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ことみ・クライシス










「こっとみ〜」

「……っ!」

 放課後の廊下にて。誰かに名前を呼ばれた瞬間、不思議系天才少女一ノ瀬ことみはビクッと震え、脅えの表情を見せながら逃げようとした。が、その時既に相手は背後まで迫ってきていたのだった。

「ほらほら逃げないの」

「……っ! ……っ!」

 その相手こと藤林杏は小悪魔のような笑顔を見せてがばっと抱きつき、ことみの膨よかなバストをいきなり揉みまくる。ことみの方はいたいけな小動物のように縮こまって、されるがまま。名前を呼ばれた瞬間、こういうことになるのがわかりきっていたので、ことみは本能的に脅えたのだった。

「相変わらず大っきくて柔らかくて、良い形してるわね〜。羨ましいったらありゃしない」

「あ、あぅ……。杏ちゃん……恥ずかしいの……」

「大丈夫大丈夫」

 何が大丈夫なものか。もみもみもみ、と、散々揉むたびに服の上からでも形が歪むくらい、ことみの胸はボリューム感に溢れていた。杏はもう、その感触に病みつきになっていたのだった。

「こらこら杏。ことみをいじめるんじゃない。怖がってるぞ」

 そんな時、彼女たちの背後から男の声がした。ことみの彼氏こと、岡崎朋也だ。

「ひどいわねぇ。いじめてるんじゃないわよ。可愛がってるの。スキンシップよ。怖くないない」

 杏はぬけぬけとそう云いながらも手の動きは決して止めない。

「ことみ。嫌なら嫌とちゃんと云うんだぞ?」

「あぅ……あぅ……」

 こくこくと頷く。

「嫌じゃないわよねぇー? そりゃっ! ここかぁっ!」

「……っ!」

 杏は突然、ことみの胸の中心……下着の上からでも分かる硬い部分を指で摘まんだ。その瞬間、ことみは体をビクッと震わせる。それはあたかも、感電でもしたかのように。

「あっあっ!」

 乳首を摘ままれて、思わず声を上げてしまうのだった。

「ほーら、当たり。可愛い〜」

「だからことみをおもちゃにするんじゃないっての。大体――」

 朋也は呆れたように、余裕を見せるように云ってみせる。ことみのことは俺が一番良く知っているんだぞ、と主張するかのように。

「ことみはそーいう風に、強引に揉まれるのは好きじゃないんだ。痛くて嫌だよな?」

「ぅ……」

 朋也の一言に、わずかに頷く。もはや完全に涙目だ。

「へぇ」

 確かに杏の揉み方は少しばかり強引で、ことみの胸がぐにぐにと大きく形を変えるくらいだ。欲望に満ち溢れていると云うべきか、本能に忠実と云うべきか。

「もっとこう、優しくだな」

「よく知ってるじゃない。さすがはことみの彼氏さんね……と、云いたいところだけどー」

 杏も負けず嫌いなようで、挑発的な態度をとってきた。口元を歪めて、目も嫌らしい。

「あんた、ホントにことみを気持ち良くさせられんの〜?」

「当たり前だろ」

 当然、とばかりに云い返す。が、杏は引き下がらない。

「本当に〜?」

「信じてねぇな」

「だって。あんた、不器用そうだし〜。下手そうだし〜。早そうだし〜。本当にことみを満足させられてるのかしら〜?」

 杏は朋也を完全に馬鹿にしていた。男のプライドを刺激され、朋也はついついその挑発に乗ってしまう。朋也の中で、何かがブチッと切れたようだ。

「……。いいだろう。実際に見せてやるよ。俺がことみをあへあへ云わせまくるところを!」

「面白いわね。見せてもらおうじゃない」

 いつの間にやらずるずると引きずられ、困惑しまくることみをよそに、杏と朋也。二人のバトルが今ここに勃発したのだった。

「あぅ、あぅ……二人とも、怖いの……」





そして、場所を改める。





「ここなら誰もこないわね」

「ああ」

「あ、ぅ……。朋也……くん」

 そこは体育倉庫の裏。誰かが来るようなところではない。ことみはそんなところに連れ込まれてしまった。半ば強引に。端から見るとカツアゲでもされそうな雰囲気だが、目的は全く違っていたわけで。

「こんな……とこ、で」

 結構まっとうな突っこみを入れたところで、今の二人は聞く耳持たず。

「こんなとこだからいいんだよ。……では早速」

 朋也は何の迷いもなくことみの上着のボタンをはずし、インナーをぐい、とたくしあげてブラをずらす。とても手慣れたものだ。すると……。

「わぉ」

 ことみの胸は服の上から見る以上に大きくて、白くて、丸くて、乳首の色も淡い桜色で、乳輪の形も良くて、まさに美巨乳と云ったところ。そんなものが、ぷるんと震えながら露になった。

