一服たいむ
「キミはホンマに、物好きな男やなあ」 龍驤はちょっと呆れたように、そう言った。 「さっきからずっと、そんなところばかりいじくって、楽しいん?」 問われた提督は、しっかりと頷いた。楽しくてたまらないのだ、と。 「それならええんやけどさ。……くっ! ……あっ! もう、なんでこんな……。ウチみたいなペタ胸を、ちまちまいじってばかりなんっ?」 繰り返すが、楽しいからだと提督は言った。とてもシンプルだけど、完成した理由だ。 「こんな子供みたいなナイ乳が好きだなんて、物好きや。ほんまに……」 ――執務室にて。 今ではもはや恒例行事と化した、二人の触れ合い。ちょっと過激なスキンシップ。 提督は、執務で疲れた時に、気軽に一服でもするかのように、龍驤に頼みこんだものだ。 「ウチの乳を揉ませろだなんて、嫌がらせかと思ったわ。最初は」 ところが、そうではなかった。 「あっ。はっ。ガチ揉みしてきてもう。……き、キミはいつもそうやって。くぅ! ち、乳首いじりだけで、ウチを。はぅ! あひっ! あっ! イかせて、よがらせて……」 服の上からでもわかる、まな板のように、極めて平坦な胸。 だからこそか、少し手でまさぐると、それだけで引っかかるところを発見できるものだった。他よりも弾力のある、乳首と乳輪を。 「あっ! あっ! あっ! ち、ちょいまって! だめやて! うち、また……いってしまうわぁ!」 きゅっとつまみ、そのままくにゅくにゅこねまわす。指先でふにふにと転がし、手の平でも、ほんの僅かな膨らみをぐにぐに撫で回す。基本的にそんなことの繰り返し。 単純だけど、やられた方は堪らない。ひたすら体をよじらせて、切なさを感じる、悩ましげな声をあげるだけ。 「あっあっ! だめや! ほんま、あかんて! こんな、あっちゅーまに! んあぁ!」 龍驤が抵抗してみても、無駄なことだった。 「ひあっ! あ、あ、あ! だめや! いく! うち、また……いく! いっちゃうって! あ、あ、あ……くぅぅぅぅっ!」 小さな体を震わせて、龍驤は今日も達していた。 衣服を全て着たまま、びくんびくんと、打ち上げられた魚のように激しく、性的絶頂を迎えさせられた。 …………
「ほんまにキミは、ヤニ一本吹かすみたいな感覚で、ウチをイかしてくれるな。……服の上から、ひたすら乳首ばかりいじってな」 ようやくの事で、余韻が覚めてきた頃のこと。龍驤が呆れたように呟いた。 「もう、何回キミに乳首イきさせられたかわからんわ。ウチはおもちゃかいな」 龍驤は視線を逸し、頬を赤らめる。 「え? 気持ちよくなかったんかって? 嫌だったかって? そ、そんなわけないわ! その……。天にも昇るような、極上な気分だったわ。って、何言わすんかいな! 恥ずかしいわキミ!」 つまりは、ものすごく気持ちよかったということ。 でも……。 「でもな、司令。……後ででええんやけど。その……」 ここは執務室。今は誰もいないけれど、いつ誰が入ってくるかわからない。壁に目あり障子に目あり。油断は禁物。 そのせいか、龍驤は自然と小声になっていく。 「そのなぁ。乳だけじゃなくて……。他にも、して欲しいんよ……。たっぷりと。時間をかけて」 わかったと、提督は頷いた。そして早速、今夜いいか? と聞くので、龍驤は無言で頷いた。もちろんだと。 それからしばらく、無言の時が流れる。 ……ちなみに提督の仕事は、とてつもなくはかどった! さっさと終わらせたくなったから。とても楽しい目的は、エネルギーに変わるもの。好きな人とのエッチは最高のモチベーションだと、提督は思うのだった。 「うち。……ちとトイレ行ってくるわ」 小一時間ほどして、龍驤は執務室を出ていった。 …………
ずらりと並んだ個室のドア。横に長〜いトイレの片隅にて。龍驤は、無機質なベージュカラーの洋式トイレの便座に腰掛けていた。 「うああ……。もう、ぬれぬれのぐしょマンやないか。手で直接ずぼずぼほじられたわけでもないのに、何だかヤリマンみたいで恥ずかしいわ」 龍驤は、胸への愛撫だけで、しっとりと股間を濡らしてしまっていたのだった。 そのことを提督にはひた隠しにしていたのだけど、もう限界。時間がたつにつれて気になってきてしまい、適当に誤魔化しながら、処理をしにきたのだ。 「ホンマに、無邪気にウチを調教するんやから、司令は。天然かいな」 龍驤はぶつくさ言いながら、トイレットペーパーで、ぬめりを帯びた湿りを拭う。 「う……」 見るからに安いトイレットペーパー。