桜色のエピソード
-一ノ瀬美桜編- 「はぁ」 リビングのテーブルにて、頬杖をついてぼうっとしながら物思いにふける美桜。 「ユウくん……」 呟きと共に、何度となく頭の中をぐるぐると巡る思考。――美桜はつい先程読み終えた本のストーリーと、自分達二人の姿を重ね合わせてみていた。そして、そういえばと思い出す。最近、彼とあまり……していないな、と。 「エッチ、したいよぉ……」 思いがつのり、無意識のうちに小さな声で呟いていたようだ。そして彼女の呟きから少し遅れてがたん、と何かが落ちる音が聞こえ、美桜は我に返る。背後には巫女装束姿の姉。姉がすぐそばにいることにすら気付かないでいたとは、余程ぼーっとしていたのだろう。 「お、お姉ちゃん?」 「美桜……。うん。わかったわ。任せて」 「えっえっ?」 神妙な表情の美夕は、落としてしまった回覧板を拾い上げながらうんうんと何度か頷いた。そして、決意の表情へと変わる。部屋の片隅にある固定電話へと向かい、手早くナンバーを打ち込み……。 「もしもし。あ、ユウちゃん? わたしー。こんにちはー。突然なんだけどね、美桜がユウちゃんに遊びに来て欲しいって言ってるの。うんうん。美桜も寂しがり屋さんだからねー。よかったら一緒にいてあげて。あ、わたしの事は気にしないで。適当に、二、三日友達のところにでもお泊まりしてくるから。というわけで、二人きりでごゆっくりー」 一方的にまくし立てるように言いたい事を言ってから、受話器を置いた。これにて手配完了。とても鮮やかな手際だった。 「お姉ちゃん何してるの!?」 余りにも突然なことに目をまん丸にしながら慌てふためく美桜。 「お膳立てはしてあげたわよ」 大切な妹のため、なすべきことをし終えた。そんな慈愛に満ちた笑顔の美夕。 事の発端。それは、美桜がとある友人から借りた一冊の本にあった。
『わぁぁ。あーんなこととかこーんなこととかいっぱい。ふふ。うふふ。うへへ。えへへへ』 自室のベッドにて、美桜はただ今全力で妄想中。友人の月嶋花子が貸してくれた、いわゆるBLものの同人誌を、それはもうとても楽しく読みふけっていた。美桜はただひたすら、美少女がまるで台無しな緩みまくった表情でページをめくっていた。どれもこれも夢が広がるような、素敵なお話ばかりで堪らない。と、そんな時。 『えへへ。えへへへ〜。……あれ?』 ふと、あることに気づく。山積みの同人誌の中に、一冊だけジャンルの異なる作品が紛れ込んでいたのだった。それは通常の同人誌よりも分厚くて、しっかりと描き込まれた作品のようだった。ぱらぱらとページをめくっていくと、あることに気づく。 『これって。……もしかして、花ちゃん』 きっと友人なりのお節介というべきか、気配りなのかもしれないと美桜は思った。それはとある男の子と、女の子のお話。腐れ縁とも言えるくらい小さな頃から一緒な二人。様々な障害や制約など、色んなことを乗り越えて二人は仲良くなっていき、結ばれていく。それはもう、様々なエピソードが綴られている。無口で無愛想だけど、不器用な優しさを見せる彼と、元気いっぱいの彼女。自分達とまるで同じだ。 『大好き、だよ』 『俺も』 そんなシーンが印象に残った。二人はようやくのことで、やっと触れ合うことができた。それが嬉しくてたまらない。感極まった女の子の涙は嬉し涙。美桜の中で、どこかで感じたような記憶が蘇る。大好きな人なのに、手と手を触れ合うこともままならなかった辛さを覚えている。 『……』 気がつけば美桜は涙ぐんでいた。作中の二人があまりにも自分たちにそっくりだったから、完全に感情移入してしまった。