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PureMix2nd
笹瀬川佐々美編
-笹瀬川佐々美編-















 それは彼女なりに勇気を出して頑張った結果。……の、はずなのだけど、既にどこかおかしい方向に暴走が始まってしまったようだった。





「改めて着替えてきましたわ」

 日当たりがあんまり良くなく、どこかじめじめしていて人の気配が感じられない校舎の裏。体操着姿の佐々美はちょっと頬を赤らめて恥じらいながらそう言い、理樹からの好奇に満ちた視線を逸らそうと上半身をよじらせた。今の佐々美が普段と違うのは、下半身を覆っているのが学校指定のスパッツではなく、濃紺のブルマなこと。理樹が喜んでくれそうだと思ったからあえてそんなものを選んだのだった。

「似合ってるよ」

「あ、ありがとうございます。……小学校から今までずっとスパッツばっかりでしたから。だから今は、何だかその……とても不思議な気持ちですわ」

「そっか」

 理樹には佐々美の華奢な肉付きの足がとても可憐に見える。けれど同時に沸き上がる感情は全くの別物。……佐々美を汚したい。これまで以上に思いっきり、それも手加減する事などなく徹底的に。理樹は佐々美の可愛らしい気遣いに感謝しつつ、どうしてもどす黒い感情を押し殺さずにはいられなかった。

 彼女がスパッツからブルマに着替えてきた理由はとても単純。それまではいていたスパッツを理樹が汚し尽くしたのだから。

 ――それは数十分前の事。

『笹瀬川さん、触るよ』

『あ……』

 鮮やかな黄緑色の絨毯が敷き詰められたように見える土手。その中腹辺りに二人。右側に座っているいつもの制服姿の理樹と、左側にちょこんと体育座りしている体操着姿の佐々美。辺りに誰もいないのをいいことに、理樹はいたずら心を押さえ切れず、いつしか佐々美の体に触れ始めた。最初は肩や背中を軽く撫でるだけだったけれど、行為は徐々にエスカレートしてきて、今では佐々美の股間にまで手を伸ばしている有様だった。

『スパッツって、ガードが堅いように見えて結構えっちだよね。ぴっちりしすぎていて、かえって下半身とか下着のラインが丸分かり。割れ目の形までわかっちゃいそうだよ』

『わ、割れ目……ですの……!?』

『うん。ブルマがえっちだって言われて、スパッツに変えた意味って全然ないよね。これじゃ』

 理樹は手の平で佐々美の秘所の部分をスパッツごしに撫で回す。そうしてあっさりと割れ目の外周と思われる部分を探り当て、円を描くように何度もなぞりまわし、時折指先で中心部をぐりぐりとつつく。

『は、恥ずかしいですわ、そんなところ』

『笹瀬川さんのここ、柔らかいね』

『んっ! いけませんわ! こんなところで……』

『ふーん。じゃあ、こんなところじゃなければいいんだ? 笹瀬川さんは室内派?』

『当たり前ですわ! 外だなんて……異常、のはずですわね。それなのに……いつの間に普通になってしまってますわ〜! うう』

 二人の関係が深まっていくにつれ、こういう時の主導権は理樹が握るようになっていた。基本的に理樹がぐいぐいと引っ張っていき、佐々美はひたすらされるがままという意外な関係が構築されていた。

『まあまあ。この際だから素直になっちゃおうよ。して欲しいんでしょ?』

『あ……』

 佐々美の股間は柔らかくて、スパッツごしにも少し盛り上がって見える。

『ん、あ』

『くすぐったいでしょ? あ、これかな。笹瀬川さんのクリトリス』

『そこはっ! ん、んぅぅっ!』

 人差し指と親指でほんの僅かな盛り上がりを摘ままれ、スパッツごときゅ、とつねられる。決して強くつねられたわけじゃないけれど、佐々美は上ずった声をあげてしまう。

『ふにふにだね』

『だ、め……んひっ!』

『あは。んひっ、だって。可愛いなあ』

『だ、め……です。ああ……』

『なにがだめなのかな? 笹瀬川さん、実は濡れてきてるでしょ? スパッツの上からでもわかるよ。何となく、触った感じがぬるぬるしてきてるから。そのうちじわっと染み出してきちゃうかもしれないね』

『あ、ああぁ。そんな、こと』

『そうだ。いいこと思いついた。ねえ笹瀬川さん』

『?』

『オナニーして見せてよ。今ここで、着たままで』

『そ、そんな……こと! できませんわ!』

『してよ。ちょっと触っただけなのにこんなにぬるぬるになっちゃって、今更できないだなんて言わせないよ? それにさ。僕みたいなちんちくりんで女々しい男に、実は好きにされたいって前に言っていたよね? 僕は笹瀬川さんの望み通りにしてあげようとしているんだよ?』

