PureMix
-古河早苗編- ある時。古河パンの店内にて。 「妹か弟が欲しいです」 と、愛娘の渚が純粋な笑顔を見せながら云った一言が、秋生おとーさんのハートをずびしと刺激したのだった。そうか。そうだったのか。娘はそう云うことを望んでいたのか! 今まで寂しい思いをさせてすまなかったな。と云うことで。まだいける。俺ならまだまだ大丈夫だぜと。何が大丈夫なのかは云わずもがな。 「なるほど。それは新しいミッションだな。へっ。一丁やったろうじゃねぇか」 とても刺激的なテーマに、彼は奮い立った。精神的にも、肉体的(主に下半身)にも! 当然のことながら、自分だけではその望をかなえてやることはできない。何しろ男なのだから。だが、それをかなえられる人がこの世に一人だけいる。そう。彼の妻である。 愛しの妻、早苗は家の中にいた。
中で物音がするのがわかったから。
それを見て、彼は娘に一言残すのだった。 「あー。渚。我が娘よ、よく聞きなさい」 「はい」 「これより俺は、とても大切なミッションをしなければならなくなった。故に、店番は任せたぞ」 娘に押しつけて、堂々と職場放棄することにしたのであった。今は仕事なんぞしている場合ではないのだ。 「わかりました」 決意に満ちた表情で、こくりと頷く渚。彼女は絶対に言いつけを守るだろう。我が娘ながら、素直でとてもよい子に育ったものだ、と秋生は感慨深げに思うのだった。きっと、俺の教育が良かったおかげだろう、とも。誰もが『そらちゃうで!』とでも突っこみを入れたくなるようなことまで。 「そしてもう一つ。これより、俺がいいと云うまで、決してここから中に入ってはならない。とにかくダメ! なりませぬぞ!」 まるでそれは、どこぞの鶴が恩返しでもするかのようなシチュエーション。 「わかりました。お父さんがいいと云うまで、決してドアを開けません」 こうして準備は整い、秋生は決意と共に居間の中へと入っていく。
「あー。早苗。ちょっといいか。相談したいことができてだな」 居間にはいないようで、自室の方にいるようだったので声をかけてから中に入る。が……。 「あら、秋生さん。どうしたんですか?」 「あぁ、いや。ななな……なぁ!?」 誰がどう見ても十代くらいにしか見えない若々しすぎる妻、早苗。彼女は今、とても刺激的な格好をしていたのだった。 「あは。タンスの中を整理していたら見つかって、懐かしいですよね」 衣類の整理中に懐かしいものを見付けたので着てみたくなるのは当然のこと。 タイトなスカートに、胸元の見えそうな上着。それは彼女が教員時代の服装。若々しい女学生のようでいて、出るところは出ていて引っ込むところは引っ込んでいるという、いわゆるないすばでぃな彼女に悩殺された教え子もいるとかいないとか。モデル歩きで足下がセクシーで、歩く姿を誰もが振り返ったとかなんとか。 「さあ皆さん。授業を始めますよ〜。……なんちゃって」 そんでもってとっても優しくてのんびりした性格に加え、授業も面白い。まさに人気の先生だったわけで。 「……さ、早苗」 「ダメですよ秋生さん。今は『先生』って付けてくださいね」 ワンポイントレッスン、とばかりに人差し指を立ててウィンク。語尾にハートマークでも付いていそうなくらい愛らしくて、秋生は既に悩殺されていた。女教師って、こんなにいいものだったんだ、と。なんだよおい、女教師最高じゃねぇか。それにそれに、こいつは我が愛しの妻早苗なんだぜ? これはもう最高に最高で最高のシチュエーションじゃねぇかこの贅沢野郎と、頭の中で悶々としたものが増幅していくのであった。 「それで、相談したいことって何ですか?」 「いやそのあの。そう、あれだ。折角だから、保健体育の授業をして欲しいんだ」 あまりにもストレートな要求だった! だが、当たらずとも遠からず。目的は同じにしても手段はかなり間違っているような気がしないでもない、とは秋生も思ったのだが、まあいいか、とも思ったのだった。うおおおお! 保健体育の授業してくれええええっ! と、熱く思ったのだった。 だが、彼女は全く違った受け取り方をしてしまう。 「あらあら。残念ですが、教科が違いますね〜」 確かにそうなのだけど今秋生が云わんとしていることはそういうことではない。だが、そんな妻の天然ボケに対し秋生は怯むことなどまるでなかった。 「いや……違わない! 保健体育の授業は、実践あるのみだからだっ! 実地でやるに決まってるだろ! えぇ早苗先生よぉっ! いい格好してんじゃねぇかっ!」 と云って、ずいっと早苗に近付いて畳の上に押し倒した! それはあたかも、不良生徒が先生に襲いかかるかのよーに。 「あ、秋生さん? ど、どうしたのですか?」 「実はな。かくかくしかじかということでな。いいよな? ……いいい、よな? いいいいんだよな?」 何故か緊張して語尾が震えてしまうが、それはきっと久しぶりだからだろうと思うことにした。 「え、えっと。渚が……そう云っていたんですか……。そうですか……」 何と云っていいのやら。非常にコメントに困るのだった。 