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Escalation










 唐突に、名雪は可愛い。と、祐一は思った。

(考えてみれば、俺はあいつらからすると『羨ましい奴』なのかも)

 そんなこと考えるまでもないのだけど、あまりに近すぎる関係にあると、時々感覚が麻痺するようだ。

(まいったな)

 今日は一日、クラスの友人に云われた一言がとても気になって仕方がなかった。相沢はいいな、と友人の一人は何気なく云った。何のことかわからず、何が? と、問うと……。

(ていうか、最高に可愛いよな。あいつは)

 祐一は、自分の彼女の姿を思い浮かべる。さらさらした長い髪。健康的で、すらっとしたスタイル。おっとりして、のんびり屋で、お人よしで、笑顔がまぶしくて……いつも、どこかちょっとだけ眠たそうな感じの表情。

(何でこんなに気になるんだ)

 あんなに可愛くて優しい彼女がいて羨ましい、と祐一は云われたのだった。その彼女とは、云うまでもなく名雪のこと。

(ああああ。何かもう……! 名雪が可愛いなんて……今まで全然意識したことないのに!)

 意識してしまうともうどうにもならなかった。思わず、名雪のことを想像して自慰行為にふけってしまいそうなくらいに。

「おわっ!」

 と、そんなとき。コンコンと、ドアをノックする音が控えめに響いた。そして……。

「祐一〜」

「な、何だ?」

 今まさに、祐一の脳内で噂になりまくりの人物が現れた。

「ちょっと、お話したいな〜って思って。……入っても、いい?」

「あ、ああ。いいぞ」

 パジャマ姿の名雪が嬉しそうに入ってきて、祐一のベッドに腰掛ける。

「あは」

「ど、どうしたんだ?」

「祐一のベッド、ふかふか〜」

 とか云いながらとても無邪気に笑い、ベッドに横になる。祐一は、暴走する理性を必死に押さえ込むが……。

「子供か。お前は」

 視線はどうしてもいけないところに行ってしまう。名雪のつん、と突き出たふっくらとした胸は、少し大きくなったように見えた。パジャマの上からでもわかるくらいに。

「干したてだね。んにゅ〜」

「あ、ああ。秋子さんが干してくれたみたいだ」

 ころん、と身を転がすと、柔らかそうなお尻に下着のラインが見えてしまう。裸よりもやらしいくらい、肉感的だった。

(め……目のやり場に困るぞ)

「祐一ぃ。わたし……。眠くなってきちゃった。ふぁぁ……」

 名雪の目は、だんだんとろんとしていく。祐一の枕を抱きながら、体をくねらす。

「何しに来たんだお前は」

「えーと。お話だよ?」

 名雪の唇がとてもなまめかしく見えてしまう。そして、祐一の理性は少しずつ歯止めが効かなくなって……。

「……」

「祐一? ……わっ!」

 パジャマの上から、名雪のお尻を撫で回した。

「えっち!」

 そして、うつ伏せのまま横になっている名雪に跨がり……。

「う〜。触っちゃだめ〜」

 身動きできなくなったところで、胸を揉み回した。ふさ、ふさ、と柔らかな膨らみが形を変える。

「えっちだよ〜! 祐一〜!」

 頬を赤らめながら抗議するも、祐一は聞き入れなかった。

「名雪の体。柔らかいな」

「わ、わ……。あ……く、くすぐったいよ〜!」

 名雪の体は日々の部活動で念入りにほぐされ、柔軟性に富んでいた。

「祐一。恥ずかしいよ……。いたずらしちゃ……だめだよ」

「恥ずかしいことをしに来たんじゃないのか?」

「違うよ〜。ちょっと、お話したいなって思っただけだよ……」

 年頃の祐一には、名雪の体は魅力的すぎたのだった。

「お話って。こういうことの、か?」

 祐一は名雪の体を起こし、ベッドの上に座らせた。

「あっ」

 名雪はパジャマを着たまま、大きく両股を開かされ、秘部を撫で回されていた。

「違うよ〜。うぅ……そこ、だめ……。えっちなことしちゃだめ。だめだって云ってるのに……」

 困り果てて、ちょっとすねたような名雪。ころころ変わる表情をみていると、友人に云われた一言を改めて思い出す。

(最高に可愛いな。こいつは……)

