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祐一の領室侵犯










 休日の朝方。

「う〜。……制服、まだ少し濡れてる」

 祐一がドアを背にして待っていると、名雪の声が聞こえてくる。洗濯したてで乾ききっていない制服を手に、ちょっと憂鬱そうな表情をしているのだろう。

 再会した頃にもこんなことがあったなと、祐一は思い出していた。その、ちょっとノスタルジックな感覚はデジャブ、とでもいうものだろうか?

「名雪。今日も部活なんだってな?」

 云いながら祐一は、本能の赴くままに名雪の部屋のドアを開けた。本来、開けてはいけないシチュエーションなのをわかっていながら。

「あ。だめだよ祐一。女の子の着替え中に入って来ちゃ」

 部屋の中には、パジャマを脱ぎかけの名雪がいた。猫の肉球模様が可愛らしいパジャマがはだけて、右腕で胸を、左手で股間を隠しながら羞恥心に満ちた表情で祐一を咎める。でも、どこか『しょうがないなあ』という苦笑が混ざっていた。

「名雪が着替えするところ、見たかったから」

 悪びれずにそんなことを云う。

「もう」

 名雪が身動きするたびに、リボンの付いた可愛らしいブラの中で、柔らかな膨らみがふるると揺れる。白くて健康的な肌が、とても魅力的に見える。

「あんまり見ちゃ、嫌だよ?」

「わかった」

 とか云いながら、名雪の胸元から視線を逸らさない祐一。

「全然わかってないよ……」

「ただ見てるだけだから、いいだろ?」

「うー。でもぉ。わたし、急いでるのに……」

 間延びした口調はとても急いでいるようには見えない。ワンピースの制服に右腕を通し、左腕を通そうとしたところで、祐一による妨害攻勢がはじまった。

「どこがだよ」

 急いでいるのなら部屋の外で待ってる、とでも云うと思ったら大間違い。そこはそれ、祐一と名雪の関係は再会した頃とは比べものにならないほど親密になっていたのだから。

「きゃっ!」

「やっぱり触ることにした。見てるだけじゃ、名雪が不満そうだからな。それに、急いでるとか云ってるのに相変わらずノロノロ着替えしてるから、急かしてやる。時間に対する危機感が足りないぞ」