「そうだ。俺たちまだいけるよな」 体力的にも、精神的にも、まだまだ俺も早苗も若い! 俺たちの青春時代はまだまだ終わってないよな! と、少年の瞳を持つ秋生は白い歯を見せながら格好良く云い切ったのだった。 「そ、それは……その。い、いぃぃ……です、けど……。でも、あの」 同意の言葉はかき消えてしまうが、秋生には関係ない。 「おっしゃあ! そうと決まれば派手に一発やろうや!」 野球で特大のホームランでも狙うかのような台詞に、早苗は頬を赤らめながら視線を逸らす。 「となると、ちと強引にでも売り上げ上げねぇとなんねぇから。申し訳ないが、しばらく創作パンは売れなくなりそうだが。ああ、決してその、早苗のパンが売れないとかそういうことを云っているのではなくて……そ、そんかわり! 今は思う存分俺を感じてくれっ! ミッションすたーーーとっ!」 「ああっ! あ、秋生さんっ!? ど、どうし……きゃあっ!」 そう云って秋生は早苗の体をひっくり返して四つん這いにして、スカートの布地をずずずと巻き上げ、下着をぐいっと一気に下ろし……。 「入れるぞぉぉっ! そりゃあああっ!」 気合いと共にズボンのチャックをジャッ、と一気に降ろしてトランクスの前を閉じてるボタンをええいこの野郎鬱陶しいわとばかりにぶっちぎって、出てきた巨大なものを早苗の露わになったお尻の割れ目目掛けて……。 「はうっ! そ、そ、んな……あっ! あーーーーーーーっ! 」 「っしゃあ! 行ったああぁっ!」 フェンスぎりぎりの所まで野手が追いかけていて、遂に超えたといった感じの叫び。ずぶっという感触の後、一気に奥までぶっ込んだのだった! 前戯すらせずに! 「あっ! あっ! あああっ! そ、そんな急に……っ。あぅっ! あぅぅっ! あぅ〜っ!」 入れられた方はたまらない。驚きと恥じらいとで泣き笑いな状態。いきなり押し倒されて体をひっくり返されて、中にあっさり入れられて、そしてガンガン尽きまくられて、頭の中は混乱しまくり。丸くてふっくらしたお尻は動く度にたゆみ、ぱちんぱちんとぶつかる音を立てる。それがわかってしまって、あまりにもはしたなく恥ずかしく感じてしまう。 「うおおっ! うおおおっ! おおっ! おりゃっ! おりゃあああっ!」 非常にやかましいことこの上ない秋生だった。もっとも、快感ではなく生殖を目的としたセックスなわけで、本来の意味では正しいのかもしれない。 「すごいぞ! きついぞ! 早苗の締まりは最高だああああっ! このまま一気に出すぞ早苗っ!」 「ああんっ! はふんっ! い、今は早苗『せんせい』……ですよ〜……あああっ!」 「ああわかった! 早苗先生、行くぞ! もっともっと行くぞおおおっ! 出すぞおおおっ!」 「は、はひぃぃぃっ! き、来てくださいいいぃっ! だ、出してくださいぃぃっ! せ、先生もいっちゃいますぅぅぅっ!」 こんな時にまで天然ボケかましている早苗だったが、そう云われてみると、これはまるで教え子と美人女教師との背徳感溢れるセックスのような感じがしてきた。が……端から見ると、秋生が強引に襲いかかってレイプしてるようにしか見えない。 「ああああっ! は、激しい……ですぅっ! 秋生さんっ! 秋生さんんんっ!」 「おおおう! 出るっ! 出るぞおおおおっ! 出すぞおおおお早苗先生ええええっ!」 「あっ! ああぁっ!」 フィニッシュなので思いっきり深く突いて、出る寸前に引き抜いて、一気に射精……。びちゃ、びちゃ、と早苗のお尻に叩き付けるようにして、白濁液をぶちまけた。 「ふぅ」 「はぁ、はぁ……ぁぁ」 息も絶え絶えな二人はそのまま重なり合っていた。 「早苗。すまなかったないきなり。だが、これでミッションはコンプリートだ。協力してくれてありがとうよ」 ドロドロになった早苗のお尻をティッシュで拭きながら、秋生は涼しげな表情で云った。 「はぁ、はぁ……。今はさ、早苗……『先生』ですよ〜」 相も変わらずそこにこだわる天然ボケな早苗だった。 こうして目的を果たし、秋生は渚の待つ店内へと戻っていった。
だが、ここで一つの根本的な問題が明らかになる。 「渚。ご苦労さんだったな。おまえの尊い協力により、全ては終わった。あとは時を待つのみとなったのだ」 「いえ。……誰も来ませんでしたし」 我が店のことながらちょっと寂しい報告だ、と思ったその時だった。 「ふ。しかし、外も暖かくなってきたな。そろそろ春か……。外? まて。ちょっとまて。外……だと?」 「お父さん?」 「し……」 何かに気付いたのか、ビクッと眉間にしわをよせて、くわえ煙草をすっ飛ばしながら叫んだ。 「しまったぁああああっ! 俺としたことがああああっ!」 「っ!?」 渚はびくついたが。秋生はあっという間に居間へと駆け込んで行った。そしてまた別のことを思い出して再び店内に頭を出し。 「渚! もう少し店番頼むぞ! 外じゃダメだ! ダメだったんだああああっ!」 「は、はい。……外って、何でしょう?」 そう。
彼は気付いたのだった。