『……』

 理樹の言うことは全くの事実で、全く反論できない。実のところ、佐々美自身もしてみたいと思ったのだから。やがておずおずと股間に両手を這わせ、いじくり始める。

『あ、あ……』

『上手だよ。慣れてる?』

『知りませんわ。ん、ん』

『照れてるんだね。可愛いよ』

『て、照れてなんか……。あっ!? ど、どさくさに紛れてどこを触っているんですの!』

 突如、佐々美は違和感に軽く跳びはねる。理樹が佐々美のスパッツの中に左手を突っ込み、ショーツもかき分けてお尻を直に愛撫し始めたのだった。

『く、ううっ!』

『ほらほら、オナニー続けてよ。その間僕が目一杯お尻を撫で撫でしてあげるからさ。これなら退屈しないでしょ?』

 理樹の手つきはゆっくりと優しくいたわるように、時に焦らすようなくらいに上手で、佐々美は背筋を震わせる。

『あ、あっ! 本当にいけませんわ。こんな所で、こんなこと……』

『そんなこと言いながら笹瀬川さんの手の動き、どんどん早まってるよ? こんな所でするからいいんでしょ?』

 やがて理樹の指が佐々美のお尻の割れ目にも侵入し、もぞもぞとさする。満員電車での痴漢行為のように、いやらしくもねちっこい手付き。

『だ、め……。あ……あっ。も、もう……だめ、ですわ……。あ、あ、んっ!』

 びく、びく、と立て続けに震える佐々美。呼吸は大きく粗く、脱力してしまう。あっと言う間に達してしまったのが恥ずかしくてたまらない。

『いっちゃった?』

『……』

 誰も見ていないけれど、真っ昼間の土手の上で絶頂を迎えさせられたという事実。理樹の言葉に佐々美は言葉が出ずに僅かに頷くしかできなかった。

『スパッツがますます濡れ濡れになってるよ』

 案の定、スパッツの股間部分にも染みができていて理樹は驚いていた。

『誰のせいだと思っておりますの……』

 佐々美は頬をほのかに赤く染め、恨みがましい眼差しを向ける。

『いじりまくっていたのは笹瀬川さんだよね』

『それはそう、ですけど……。あなたがわたくしのお尻を散々撫で回すから。それも優しく……って、何を言わせますのっ!!』

『まあまあ。じゃ、今度はさ――』

 理樹はにこやかに言い放つ。これまでの行為では飽き足らず、次を要求する。

『おしゃぶりしてよ。僕のここ』

『あ……』

 理樹は佐々美の右手首を掴み、股間の膨らみへと押し当てる。カチカチに固まった感触に、佐々美は全身をビクッと震わせる。

『なななっ! 何をおっしゃいますの!?』

 流石に無理と、そんな言葉を佐々美は呟こうとしたけれど、理樹に阻まれる。

『勿論今ここですぐにだよ? 大丈夫。誰もいないから』

 穏やかだけど、有無を言わせない迫力があった。

『あ……』

『誰か来たらすぐにやめるからさ』

『本当、ですわね?』

 とても疑わしいのでじっとりとした眼差しで理樹を睨む。事が事だけにしっかり見張っていてと、佐々美は念を押す。

『本当本当』

 土手の傾斜に腰掛けて、日光浴でもするかのようにリラックスしながら足を延ばす理樹。その股間に顔を埋めている佐々美の姿ははたから見ていてとても不自然。

(これじゃまるで、へ……変態、ですわ)

 明るくて風も無くて穏やかな昼下がり。他に誰もいないような、世界に二人だけ取り残されてしまったかのような感覚。理樹のズボン……既に開け放たれたチャックの中から、太くて長いものがそそり立ち、佐々美はしばらく凝視してしまう。時折びくんと波打ってる様はまさに圧巻。ただその一言。けれど、呆然としてばかりもいられない。意を決して口を近づけ、大きく開けて咥え込む。傷つけたり痛い思いをさせないように歯を唇で覆いながら。

『ん……。んう。んぐ。ん、ん……』

『上手だよ笹瀬川さん。いい咥えっぷり』

 理樹は嬉しさを隠さず、両手で佐々美の頭を優しく包んでいる。

『小さなお口を精一杯開いて僕のおち○ぽを咥えてる姿、本当に可愛いよ』

『……ん、ん、ん。んぅ、ん、ん、ん。んぐ……。んぷ。ん……そんなこと、面と向かってはっきり言わないでくださる? 恥ずかしすぎますわ。って、ああっ! んんぅっ!』

 咥えこんでいたものを口から離すと、にゅるりとした感触と共に透明のねばねばした液体がしたたり落ちる。少しでも口を離したらそうなってしまうから、佐々美は慌てて咥え直す。

『それにしてもえっちな格好だよね。学校で、誰か来るかもしれない所でおち○ちんおしゃぶりだもんね。危なすぎ』

『んぅ、んぅ、んぅぅ! ほふがないれほう!(=しょうがないでしょう!)』

 理樹の言う通りだと思ったけれど、恥ずかしいのでもう何も考えないように機械的に口と舌を動かし続ける。ぴちゃ、ぬちゃ、ぐちゃ、と、底なし沼にでもはまったかのような水音がとてつもなくいやらしく聞こえる。

『ずっとこうしていたいな』

 気ままに日光浴をしながら、可愛くて健気な彼女がとても献身的な舌使いで愛撫を続けてくれているのだからたまらない。理樹は昇天しそうなくらいの幸せを感じていた。

 ……それからどれくらいの時が過ぎていったことだろう? 佐々美はあごが痛くなるくらい長い間口を大きく開けていた。

(ま、まだいかないのですの!? ひょっとしてわたくしが下手なのですの!? うぅぅぅ……)

 そんな佐々美っを理樹はフォローする。

『んー。笹瀬川さんの口遣いはとっても上手だよ。実はいきそうなのをずっと我慢してたり。で、まだ我慢できるんだけど、いっちゃおうかな』

『んんっ!』

 突如、予告も無しに理樹が強引に佐々美の口内から引き抜いた。一瞬何が起こったかわからなかったけれど、すぐにそれは叩き付けられた。孤を描くようにして射精され、佐々美の頭や髪、顔をあっと言う間に汚す。

『あ、あっ! うぶっ! なっ! あっ! きゃああっ!』

 理樹の射精は量も勢いも半端ではなく、佐々美の背中にまでぶちまけていった。





そんなこんながあって





そうしてやっと、今に至るのだった。





「改めて着替えてきましたわ」

 ――校舎裏。自らの愛液と理樹の精液で体操着を汚してしまった佐々美は自室に戻って代わりのものを見つけ、着替えて戻って来たのだった。

「誰かに見られなかった?」

「大丈夫でしたわ。……多分。神北さんもいませんでしたし、運が良かったですわ」

「ふーん。それはよかったね」

 理樹はにこりと笑いながら言った。

「でも、実は誰かに見られたいって思ったでしょ?」

「そんな……。あ……」

 答えに窮している佐々美の腕を掴み、校舎の壁へと両手を付かせる。そして佐々美が着替えたばかりのブルマの左側を掴んで僅かに降ろす。佐々美の丸いお尻が半分程露になった。