架空のお話だけど、二人が幸せそうで本当に良かったと思い、美桜自身も感極まってしまったのだった。 『う……。ふぇっ。う……』 嗚咽をこらえながら、よかったねと、そう思う。心の底からとても切ない気持ちになって、今日はそれ以上他の本を読む気が起きなくなってしまった。時間がたって落ちついてからもまだ余韻が残っていて、リビングでぼーっとしていた時、つい無意識のうちに呟いていた。 『エッチ、したいよぉ……』 そしてその言葉をたまたま側に居た姉に聞かれてしまい、即座にセッティングまでされてしまったのだった。 「で。今に至ると?」 「……うん」 空気を読んだのか、巫女装束のままさっさと外出していった姉の代わりに、悠真の姿がそこにはあった。 「だって。え……えっちな本だったけど、本当に素敵なお話だったんだよ。それで……感動しちゃって。つい……」 何ともバツが悪そうな状況。悪いことでもしたかのように言い訳をする美桜に悠真がかけた言葉は。 「じゃあ、するか」 非常識だと責めることもなく、馬鹿にすることもなく、ごく自然な口調で悠真はそう言った。 「え?」 「この本みたいなこと。したいんだろ?」 悠真もまた、同じ本を読んでみて共感する思いがあったようだ。 「う、うん。したい。……でも」 素直にそう答えるけれど、まさかそういう反応があるとは思っていなかったのか、美桜は聞き返す。 「すごく、変態ちっくだったよ?」 とてもいいお話だったけど、することもそれなり以上にハードな内容なのだった。確かにそうだと悠真も思った。むしろ、だからこそしてみたいとも。 「俺は構わない。美桜はしたくないのか?」 「そ、そんなことないよ! 恥ずかしいのだって、大丈夫……」 「じゃあ、問題ない」 「う、うん。そう、だね」 おかしなやりとりの結果、することになった。 …………
リビングの椅子の上に腰掛ける悠真と、その膝上にちょこんと乗っている美桜。問題の発端となった本にも、同じようなシチュエーションでのやりとりが描かれていた。本の内容に合わせていくわけではないけれど、何となく同じ事をしてみたくなったのだった。 「ゆ、ユウくん。私……」 「痛かったか?」 美桜の心には戸惑いと恥じらいが混ざり合っている。 「ううん……。大丈夫。……どうしよ。何だか気持ちよくなってきちゃった」 「我慢する必要はないと思うぞ」 「そう、だよね」 もぞもぞと音が聞こえる。ひたすら淡々と美桜の豊かな胸をもみ回す悠真と、されるがままの美桜。さっきからずっとこの調子。ふっくらとした膨らみは服の上からでもわかるくらい柔らかくて、悠真の指が深々とめり込んでいく。 「相変わらず、大っきいな」 「うう……。それって、褒めてるの? それとも太めだって言ってるの?」 不安そうに問う美桜に。 「勿論褒めてる。柔らかくて、触り心地が最高だ。ずっと触っていたい」 悠真は優しく答える。 「ありがと。……いいよ、気の済むまで触ってて。ん……あ」 「それに、太くなんてない。美桜はスタイル抜群だよ」 小柄で細いけれど、胸のサイズは特大。太いだなんて思った事もない。もっとも、悠真の友人の爽は美桜を評して『美桜ちゃんも細すぎるんだよ! もっとご飯を食べて(全体的に)ふくよかになろうよ!』とか大きな声で言っていたが。今はそんなこと、どうでもいいのだった。 「あん……。く、くすぐったいよぉ」 「乳首、起ってる」 衣服に加えてブラの上からでもわかる感触。ふにゃりとした柔らかい膨らみの中に、少し固くてふにふにするところがあった。 「だ、だって。気持ちいいんだもん。ユウくん、おっぱい優しく揉むから。んっ! か、感じちゃうよぉ。