「綺麗。ほれぼれしちゃうおっぱいだわねぇ」

 壮観、とばかりに感心する杏と。

「まったくだな」

 うんうんと頷く朋也。自分の彼女のものながら、自慢げだ。

「あぅあぅ。……恥ずかしいの。誰かに見られちゃうの。見ちゃ嫌なの」

「こんなとこ、誰も来ないわよ」

 ことみの至極まっとうな意見を一蹴したところで、朋也も杏も手を伸ばし始める。ふんわりした膨らみの先端に桜色のちょこんとした突起があって、少しばかり起ってしまっていたわけで。

「ここをな、こうして」

 そんなところを二人が見逃すはずが無かった。朋也はことみの乳首を転がしながら、同時に優しく胸全体をこね回す。ふさ、ふさ、とゆっくり、じっくり。柔らかな感触と共に形を変え、その度にことみの表情は微妙になる。とてもくすぐったそうに、何かがこみ上げてくるかのように。

「あっあっ」

「ほら。ことみ、気持ちいいだろ?」

「ホントだ。そっか〜。ことみは優しくされるのが好きなのね」

 杏は面白そうに笑いながらことみの胸をつんつん突いた。ふにふにとした弾力が指を包み込む。

「あ、ぅ。はふぅ……あ、あ」

 ことみは力が抜けてしまったのか、完全にされるがまま。もじもじとして、体をよじって耐える。

「ことみが感じちゃってるってことは――」

 杏は舌をぺろっとだして、悪戯っ子のような表情になって。

「っ!」

 いきなり、ことみのスカートを捲り上げた。

「もしかして、濡れちゃったりしちゃった?」

「や……あ……っ」

 突然のことに、ことみは困りまくって手で押さえようとするが、無意味なことだった。

「ほら暴れない。じっとするの。……わぁ。体は正直ねぇ」

 杏がことみの清楚な、白いショーツの上から恥ずかしい部分に触れてみると、そこはもうじわっと湿っていた。

「あぅ、あぅ、あぅぅ」

 その間も、朋也による胸への愛撫は続いているわけで。段々と湿った範囲が広がって、下着が透けてしまう。

「朋也。折角だから、こっちも――」

「ああ」

 杏はことみのショーツを膝あたりまでずらして下ろし、指と舌で愛撫を始める。突然のことに、ことみは周囲に視線を彷徨わせてしまう。

「……っ! あ、あぁっ」

 杏の細く、柔らかな指がことみの恥ずかしいところを満遍なく刺激していき、時には中にまで侵入してくる。ずにゅ、と湿った感触がそれを示しているが、それだけではなくて、同時に舌でクリトリスをこね回す。

「わっ。どんどん溢れてくるわよ」

「そんっ……な……あっ」

 朋也は朋也で延々とことみの胸の愛撫をしながら、同時に首筋に舌を這わせたり、耳たぶを舐めてみたり、好き放題に可愛がる。

「あ、あっあっあっあっ! だ、め……なの……。や、あぁぁぁ」

 二人がかりで徹底的に愛撫され、ことみは両足をガクガク震わせてしまいながら達しかけていた。

「ことみー。気持ちいいときはね」

 杏はことみの秘部に顔を埋め、むしゃぶりつくように舌で愛撫しながら、両手でお尻を揉み回していた。ことみの敏感な部分を完全に理解しつつ攻め続ける。そして、くすくす笑いながら云う。

「いっちゃう〜。って、えっちに云わなきゃダメよ」

「あ、あぁぁ……はぁぁぁ……あぁぁ」

 そんな恥ずかしいこと云えるワケがない。そう思って朋也の方を見るけれど。

「そうだな。恥ずかしがらずに云ってみな。俺も聞いてみたい」

 助け船どころか、彼の答えは意地悪そのものだった。それどころか煽るように、きゅ、きゅ、と乳首を摘んで強めに引っ張る。ことみは体をのけぞらしながら喘ぎ続ける。……もう、云うしかなかった。そうしないと二人は許してくれそうもなかったし、それに何より、言葉に出さないとおかしくなってしまいそうだったから。