(さっき俺は、早苗の中に入れて達した) だが、それはあたかも美人の女教師『早苗先生』との背徳のセックスのように感じられてしまい、タイトなスカートを巻き上げて現れた魅力的なお尻に見とれてしまい、ついついそこに外出し……膣外射精してしまった。それではだめだったのだ! 中でなければ! どんなに勢いよく美しい軌道のシュートをしたところで、ゴールの枠外では得点にはならないのだ! どんなに大きなアーチを描いたとしても、ファウルゾーンに落ちてはホームランにはならないのだ! 「中に! 中に出さなきゃダメだったんだああああっ! 早苗ええええっ!」 「はい〜?」 早苗はまだ引き続き衣類の片付けをしていたようで。でも、今度の格好は……。 「うおっ!」 「あ、あら。あは。……み、見られちゃいました〜。恥ずかしいです。すぐ脱ぎますから、渚には内緒にしておいてくださいね」 「お、おおお……そ、それは……それはああああっ! 脱いじゃダメだああああっ!」 女学生のように若々しい妻は今……実際に本物の女学生の制服を着ていた。つい魔が差したと云うべきか、可愛らしい制服を見ているうちに、ちょっと……ちょっとだけ、ほんの少しだけ、という気持ちで禁断の服を着てしまったのだ。心の中で渚に『ごめんなさい。ほんの少しだけ、ほんの少しだけでいいからお母さんにこれ、着させてね?』と謝りながら。 彼らの娘、古河渚……。彼女がいつも袖を通しているその制服を……。 「あの娘には悪いけど。ちょっと、胸がきついですね」 それを云うと落ち込みそうだから内緒にしてくださいね、と早苗は口の前に人差し指のジェスチャー。渚はまだまだ成長中ですから、とか云っていた。だが。秋生の耳には入っていない。入っちゃいねぇ! 女教師の後は女子高生! こんな機会を見逃すわけがなかった。 「けしからん」 「え?」 「ずっと俺は騙されていたんだ。そうに違いないんだっ! 俺の女房は絶対……絶対今も現役ぴちぴちの女子高生だったんだああああっ! 間違いねええええっ! そうに違いねええええっ! おのれ騙したな早苗ええええっ! 何でそんなに似合って似合って似合いまくってんだああああっ!」 「ええええっ!? あ、あ、秋生さんんんんっ! あ〜〜〜っ!」 どういう勘違いか! どうしてそうなるのか! しかし、そう思うのも無理もないほど早苗に制服が似合いまくっていたのも事実。つまりは今回も、早苗の魅力に誘惑されてしまった秋生が暴走したと云うべきか。 「ああああっ! だだだ、ダメです〜〜〜っ! あ〜〜〜んっ!」 うれし涙だろうけれど、熱き涙を滝のよーに流しながら秋生はぐい、とスカートをまくり上げる。対して下着が見えないように押さえる早苗。好きな人にいたずらされて困ってしまって泣き笑いな状態。しかしながら、秋生は段々とスカートめくりに対し快感のようなものを覚えてきて、力を入れる。好きな人に対するスカートめくりがこんなにも楽しくも背徳的で快感に満ちたものだったとは! そして男と女、力の差は歴然としているわけで、軍配は秋生に上がり、スカートは完全にまくり上げられてしまった。 そしてそのままの勢いで早苗を押し倒して、躊躇することなく下着をぐいっと降ろして片足に引っかけさせたまま、今度は正常位の体位で上からずにゅっと一気に押し込んだ。既に股間のものは臨戦態勢でチャックも開いてて発進準備は全く問題なかったわけで。ずにゅっという感触と共に、奥まで埋まり込んだのだった。 「そら行けぇぇぇぇっ! おりゃああああっ!」 「あふぅっ! あっあっあっあっ! は、激し……すぎ、ですぅっ! あああんっ! あーーーーんっ!」 「おらおらおらおらぁっ! そらそらそらそらそらぁぁぁっ!」 セックスと云うよりまるでもう、喧嘩でも売ったかのように突きまくる秋生と、相変わらず翻弄されてされるがままの早苗。上から見ると、早苗の体が秋生の体にすっぽり覆われるような感じになっているのだろう。秋生が腰を動かす度に、早苗の足首に引っかかった下着が揺れる。 「おらああっ! 出すぞ出すぞ出すぞ出すぞ出すぞおおおおっ!」 「はうううっ! だ、出してくださいぃぃぃぃっ! いっぱい出してくださいいぃぃっ! あああっ! ま、また……い、いっちゃいます〜〜っ! あ〜〜〜あ〜〜〜っ!」 やかましいくらい出すぞを強調する秋生と、それに合わせて感じてしまう早苗。今度こそ狙い通り中に出すことができそうだが。ふとそんな時。 「あっあっ! あんっあんっああんっ! はぁっ、あああぁ〜! も、もう、だめ……ですよぉぉぉ〜〜〜っ!」 目の前には最愛の妻、早苗の顔。目を閉じて頬を赤らめて、口元からは熱い吐息と共に甘い声を出している。その吐息と声が、秋生の顔にダイレクトに当たって……。 (お、おおおお!) 小さな口と柔らかな唇が可憐ですっげぇ可愛い! と、思った。って、今更だ。何を云っていやがる、俺の女房なんだから娘の渚と共に同率首位で世界一可愛いに決まってんだ当たり前だろこん畜生。何今更当たり前のこと云ってやがる俺の馬鹿野郎! と、誰にだかわからないけれどとにかく対抗心が燃えてきて段々むかっと来て、そして。 