そこ、あんまり触っちゃだめえっ」 別に悪い事をしているわけでもないのだから、言い訳しないでもいいのに、と悠真は思った。愛撫で感じてくれて嬉しくて、更に続けてしまう。 「あっあっ! だめ。も、もういっちゃいそう!」 「もう?」 こんなに簡単に? と、そう思うけれど、気が付けば結構な長い間愛撫を続けてきたのだった。少しずつ積み上げるように込み上げてきたものはやがて溢れ出ていく。 「ゆ、ユウくんが上手だから! だから、もう! ……あ、あ、んっ! あっ! い……くっ。いっちゃう! おっぱいで、いっちゃうよおっ! あんんんんっ!」 それから美桜はぴくぴくと数回ふるえてから達したのだった。悠真にはそれが、あまりにもあっさりとしたものに感じられた。 「はぁ、はぁ、はぅ……。はぁ、はぁ……。ね、ねえユウくん。ほら、触ってみて」 「濡れてる」 美桜は悠真の右手を掴んで自分のスカートの中に入れさせた。ごそごそとまさぐると、ショーツごしでもわかるくらいに美桜の秘部はしっとりと湿っていた。服の上からの愛撫でも、効果はてきめんのようだった。 「もっと、しよ?」 胸への愛撫は軽い足慣らし。料理で言えば前菜みたいなもの。今度はもっと過激なことをしてと美桜は望み、悠真も応じる。もっと激しく熱いような、続きをしたい。二人の思いは一緒。 …………
よく晴れ渡った空が広がっている。そこは神社へと続く長い石段。その一番上に腰掛けているのは制服姿の美桜。制服姿なのは悠真のリクエスト。事を始めるにあたり、美桜が『どんな服がいい?』と悠真に聞いてみたところ『見慣れた制服がいい』と答えた。例の本にもそんな感じのやり取りがあったから、真似てみたというのもあった。悠真はどこで何をしているのかというと? 「んっ!」 美桜の足元に跪くようにして屈み込み、スカートの中に顔を埋めていた。 「ユウくん、そこは……。あっ!」 美桜のスカートの中には、既にショーツに覆われていない小さな割れ目が晒されていて、悠真の舌が念入りに這いずり回っていた。悠真の指で押し広げられた割れ目はぷにゅぷにょと柔らかくほぐれていて、色は艶めかしいサーモンピンク。胸への愛撫に加え、度重なる舌での愛撫によってしっとりと濡れ、とろとろになっている。そんなところに今また、新たに執拗な愛撫が続く。 「んっ! ぁっ! はぅっ!」 誰かが来ても大丈夫なように、しっかり下の方を見張っていろよと悠真に言われたけれど、敏感な部分を刺激されていてなかなかままならない。この場所は見晴らしが良くて、街並みが一望できる。例の本にもあった内容だけど、二人が交わるにあたって決めた共通のテーマが『思いっきり恥ずかしい事をしよう』ということだった。その前提で、悠真が何となく『外でするか』と言ったところ、裸はさすがにいき過ぎだよと美桜が指摘したため、結果的に着衣のまま羞恥に満たされる行為になっていった。 「あんっ。 き、気持ちいいよぉ!」 じゅる、じゅる、と吸うような音。ぴちゃ、にちゃ、と泡立つような粘性を帯びて糸を引いているであろう秘部の様子が伺い知れる。着衣なのがかえって恥ずかしさを増幅させている。 「あぁぁ。ゆ、ユウくん……。すっごく気持ちいい。上手だよぉ。んっ!」 指でクリトリスを摘ままれ、美桜はびくりと電流が走ったように背筋を震わせる。さっきと同じようにまたも簡単に達してしまいそう。脱力して背中をのけぞらせてしまう。 「あふっ。ぁ……ふっ。あ、あ……あっ。そんなっ……。恥ずかしいとこ、いっぱい……舐め……て。あっ」 ぽたぽたと溢れ出た露が石段を濡らしていく。誰からも見えるこの場所でそんな事をして、恥ずかしいのに心地良さが高まっていく。