大人(?)の証明
「どうだ?」 祐一は試着室のカーテンの間から、にゅっとばかりに顔を出して中を覗いてみる。 「み、見ちゃダメだよ!」 「いいじゃないか。見せるために着ているんだから」 「今は着替え中!」 乱れた服を押さえながら抗議するのは、あゆだった。 あゆにとって今日は、祐一とデートの日。
いつも通り適当に商店街をうろついていたのだけど
今回は少しばかりコースが違っていた。
「前々から、お前にはセクシー度が決定的に不足していると思っていてな」 自分の言葉にうんうんと頷く祐一。 「どうせボクは子供だよ!」 とても気にしている事をつっこまれて、あゆは頬を膨らませて怒る。 「怒るな。お前がそのことを気にしているのを承知の上で、せめて服装くらいは大人っぽく仕立て上げてやろうとだな。イメチェンのプロデュースをしてやろうかと思うのだ」 オブラートに包むことすらせずに事実認定し、フォローを入れない野暮な祐一だった。 「うぐ〜!」 「というわけで、まずは無難にワンピースだ。ロングなスカートというチョイスなわけだが、これを着てみれば少しはアダルティに……」 「……」 彼なりに(色々とずれているが)気を遣ってセレクトしてあげたのだったが、結果を見て祐一は言葉を濁しまくった。 「なんつーか……。何というか……。うん」 「何なの〜!? はっきり云ってよ〜!」 「さ。次いこうか、次」 「祐一くんっ!」 「いやなに。その、あれだ………すごく、似合ってる……ぞ。多分」 とても似合ってはいるのだけど、当初考えていた結果とはかなり異なっていたようで、歯切れが悪い。はたから見ると今のあゆは、子供が精一杯背伸びしてお洒落したような、そんなイメージになってしまったから。 「絶対そう思っていないでしょ〜!」 「そんなことは、ないぞ。多分」 棒読みな台詞にあゆは手をじたばたさせて抗議する。そして、その様がやっぱりお子様っぽいのだった。 「うぐ〜〜〜!」 「まあまあ。やっぱり、あゆはミニスカが似合うんじゃないかなと思うんだ」 「そう、なの?」 「そうそう。というわけで、店員さ〜ん」 気を取り直して次の案へと移るのだった。 …………
「ど、どう? 着たよ?」 「うーむ」 「どう、なの?」 「あゆ」 祐一は目を閉じて、何かを考え込みながら云った。確かにあゆはミニスカートをはいて、少しはセクシーになったような気がしないでも、とか思った。 「な、何?」 「一つ頼みがある」 「え?」 「ここで、そうだな。体育座りをしてみてくれ」 あくまで生真面目に、そんなことをお願いしてみる。 「え? え?」 「いいから早く!」 「う、うん。えっと。……したよ?」 「少しだけ足を開いてみせてくれ」 「え? え? えええっ!?」 「早く!」 「う……うん」 あゆは恥ずかしさに頬を赤らめて、それでもおとなしく云われるがままに足を開いた。 「ふっくらと盛り上がった下着の部分が可愛いぞ。かなりロリータ入っていてな」 「うぐっ! どこ見てんの〜! 祐一くんのえっち!」 黙って聞いていれば好き放題させられてしまっていたのだった。 「そう云うなよ。褒めて云っているんだぞ? 子供っぽくて可愛いって。……あれ?」 「ど〜せボクは子供っぽいですよ〜だ……」 「でもな? 俺はあゆのそんな子供っぽいところが好きなんだけど」 それは紛れも無い事実。あゆは祐一と同い年で、ただちょっとばかり童顔なだけなのだから。 「……。嬉しい、けど。やっぱりボク、子供っぽいんだね」 「だーから。そんなところが好きなんだって」 「……」 「ごめんな。俺、お前を傷つけちまったな」 「ううん。そんなことは、ないよ」 何だかんだで、服を色々と着たりするのは楽しいものだから。ぎゃーぎゃー云い合いながらも、楽しい時間であることに違いはないから。 「そろそろ行くか……。む!」 「どうしたの?」 「あゆ!」 「な、何?」 「あれだ! あれを着てみてくれ!」 祐一が指さしたもの。それは……。
「す、涼しいよぉ……」 「暑い夏にぴったりじゃないか」 「そ、そうだけど。でも、これは……」 「下着みたい、か?」 「うん……。スケスケだよ……」 「大丈夫。キャミソールは別名『見せる下着』だから」 「うぐっ!」 「よーし。じゃあ、これに決まりだ!」 一気に決定しようとする祐一だが。あゆの評判は今一つも二つもよろしく無い。 「ち、ちょっと待って〜!」 「大丈夫。あゆにぴったり似合いまくりだから!」 大人っぽく見えるかどうかは既に関係なく、ただ純粋に似合うようだ。 「そういう問題じゃないよぉ! 恥ずかしいの!」 露出度の高い服装ゆえに、あゆには耐えられ無さそうだった。 結局、これも却下されたわけで。