「そ、そんなこと……ない。あっ! だ、だめ。ブラが伸びちゃ……ああっ!」

 名雪の背後から手を回し、脇の下からもそもそと潜り込むようにしてブラの中の膨らみを触った。

「ほら。早く着替えしないと遅刻しちゃうぞ?」

「だ……って。ゆ、祐一が……。邪魔、するから」

 手の平で寄せ上げるように揉むと、柔らかな乳房がぷにゅ、と形を変える。瑞々しくて、触っているだけで気持ちがいい。

「ほら。左腕も通さないと着替えられないぞ。邪魔されるのが嫌ならさっさと着替えろ」

「あ、あ。手。離し、てよぉ……」

「どっち?」

「どっちも……。う〜う〜。もう、えっちいぃぃ……」

 胸から祐一の手を引き剥がそうとするものの、ブラの下に潜り込まれていてはどうしようもない。

「ほら。左腕も」

「う、うー」

 もみもみ、もにゅもにゅ、と揉まれながら名雪は必死に左腕を制服に通した。

「も、もうだめだよぉ。本当に遅刻しちゃう〜」

「だったら早く着替えればいいんだよ。ほら、ボタン閉めて」

「閉めるから、離してよ……」

「どこから?」

「わたしの……お、おっぱい、から」

「わかった」

 意外とすんなりブラから手を引く祐一だった。……が。

「ひゃっ!? そ、そこ……は」

「嫌なのか? 贅沢なやつめ」

 今度は下の方……名雪の下半身をターゲットするのだった。左手を前から、右手を後ろから潜り込ませて触った。

「だ、だめ! そこは本当にだめだよぉ……」

 そして、左手の人差し指で名雪の秘部をくにくにと弄り回し、右手の人差し指でお尻の割れ目の中を線を描くようになぞった。

「あっ! あーっ! だ、め……はぅっ!」

「ほら。ボタン閉めてケープ巻いて」

「む、り……。あっぁっ!」

 祐一の指が下半身の敏感なところを刺激して、名雪は悶絶した。

「仕方がないな」

「い、れちゃだ……だめ、だよぉ……」

 左手の人差し指が薄い茂みをかき分け、ゆっくりと秘部に出入りを開始して、同時に右手の人差し指が後ろの方を刺激しはじめる。

「や……ぁっ! そこは触っちゃだめぇっ!」

 お尻の穴をくりくりと刺激して、名雪は遂に堪えきれなくなって、脱力して倒れそうになってしまった。その拍子に祐一の指がずにゅっと入ってしまう。前にも後ろにも一気に。

「ひっ! んっーーーんんんんっ!!」

 いきなりの刺激に、名雪はあっけなく達してしまった。カーペットの上に横たわり、はあはあと荒い息をつく名雪に、祐一はケープを巻いてやって、鞄を持たせて。

「ほら。急がないと」

「は……ぁ。ふぅ、ふぅ。無理……」

 ブラからはみ出た乳首が心なしか勃起して、艶めかしい桜色がいやらしい。

「遅刻するぞー」

「誰のせい……よ」

「さっさと着替えない名雪が悪い」

 無茶苦茶を云う祐一だったが。更に追い打ちをかける。

「早く立って出ないと、入れちゃうぞ?」

「立てない、よぉ……」

「じゃあ、入れるからな」

 そして祐一は名雪のショーツをずらして、そそり立ったものをあてがって、入れていく。

「う〜。あ……あ」

 ず、ず、と柔らかい秘部にめり込むように、祐一のものが容赦なく入っていき……。ある程度入ったところで。

「ひぅっ! ……んっ!」

「仕方がないな」

 されるがままで立ち上がれない名雪をみて、祐一は繋がったまま抱えるようにしてドアの外に出て行く。

「だ……めぇっ! お母さんに。お母さんに見られちゃうっ!」

「秋子さんなら、買い物に出かけていったぞ」

「はぅ……はぅ……。ああっ!」

 四つん這いのまま挿入されて、部屋のドアを閉じることすら忘れて歩かされる。繋がったままよろよろと。

「階段だぞ」

「あっあっあっ!」

 祐一は名雪の体をがっちりと固定していて、外れそうにない。荒い息をつきながら、一段一段下りていく。

 そして、やっとのことで玄関まで到達。

「もう少しだぞ。頑張れ」

「う、うぅ。……あふっ! ゆ、祐一ぃ」

「何だよ? ドアのところまで着いたら離してやるから」

「意地悪……」

「え?」

「こ……こまでして。途中で、なんて……」

 小刻みに突かれるたびに、こみ上げてくる快感に喘ぐ。

「急ぐんだろ?」

「もう、手遅れだよ」

「そっか」

「うん」

 繋がったまま名雪は後ろを向いて、祐一と見つめ合ってキスをした。名雪の潤んだ瞳がとても健気に見えて、祐一は最後まですることにした。

「じゃ。最後まで」

「うん。……して」

 祐一は玄関のドアに名雪の両手をつけさせて、一瞬動きを止めてから息を吸い込み。

「んー。……あ、あ、あ……ああああっ! んっんっんぅっ!」

 ぱんぱんと音が響くくらい、一気に激しく早く突きはじめた。

 と、そんな時。

「……え?」

「うん?」

 ドアの向こうから、たったったっと駆け寄るような足音が聞こえ。ぴんぽーんとチャイムが鳴った。

「ん?」

(えっ……ええっ!?)

「郵便でーす」

(わ、わあっ! わああっ! ど……どうしよ)

 ボタンは外されて胸元ははだけて、半裸に近い霰もない姿で、淫らな喘ぎ声をあげながら交わっている。とてもじゃないけれどドアを開けられる状況じゃなかった。

「……」

「んーっ! んんんんっ!」

 それでも祐一は腰の動きを止めなかった。それどころが、一層激しくしていく。

(ち、ちょっと。祐一ぃ……そんな、こんな時に〜!)