その硬い感触が、物足りなさを思い起こさせる。絶頂したときは確かに気持ちが良かったけれど、もっと、求めたくなってしまったのだった。 もう、夜まで待ちきれない。 だんだんと、そんな気持ちになっていく。 「だめや。こんなとこで、こんなん……」 手が自然と伸びていく。 「ん……。くぅ」 つぷりと、人差し指が割れ目にめり込んでいく。 「あかん。あかんのに……。止めーや。変態かいな」 いじり始めた手の動きが止まらない。 「だめだってゆうとるやろ自分! えー加減にせえや!」 すでに、人差し指に加えて中指も入り込んでいた。指先が、うごめきはじめる。 「ううう〜。やめられんわ! こんなん」 くちゅくちゅと、いやらしく、湿った音が響く。ここなら、どれだけ濡れても大丈夫。 (さ、さっさとイって、戻らんと……) もたもたしていたら、提督に怪しまれるし、それにここは、いつ誰がくるかもわからないところだ。あまりにも迂闊な行動をとっているのだと、自分でもわかっていた。 「あ、ぁ。くぅ……。んひ……」 理性を無視したかのように、指先の動きが早くなっていく。 「あ、あぁ……。だ、だめ、や。こんな、アホなことしてちゃ……」 快感が込み上げ、背筋がゾクゾクする。 本来なら、もっともっと時間をかけて、焦らしながらやっていきたいところだけど、そういうわけにもいかない。 「うぁ……。ふっ……。くっ。もう、いかな……」 ひくひくと全身が痙攣する。 龍驤はまた、あっさりと、達した。 「ふぁ……。いい、わ」 心地よい脱力感に包まれる。溢れ出てしまった性欲を処理する、作業が終わった。 「のーみそ、とろけそ」 と、そんな時。スマホに、メッセージの着信音が鳴ったのだった。 「おわっ!?」 龍驤は慌てながら、ポケットからスマホを取り出して、見つめる。 『お楽しみのところ、悪いんだけど。ドア、開けてくれないかな?』 それは、提督からのメッセージだった。 と、同時にコンコンと、音が鳴る。 「え!? ちょ……」 龍驤が目を見開き、息を飲む。言われたとおりにドアを開けると。目の前には……。 「い、いつからいたん?」 結構前からとのこと。 「キミ……。今までの全部、聞いとったんか?」 提督は頷いた。 まるで、気配すら感じなかった。油断をしていたわけではないけれど、索敵がまるでなっていなかった。奇襲を食らったら、一発撃沈だ。 龍驤は、両手で顔を覆っていた。 …………
「我慢、できなかったんよ。夜まで……」 龍驤は、とてつもなく落ち込んでいた。 「ド変態女やって言いたいんやろ? 乳首イきだけじゃもの足りのうて、トイレん中でこっそりオナってる娘やって」 提督は穏やかに、そんなことはないよと言った。 「え? ここでしていいかって? おわっ! いきなり何おっ立ててんねん?」 龍驤に見せつけるように、提督はズボンのチャックを開けて、怒張したものを表に出していた。 そして……。実は俺も物足りなかったんだと、笑いながら言った。 「そ、そうなん?」 だから、中に入れてもいいか? こんな場所でするんだから、俺も変態で、同罪だろ? その一言に、龍驤は救われる。 「司令。キミはほんまに、優しいなぁ」 そんな風に言われて、断れるはずもない。 龍驤は大きく足を開いて見せる。 「ええよ、ウチの中に入れてーな。夜はまだやけど、たっぷりしよ? トイレで、変態プレイをね。ウチを存分にハメてーな。司令のどでかいずる剥けち●ぽを、ウチの中に」 提督は頷いて、そして覆い被さってきた。 自慰によって既にたっぷりと入り口付近は濡れていて、抵抗はまるでなかった。 「うぐ……。相変わらず、たくましいなぁ。惚れ惚れするわぁ」 やがてそれはずぶずぶと、入り込んでいく。 「んああぁ。いいわぁ……。やっぱり指とは全然ちゃうなぁ」 そうしてやがて、全てが入り込む。 「動くぞって? でも、それやと流石に音が漏れてしまうんやないかな?」 交わる度に、便座カバーが擦れてしまうかもしれない。がたがたと、うるさくなりそう。 それならこうしようかと、提督は言った。 「おわっ! ……キミ。重たないの?」 全然。軽いよ、とのこと。 小柄な龍驤の体を、抱え込むように持ち上げていた。 「あはは。駅弁スタイルね。いいわぁ。この、持ち上げられて、自由奪われてヤられて、おもちゃにされてる感」 そして龍驤は、ゆっさゆっさと揺さぶられる。 「うっ! ふっ! す、すっご……。これ、密着感、すご!」 ずっくずっくと、下からの突き上げが間断なく続く。 