よ、よ〜し!
ガラッ
「う、うわおっ!?な、名雪っ………何でお前が入ってくるんだっ!?」
湯船に浸かっていた祐一は、凄く驚いたみたい。
「だ、だって祐一。………さっき『背中流してくれ〜』って………」
「いや。あ、あれは冗談で……」
じーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!
祐一は、私の体をじっと見つめている…。
「い、いいからっ!後ろ向いてっ!」
「あ、わ………悪い悪い………」
ちゃぷ…
うう…。勢いとはいえ、もの凄く恥ずかしいよ〜…。
私の体はバスタオルにくるんであるけど、じっと見つめられたら見えちゃうよぉ。………その………えっと………恥ずかしいところが………。
きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!
わ、私………こんなにダイタンな女の子だったかなぁ〜?(汗)
それから祐一が湯船から上がって…。
ゴシゴシ……
「祐一……どう?」
「ああ、気持ちいいよ…」
私は、祐一の体をタオルで流していました。
普段はあまり感じないけど、やっぱり男の人の背中って、広くて………大きくて………力強い………。
「名雪お前………こんなことして、恥ずかしくないのか?」
「は、恥ずかしいに決まってるよ〜!」
今だって、顔から火が出るくらい恥ずかしいんだから……。
「……だったらどうしてこんなことしてくれるんだ?」
「ゆ、祐一だからだよっ!……大好きな…人だから……だよ……」
「そっか。………ありがとうな…………わっ!」
スッ!
私は思わず、祐一の背中に抱きついた。
祐一が喜んでくれて…嬉しかったから……。
「あはっ。祐一の背中、すごく暖かいよ」
大好き。
祐一。
「な、名雪……その、すごく言いづらいんだが……」
「…どうしたの?」
「む…………胸…………当たってる…………」
ふにゅ…
「きゃっ。ゆういちのえっちぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
「な、名雪から抱きついてきたんだろっ!」
思わず祐一の背中から離れる。すると…。
はらっ…!
弾みで私の身体を覆っていたバスタオルが取れて……。
「な、名雪っ!?」
「き、きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
み、見ちゃいや〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!
バスルームの中で…祐一の前でドジしちゃったよう。はうう〜…。
・
・
・
そろそろ夜も更けてきました。
でも、今日に限って全然眠くない…。
だって……夜はその……………えっと………………はう〜〜!私のえっち〜〜〜っ!
「名雪。俺はそろそろ寝るよ」
あ!
祐一が行っちゃう!
ぱたん…
「あ…」
『待って』という間もなく、祐一は行ってしまった。
仕方なく、私も部屋に戻って眠りました…。
それから私は…
夢を見ました。
とても恐くて…
寂しくて…
悲しい…
夢…を…。
祐一がいなくなってしまう……夢…。
『祐一………私、寂しいよ………』
『どうして?』
『どうして……一人ぼっちにするの?』
『私はいつも……いつも一緒に……側にいたいだけなのに…』
『やっぱり私……魅力無いのかなぁ』
『ぐすっ』
『自信なくしちゃうよぉ…』
『そんなことを考えちゃう…』
『ダメ…』
『ダメだよ…』
『そんな暗い考えじゃ、祐一に嫌われちゃうよ…』
『ぐすっ、泣いちゃダメだよ…』
『でも、涙が止まらない…』
『こんな姿、祐一に見られたら…』
パタン…
「あ…」
そんな時、ドアが開いて祐一が出てきました…。
廊下の片隅にうずくまって…泣いていると…。
「名雪…どうしたんだ?泣いたりして…」
バフッ!
私は思わず祐一に抱きついた。
「ぐすっ!ゆういち……………。私、こわいんだよ…………ひとり………なのが………」
「名雪。前にも言っただろ、俺はお前を絶対に一人にはしないって」
「わかってる。………わかってるよ。…………けど…………………嫌な夢を見たんだよ!ぐすっ………祐一が………うっ……………いなくなっちゃう夢。………………すごくこわくて嫌な夢を………ひっく」
「…名雪」
「私……………朝寝坊で………………ぼ〜っとしてて………………我が儘で……………弱くて………………泣き虫で………………何の取り柄もないけど……………………祐一にだけは嫌われたくないよぉ……………。ぐすっ」
すっ!
「ん……あ…?」
「名雪。俺は、『朝寝坊で、ぼけ〜っとしてて、我が儘で、弱くて、泣き虫で、立ったまま寝られることしか取り柄がない』お前のことが好きなんだぜ。絶対に一人になんかしない。たとえ、天地がひっくり返ってもだ!」
くしゃくしゃ…
私の頭を撫でながら…。
「…ぐすっ……。祐一……」
ああ…。
私、また甘えちゃうよ。
優しすぎるよ………祐一………。
「ぐすっ。……………ありがと。…………………だいすき…………………ゆういち………………」
気持ちが落ち着いていく…。
……もう恐くない。…………大丈夫。
だって。
いつも一緒だから………。一緒にいてくれるから………。
・
・
・
チュンチュン……
バタン
「祐一さん。ただいま帰りましたよ。………あら?」
もうお昼前。
「く〜…………わたし、ゆういちが……………………だいすきだおー。…………………うにゅ………………く〜………………」
ころん
「ぐ〜……………………なゆき。………………おきろぉ。あさ………だぞぉ…………………ぐ〜〜…………………」
ぎゅっ!
「あらあら、二人とも幸せそうね。将来が楽しみだわ。うふふ」
「うにゅ。わたし……………しあわせだお〜。………………く〜」
「ぐ〜、おれもだぁ…………………ぐ〜」
「ふふ。可愛らしいから、記念にこっそり写真撮っちゃいましょうか」
かしゃっ☆
「二人には内緒です。くすっ♪」
「うにゅ。ゆういちぃ……」
「なゆ……きぃ」
日はもう高くなっていて。
祐一の部屋を、光が満たしていました
優しい光がベッドの上の二人を包み込むかのように…。
「大好きだよっ!ゆういち」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(後書き)
香里「この超多重人格者!偽善者っ!(T−T#)」
うぐっ…そんなぁ(;_;)
香里「さっき投稿した『Dog Fight!』と全然作風が違うじゃない!(#T−T)」
で、でも、こういうのもいいじゃない(^^;)
香里「だったら、私のも書いてよ!(>_<)」
ん……バイトが終わってから考えるよ。
香里「ホントに考えないと、ローキックで沈めるわよ!(T_T#)」
ひょえええ、もう既に純愛シリアス系キャラじゃないよ〜(x_x)
名雪「はふ〜。ゆういち〜。だいすきだよ〜♪(//−//)」
香里「はぁ……名雪は幸せでいいわよね、ホント(;_;)」
で、では…Minardi改の次回作をお楽しみに〜(^▽^)