へう゛んずげーと
放課後の、吸い込まれそうなくらいに澄み切った青空の下。 屋上へと続く階段に腰掛けて、祐一と佐祐理は他愛のないおしゃべりをしていた。 「佐祐理さんってさ」 「はい〜」 「何というか、その。人から何か頼まれると断れない性格でしょ?」 「あは。そうですねぇ」 少し恥ずかしそうに肯定する。どうやらその通りのようだった。 「やっぱり」 「どうしてそう思うんですか?」 「どうしてって……。理由はないんだけど、何でも聞いてくれちゃいそうだから」 親切でお人好しで優しいから。そんな雰囲気というか、印象があるのだった。そしてそれは完全に正しいわけで。 「はい〜。祐一さんのお願いなら、何でも聞いちゃいますよ〜」 可愛らしい笑顔でそんなことを云う。 「何でも……。って」 「佐祐理にできることなら、ですけど」 そんな彼女を見ていると、ちょっぴり意地悪をして困らせたくなってしまう。困った表情も可愛いから。 「例えばじゃあ。……えっちなこと、とかでも? なんて」 冗談っぽく、返答に困るようなことを云ったつもりだったが。 「いいですよ」 と、彼女はあっさり答えるのだった。 ……
佐祐理の耳元でささやくようにお願い事を云ってみた。 「本当に、いいの?」 「はい」 自分の冗談に対して彼女も冗談を云ってるのではないか、などと思って更に突っ込んだことを云ってみた……のだが。彼女はあっさりと頷いた。 「今、ここで……だよ?」 佐祐理の困った表情を見てみたくてそんなことを云ったのに、立場が逆になってしまった。学校で、何だかとてもいけないことをしようとしているという背徳感に、祐一は戸惑う。 「祐一さんが喜んでくれるのなら……。触っても……いいです、よ」 可愛い笑顔をみて、祐一はもう、問い返すことができなくなっていた。 「祐一さんの膝の上に座ればいいんですね」 「あ、ああ」 軽く腰を浮かせて祐一の膝の上にちょこん、と腰掛ける。 「佐祐理……さん。あの」 「佐祐理は平気、ですから」 華奢な体は軽くて、やわらかくて。スカートごしに感じるお尻の温もりが、祐一の股に伝わってくる。 「じ、じゃあ……いくよ?」 「は、い」 さすがに恥ずかしいのか、頬を赤らめて視線を逸らすと、チェック柄のリボンが僅かに揺れる……。 「……」 祐一は無言のまま佐祐理の背後から手を伸ばし、制服の膨らみに両手をかぶせた。制服と下着の上からでも、ふにゅ、と柔らかな感触が伝わってきた。 「……」 佐祐理も無言のまま、羞恥を堪えている。 (佐祐理さんの胸……。柔らかくて大きくて……可愛い) 触っただけで動かない。そのまま十秒、ニ十秒、三十秒と過ぎていく。 「……ん」 そんな中、佐祐理が僅かに身じろぎした。その原因はすぐにわかった。 (あ) 佐祐理は今、祐一の膝の上に腰掛けているのだから……。 (あ、当たってる……!) お互いに気づいていながら突っ込めない事実。祐一の股間は既に限界にまで膨らんでいた。 「祐一さん……。あの」 佐祐理は困ったように、祐一の気持ちを見透かしたように云った。 「触るだけで……いいのですか?」 「あ、ううん」 祐一はついそんな返事をしてしまい、後悔した。けれど時既に遅し。佐祐理の胸にかぶせた手を、円を描くように動かし始める。気持ちとは裏腹に、揉みくちゃにしたかったから。 「ん……ん……」 柔らかくも張りのある胸を、ゆっくりと揉む。 「は、あ……ん」 佐祐理はくすぐったさを堪えながらも僅かに甘ったるい声を出してしまう。 「ふ……ぁ。ぁ……」 祐一はそんな佐祐理を見て罪悪感を感じた。 「佐祐理さん。ごめんね」 佐祐理の胸から手を離したのは、理性が欲望に勝ったから。 「俺、冗談で云ったつもりだったんだけど……。悪ふざけが過ぎた」 何げない冗談で始まったことは、いつの間にか危ない方向へと暴走しつつあった。このままでは佐祐理を押し倒してしまいそうだから、頭を冷やそうとした。 のだったが……。 「はい。わかってました」 「……へ?」 あっさりと笑顔で云われて、祐一は面食らう。 「佐祐理はいけない娘です」 「どういう、こと?」 そんな祐一に対し、佐祐理はぺろっと舌を出して悪戯っ子のように笑った。 「佐祐理も、普通の女の子ですから。えっちなことに興味……ありますから」 だから、祐一の冗談に対し本気で受け止めたのだった。全てお見通しの上で。 「それに。もう、今日は誰もここに来ませんよ」 明るい光が差し込む昼下がり。皆下校していて、辺りは静けさに包まれて、誰か歩いていればすぐにでも気が付くだろう。 「……。何か、佐祐理さんに手玉に取られた気がするなあ」 祐一は何だかおかしくなって、笑うしかなくなってしまった。 「あはは〜。佐祐理は魔性の女の子ですから」 佐祐理もくすくす笑った。そして、お互い笑い合ううちに、どちらからともなく見つめ合って。 「佐祐理さん。可愛すぎ、だよ」 「ん……」 そして抱きしめ合って、キスをした。 「好き、です」 「俺も」 そして、結局続きをすることになった。