「おらぁっ!」 「はうんっ!」 強烈な、最後の一突き……の直後、秋生は早苗の中から引き抜いて立ち上がり……早苗の口元目掛けて突っ込んだ! 当然のことながらすぐさま射精が始まる、が、しかし。 「はうっ! あ、あふぅ!」 コンビネーションが上手くいっていないサッカーチームの如く、あるいは投手と捕手間でサイン確認が上手く取れていないバッテリーの如く、あるいはあるいはピットとドライバーとの連絡が上手くいっていなかったレースチームの如く、コミュニケーションが少しだけ足りなくてちぐはぐで不効率な動きをしてしまった。つまるところ早苗は秋生の動きを予測しておらず口での受け入れ準備が整ってなくて、口元にもろに出されてしまったのだった。どぴゅどぴゅどぴゅと、立て続けに射精は続き、早苗の可愛らしい顔をべとべとに汚していく。 「ん、んんんんぅっ!」 熱い感触に早苗は驚きながら、ちょっと苦しそうに耐えるのだった。そして、射精が完全に終わってから……。 「ん……」 「早苗?」 秋生がいきなり中から引き抜いて口元めがけてぶっ放した。と、云うことは……? 早苗は瞬時に全てを理解した。 (わかり、ました。秋生さん。……わたし、頑張りますね) はむ、と秋生のものをくわえ込む。小さな口を目一杯あけて、唇で包み込みながら。そして舌で上下左右になめ回し、頭を動かして奥までくわえ込む。秋生はきっと、口でのおしゃぶりを望んでいるのだろう、と彼女は思ったのだった。そして、彼にこのような行為をしてあげるのは、いつ以来だろうとも思った。 「お、おお、おおお。すごいぞ早苗。気持ちいいぞぉ! 上手だぞおおおっ!」 二度目の射精で衰えるかと思いきや、愛情たっぷりのフェラチオを受けてまたまた勢いを取り戻していく。とろけるように愛情たっぷりのおしゃぶりは最高に気持ちが良いのだった。 「ん、ん、んく、んんぅ」 そのうち秋生もその気になって、早苗の頭を掴んで前後に動かしはじめた。もはや二人とも本気。裏筋にそって絡みつくようになめ回す舌の先に、秋生は先端部分、尿道の割れ目を当てて刺激させる。 「おおおっ! 早苗っ! それいいぞ! 気持ちいいぞぉっ! うおおおおっ!」 いちいちやかましい秋生と。 「んぅ? ほふ、へふは(そう、ですか)」 口でくわえてしゃぶりながらも律儀に返事をする早苗。ぐちゅぐちゅぐちょぐちょと唾液と精液が絡みに絡みまくって濃厚な水音を立てて。そして秋生はまた また達した。 「っしゃあ出たぁっ!」 「んっ! んっ! ん、ん。……う、ん」 口内にどぴゅどぴゅどぴゅっと出されて、早苗は少し苦しそうにむせながらも、全てを飲み干した。が……全てを口で受け止めることはできなくて、苦しそう な早苗の負担を少しでも軽くしようと、秋生が引き抜いたら、その拍子に余った精液が糸を引き……。 「あーーーーーーーーーっ!」 秋生は絶叫した。よりにもよって娘の制服の上着に、ぶっかけてしまった。ぽたぽたぽたと白く透明な液体がたれまくってしまった。 「あああああっ! お、お、俺は俺は俺はああああっ! 父親失格だああああっ!」 いやもう、今更失格も何も無いというものだが。とにかくやっちゃあいけないことをやってしまって、自己嫌悪に苛まれるのだった。だが、そんな秋生に対し早苗は穏やかに目を閉じて。 「そんなことありませんよ。渚はきっとわかってくれます。秋生さんが、渚のことを思って頑張ってくれているということを」 考えが少々ずれている、のだろう恐らく。 ……だが実際のところ、説明してみたら娘の渚はごく普通にあっさりと頷くことだろう。素直と云うか、天然と云うか。やっぱり早苗と渚は母娘、とても似ていて互いを理解し合っているのだな、と秋生はしみじみと思ったのだった。 …………
「ふぅ。満足したぜ。愛してるぜ早苗」 さすが俺の女房。俺が気持ちよいと思うツボを徹底的に心得ているぜ。愛する人の愛撫に俺は思う存分感じちまったぜ。我が女房ながら人に対して自慢してやりてぇぜ、とか思いながら外に出る。 「おう、渚。度々すまねぇな」 「あ、お帰りなさい」 「おまえも早苗も最高に愛しいぜ!」 とか云いながら満面の笑みで娘をぎゅむーーーっと抱きしめる。何しろ渚は彼にとって、早苗との愛の結晶なのだから。 「はふっ! く、苦しいです〜!」 しかし、何かを忘れているような気がする。頭にもやがかかったかのように、喉に魚の骨がつっかえたかのように気になって仕方がない。 「……ったぁく。俺も歳かな。ボケちまったみてーだぜ。ちっと外出して、頭を冷やして……。外? ……まて。外? 外出……だと?」 外出。読み方を変えてみればつまるところそとだし……。 「お父さん?」 「……しっ!」 心配そうに父を見上げる渚。 「しまったああああっ! またかっ! またなのか!? またやってしまったのかああああっ! 俺の馬鹿野郎おおおおっ!」 「お、お父さん?」 困惑する渚を余所に、またまたどたどたと駆け込んでいくのであった。 不覚。古河秋生、またしてもミッション失敗!