 むしろ、こんな時だからこそ(?)名雪をいじめるかのように激しく腰をグラインドさせる。そのたびに名雪のお尻は祐一の下腹部とぶつかり合って、ぷるんと弾むように形を崩す。

「んんっ! んーっ! んひっ! んっんんっんんんぅっ!」

 二度、三度とチャイムが鳴る中、名雪は必死に手のひらで口を覆って、こみ上げてくる甘い喘ぎを堪える。

(声出すと、気付かれるぞ?)

(そ、んなぁ……)

 木製のドア一枚を隔てて、僅か数センチの先に他人がいる。そんな状況下で本気の行為。背後から左右の乳首を強めにつねって、引っ張った。

「んひぃっ! ……んっ!」

 ビリビリとしびれるような快感に、思わず声が漏れそうになる。

 やがて郵便屋は、水瀬家はただいま不在と思ったのか、足跡が再び聞こえ、遠ざかっていく。

「ん……。はぁ、あ……。うぅ。郵便屋さん。ごめんなさい……」

「出てやればよかったのに」

「できるわけないでしょ〜!」

「そうか? 見られるかと思うと感じるだろ?」

「そんなこと、ないもん」

「嘘だろ。ぴんぽーんって鳴った瞬間、締め付けがよくなったのを俺は知っているぞ」

 ちょっとサディスティックに笑う祐一。

「う、うぅ。意地悪〜」

「じゃ、そろそろ……」

「あぅっ! あっあっあっああっあっ! あっん……! あぅんっ! い、いきなり……」

 行為もラストスパートに入る。ものすごい速度で挿入しては引き抜くたびに、はだけた胸がふるると揺れる。ひたすら突いて突いて突きまくる。

 そして、程なくして。

「わ、わたし。もう」

「俺も」

 思いっきり強く突いて。

「んああああっ!」

 達した瞬間、祐一は名雪の中から引き抜いて、丸くて形の良いお尻に思いっきり射精していた。





…………





「なあ名雪」

 結局、シャワー浴びて再度着替え。遅刻がどうこう以前の問題になっていた。

「うん」

「今度は口でしてくれよ」

 いけしゃあしゃあと、今度はそんなことをリクエスト。でも。

「だ〜め」

 べー、と舌を出してだめ出しをする。

「ちえっ」

 つまらなさそうに云う祐一に、名雪は。

「帰ってきてから、いっぱいしてあげる。から……」

 今はちょっと我慢しててね、と。そういうこと。

「今度は……その。ベッドで、してよ……」

 とてつもなく恥ずかしそうに頬を赤らめて、視線を逸らした。

「ああ。期待してる」

「祐一のえっち」

 名雪は呆れたように云ってから祐一に背を向けて、ドアのノブに手をかけて……再び振り返る。

「うん?」

 そして少しもじもじとしてから目を閉じて、顔を上げる。そのポーズは云うまでもなく、行ってらっしゃいのキス、ということに祐一も気付いて。

「ん」

「……」

 名雪を優しく抱き寄せてキスをした。華奢な体が柔らかくて暖かくて、ずっと抱擁を続けたい気持ちになった。……が。

「あら?」

 そんな時。突然ドアが開き、鍵が開いている事に意外そうな表情の秋子さんが入ってきた。

「……っ!?」

「わ、わあっ!」

 甘〜いキスの現場を完全目撃。そして、二人を見て納得したような笑顔になって。

「ふふ。ただいま。……名雪、行かなくていいのかしら?」

 遅刻の理由はお見通しだったけど。微笑ましいので突っ込んでみるのだった。

「い、行ってきます〜っ!」

 あまりにも恥ずかしくて、名雪は大慌てで出て行くのだった。スカートがまくれ上がるのも気にせずに……。





帰ってきたら、また……。




そう思うと、二人はいてもたってもいられなくなってしまって。




でも、頬が熱くなる感じはとても




心地良いものだった。








----------後書き----------

 京アニ版の、例のワンシーンに触発されて、こんな妄想話が生まれました。

 個人的には、名雪は下着無しで寝ているイメージがあるのですが。これはこれでなかなか。



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