「何を……するんですの?」

「ん」

 理樹は佐々美の問いには答えず、相変わらず大きくそそり立ったものをズボンから取り出して、佐々美のお尻の割れ目にめり込ませた。

「あ……。そこは……」

「入れて欲しいって、そう思ってるでしょ?」

「……」

 佐々美は理樹の方を振り返りながら僅かに頷いたけれど、今の理樹は意地悪モード。

「でもだめ。すぐには入れてあげない」

 理樹のものの先端は佐々美のお尻の穴にあてがわれている。ちょっと強く力を込めて押し込めば一気に入ってしまいそう。けれど理樹はあえて動かない。

「あ、あ……。な、何をしてますの!?」

 やがて理樹は静止状態を解除。にちゃ、にちゃ、と、内部でこすれる音が聞こえる。先走り液が潤滑油代わりになって淫靡な水音をたてている。理樹はただ佐々美のお尻の割れ目に肉棒を挟み込み、ゆっくりとうごめいていた。

「いきなりお尻の穴に入れて欲しいだなんて、笹瀬川さんは本当にえっちだよね。……後でじっくりしてあげるからね」

「あ、ああぅ。あ、あぅ……。そんな」

 お預けされてショックを受ける佐々美。

「もう少し、僕に感じさせてね。……笹瀬川さんのお尻の割れ目、余裕で挟み込めるよ。すっごく気持ちいいな」

「へ、変な気持ち……ですわ。ああ、あ、あ。お、お尻の割れ目に……は、挟んで動いてるなんて」

「ストレッチの成果だね。笹瀬川さんのお尻、ふにふにしてるけど結構はりがあって、瑞々しい」

「あ、あ、あ、あ、あ! 何ですのこれ!?」

 だんだんと理樹の動きが早まってくる。当然の事ながらお尻の穴にも断続的にこすれていて、焦らされている感が強い。ローションでも垂らしたようにとろとろに濡れていく。

「んー。やっぱりこのままお尻の穴に突っ込んじゃおっかな? そうしよっか。それじゃ、一気にいくよ〜。そらっ!

 突然お預け状態が解除? 迫り来るであろう圧力に佐々美はきつく目を閉じて耐えようとする。

「んんっ!?」

「……なんてね」

「くぅっ!? あ、あ……何ですの一体!?」

 理樹の動きが動きが止まる。佐々美はそのままの流れで挿入されることを期待したけれど、思いきり肩透かしをくらってしまったようだった。

「お尻の穴をひくひくさせちゃって、可愛いよ笹瀬川さん。本当にお尻の方に入れて欲しかったんだね」

「そう、ですわ。欲しいんですもの、仕方がないのに……あなたは意地悪ですわ。って、そんな所、いつまでもまじまじと見つめないでください……」

「ごめんね。そうだよね。見つめられるとますます濡れ濡れになっちゃうよね。後でいっぱいしてあげるから。……その前に。んっ」

 さりげなく挑発するように言いながら、理樹は射精した。佐々美のお尻はあっと言う間に汚されていき、割れ目にも流れ込み、垂れたものがブルマとショーツをも濡らしていく。

「あ、あっ! き、着替えたばっかりですのに……」

「だって、気持ち良かったから。それにさ。汚されてもいいと思って着替えてきたんでしょ?」

「はふ……。もう、反論できませんわ……」

 脱力してしまったのか、粗い息をつきながら壁にもたれ掛かる佐々美。けれど理樹はまだまだ休ませてはくれない模様。

「今度はこっちだよ」

「え……。あっ!」

 理樹は佐々美の体をひっくりかえして向かい合い、壁へと押し付け、抱きしめ合うような態勢へと変えていた。そしてブルマとショーツを膝辺りまでずり降ろし、剥き出しの秘所へと挿入……しようとして、またもお預け。

「またっ!? あっ!」

「素股って言うんだってさ。こういうの」

「あ、あ! 擦れて……熱いですわ!」

 挿入する寸前で進路をずらし、股と股の間にものを挟んで擦らせる。理樹の射精したばかりの先端が佐々美の股間を更に濡らしていく。小さな割れ目も、淡い陰毛も、白い太ももも、全部。理樹は佐々美の腰をがっちりと掴んで離さない。

「わたくし、変な気持ちになってしまいますわ!」

「前も後ろも僕のものでぬれぬれだね」

 ぬけぬけと言う理樹。腰を前後に動かす度に、ずりゅずりゅと擦れる音が聞こえる。佐々美は異様な行為に対する戸惑いと恥じらいに意識を支配され、目を閉じている。さっきから一体何をやっているのだろう、と。

「んっ! んっ! んぅっ!」

「柔らかいね。笹瀬川さんのお股」

「あっ!」

 同時にぺろりと佐々美の首筋に舌を這わせる理樹。突然の事に佐々美は全身を硬直させてしまう。

「あ、あ……。わたくし……感じてしまいますわ」

「うん。いっぱい感じて欲しいな」

「ああっ! んあっ!」

「感じてる声、可愛いなぁ」

「んっ!」

 今度はキス。下半身のハードな動きに比べてとても優しい感触。理樹は片手でさりげなく佐々美の体操着をブラごとまくり上げ、小さな膨らみを覆うように撫で回した。

「……小さいですわよね、わたくしの胸は。そんなものを触っていて面白いのですの?」

 佐々美はとってもゴージャスなお嬢様顔に似合わず、胸のサイズはかなりのがっかり感を漂わせているけれど、理樹はあんまり気にしていないようで、ひたすらわさわさと揉み回す。

「うん。とても。確かに笹瀬川さんって、意外に薄いがっかりおっぱいだけど、小さい方が感度がいいって言うし。小さいからかえって満遍なく揉めるし」

「こそばゆいですわ……。って、誰ががっかりおっぱいですの。くぅっ!」

「ちゃっかり乳首尖ってるし、気持ちいいんだね。……っと。僕もそろそろまた出ちゃいそう。早くてごめんね」

「え……。あっ!? ひっ!」

 ぶぴゅ、と音を立てて射精。佐々美の股間は瞬時に白濁液で汚されていく。勿論、それらはこぼれ落ちて佐々美の両足を伝っていき、ブルマとショーツが受け皿代わりになっていく。