再度戦場へと舞い戻る!
「早苗ええっ! はぁはぁはぁはぁ!」 部屋の中に入ったところ、いなかった。衣類の整理は終わったようで、早苗は汚れてしまった渚の制服を洗濯しているところで、洗濯機が回る音がした。さすがに事が事なのでこっそりと内緒でやっている模様。 「秋生さん? ……きゃああっ!」 「とりゃああああっ!」 背後から襲いかかるようにして、スカートを捲り上げようとしたがそれはできなかった。なぜなら今は普段着のトレーナーとタイトなジーンズ。それにプラスしてエプロンという、いつもの若妻スタイルだったから。 だが秋生は怯まない。どんなにガードのきつい服装だろうと、例え全身を包み込むプレートアーマーだろうと負けはしない! 早苗のジーンズを散々難儀しながらホックを外し、足下までぐいっと下着ごと下ろし、ぷりんとしたお尻の割れ目を目掛けて狙いも定めず叩き込む。 「あ、あ、秋生さんんんんっ! 何を、何をななな何をするんですかぁぁぁぁっ!」 「何って、何に決まってんだろ何にっ! 今度こそおおおおっ! おらああああっ! 行けええええ俺のマグナムっ!」 「あっ!」 何でマグナムなのだろうか。それはともかく、秋生は早苗の小さくすぼんだ、可愛らしい穴にあてがって、突っ込んだ。秋生はもはややけっぱちで夢中になっ ていて、判断力などとっくのとうに失われていたので、早苗の悲鳴(?)は耳に入らなかった。 「ああああっ! そ、そこはっ! そこは違いますううううっ! ままま、待って! 秋生さん正気に戻ってくださ……あひいいいっ!」 何故かわからないけど、突っ込んでみたらさっきより格段に締め付けがきついので、途中からは傷つけないようにゆっくりと優しくねじ込んでいく。 「あーーーっ! あーーーっ! あはぁぁぁーーーっ! 秋生さんんんんっ! はぅーーーーーっ!」 リボンでまとめたポニーテールの髪を振り乱し、快楽の涙をぽろぽろと流しながら早苗は悶えた。早苗の体は洗濯機の振動以上に強く、細かく揺さぶられる。 「おらおらおらおらおらああああっ! 中中中中中ぁっ! 中にぃぃぃっ! 中に出すぞ中に出すぞ中に出すぞ畜生おおおおっ!」 ずぎゅ、ずぎゅ、と出し入れするきつい感覚も、段々と先走りの液体が潤滑油代わりになり、緩やかになっていくので本能の赴くままに腰を前後していると、エプロンとトレーナーに包まれた早苗の胸が揺れているのに気付き、トレーナーの中に手を入れて邪魔なブラなんぞ強引にたくし上げて揉みし抱く。 むにゅ、と柔らかくて大きくてまん丸な膨らみの先端はぽこっと膨らんでいて、指で摘んでこね回してやると、早苗は更に喘いだ。 「ああんっ! そこはぁっ! そこはだめぇですぅっ! ああああっ! もうだめ! だめぇっ! だ、め、えぇぇぇ! あひぃぃぃっ!」 「早苗ええええっ! 乳首起ってるぞ乳首がああああっ! ええい乳首乳首乳首乳首乳首いいいいっ!」 などと、でかい声でいうことではないけれど。もはや何が何だかワケがわからなくなっているのだろう。連呼しまくったのだった。 「あ、あ、あぁぁぁ。だ、だってぇぇちく、び……きっ……もちよくて。あ……も、もう……だめ、です。わたし……いっちゃい……はじけ、ちゃいま……す……あ、ぁぁーーーあーーーっ! あひいーーーーっ!」 頭の中が真っ白になり、何かがはじけるようにびくっびくっと何度も大きく震えながら、早苗は一足に達していた。そして……。 「で……たぁぁぁっ! ふぅぅっ! っしゃあ! 今度こそミッションコンプリートぉ!」 ごぽ、ごぽ、と立て続けに射精。今度こそ中に出した。完全に中に出した。間違いなく中に出せた。 「お、しりが……あぁぁ……おし、りが……熱……い……ですぅぅぅ……。はふぅ……」 脱力し、洗濯機にもたれかかりながらがくりと崩れ落ちる早苗のお尻からは、白濁液が止めどなく流れ落ちていた。さすがに溢れすぎて可哀想なので、ティッシュをもってきて拭いてやることにしたのだが。 「あぁ、あぁ。秋生さん。く、くすぐったいです」 「ま、まさか……。まさか……。また俺は、過ちをおかしたというのか!?」 今更ながら誤りに気付いた。それもとてつもない過ちを。 早苗のあそこをふきふきしている途中、ようやく気付いた。どうしてそんな単純すぎる事に気付かなかったのだろう。馬鹿じゃねぇのか俺は、と思った。そう、秋生がガンガン突いて突いて突きまくって中に射精しまくった早苗のそこは……あそこの穴ではなくお尻の穴だったのだ! ティッシュでふきふきしているうちに、ん、何か感触が変だな。アレ? と思って改めて見てみたら、とんでもない違いに気付いたのだ。 「あ、あぬーすだとおおおおっ!? なんでじゃああああっ! 何で俺は早苗とアナルファックしてんだああああっ! どーいう間違いしてんだ俺はどアホかコラああああっ!」 自分のあまりにもあり得ない判断ミスに嘆き苦しみ苦悩する秋生だった。ふつー間違えないことを、動転しまくっていたので間違えてしまったようだ。端から見ていれば『こいつ馬鹿だ!』とでも突っこみを入れたいところである。 「早苗。……ごめんよ。渚。俺はダメ親父だ。大馬鹿野郎だ。とてつもなく恥ずかしい思いをさせてすまなかった。こりゃもう、離婚もんだな。へっ。終わっちまったぜ。全てがよ」 がくりとうなだれ、肩を落とす秋生だったが。そんな秋生の背中に、柔らかくて暖かい感触。 「そんなことありませんよ」 穏やかに、何もかも察したかのように目を閉じ、微笑を浮かべる早苗だった。お馬鹿な親父であることは確かだけど、早苗にとってはかけがえのない人なのだから。 「もう、いいじゃないですか。