「ううむ。ならば……あれだ!」 「え? あ、あれ……?」 「そうと決まったら早速試着試着」 「う、うぐっ!」 そうして、今度あゆが着させられたものは……。 「ぴったりだな」 「ゆ〜いちくん……。これって」 「フリルありまくりのゴシックロリータ風だ」 「子供っぽすぎるよ〜!」 「大丈夫。今時、大人の女性も着ていたりするから。着る人が着ればすごく色っぽくなるんだぞ?」 「そういう問題じゃないよ〜!」 そして結局これもお流れに。
「結局、何も買わずじまいか」 「ど〜せボクは子供ですよ〜だ」 「まあそうすねるな」 「すねるよ。すっごく気にしてるんだからね」 「まあまあ。たいやき食うか? 買ってやるから」 「……。食べたい、けど」 祐一は、あゆが笑顔でたいやきにかぶりつくところを想像した。子供っぽい仕草も表情も、とっても可愛らしい。思わず抱きしめて頬をすりすりしてしまいたくなるくらいに。 「まて、あゆ」 「え?」 「見た目がだめなら中身で勝負すればいいんだよ」 「え? え?」 何のことやら、と頭の中が?マークで埋め尽くされてるあゆだったが、祐一は突然手を握ってどこかへと連れて行くのだった。 行き着いた先。そこは……。
「公園……」 「そうだ。公園だぞ」 何の脈絡もなく、誰もいない公園にたどり着いた。 「どうして公園に……」 「それはだな」 わけがわからない、と云った表情のあゆに対し祐一は耳元でささやいた。 「うぐっ!」 「どうだ。簡単だろう?」 「そ、そうだけど」 あゆは顔を真っ赤にしてうつむいた。 「あゆ。大丈夫だ」 「え? え?」 何の脈絡もなく、祐一はそう云った。 「あゆは思ってるより結構大人だ。今からそれを、証明してやる」 ……それから数秒後のこと。茂みの中にて、がさがさと揺れ動く影があった。 「うぐっ! うぐ〜〜〜! あ、あ、あっ!」 キュロットと下着だけ半分脱がされたあゆは、バックから挿入され、激しく突かれていた。 「気持ちいいぞ。あゆの中」 「や……あっ。ゆ、祐一くんっ! ボク……恥ずかしいよ……」 それはいきなりのことだった。『あゆ。ここでえっちしよう』とかなんとか突然云い放った祐一は、戸惑うあゆを一気に半裸にして、押し倒すようにしてあっさりと中に入れちゃったのだった。 「ほら。ずぶずぶと奥まで入っていく。あゆの中はぬめぬめして締め付けもいいし熱いし、すごく大人だ」 「わ、わけわかんないよぉ! あっあっあっ!」 既に結合部はとろとろに濡れていた。祐一のものが出入りする度に、くちゅくちゅと湿った音が響く。 「突くたび、ぱんぱんと音がするな。大人だ」 「ど、どうして……あっ! そうなるの〜!」 地面に四つん這いになり、ひたすら突かれながら堪える。 「あゆのお尻は柔らかいぞ。突くたびにマシュマロみたいにぷにょぷにょしてる。大人だ」 「な、んで……。うぐっ! うぐ〜! あああっ! うぐっ! ぼ、ボク……もうだめ。いっちゃう……」 「公園でお尻丸出しにして突かれまくっていっちゃうとは。あゆは淫乱だな。大人の証拠だ」 「あっあっあっ! だめ……だめぇ。ボク、もう……うぐっ……あっあっあっ!」 「感じた声も可愛いし、大人っぽいし。子供っぽいイメージとそのギャップがいいぞ」 「うぐぅっ! あっあっあっ!」 そうして、あゆは絶頂を迎えた。
「ん、んぐ、んぐ……ん、ん……」 「上手だぞあゆ」 木を背にして立つ祐一は、膝をついているあゆの口にそそり立ったものを突っ込んで愛撫させていた。曰く『大人の女性はフェラテクも最高に上手いものだぞ』とかなんとか適当な事をぬかして煽ったのだった。 「出る、ぞ」 あゆはあゆで完全に真に受けてしまい、一生懸命舌と唇で愛撫し続けて。そして……。 「ん、ん……。んんんんっ!? うぐぅっ!」 祐一はびくびくと震え、射精した。……あゆは驚いてくわえ込んでいたものを離してしまい、一度、二度、三度と顔で受け止めることになってしまった。 「うぅ。べとべとだよぉ……」 「顔にぶっかけられたあゆは大人だぞ」 「そう、なのかな?」 「そうだとも!」 力説する祐一だった。 後々、あゆは名雪に色々と聞いてみて。
祐一の云っていた事のかなりの部分が嘘っぱちだとばれてしまい
祐一は、あゆのぽかぽか叩き攻撃をくらうのだったとさ。
結局、たいやきをいっぱい買ってあげてご機嫌を取ったのは云うまでもない。
----------後書き----------
拍手にて、あゆ話〜というリクエストがあったので。試しに一丁短編ものを書いてみました。 ご意見ご感想シチュエーションのリクエスト、誤字脱字報告はWeb拍手にてお願い致します。 |