「あっ……あっ……」

 熱いものが叩きつけられる度に佐々美は脱力し、遂にしゃがみこんでしまう。お尻を丸出しにしたまま。

「今度は、こっち」

「も、もう……。あ……。またっ! 今度は一体なんですの!?」

 理樹のいたずらは尚も続く。佐々美の長い髪を右手ですくい、未だに勢いを失っていないものの先端に何度も巻き付ける。

「綺麗な髪だよね」

「あ、ありがとうございます。って、その髪をどうしようとしてますのっ!?」

 それはイメージ的に、血統書つきの猫の毛並みみたいだと理樹が常々思っていた佐々美の髪。コイルのようにクルクルと巻き付け終えた理樹は、右手で肉棒をしごき始めた。

「あ! だ、だめですわ!」

「笹瀬川さん。手、貸して」

「え……。ああっ?」

「ここ。撫でてて」

 理樹は佐々美の右手を掴み、股間へと添えさせる。理樹が佐々美の髪を巻き付けたものを手でしごいている間、佐々美は柔らかな部分を撫で回してて、ということだった。

「笹瀬川さんの体中で気持ちよくさせて欲しいなって、ずっと思っていたんだ」

「あ、あ……。暖かくて、すごい……ですわ。ん……」

 愛撫を続ける佐々美の華奢な手に、ぬるりとした体液が垂れていく。佐々美は気を利かせて、手での愛撫と同時に舌で理樹の亀頭をなめ回し始めた。これらは全て理樹の一方的なお願いだけど、佐々美も決して受け身に回っているだけではないのだった。

「ん、ん……」

「わ、嬉しいな。笹瀬川さんがぺろぺろしてくれるなんて」

「つい、したくなったのですわ。……で、今度は、わたくしのどこに出すんですの?」

「どこにしよっかな。どこがいい?」

「もう、どこでもいいですわ。……体中、あなたのものでどろどろにされてしまうんですから。一思いにやってくださいませ」

「そう? じゃあ、遠慮なく。一気に出しちゃうね」

「本当に遠慮がないですわね!」

 理樹の手の動きが尚も早まっていく。好きな時に好きなように、射精の早さを完全にコントロールできているようだ。多分また、濃厚なものが大量に出されていくのだろう。どこまでも底無しだから。

「じゃ、出すよ〜。……そらっ!」

「ちょ……。どこにっ? あ……! んっ!」

 びしゃり、と叩きつけるような感覚。勢いが衰えるどころか今までで一番強くて大量の射精だった。佐々美の顔面を直撃するばかりか、シャワーのように拡散して猫の耳のような形のリボンもろとも長い髪にまでぶちまけられる。

「んぶっ! あなたはどこまで……けほっ! そ、底無しなんですの!?」

 ちょっと恨みがましく言いながらも片目を閉じ、口元の精液を拭って舌でしゃぶっている佐々美。

「さあ。わからないけど、まだまだいけるのは確かかな。真人のマッスルエクササイザーを飲んできたから、もしかしたらそれもあるのかも」

「ま、まっする……なんですの? って、あっ! こ、今度は何ですの……!?」

「今度はここでして欲しいかな」

 理樹は佐々美に背を向けさせてから体操着をぐい、と更に引っ張り上げ、右の脇の間にねじ込んだ。それはあたかも体温計をねじ込むかのように。太く、長いものの先端は突き抜けるようにして佐々美の小振りな胸へと触れている。

「あ、ああっ! わ、脇でだなんて……くすぐったいですわ! もう、そんなところまで……っ! どこまでわたくしの体をおもちゃにすれば気が済むのですのっ!?」

「だって、可愛いし。それになにより気持ちいいから」

「そ、そんなこと褒められても嬉しくありませんわ。……そりゃ、わたくしもできることなら自分の胸であなたのものを挟んで気持ち良くして差し上げたかったですが、できなくて申し訳ないですわねっ! 意外に薄いがっかりおっぱいで悪かったですわねっ!」

 自分で言っておいて勝手に落ち込み、怒ったようにすねている佐々美。

「そんな事、聞いてないって」

 ああ、バストサイズのこと、結構気にしているんだと、理樹は思った。その間もひたすらずりゅずりゅと佐々美の脇に挟み込んだまま前後に動きまくっている。

「も、ものすごく変な感じですの。こんな行為、想像したことも無かったですわ」

「想像力豊かでしょ」

「豊かを超えて変態ですわよ!」

「お互いにね。……んー。もうちょっと我慢できそうだけど、いいや。出しちゃおう。それっ」

「あっ! ま、また……っ! 出す前に言って……ああっ!」

 理樹は佐々美の脇から怒張したものを引き抜いて、まくり上げられた上着とブラの中へ目がけて射精した。小さめの乳首や膨らみはおろか、お腹の方まで汚していく。

「ひゃああっ! も、もう……! どこまで底無しなんですの……」

「折角だから、こっちでもしようかな」

「なっ!」

 今度は左の脇へと侵入させていき、同じようにうごめき続ける。……射精する目標地点は背中。

「あっあっあっ! ま、また! ああああっ! も、もう勘弁してくださいませ! 普通にできないのですのっ!?」

「まあまあ。一気にいくよ。……出すよ! くっ!」

「ああああっ!」

 勿論理樹の射精は勢いが弱まるわけもなく、大量だった。こうして佐々美はほぼ全身を理樹の精液で汚されてしまうことになるのだった。





…………





 佐々美の体中から糸を引き、したたり落ちる精液。体だけでなく体操着と下着も同じ。中も外も濡らされて、とてもではないけれど表を歩ける格好ではなかった。着替える前とは比較にならない程の射精量だったから。