渚もわたしも、わかってます。秋生さんがわたし達のことを考えて、頑張ってくれたって」 「だが……」 早苗は決して慰めるのではなく、勇気づけるでもなく。ただ、愛情を温もりに変えて伝えてくれる。 「それに。いっぱい……激しくしてくれて、すごく嬉しかったんです。……さすがにお尻にしてくれたときは、ちょっぴり驚いちゃいましたけどね」 舌をぺろっと出して照れる早苗。 「本当に。いっぱい愛してくれて、ありがとう。わたしも……愛してます。だから、落ち込んだりしないでくださいね」 早苗はそうして、秋生の頬にキスをした。 「だけど。俺は結局、おまえの中に出すことはできなかった」 「いいえ。それにですねっ。……中に出さなくても、大丈夫な事もありますから」 人差し指をピンっと立てて笑顔で云った。何が大丈夫なのかはさておき早苗はとっても嬉しそうだ。 「むぅ。そうか。それもそうだな。そうだよな」 「はいっ。それにですね。……渚の方が先に、できちゃうかもしれませんよ?」 早苗の頭の中に、一人の男の顔が思い浮かぶ。渚の彼氏さんにて既に古河家にとって家族の一員的な存在こと、岡崎朋也その人。彼らは共に卒業して、その後正式にくっつくような、そんな予感がするのだった。きっとその予感は当たることだろう。間違いないという確信があった。 「あいつかああああっ! やらん! やらんぞ! 俺の愛しの娘は、渚はあんな小僧には絶対やらーーーーんっ!」 ついさっきまで落ち込んでいたのも束の間。あっという間に馬鹿親父は復活していた。 早苗はそれを見て、くすくす笑うだけだった。 そして、秋生は真剣な表情でお願いするのだった。
「早苗」 「はい」 「頼みがある」 「何ですか?」 秋生は遠い目をして、忘れていた大切な何かをやっと思い出したぜという感じにフッと笑って云った。きっと、よほど大切な頼み事なのだろう。その内容とは? 「おっぱいを、見せてくれ」 ……端から見ていたら、ずっこけそうな内容だった! 「はい。いいですよ」 そんなアホなお願いにも、早苗は笑顔で応えてくれる。エプロンを脱いで、トレーナーをまくり上げて、ブラを外す。と、丸くて白い乳房が震えながら露わになる。大きくて、形も良くて、乳輪も乳首もピンク色。美乳である。 「はい。どうぞ」 「早苗のおおおおぱーーーい最高! おっぱいプレイしてくれええええっ!」 彼の網膜には、ふっくらとした二つの膨らみが焼き付けられ離れなくなっていた。 「きゃっ!」 秋生の目はおっぱいに釘付けになり、しゃぶりついた。 「あ、あ、秋生さん。赤ちゃんみたいですよ」 「ったりめーだ。ああこれは、決して俺がしたいんじゃなくて、授乳の練習をだな」 「まあ。そうだったんですか」 かなり苦しい理由だったが、あっさりと納得されていた。交互にちゅばちゅば吸っていると、乳でも出てきそうなそんな感じがしてくるのだった。そして、気の済むまでしゃぶった後に……。 「早苗」 「はい」 「おっぱいでぱふぱふしてくれ」 「わかりました」 早苗は唾液で濡れた乳首を濡れたタオルで拭いてから、秋生の顔を優しく埋めた。ふんわりと柔らかくて、暖かくて、指で少し突くとぷにゅぷにゅとめり込んで。その感触に秋生は感動し、叫ぶのだった。俺の女房は最高だ。当たり前だ。俺の女房なんだから! と、自分自身にすら突っこみを入れていた。 「う、うおおおおっ! 最高だああああっ! 早苗のおっぱいは最高だああああっ! 俺は! 俺は! 愛してるぞおおおおっ!」 感激のあまり顔を激しく揺さぶると、早苗のおっぱいはふにゅにゅにゅにゅと、つきたてのお餅のように形を変えるのだった。気持ちいいったらありゃしない。 「もう。秋生さんったら」 早苗は早苗で、嬉しそうに照れくさそうに笑うのだった。 そして、側にお風呂があるのでまたもう一回! ということになり。
隅々まで体を洗って、洗いあって、新婚夫婦さながらのいちゃいちゃぶりを晒した後で本番開始。 「おおおおっ!」 相も変わらずやかましい親父である。湯船の中にて、ばしゃばしゃとお湯を波立たせ早苗の背後からがんがん突いていた。 「あ、あ、ああああっ!」 息も絶え絶えな早苗は既に達しかけていて。 「よぉぉーーーーし! 今度こそ正真正銘早苗の中に行くぞぉぉぉーーーーっ! 出すぞおおおおっ!」 ビクッと震えた後、強烈にこみ上げてくる射精感。遂に目的を達成! したかに見えた。だが。
「……」 秋生の表情が気まずそうに凍る。早苗は『あれ?』とばかりに戸惑う。熱く、強烈なものが自分の中にこみ上げてくると思ったのだが、それは一向に来なかっ た。つまり。出なかったわけである。 「そ、そんな」 いかに若々しかろうと、熱意があろうと、寄る年波には勝てないというべきか。つまるところ、彼のエネルギーゲージはE……すなわち、Emptyを差していた。ガス欠と云うべきか、カラと云うべきか、打ち止めと云うべきか弾切れと云うべきか。しかしながら、これまで数回頑張ってきたのだから無理もないところかもしれない。 「マジかよ。はは。はは……は……はぁ」 「秋生さん」 心配そうに見つめる早苗。目的よりも、秋生の疲労の方が気がかりになっていた。 「う、う、うおおおおっ!」 またしてもミッション失敗! 彼の叫びが風呂の中にこだましたのだった。 「ち、畜生おおおおっ! 早苗! 飯だ! とにかく精力の付きそうなものをいっぱい食わせてくれええええっ!」 などと、不屈の闘志を持つ根性の男・古河秋生は叫び続けるが。
「無理をしちゃいけません」
との、早苗の一言によって。
その日のミッションは完全に失敗したのであった!