「このままなら、見えても……大丈夫ですよ」 スカートで被せて、一見すると膝の上に腰掛けているように見えるけれど。 「そ、そうだけど」 「祐一さんも……。出してください」 「あ、ああ」 祐一は戸惑いながら、ズボンのチャックを外し……限界にまでそそり立ったものを露にした。 「じゃあ。……入れますね」 佐祐理は柔らかい布地のショーツを少しだけずらして、露になった秘部に祐一のものをあてがって、腰をゆっくりと落として行く。 「ん……」 僅かな抵抗の後……ずにゅ、と柔らかい感触と共に、祐一のものがめり込んで行く……。 「あ、ふ……ん」 「大丈夫? 痛くない?」 「は、い。大丈夫です。ちょっとだけ、きつい……けど。入ってきます……」 物憂げな表情を見せながら、やがて奥まで埋没した……。 「ふ、う」 そして、二人は一つになった。 「佐祐理さんの中……。暖かくて、気持ちいいよ」 「祐一さんも、優しい……です」 一つに繋がっただけで、意味もなく嬉しく感じる。互いの温もりを鼓動とともに感じているから。 「佐祐理さん……」 「あ……」 祐一はまた、佐祐理の胸を揉んだ。……柔らかな膨らみを寄せ上げてまさぐるうちに、こりこりとした感触の部分を見つける。 「乳首……立ってる」 「……はい」 制服の上からでもはっきりと分かる突起……。 「祐一さんのせい、ですよ」 祐一はそれを人差し指と親指でつまんで、くにくにと折り曲げて、きゅ、と少し強めに引っ張る。 「あ、あ。触られて、感じちゃい……ました」 佐祐理は軽くため息のような吐息を漏らして喘ぐ。胸の先端をいじくられ、体が敏感になっていく。 「佐祐理さん、可愛いよ」 祐一は感じてる佐祐理をみて、もっと色々なことをしたくなった。そして……。 「ひあっ!」 佐祐理の左の耳たぶにキス。その瞬間、中の締め付けが強くなる。 「ゆ、いち……さ、ん……」 耳たぶを舌でぺろぺろと弄び、今度は首筋にキス。 「あ、あ、あ」 祐一は乳首をいじくっていた手を離し、右手で制服の胸元から中へと侵入し、ブラをかき分けて、直に触った。 「はぅ、あ……」 左手は、佐祐理のスカートの中に入り込み、ショーツをかきわけて、お尻をなで回す。 「佐祐理さんのお尻……。可愛いね」 「あ、あ……。そんなとこ……。くすぐったい、です。それに、は……恥ずかしい、です」 身じろぎするたびに、結合部もよじれ……新たな感覚を生む。 「佐祐理さん。気持ちいい?」 「は、い……。あっ! だ、だめですよ。そんなとこ、触っちゃ……あ……」 もぞもぞとお尻の割れ目を撫でられて、穴を触られてあまりの羞恥に佐祐理は軽く頭を振る。 「じゃ、こっちはどうかな」 「ひあぁあっ!」 今度は前に手を伸ばし、わずかに湿り気を帯びた結合部をなぞる。……と、思ったら今度はおへそを指でつつく。 「はぁぁ……あ。そこ、も……だめ、です」 「佐祐理さんって、敏感なんだね」 「はい……。佐祐理は、とってもえっちな……娘です……」 体中を弄られるたびに、電流のような感覚が駆け巡る。 「じゃ、そろそろ」 祐一は下から突き上げるように下半身を動かし始めた。 「んああ……あ、あ……。佐祐理はもう……だめ、です……」 祐一がもぞもぞと、小刻みに体を震わすと、佐祐理は切なげな喘ぎを漏らす。口元を手で押さえて堪えても、出てきてしまう。 「あ、あ、あ。あ……あああ、あ、あ……」 「佐祐理さんも、動いて。こんな、風に」 小刻みな動きから、ずっずっずっ、と、連続で深く大きく突くと、佐祐理は悶絶した。 「そん、な。……ひああっ! あっあっ! 熱い、です……」 うごめきながら、佐祐理の首筋に舌を這わせ、同時に両手で体中をなで回す。 「あっ……あっ……。あ……あんっ! はぁっん……っ! はふっ!」 佐祐理は祐一の上でいいように弄ばれて、やがて……。 「そろそろ、出すよ」 「だ、め……。あ……うっ!」 佐祐理は達し、祐一は佐祐理の腰を浮かして引き抜いて、お尻に射精した……。 ……
「学校で、しちゃったね」 「……。はい」 行為の後、さすがに大胆すぎたと思い赤面。 「佐祐理さん。今度は……さ」 「……」 祐一はまたも耳打ち。今度は何を企んでいるかというと。 「いいです、よ」 そして佐祐理は祐一の顔を胸にうずめて、抱き締めた。 「何だか祐一さん……。小さな子供みたいですね」 柔らかくて優しい胸の感触を思い切り感じて、祐一は幸せだった。 そんなことをしばらく繰り返したあと、今度は……。 「今度は、さ」 「……。はい。どうぞ」 短いスカートを整えて、ひざ枕……。柔らかくて白い股は可憐だった。 「佐祐理さんは、本当に何でも聞いてくれるんだ」 「祐一さんが喜んでくれるなら、佐祐理は何でも聞いちゃいますよ」 好きな人のためになら、どんなことでも……。 「じゃあ。もっとえっちなことでも?」 「はい〜」 むしろ、お願い事を云ってほしいと、そんな感じの返事。 「祐一さん」 「うん」 「佐祐理はこれでも年上の……お姉さんなんですよ〜?」 くすっと笑いながら、年上ぶって見せる。 「だから。いっぱい甘えてください、ね」 そんな可愛らしい彼女へ、祐一が次にお願いした事。 それは、云うまでもなく。 「……ん」 大好きな人との優しいキスだった。 ----------後書き----------
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