「んぐ……。ど、どうしてくれますの。こんなにして……」

「大丈夫だよ。何事もなかったかのようにしていればさ」

「正気ですの?」

「うん。ほら、歩こうよ」

「あ……。ちょっ! どこに行くつもりですのっ!?」

 理樹は突然佐々美の手を引いて歩み始める。佐々美は慌てふためき、混乱。何しろ体中精液まみれなのに加えて、ブルマとショーツは依然として足元までずり降ろされたままで、体操着とブラも限界までたくし上げられたままなのだから。

「ちょっと待ってくださ……あ、あっ! あなたは人の話を聞いてますのっ!?」

 どうにかこうにか乱れた体操着を慌てて整えながら抗議している佐々美。そんな佐々美の訴えを理樹はごく自然に無視して校舎裏から出て角を曲がる。……誰もいない。よかった、と佐々美が思う間もなかった。

「み、見つかっちゃいますわ! 誰かに見られちゃいますわ!」

「笹瀬川さんが静かにしてれば大丈夫だよ」

「そ、そんなっ!」

 平然としている理樹とは対症的に佐々美は怯えたように屈み込みながら速足で校舎の脇を歩む。幸いな事に校舎内も外も人影は確認できなかった。

「ど、どこまで行くんですの!?」

「ん? 別に決めてないけど?」

「何ですのそれっ!?」

 何か問題でもある? そんなふうに涼しい顔をしている理樹。佐々美はもう気が気じゃない。

「だ、だ、だめですわ! こんな! ああ……」

 当然の如く呼吸が粗い。鼓動も張り裂けんばかりに高まっている。全身鳥肌が立ち、極度の緊張により小刻みに振える。

「はあっはあっ! あ、あ……はああぁっ!」

 脱力した上に動揺しているのか、上手く歩けない。いつしか足がもつれてしまい、右足から靴が脱げてしまう。理樹が手を引いてくれていたお陰で転ぶ事は無かったけれど、緊張の糸が切れてしまったようだ。

「あ、あ、あ! くああっ! も、もう……だめですわっ!」

 突如、びしゃあああ、と叩きつけるような勢いの水音。遂に佐々美は失禁してしまう。堰が決壊したかのように。

「あっあっあっあっああああっ!」

「わっ。いっぱい溜め込んでいたんだね」

「こんな……こんな……」

 ふと、理樹の手に携帯が握られているのを見つける。カメラで撮影しているのだろうと佐々美は思ったが。

「動画だからね。これ」

「……あ」

 まずあり得ないことだけど、脅迫でもされたら完全に言いなりになるしかない。そんな状況だと佐々美は思った。

「大丈夫。変な事に使ったりなんてしないからさ」

「では、何に使うと言うのですの?」

「人に見せたり?」

「見せないでくださいませっ! 変な事に使わないって言った側からそれですの!?」

「冗談だって。撮ってもいないし」

「あ・な・た・は! おちょくってるんですのーーーっ!?」

「まあまあ。よっ……と」

「え……」

 丁度校舎は空き教室の位置。反対側には小奇麗に手入れをされている花壇と、その向こうには目隠し代わりの植え込み。花壇の花を踏み付けないようにと慎重に佐々美を歩ませ、腕を掴み背後から立ったまま交わっていく。当然、予告なんてなしで挿入完了。

「入ったよ」

「あ、あっ! い、入れてから言わないでくださるっ!?」

「ここでしよっか」

「ああああっ!」

 ふと、植え込みの向こうを見やる。グラウンドの方にて運動部系の部活動が行われていた。死角になっていて向こうからはこちらを伺い知ることは困難だろう。

「向こうに人がいっぱいいるね。興奮しちゃう?」

「こ、こんなところ、誰かに見られたら……どうするつもりですの?」

 今日一日、その指摘を何度繰り返したことだろう。今更もう、言うまでもないだろうに。

「え? どうするつもりも何も、僕は普通に何事もなかったようにやりすごすよ? だって、僕は普通に制服着てるんだから。で、たまたま歩いていたらなぜか精液まみれであられもない姿で乱れている笹瀬川さんを見つけてしまった、とか。そんな感じ?」

 しれっと、楽しんでるかのようにとんでもないことをぬかす理樹。

「どこまでサディストなんですのあなたはっ! わたくしはどうなるんですのーーーっ!?」

 いつの間にかまたたくしあげられてしまった上着と、同様にずり降ろされて片足に引っ掛かったブルマとショーツ。殆ど全裸のような状態の佐々美。最も、仮に体操服を全てきちんと着ていたとしても、体中白い精液にまみれてベトベトなのは最早隠しようもない。

「そうだねぇ。完璧に変態さん扱いかな? 学校中の噂になるだろうね」

「も、もう……っ。いいですわっ。こうなったら望むところですわ! 変態でも、淫乱でも構いませんから、だから、思う存分してくださ……あっ!」

 言われるまでもないとばかりに理樹のものが佐々美の秘所を押し広げ、入ってくる。

「あっあっあっあっあっ! お、奥まで……届いてます、わ……あっ!」

 佐々美は花壇の土に手をついて四つん這い。理樹はそのまま挿入開始。突くたびに佐々美の柔らかなお尻がたゆみ、ぱち、ぱち、と音をたてていく。

「ああ、気持ちいい。笹瀬川さんの中、最高だよ。締まりもいいし、暖かいし」

「あっ! あっ! あぅっ! あっあっあっあっあっ! 激し、すぎ……あああっ!」

 笑顔のまま腰の動きを早め、佐々美を突きまくる理樹。佐々美の長くボリュームのある髪が垂れて揺れ、それとは対照的に小振りな胸の膨らみもぷるぷると小刻みに震えている。

「もっといっぱい声出してよ。我慢なんかしなくていいからさ」

「が、我慢なんて……。あふっ!」

「いっちゃうーとか、気持ちいいーとか、あんあんとか。そんな感じに大きな声で叫んでみてよ」

「しません……あぅっ! あふっ!」

「ふーん。強情だなぁ。まあいいや。それじゃ、また一気にいっちゃうよ。そらっそらっ」

「あっあっあひいぃぃっ! だ、だめぇっ!」

「ほら、もっともっと。腰の振りが足りないよー。発情した猫みたいに乱れてよ」

「あひっ! あっあっあっあっあっ! あ、熱い……ああああっ!」

 ずく、じゅく、と少し回転しながらねじ込まれていくような感覚。小刻みに、何度も繰り返す。数十秒がやけに長く感じる。それくらい佐々美は快感に支配され、何度も絶頂を向かえていた。