「あ、あっ……い、っちゃう……の」

「もっと大きな声で、ね」

 気持ちよさの余り、ぽろぽろと涙をこぼしながら、ことみはやがて達した。

「あぅぅぅ。いっちゃう、の……いっちゃ……あ、あああっ。ああああっ! やっ……あっあっあっ!」

 余韻に浸るようにびくびくと全身を震わせ、杏の顔にぽたぽたといやらしい汁を垂らしながら……。





そして……。





「あ、ああ……あっ!」

 ことみは建物の壁に手を突かされ、ショーツを足下まで降ろされて、背後から朋也のものを挿入されていた。

「うっわ。こんなに奥まで入るものなんだ」

 成り行きでこうなってしまったが、杏にとっても大きな刺激だった。チャックを開け、むき出しになった朋也のものは想像以上に大きくて太くて、思わず凝視してしまう。

「何を今更。お前、やっぱり耳年増だな」

「な、何よ。いいじゃないのよ。……そんなことより、早くことみを気持ちよくさせてあげなさいよ!」

 下から突き上げるようにして、朋也のものがことみの中に埋没していく。その様に、杏は圧倒される。まるで、体を裂いていくかのように見えてしまうから。

「云われんでも。……動くぞ」

 朋也はことみの腰をがっちりと掴んでから、ゆっくりと動き始める。

「あぁっ……あ、あ、あ……だめ、なの……。はぅっ!」

 頭を振る度にことみの長い髪が揺れていく。とても物憂げに見える。

「ことみ。気持ちよさそうね」

 杏は何だか嬉しそうで。ことみの乳首を掴んでこね回す。自分もことみを気持ちよくさせてあげたいと思ったから。

「あぁぁ……杏ちゃ……ん」

「それと。こっちも、ね」

 今度はクリトリスを弄んでみる。

「やっ! そこ……はっ」

 ことみはビクッと体を震わせる。

「締まりがよくなったんだが」

「へぇ」

 そう云いつつ朋也は突く動きを早める。ずん、ずん、と叩き付けるように勢いを増していく。

「ほら。ことみも負けずに動かなくちゃ」

 杏に促されて、ことみは荒い息をつきながらも実践する。スカートを捲り上げられ、むき出しになったお尻が朋也の体とぶつかる度にたゆん、と歪む。

「あっあっあっ! あっあっあっ! あ、つい……の」

 二人の動きが極限まで早まったところで、杏はことみの乳首に吸い付くようにしてしゃぶる。ちゅば、ちゅば、とわざと音を立ててことみを羞恥の渦に叩き込む。

「ん、ん……。ことみ、かわい……」

「もう、だめ……なの……ああああっ! 私……いっちゃう、の……。気持ちいい……の」

「いっぱい出してもらいなさい。……そだっ」

 それだけでは終わらせない。杏はそんな、何かを企む目をしていた。





その数刻後。





「ん、んん……」

 ことみは四つん這いにさせられ、小さな口を限界にまで開かされ、口で朋也のものを愛撫していた。呼吸が上手くできず、ちょっと苦しそうだ。

『今度はことみからしてあげなさいよ。……お口で、ね』

 とは杏の談。……朋也が射精する寸前に、杏はことみの体を引き寄せて、口に出させたのだった。

『全部飲んじゃなさい』

 とか云ったのはお約束。けれど、ことみはちょっとばかりむせ返りながらも従順だった。

「んんぅ、んんぅ! んぐ……」

「上手よことみ」

 ことみの口から溢れ出たものが顎まで伝わって、とろりとたれていく。朋也のものが奥まで入っては引き抜かれる寸前まで出ていき、その度にじゅぷ、じゅぷ、と淫靡な音が響き、ことみの唇を汚すかのように陰毛がずりゅ、と擦れ合う。その間、杏はことみのお尻を撫で回していた。

「あたしが男だったら、迷わず入れてるわねぇ。ことみの中に」

 四つん這いで、恥ずかしいところ……お尻の割れ目をむき出しにしていることみ。そんな淫靡な姿に惹かれたのか。杏はことみのスカートをするすると脱がす。

「……っ!」

「半脱ぎって、えろいわよねぇ。……ことみはお尻の形もいいから尚更」

 さりげない行為にことみはびっくりするものの、頭を掴まれて固定されてるので何もできなかった。目を伏せてひたすら羞恥に耐えるのみだった。

「まったくだ。……って、今更だが。人の彼女をおもちゃにすんなよ」

「ほんとに今更ね。もう手遅れよ」

 そして杏は、ぐしょぐしょに濡れたことみの秘部に指を数本入れて、かき混ぜていく。完全にほぐれているそこは、杏の指を簡単に受け入れた。

「んんっ! んひぃっ! んんんぅっ!」

 ことみが想像以上に感じやすいのを見て、杏は悪のりして愛撫のスピードを速めていく。その度に、ぐちゅぐちゅといやらしい水音が響く。

「ことみ。噛まないでくれよ?」

 ことみは愛撫に感じてしまい、小刻みに震える。そんな状態でも必死に頑張り続ける。天才と云われながら、結構努力家でもあるようだった。

「そういやさ」

 杏は何かに気付いたようで、ぴたっと手を止める。

「あんたたち。こっちの方はしてないの?」

「んぅっ! んーーーんーーーっ!」

 そして、ことみのもう一つの穴を突いてみる。……どころか、ずぷ、と人差し指の第一関節まで挿入させてみる。ことみは目を大きく見開いて硬直してしまう。誰にも触られた事の無いところだから。