「お帰りなさい」 笑顔で父の戻りを歓迎してくれる渚。当の親父は無様にミッションに失敗したと云うのに本当にいい娘だ、と秋生は思った。思ったので抱きしめてやろうとしたのだが。 「ああ。って、何だ。小僧じゃねーか」 渚の側には岡崎朋也と春原陽平がいた。 「来ちゃ悪いか」 「っち」 娘の大切な人ということはわかっているから、肯定できないしするつもりもなかった。逆にチャンスだと考えて。 「そうか。早苗のパンがそんなに食いたいか。そうかそうか」 「いや、いらな……。ああ、こいつが食いたいっていうから来たんだ」 飛びかかる火の粉を払うかのようにさりげなく酷いことをする朋也だが。 「へっ?」 何のこっちゃと春原は戸惑った。 「そうかっ! 歓迎するぜ小僧!」 そして手当たり次第棚の早苗パンをトレイにのせて袋に入れる。 「そんなに美味いんすか?」 「ったりめーだ! 俺の女房のパンだぞ! さぁ食え! 今すぐ食え! 一気に食え!」 「そうだ。早苗さんのパンは最高だぞ」 秋生と朋也でだまし討ち。春原の口に無理矢理突っ込んだ。そんなことをしていると。 「秋生さん。お客さんですか? ……あら」 店の奥から出てきたのは早苗。……が、服装が問題だった。恐らく乾燥機で乾かし終えて畳んでいるときに、また着てみたくなったので、出来心で着てしまったのだろう。いろいろしているうちに、すっかりそのことを忘れて表に出てきてしまったようだった。恥ずかしそうに笑みを浮かべる。 「お母さん……。その服」 渚は早苗の服を見て、少し考え込んでから云った。秋生も朋也も春原も、皆が皆呆然としているが渚は気にしない。 「すごく似合ってます!」 真剣に、嬉しそうに渚は評した。娘の制服を着た事についてはおとがめなしというよりもむしろ歓迎というスタンスのようだ。端から見てるとまさに姉と妹のような二人だった。そんな二人の背後で、空気を読めない男が一人。 「うへっ。何だこのまずいパンは……。誰が作ったんですか、まったく」 むせながら、舌を出してまずさをこらえる春原だった。誰が作ったのか聞いていなかったようで。 「あ」 云ってはいけないことを云ってしまったな、と朋也は思った。 「んだとてめぇ。例え事実であろうと、ここではまずいといってはいけねぇんだよ」 事実とわかってはいるが、決して云ってはいけないことを云ってしまった春原。更に。 「私の……」 早苗もしっかりと聞いていたようだった。じんわりと目尻に涙を溜めて、笑顔が消える。そして……。 「私のパンは……私のパンはっ……やっぱり古河パンのお荷物だったんですねーっ!」 と云って、店の外に駆けだして行った。渚の制服を着たままで。 「ああっ! お、俺は大好きだーーーーーーーーー!」 と、秋生が走って追いかけようとする前に。事の元凶に凄むのだった。ご丁寧にもバットを持って。 「てめぇぇぇぇっ! よくも俺の女房のパンを侮辱しやがったなぁぁぁっ!」 「ひぃぃぃぃっ!」 今にもちびりそうなくらい震えてびびっている春原に。朋也はついつい追い打ちをかけてしまった。 「ちなみにこいつ。別シナリオで早苗さんに手を出していたぞ」 今の彼には並行世界が見えるようだった。 「何すかそれっ!? 今ここでそういうことを云いますかあんたはっ!」 「ああああっ!? あんだとこらああああっ!」 ぶちっと、秋生の血管がぶっち切れたような音がした。 「ぐぼぉっ!」 直後に、早苗特製レインボーパン仕様の長〜いフランスパンが春原の口いっぱいに突っ込まれていたのだった。全部食わなければ殺す、とでも云いた気な威圧感を込めて。そして秋生は改めて早苗を追いかけていった。口に早苗の作ったパンをいっぱいくわえながら。 「早苗ええええっ!」 朋也は思った。相変わらずのアホアホファミリーだ、と。嵐のような一時が過ぎていき、後に残るは呆然とした渚と朋也と、白目剥いて泡吹いてダウンしている春原だけだった。 不屈の闘志。それは、再び秋生を戦場へと舞い戻らせた。