 祐一は名雪の体を引き寄せて、少し強めに抱き締めた。そして……。

「名雪」

「んん……っ!」

 思い切りかぶりつくように、キスをした。

「ん、ん、ん〜〜〜」

 深く、長く……。

「ん、ん……んくっ。ゆ、祐一ぃ……。大胆だよ……」

 息が詰まるくらいのディープキス。名雪は恥ずかしくて視線をそらした。

「……ごめん。つい」

 少しむせかけた名雪をみて、祐一はちょっとだけ反省した。そして、いきなり大胆なことをした理由を説明する。

「……斎藤にさ、云われたんだ」

「え?」

「お前は可愛くて優しい彼女がいていいな、って。羨ましい、って」

「……」

「今日は一日中、その一言が頭から離れなくて。……名雪のことばかり、考えてた。だからその……お前を見た瞬間、したくなって……」

「そう、なんだ」

 少し嬉しそうに、名雪は微笑む。

「でも。わたし……ただの……普通の女の子だよ?」

「俺にとっては特別」

「……うん」

 名雪は笑顔で頷いた。名雪にとっても、祐一は特別なのだから。

「祐〜一」

「ん」

「好きっ」

 名雪は甘えるように、祐一に抱き着いて……。





そして、どちらからともなくキス。





「祐一。……電気、消して」

「やだ」

 祐一は名雪の懇願をあっさりと拒絶して、そのまま押し倒す。

「う〜。恥ずかしいよ〜!」

 何度目でも、恥ずかしさは変わらないようだ。

「恥じらう名雪が見たいんだ」

 意地悪な祐一。

「あ、あ……」

 パジャマの上着をボタンを外さずにそのまままくり上げると、ふるると震えながら二つの膨らみが露になった。

「ん、あ」

 両手で掴み、円を描くように揉み回す。

「少し大きくなったか?」

「祐一が、いたずらするから……だよ」

「例えばこんなこととか?」

「ん……」

 祐一は名雪の少し堅くなった乳首に吸い付き、舌でなめ回した。

「あふ……。あ……っ」

 しびれるような感覚に、名雪はシーツを掴みながら耐える。

「祐一。あ、あ……」

 白く、手に吸い付くようにきれいな肌に見とれながら、祐一は愛撫を続ける。

「胸ばかり……だめ。んん……あっ」

「じゃあ、こうだ」

「あ……んっ」

 胸から手を離し、お腹、くびれた腰、脇を手の平で撫で回す。そして、おへそを人差し指でくりくりと刺激する。

「ひゃっ! あんっ! く、くすぐったいよぉ」

 時折びくっと震えながら、祐一の愛撫を感じ続ける。

「祐一。もう……わたし、だめ……」

 度重なる攻めに名雪は感じてしまい……。

「その……。えっと……。ぬれ……ちゃった」

「どれどれ?」

「わっ」

 下着ごと、パジャマのズボンを膝辺りまでずりおろす。薄い毛に覆われた名雪のそこは、しっとりとぬれていた。

「あんまり……見ないで……」

「じゃあ。そろそろ、入れる?」

「う、ん……」





その前にもう一回キスをして……。





 服を脱がせる手間すら惜しくて、そのままはじめることになった。

「うぅ……。ど、どうして……この格好なの?」

「奥まで入るから。それに、初めての時もこうだったしな」

「あの時は……だって」

 名雪の初めて……。四つん這いのバックで突き上げられたことを思い出した。なし崩し的に四つん這いになって、お尻を高く突き出して……。今もそんな格好……。

「それに、動物的でいいじゃないか。『セックス』っていうより『交尾』みたいなイメージで、何かワイルドだと思わないか?」

 笑いながら冗談みたいに云う祐一に、名雪はもう恥ずかしくてたまらずに叫んだ。

「う〜。祐一のヘンタイ〜!」

「名雪こそ。ここをこんなに濡らして、お尻の穴もひくつかせているじゃないか」

「あっ。……そ、んなとこ……見ないでよ」

 秘部の表面をとろりとした愛液が覆っていて、祐一はそれを指でつついてみた。

「えっちする時はお互い様、だろ」

 そして入り口にあてがって、限界にまでそそり立ったものをゆっくりと挿入していく。

「んあああっ! あ、あ……入ってくる……!」

 名雪の腰をがっしりと掴み、少し強引に押し込んでいく。

「う、う……う〜う〜……ん」

「締め付け良すぎだな。名雪の中は」

 熱く、太く、長いものが奥の奥まで入っていき……全部埋まり切ったところで抜ける寸前まで引き抜かれ、再び奥まで入ってくる。

「は、ぁ……あぅ……あふ……あ、ん……」

 突く度に、名雪が甘ったるい喘ぎ声を上げるのをみて、祐一は調子に乗っていく。

「あっあっあっあっ! 祐一、激し……すぎ……んあっ!」

「もっともっと早くいくぞ。名雪のえっちな声、もっと聞きたいからな」

「だ、出したくて出してるわけじゃ……ない、のに……あああっ!」

 ぱん、ぱん、と音を立てるほど激しく突くと、ベッドもギシ、ギシと揺れる。

「あっあっんっ! も、もう……わたし……ああっあああっ!」

 祐一は更に突きながら胸を揉みまくる。その度に締め付けが強くなっていき……。

「じゃあ、一気に……」

「あ、ん! 出して……いっぱい……!」

 やがて、名雪のお尻にぶちまけるのだった。





……





 じゃれ合うように抱きしめ合いながら添い寝。

「も〜。祐一ったら、えっちなんだから」

「名雪だって、楽しんでいただろ?」

「そう……だけど」

「だったら、素直になりなさい」

「んっ。……あ」

 仰向けに寝そべる祐一に、名雪が覆い被さるようにして、またまたキス。だけど……。

「えっち……」

 祐一は、名雪のパジャマのズボンに手をいれて、お尻を撫で回していた。それだけではなくて、胸と胸が重なり合って、抱きしめているだけで気持ちがよかった。

「ふにふにだな」

「も〜」

 名雪はくすぐったそうに苦笑する。

「……。名雪」

「うん? ……あ」

 名雪はすぐに気付いた。祐一のものが、またまた段々と勢いを取り戻していくことに。

「今度は、このまま……な。入れちゃうからな」

「え、あ……」

 手早く名雪のズボンをずり降ろして……。

「あ、ん! えっち……。あああっ!」

 そしてそのまま、ずにゅっと挿入されていく。





二人の夜は、まだまだこれから……





「ああっ! 祐一! 祐一ぃっ! わたし……いっちゃ……う!」

 仰向けに寝そべる祐一の上で、名雪は腰を上下させていた。

「好き……好き……。あっあっ……ああああっ!」

 体をのけ反らせながら絶頂を向かえる……。





時を忘れるかのように……続いていった。










----------後書き----------

 久方ぶりに、名雪分補充。

 どうでしょか?



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