「こ、これあかん! ……くぅ!」 静かな空間に、ずぷずぷと交わりを想起させる湿った音が響く。 「え? 声、出さないでって? せやけど……。ええんよ。中でごすごすこすれてる具合が。んくっ! ぁ……。奥、当たる」 龍驤は落ちないようにと提督にしがみつきながら、揺れている。 「はぅ、あぅ、あぁぁ〜。いい。いいわぁ。駅弁、すごく気持ちええわぁ。はぅぅ。あぅぅ」 そのうち自ら、下腹部を押しつけ始めていた。 と、そんな時。 「やば!」 がたんと、ドアが開く音が響いた。誰かが用を足しに、入ってきたのだろう。 「……!」 流石に今は動けない。龍驤はそう思ったけれど。 「だ、だめやて! あかんって! 気付かれるよ! ストップ! ストップ!」 小声で喚く龍驤。けれど提督は構わずに、動き続けていた。 結合部からは愛液がたれていき、滑りを尚も良くする。 「ま、まって! まって! だめやて! ほんまに! あっあっあっ! 何でそんなに元気なん!? 何興奮してるん!?」 特殊な状況で勢いを増したものが、龍驤の膣内を、ぐちゅぐちゅと激しく出入りする。 「うくっ! やめっ! はぅっ! あっ! だめっ! らめっ! 激し! くぅぅっ! い、いくぅぅぅっ! ウチまたいくぅぅぅっ!」 程なくして。少し離れた所で、水洗トイレの水が流れる音が響き渡った。 その瞬間、提督は達して、龍驤の中にたっぷりと射精を繰り返していった。 …………
「ほんまにもう。なんちゅーことしてくれるんよ」 呆れたように、龍驤は言ったものだ。 「まぁ。……気持ち良かったけどさ。お世辞抜きで。夢見心地や」 龍驤は未だ、宙に浮かされたまま。 「っていうかねキミ。いつまでウチを持ち上げて、中にぶっ込んだままにしてるん? 腕、疲れない?」 ずっと入れていたいからと、提督は言った。 けれど……。 「おわっ! どしたんよ? 急に降ろして」 提督は龍驤と繋がったまま、おもむろに便座に座らせた。そして、とんでもないことを口走ったのだった。 「何? このまま、おしっこしたくなってきたって? ……ちょちょちょ! ちょい待ちぃや! だったら抜いてからや! ここはトイレや! そっちにしてーなって! え? 何? もう出るって!? 間に合わんって!? うょおわあぁぁ! ど、どこに小便出してんねん!」 射精の時と同様の感触。けれど、量と勢いはその比ではなかった。 「んひょわあああああああああああああああああああああああああああああっ!」 大量の液体がじょぼじょぼと、龍驤の膣内を埋め尽くしていった。お腹が膨れて見える程に。 「な、なんでおったてたまま出来るんよ!? どんなにため込んでたんよ! ウチの体はシビンかいな! 何? バラスト水注入やて!? やかましいわ! いい加減、抜かんかーーーーい!」 提督が龍驤の中からきゅぽんっと引き抜くと、じょばーーーーと、派手に溢れ出てきた。 「ああもう。とんでもない事をしてくれるな、キミは!」 行いが過激すぎてさすがに申し訳なくなったのか、提督は言った。 お詫びに、龍驤の言うことを一つ聞くと。 それ聞いて、龍驤はニマっと笑った。 「しゃあないなぁ。まぁ、許したるわ」 そして、龍驤は顔を真っ赤にさせながら、壁に両手を着けて、お尻を提督に差し出した。 「……せやなあ。今度はバックでして? ウチの中。容赦なく、がっんがっつんしてくれたら、ええよ? 水に流したるわ。トイレだけに全部な〜」 それはつまり、おかわりということ。 「ほら、ここにそのおっきしたままのもんをずにゅってしてな。んで、バコバコって打ち付けて」 まだまだしてほしい。龍驤は、小さいけれど肉付きのいい尻をつきだして、入れるように促した。 ぱつぱつと、小刻みな音が響いていく……。 「あっ! ちょっ! きもちいぃ。のーみそ、とろけそ……」 誰もいない、広いトイレの片隅での秘め事。 「あっ! うっ! はぅ! 奥……。奥、いい。もっと。もっと、激しく打ち付けて……。あっ!」 ――ぱんぱんと断続的に、男女が交わる音が響いていく。 その度に龍驤は、びくびくしながら楽しそうに笑ったものだ。 「いくっ! いくぅっ! 司令ぇ。キミとのエッチはさいこーや!」 やがて、龍驤の中に熱いものが注がれていった。 二人揃って深くて大きな溜息をついた。 それは、他ならぬ幸せの証。 ----------後書き----------
龍驤はこんな感じに、気兼ねしなさそうな関係が心地よさそうな娘だと思うのです。 次作をお楽しみに。 |