秋生を気遣う早苗の注意により、ミッションは失敗したかに見えた。だが……。だがしかしである。古河秋生はそれでも諦めなかった! そう云う男なのだ。 (よし。これで大丈夫だ。チャージ完了だぜ) 夕食の後にこっそり家を抜け出して、近所の薬局にて値段の高い栄養ドリンクなんてものを数本買ってきて、ごきゅごきゅと飲み干した。自分自身の精力を充電するかのように。 (これで。これで、もう一回はいけるぜ!) そして夜が更けるのを待った。畳の部屋で布団を二枚敷いておく。そして電灯を消し、彼女が寝入るのを確認してから行動開始だ。 「へっ。猿みてぇにやりまくってた新婚時代を思い出すぜ」 暗闇に目が慣れた頃、こっそりと隣の布団へ入り込み、早苗のパジャマの上着に手をかけ、ボタンを一つ一つ外して行く。 「一発逆転を狙うぜ!」 就寝時、早苗はノーブラ派だったようだ。それを見て秋生のマグナムは再び盛り上がっていく。立ち上がり、被っていた布団をどばっと吹き飛ばし。そして、早苗のパジャマのズボンを一気にずるっと脱がしきる。 「……え?」 早苗が気付いた時。既に作戦は開始済みだった。 「あっ……あ! ああああっ!」 「おらおらおらおらおらああああっ!」 素っ裸にされた早苗は今、敷き布団の上に四つん這いにされ、がんがん突かれていたのだった。 「ああああ、秋生さんんんんっ! どうして今日はこんなに頑張るんですかぁっ!? あぁぁぁぁっ!」 「決まってんだろ。逆転サヨナラのグランドスラムぶっ放つためだ。そらああああっ!」 あまりの凄まじい突きに、早苗は体を支える腕の力が抜けてしまい、顔を敷き布団に埋めながらこらえるのだった。ふくよかな胸も同じように布団に押しつけられてゴムボールのように潰れている。そして。 「あああっ! あああっ! あひぃぃぃっ! だ、め……あ、あ。渚に……聞こえ、ちゃ……ぅ」 今更そんなことを気にしたところで手遅れ。というよりも、お昼頃やってた頃は全く気にしていなかったんかい、と突っこみを入れたくなる。 「出るっ! 今度こそ中にぃぃぃぃっ! 中にぃぃぃぃっ! っしゃああああっ! やったぜ! 中に出したぜっ!」 今度こそ中に出したのだった。満面の笑みを浮かべる秋生。正真正銘、これが最後の一打だった。 「はぁ、はぁ……」 息も絶え絶えで、布団の上にごろんと転がる早苗。安産型のお尻のラインがとてもセクシーだ。 だが……。だが、である。勝利に酔いしれる野球少年の如く笑顔を浮かべる秋生を再び悪夢が襲った。最後の最後でとんでもない罠が待ち受けていたのであった。 「ま、まさか……。まさか、まさか……お、俺は……」 一体何があったと云うのか!? 早苗の中に出して、にゅぽっと云う感じに抜き出したその時。事実は発覚した。 「は、はは……はは……。アホだ俺は。馬鹿だ俺は。救いようがねぇぜ。はは、はは……」 そう。中に出したはずなのに、早苗のあそこには出されていなかった。それもそのはず。彼は無意識のうちに自分のマグナムに……避妊具、コンドームとも云われるゴムを付けていたのだった。栄養ドリンクを買いに行くついでに何気なくそんなものまで買っていて、ご丁寧にも装着して今の今まで、射精して早苗の中から引き抜くまで全く気付かなかったのだった。ずっと新婚時代……もしくはそれ以前を思い出しながらしていたので、恐らくその頃の記憶がフラッシュバックされたのだろう。装着するのは当然のような先入観とでも云うべきか、とにかく余計な思い込みがあったのだった。 「う、う、うおおおおーーーーっ! 畜生おおおあっ!」 「秋生、さん?」 いぶかしがる早苗をおいて、秋生はこらえきれず夜の街へとかけだしてしまった。ミッション失敗は、彼にとって最大の不覚であり屈辱なのだから。 「う、う、うわおおおんっ! おーーーん! おーーーんっ!」 ドップラー効果で彼の泣き声は小さくなっていく。が、さすがに騒がしすぎたので目が覚めて、目を擦りながら入ってくる渚。 「お母さん。どうしたのですか?」 パジャマを着直しながら、笑顔で首を傾げる早苗。母娘は不思議そうに顔を見合わせるのだった。 「さあ、どうしたんでしょう?」 でも。思い切り泣き叫ぶと、うるさくてご近所迷惑なので
「わおおおおんっ! おーーーんっ! おーーーんっ!」
秋生は公園にて、夜鳴き犬の真似をするのだったとさ。
----------後書き----------
こいつ馬鹿だ! と、云いたくなるよーなシチュエーションでいこうと前々から考えていたので、上手くできたかな?
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