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【2009/10/17 お嬢様はどこ?】


お嬢様がいねぇ(--#)

新奈「は?(・・)」

お嬢様がいねぇんだよぉぉぉ!(--#)

新奈「お嬢様、ですか(--;;;)」

お嬢様欠乏症……(--#)

新奈「おっしゃる意味がよくわからないのですが(--;;;;)」

だから! ウチの娘共は君も含めてどいつもこいつも庶民的で一億総中流って感じかワーキングプアかどちらかしかいねぇってんだよ! バブリーでも老舗でも何でもいーから、正真正銘金持ちのおじょーちゃんってかんじのが一人もいねぇってんだよ! 社長令嬢とか財閥令嬢とか旧家のお嬢様とか、ええとこのお嬢ってのがさっ! 何でこう、庶民的な奴らばっかりなんだよちくしょーーーーっ!(--#)

新奈「そーですか(--;;;)」

でだな。お嬢様にも色々な種類がいるわけなのだよ。例えば、そうだな。……とても大事に育てられ、おっとりとした物腰に慈愛に満ちた心の持ち主な和服が似合いそーなお嬢様。あるいは、恵まれた環境の箱入り娘だけれども退屈な屋敷から抜け出したくてひらひらドレスがすげー鬱陶しいって感じで、俗世間に憧れて必死に背伸びしているよーな好奇心旺盛な生意気お嬢様。あるいはあるいは、この世は全て私のためにあるってなくらいにわがまま放題好き放題天上天下唯我独尊な気品溢れる高飛車お嬢様。それぞれにおもむきがあるわけだ(--)

新奈「はぁ。そーですか(--;;;)」

お嬢様は良い。何と云うか、それだけでステイタスだ。公立校等比較にならねぇくらいにやたら先進的な校舎とか有名シェフが飯作ってそうな学食とかがあって、校舎は大体丘の上にあって無駄に長〜い坂を登っていくものなのだ。大体そうなのだ。きっとそうなのだ。そうにちがいない。そうだといいな(--)

新稲(っていうか館長、ましろ色シンフォニーの体験版やったんですね。だから突然お嬢様だなんて……(--;;;))

つーわけでだ。私のお嬢様欠乏症を治すため、君がお嬢様になれ(--)

新奈「なれ、と云われてなれるものでもないように思いますが(--;;;)」

じゃ、どーすりゃなれるんだよ! 悟りの書でも読むっつーのかね君はっ!(--#)

新奈「どうすればって。……宝くじにでも当たるとか?(--;;;)」

あほなことを云ってるでない。それにだ、仮に宝くじが当たったところでせいぜい数億と云ったところだろう。それでは不足だあぶく銭だ飲み代ですぐ消えちまうぜ。つまりお嬢様クラスとなれば格が違うものなのだ。それこそ、億ではなく兆という単位の感じだ。自家用のリムジンに、自家用ヘリとかジェット機とかそういう時限なのだよ。……えぇいまどろっこしい。……どこか人気のない手頃なATMをまとめて狙おうぜ。こう、ブルドーザーで建物破壊して丸ごと豪快によ。そして大型トラックに積んでトンズラ。これ最強(--#)

新奈「ダメですやめてくださいお願いですから(--;;;;)」

わかったわかった。じゃ、上品にマネーロンダリングといこうぜ。どこかでっかい所から豪快に資金奪っちゃろうぜ(--#)

新奈「どうして貴方はすぐにそう犯罪に走ろうとするんですか。それもかなり悪質な(--;;;)」

まてよ。……俺が無茶した挙げ句ぶっ潰れ凋落した名家のお嬢様がいたとしてだ。魑魅魍魎が跋扈する世間に放り投げられ栄光の日々を懐かしみつつも健気にかつたくましく生きていくのだな。虐められ、蔑まれ、不安に涙しながらも根性を出して生きていくのだな。うむ。いいぞそれ。いいなそれ。素晴らしいぞそれ! なんつーかこう、小公女って感じ!( ̄▽ ̄#)

新奈「そーですか(--;;;)」

というわけでまずは金ありきだ。札束だ。金塊だ。手段は問わねーからどうにかして支給かき集めてこい。上司命令!(--)

新奈「札束ならいっぱいあるんですが……(--;;;;)」

おおッ! どうして君はそれを早く言わないのかねっ! Congratulation……! おめでとう……!(--;;;;;)

新奈「どうにかしてください。価値もないのに増える一方でどうしようもないんですが。……お札はお札でも、倉庫いっぱいのジンバブエドルなんですが。あ、開けちゃだめです……っ。って、もう遅いし(--;;;;)」

かもーーーんさつたばーーーーーーっ! 俺のさつたばあああああああああっ! さーーーつーーーたばぁぁぁぁぁぁっ!( ̄ー ̄####)

喜び勇んで館長が倉庫のドアを開ける。すると……。

ずどどどどど……と、轟音を立ててお札の山が崩れてきた。

ずおっ!(--;;;;)

あっという間にお札の下敷きになってしまった館長。とても重い。死にそう。

……ごめん。やっぱ庶民でいいわ。だから助けてくれ。頼む。抜け出せん。重い。死ぬ……(--;;;;)

新奈「はい(--;;;;)」

お嬢様が抱えている運命の重みを思い知った館長だった。



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