「僕達すごいよね。校内の、しかも外でこんなことしてるって」

「あっあっんあっあっ! 何を、他人事みたいに……言ってるんですの。あひっあっあっあっ!」

「だって、僕はおち○ちんをズボンの中にしまってチャックを閉じちゃえば何事もなかったようにできるからさ。笹瀬川さんと違って」

「あひっ。こんな……ち、調教みたいな、こと! んぅっ! わ、わたくし……これからどうすればいいんですの!? もう、お部屋にも戻れなくなって……あっ」

「それは大丈夫。僕に考えがあるから」

「本当……ですの!? あ、あ、ああああっ!?」

「本当本当。だからいくよ。出すよ。……くぅっ」

 もう何度目かわからない。ぶちまけられた精液は、佐々美の背中を飛び越えて、花壇の花々をも汚していった。

「ふー」

「あぅぅ。はぁはぁ……。ああぁ……」

「気持ち良かった?」

「そんなこと……。ええ、ありましたわよ。ええ……」

「よかった」

 振り返る。背後の理樹はこれまでの無茶苦茶な行為とは違って、ちょっとほっとしたような、はにかんだ笑顔。その笑顔を見せられては、佐々美も気持ちをごまかすことはできないのだった。





…………





 翌日。

「はふっ。あふっ。はひ……あっ。んっんっんっ」

 夜も更ける頃。グラウンド裏の森の中にて交わる二人。制服姿の佐々美は比較的大きめの木に両手でしがみつき、後ろから理樹が激しく突きまくっている。佐々美のショーツを僅かにずらしたまま、スカートの中で理樹のものが激しく出入りを繰り返している。

「昨日はちゃんと部屋まで戻れた?」

「……ちゃんと、かどうかはわかりませんけれど。一応戻れはしましたわ」

「そっか。よかったね」

「あっ。……ぜ、全然よくありませんわ! 大変だったんですから……。んっ」

「どんな風に?」

「それは……」

 ――あの後のことを思い出す。幸いなことに、誰にも会わずに女子寮の自室へ入ることができた。そしてドアを開け、中へと入ってみるとルームメイトの姿。

『さーちゃんおかえり……。って、どうしたのその格好!?』

『……こ、これは、その』

 ルームメイトの小毬が目を真ん丸にして驚いている。それもそのはず。体操着姿の佐々美は上から下までずぶ濡れなのだった。一瞬言葉に詰まる佐々美だったが、すぐに気を取り直して説明する。

『わ、わたくしとしたことがお間抜けなことに、水路に落ちてしまったのですわ! どぼんと思いっきり! お、おほほほほっ! おーほっほっほっ!』

 もはや説明もやけっぱち。演技というよりも勢いで押し通す。

『わああ。そうだったんだ。大変だったねぇ』

『そ、そういうわけなので、シャワー浴びてきますわ! ……ついでに服の洗濯もしますわね』

『うん。いってらっしゃい〜。風邪ひかないようにね〜』

 このようして、理樹の筋書き通り完全に誤魔化すことができた。それはそれとして、小毬が天然ボケな性格で本当によかったと、佐々美は心底思った。

「やっぱりね。僕が思った通り大成功じゃん」

「まったく……。いきなりホースで水をかけてくるから何かと思いましたわ! しまいにはバケツも持ち出して……」

「でも、上手くいったんだからいいじゃない。ね」

「よくありませんわ! あっあっあっ! か、彼女に水ぶちまけて……呆れ果てますわ」

「まあまあ」

「ところで。これはどういうつもりですの」

「ん。何が?」

「今の状況ですわ」

「気に入らない?」

「気に入る、入らないの問題じゃありませんわ!」

「曖昧だなぁ」

「どうして……あっ。こんな真夜中に。んぅっ! こんな、所で……っ!」

「だって、夜中で外じゃなきゃ普通にできないじゃない。それとも昨日みたいに真っ昼間からお外でするのがいいの? 人がいっぱいいる中で」

「それはっ。……そう、ですけど」

「それとも小毬さんが寝ている横でしちゃう? 笹瀬川さんが静かにしていれば気付かないかもしれないよね」

「何を考えておりますのっ!? できるわけありませんわそんなことっ!」

「それじゃあさ」

「あっ!」

 理樹は佐々美の中から引き抜き、細い手首を掴んで引っ張るように歩み始めた。ガサガサと音を立てて森を抜け出していくと。

「な、何をするつもりですの!?」

「楽しいこと」

「あっ!」

 漆黒の闇が広がる向こうには、理樹達がいつも野球の練習をしているグラウンドが見える。夜間ゆえに、所々に街灯が見えている。街灯の光はどれも一様に弱々しくて、辛うじて見えるに過ぎない。理樹は佐々美の手を引き、レフト側の街灯へとたどり着いた。

「着いたよ」

「ここで、何をするんですの?」

「うん。服、脱いで欲しいなって思って」

「なっ」

「今更大したことじゃないでしょ? 昨日したことに比べればさ」

「……」

「笹瀬川さんがいやらしく恥じらいながら、服を一枚一枚脱いでるところ、見てみたいな。観客が僕だけのストリップショーって感じ?」

 にこやかに言う理樹。その純粋そうな笑顔に佐々美は頷いてしまう。

「わかり……ましたわ」

「やった!」

 ここまでして、今更そんなことが嬉しいのだろうかと一瞬疑問に思う佐々美。だけど、喜んでくれるのならいいか、と自身を納得させる。

「でも……。ど、どうすればいいんですの?」

「んー。じゃあ、スカート脱いで」

「……」

 佐々美はためらいながら短いスカートのホックを外す。そのまま手を離せばすぐに脱げてしまうだろう。けれど、恥ずかしい……。街灯の僅かな明かりは外からはほとんど見えないけれど、中心部はそうでもないように感じられるから。下腹部をじっくりと見つめられ、佐々美は手を離してしまう。ふわ、と空気抵抗を受けながらもスカートが足元に落ちる。