「ああ、そっちはまだ」

「ってことは、いつか?」

「そのうちしたいな、と思っていたんだが」

 じゃあ、今。とは、好奇心に満ちあふれた笑顔の杏による提案なわけで。

「んんんんっ! む、り……なの……」

 いきなり朋也のものを口から引き抜くと、にゅるん、という感触とともに糸を引いた。

「ほら。口がお留守だぞ」

 すぐさままたくわえ込まされてしまうのだった。

「んんっ!」





それからまた数刻後。





「あっ! あっ! あぁぁぁっ! と、もやく……あひぃぃぃっ!」

 もはや実践あるのみ、ということのようで。凄まじい圧迫感に表情を歪めることみと朋也。

「わぁぁ。すご……っ。入っちゃうんだ……」

 圧倒される杏を見て、朋也は呆れた。言い出しっぺが何云ってやがると、そんなところ。

「すご、じゃねぇよ。……いや、実際すごいんだけどな。きつすぎ」

 少し前後に動くだけでことみは震え、悶えた。





三人だけの秘密の行為。





と、思いきや……。





「あぁぁぁっ! お尻、熱いの……! 裂けちゃう……の」

「大丈夫よ。ゆっくり動きなさい」

 杏の後方。遠くの方。木陰にて、二つの影。

(わっわっわぁぁっ!)

 杏の妹、藤林椋と。

(すすす、すごいです……っ!)

 古河渚。……たまたま朋也と杏とことみの三人を目撃して、ついてきていたのだけれども。どうにも声をかけがたいような、そんな雰囲気に飲まれ、ただひたすらこっそり見ていたのだったが。彼らがひたすらやっていたことは刺激に溢れていたと云うべきか、あまりにも凄まじすぎた。

 椋も渚もドキドキドキドキと、心拍数が常に高まる程に。

「あああああっ! も、もう……ああっ! ああっ! おかしくなっちゃうの……!」

 ことみはもはや自制が効かなくなり、よだれを垂らしながら喘いでしまう。むき出しになった胸がゆっさゆっさと揺れ、朋也によって揉みくちゃにされる。

(こ、ことみちゃんも、岡崎さんも……気持ち……いいのかな?)

 彼らの反応は、苦痛には見えなかった。渚にはそれがわかった。

(わ、わっ……す、すごい……)

 椋は、ひたすら圧倒されていた。

「出……るっ!」

「あぁぁぁっ! あぁっ! も、もう……だめ、なの……あっあっあっ!」

 コルクの栓でも抜くかのようにゆっくりと動いては、押し込んでいく。凄まじい締め付けに、朋也は顔をしかめる。

「出しちゃいなさいよ。中に」

 杏はあっさりと云い放つ。それが一番気持ちよさそうだから、という単純な理由で。

「そうする。……っく!」

 朋也は一瞬硬直した後で、ことみの中に射精した。どぷ、と奥まで叩き付けるようにして一度、二度、三度と立て続けに……。

「ひ……っ! あっ! ああああっ!」

 ことみはその都度喘いだ。





熱いものを感じながら、ことみは脱力してしまい……。





「あ……ぅ……」

 まだ朋也のものが後ろに入ったままの状態で、ことみは壁にもたれかかってしまう。

「あら」

 そしてちょろ、と一瞬水滴が落ちて……直後に失禁してしまった。しゃあああ、と勢いよく流れ落ちていき、足首まで降ろされたショーツはおろか、ソックスとスカートまで完全に濡らしてしまっていた。

「あ、あ……ぁ……ぁ……。いじめちゃ……いや、なの……」

 朋也と杏は、嗜虐心を誘うかのような、ことみのか弱い姿を見せられて、ごくんと唾を飲み込んだ。

「ことみったら。いけない娘ねぇ」

「お仕置きが必要、かな?」

「あ、あ……」

 ひたすらされるがままのことみも、気が遠くなりそうな快感に捕らわれてしまっていた。





ことみの危機は、まだまだ続きそうだった。

























----------後書き----------

 杏×ことみ状態に朋也参戦、といったところなお話が浮かんだので具現化してみました。

 しかしこうなると、そのうち渚と椋も参戦てなことになるやもしれませんねw






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