「黒い紐パンツだなんて。笹瀬川さんってえっちだよね」

「あ、あんまり見ないでくださいます?」

「嫌だよ。もっと見たい。もっと見せつけてよ」

「あ……っ」

 早業だった。理樹は佐々美の紐パンツの結び目を同時に引っ張り、あっさりとほどいてしまった。

「あああっ!」

 佐々美はあっと言う間に下半身を剥き出しにさせられてしまい、慌てふためく。ある意味裸より羞恥を煽る恰好だから。

「早く脱がないから、脱がしちゃった」

「……もう、せっかちですわよ。こういうことは観客の方がしてはいけないんじゃありませんですの?」

「そうかも。ごめんごめん」

 はぁ、とため息を一つつきながら佐々美は上着を脱ぎ去る。覚悟を決めたといったところ。あるいは、強引な理樹にはかなわないと諦めたのかもしれない。

「ストップ」

「今度は何ですの!?」

「リボンは脱がずに残してて。その方がえっちでしょ? あと、ソックスもそのままにしておいてね」

「も、もう……。何ですのそのこだわりは。変態ですわ……」

「制服脱ぎながらお○んこぬるぬるにしてる笹瀬川さんには言われたくないかな?」

「……」

「やだなあ。僕が気づいていないとでも思ってたの?」

 理樹はにこにこ笑いながら、佐々美の体から剥ぎ取るように奪ったショーツを見せつける。秘所に当たる布地にとろりとした透明な液体がついているのを。

「もう、いいですわ。……変態でも」

「じゃ。変態らしく腰をくねらせてみて。ポールダンスって知ってる? あんな風に街灯を使って乱れて見せてよ」

「よくわかりません。本当に妙なことを考えますわね。まったく……」

 そう言いながらも佐々美は理樹に言われた通り、見せつけるようにしながら腰をくねらせ、街灯に巻き付く蛇のように素肌を密着させていく。ゆっくりと、器用に制服の可愛らしいリボンを残しながらブラウスを脱いでいく。露になったブラジャーはショーツとお揃いの黒い色。迷っていると余計恥ずかしいので、それも手早く脱ぎ去る。色気がないと言われるかもしれないけれど、構ってはいられない。

「ぬ、脱ぎましたわ」

「うん。いい感じ。とってもえっちだったよ」

「それで、脱がせてどうするつもりですの?」

「そうだねー」

 理樹は佐々美が脱いだ服を一枚ずつ拾い上げながら言った。

「僕が今この制服を隠したりしたら、笹瀬川さん大変になっちゃうよね」

「や、やめてください! そんなことされたら、わたくし……」

 ずっと一糸まとわぬ姿でいなければならない。自室に戻ることすら難しくなってしまう。

「うん。しないよー。しないけど、想像して興奮しちゃったでしょ?」

「……」

 図星だから何も言い返せない。

 ――そうして気まぐれな理樹に手を引かれるがまま、連れて行かれたのはグラウンドの片隅。鉄棒が並んでいる所。

「あ、ぐ……む……!」

 笹瀬川さんは逆上がりできる? 等と言われて、当然のようにできますわ! と答えた佐々美。理樹にはそんな気は無かったようだけど、どこかバカにされたように感じたから、意地をはってしまった。そうして殆ど素っ裸のまま鉄棒にぶら下がっているように言われた。言われるがままにしていると、理樹はチャックを開けて大きなものを佐々美の口内へと突っ込んできたのだった。

(な、んで……わざわざこんな格好で……!)

「アクロバティックでいいでしょ。こんなの、なかなかできないよね」

「んーーー! むうぅ! ん、ん!」

「おしゃぶりもだけど、しっかり掴まっててね」

 ボリュームのある長い髪が全て垂れて揺れている中、ぐちゅぐちゅと粘膜が擦れる音が響く。理樹が逆さまになった佐々美の秘所とアヌスを指でいじくっている。一本、二本……かき混ぜるように侵入してくる指は荒々しくて、それでいて佐々美が気持ちよく感じる所を完全に知っている。佐々美の呼吸は粗くなる一方だけど、決して苦しいわけではない。二つの穴を同時にいじくられて、むしろたまらなく気持ちがいい。

(そんなに激しくいじくられたら……。わ、わたくし……わたくし……。あ、あ、あ……。も、もう……だめ、ですわ……。こんな……)

「どうして震えてるのかな?」

(で、出ちゃいます……! も、もう……もう、だめ……あ、あ、あ、あ、あ……。あひいいいっ!)

 込み上げて来る快感を堪えることなど到底できはしなかった。びしゅ、びしゅ、と勢いよく垂直に、佐々美の秘所から夜空に向けて飛沫が上がった。

「わ〜。すごい潮吹きだなあ。いっちゃったんだね、笹瀬川さん」

(は、恥ずかしい……! 恥ずかしいですわ! わたくし……こんな……っ! ああっ!)

 一度や二度では無い。数秒間、無制限で放ち放題。側にある街灯の僅かな光が反射して、滴一粒一粒がきらきらときらめく。

「まるで噴水みたいだよ」

 ホースの先端をつねって細くしたかのように、数メートルくらい飛び散る飛沫。びちゃびちゃと流れ落ち、佐々美自身の体も濡らしていった。

「う、う……」

「じゃ、笹瀬川さんも出した事だし僕も出すよ。いっぱい飲んでね」

「ん……んぅーーーーっ!」

 頷く間もなく理樹は佐々美の口内へと射精。いつものように大量に。佐々美はごく、ごく、と喉を鳴らしながら飲み干していった。飲まない理由は無いし、むしろ飲まなければいけないと思ったから。





…………





「はぅ……っ。はふ……。あっあっあっ」

 向こうの方に女子寮が見える。――今二人がいるのは水路の脇。土手の上。理樹は佐々美を四つん這いにさせながら、ひたすら突き続けている。計画性など皆無で、猫のように気紛れに。

「笹瀬川さんの中、本当に気持ちいいんだから」

「あっあっあっあっあっ! は、激しすぎ……ですわ!」

「でもさ。何か物足りないんだよね。ただやるだけじゃ」

「こ、ここまでして何が足りないと言うのですの!?」

「スリルというか、背徳感というか。……そっか。わかった」

「え……。あっ!?」

 理樹はまた何かを思いついたのか佐々美の中から引き抜き、手を引いて連れていく。

 ――たどり着いたのは、長方形の形した建物の裏側。よりにもよってと思うような場所……女子寮だった。その壁際の方にて佐々美の両手を建物に着かせ、立ちバックのままパンパンと突き続ける。

「ん、む、ん、ん、ん!」

 ものすごく強い突きに、壁の振動が中に響いてしまうのではないかと佐々美は一瞬不安になった。実際には、コンクリートの壁はそこまで薄くはない。けれど、佐々美の口元から紡ぎ出されている甘ったるい喘ぎ声が漏れる可能性は極めて大。佐々美もされるがままではなくて、必死に堪える。

「あ……。ん……。に、にあ……。にゃふ……。にゃあぁ……にゃあぁっ」

 猫の鳴き真似して急場を凌ぐ佐々美。その鳴き声は真に迫っていて、本物と寸分違わぬものだった。

「へぇ」

 寮の中にはみんながいる。見知った顔が思い浮かぶ。小毬、鈴、クド……。今は誰もが深い眠りについているであろう、そんなところでこんなとんでもない事をしている。理樹も佐々美も背筋がぞくぞくと震える程の背徳感。

「笹瀬川さんもなかなかやるじゃない」

「んっんっんっ!」

 理樹がラストスパートとばかり突き上げるペースを速めていく。強烈な突き上げに佐々美のお尻がたゆむ……。

「あ、出る……。んっ」

「んひっ! んうううううっ!」

 佐々美が絶頂を迎え、次いで理樹も射精する。体の中が熱いと感じるけれど、理樹は休む暇すら与えてくれない。次から次へとリクエストが飛ぶ。

「じゃ、今度はさー」

「え……。んひいっ!」

 理樹は何を思ったのか、佐々美に女子寮の周りを四つん這いのまま一周してきてと言った。佐々美が答える間もなくアヌスにぶすりとねじ込まれるものがあった。どこで手に入れたのか、黒猫の尻尾がついたアナルバイブ……。

「ん、うぅ……」

 佐々美は文字通り発情した猫になったまま、女子寮の周りをゆっくり、こっそり進み始める。月明かりも見えず闇は濃く、何も見えはしない。けれどそんな事をしている事実は消えない。

(あ……。わたくしは今、淫らに発情してしまった雌猫なのですわ……)

 堪えきれなかった。舌を思い切り出して涎をこぼし、跡を付けるように少しずつ放尿を始める。全て自分の意志でのことだった。

(もし。今のわたくしの、こんな姿を神北さんが見たら……)

 何と言うだろう。どんな反応を示すだろう。決してあってはならないこと。だけどその、禁断のifを想像してしまう。例えば今、自分達の部屋の窓が突然ガラリと開かれて、小毬が出てきたとする。不思議なことに真夜中に目が覚めてしまって、頭を冷やそうと夜風に当たろうとしたとか、そんな些細な理由で。

『あれ?』

『神北さんっ!?』

『え? え? さ……さーちゃん? さ……さ……。……。……あれ、あれ? ここはどこ?? わたしはだぁれ?? あれ、さーちゃんがいたような……。気のせい、だよね。うん。きっとそう。そうしよう。おっけー。……く〜』

 ショックのあまり、硬直したまま気でも失ってしまうかもしれない。ルームメイトが外で変態プレイをさせられている所など見た日にはきっと。

(倒れた拍子に頭でも打たなければいいのですけど)

 背徳感が極限まで高まっていく。

(もう、だめですわ)

 やっとのことで女子寮の周りを一周して戻って来た。早くして欲しい。もう一回。ううん、一回と言わず何度でも。辺りが朝焼けに包まれるまでいくらでも。

「入れてください。早く……。焦らさないで」

「うん。じゃ、今度はさ……こっちの穴でしよっか? 昨日、後でしてあげるって言って、そういえばしてなかったなーって思い出したから」

「はい! ……あぅっ!」

 ずるりと尻尾付きのバイブが一気に引き抜かれ、代わりに理樹のものがねじ込まれていく。ずぶずぶと音を立てて深淵に沈み込んでいくように。

「はああぁぁぁ……っ! き、気持ちいいです。本当に気持ちいいですわ。わたくし、またいっちゃいますわ! それも、お尻の穴で。あ、あひっ! いっぱい中に出してくださいませ!」

 佐々美は顔を壁に押しつけ、舌で辺り構わず思いきりなめ回しながら腰を前後に揺さぶっていた。理樹の手が伸び、小振りな乳房を揉みまわしはじめる。全身が性感帯になったように、佐々美はよがりまくった。

「あふ! あふぅ! あっあっあっあっ! い、いきますわ……! あああああっ! あひいいいいっ!」

 ぱんぱん、ぱんぱんと、乾いた音が夜空に響いていく。小さな胸がぷるぷると揺れ、残されているリボンが首輪のように見える。淫靡な夜はまだしばらく続いていった。
















----------後書き----------

 随分と時間がたってしまいましたが、さささささーさん編完了。思いっきりハードなものにしてみました。この二人、慣れていけばこんな風になるのかなと考えたゆえに、理樹くんに、徹底的に理鬼くん化してもらった次第であります。

 リトルバスターズ編もだいぶ佳境に入ってきましたが、お次は誰になるやらいつになるやら。次作をお楽しみに。




ご感想を頂けると嬉しいです。





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