昇天するのはこんな感じなのだろうかと美桜は思う。体が軽くなり、晴天の空に吸い込まれてしまいそう。 「んんっ。んっ。……そ、そうだ。んあっ。この後で、ユウくんのお○んちんを、んひっ。……お口で、してあげるね。はふっ。あっ」 この後で体勢を入れ替えてもらって、気持ち良くしてくれたお返しをしようと思った。自分だけ気持ちよくさせてもらってばかりじゃ、彼女の名がすたるというもの。美桜はそう決意した。 「あっあっあっ! ま、また……いっちゃいそうだよ。あっあ……あんっ! はぅっ!」 ぶるると全身を震わせ、美桜は上ずった声で喘ぐ。またもあっさりといかされてしまう。美桜は一瞬視界が真っ白になったような気がした。 「んんんんっ! あっ……! はっ! んんぅぅぅぅっ!」 絶頂。そして、さっきよりも格段に強い快感。 「ふえっ? ……あ、あれっ?」 一瞬、何が起こったのかわからなかった。美桜が気が付いた時、両足で悠真の首をがっちりと蟹挟みしていて、その上で結構大量に潮を飛び散らせていたようだ。無意識のうちに体が硬化でもしたのか、結構な強い力が出ていたようだった。お陰で悠真は、結構苦しそうにもがくことになってしまった。 「わ、私……気持ち良すぎていっちゃって何か吹いちゃって……!? わわわわっ! ゆ、ユウくんごめん! 大丈夫〜!?」 「あ、ああ。何とか……」 美桜のみずみずしい太股と股間に挟まれて、その上激しい潮吹きをもろにくらってしまい顔中がびしょびしょの悠真。美桜は慌てふためき目をまん丸にしながらハンカチで拭いていくのだった。 「うう……。私、何て事しちゃったんだろ。ごめんね。ごめんね」 だばーと、漫画のように涙を流しながら懺悔する美桜。 「気にするな。お前が気持ち良くなってくれたなら、それでいい」 どき、と胸の鼓動が高まったのを美桜は感じていた。悠真の不器用な優しさに触れ、美桜の気持ちは収まらなくなっていた。そして気を取り直して……。 「……私。お口で、するね」 決意の眼差しを見せながら、美桜はごそごそと動き、悠真との体を入れ替える。そしてぎこちない手付きでチャックを思いっきり下ろし……。 「あ、あれ。チャックが引っかかっちゃった! どうしよどうしよ!」 「落ち着けよ。……ほら」 失敗して慌てふためく美桜の目前に、大きくなったものが晒される。 「あ、ありがと。……あむっ」 そしていきなり食いつくように咥え込む。迷いなど一切なかった。 「……。美桜。お前、気付いていないかもしれないけれど。スカートの下、丸見えだぞ?」 「んん。……いいよ。見えちゃっても。はむ……。んん」 構わないと美桜は言う。確かに悠真の言う通り、美桜がはいている軽くまくれたスカートの下は剥き出しで、割れ目も尻の穴すら丸出しだった。しかも、先程の愛撫の跡を拭き取りもしていないので、ぐしょぐしょに濡れたままで今も尚、糸を引いている。 「ぷは。恥ずかしさより、ユウくんに思いっきり気持ちよくなってもらうことの方が、大切だもん。……ん、んぐ、ん、ん、んぅぅ」 そうして献身的な愛撫が始まる。美桜は根本を指で押さえて軽くしごきながら、舌先を絡ませていく。 「んん、んん、んぅ。ん、ん。ちゅ、ん、れるっ。んぷ、んん、んんん」 小さな口を目一杯開き、悠真のものを傷つけないようにと瑞々しい唇をかぶせる。時々咥え込んだものを離して、舌先でぺろぺろと先端をなめ回す。 「ん、ん。ユウくんのお○んちん、可愛いよぉ。裏側までぺろぺろしちゃうよ〜。んぷ、んぅ、んちゅ、んく」 美桜の可愛らしい顔が前後に動くと、柔らかな髪とリボンが揺れる。みずみずしい頬や、軽く閉じられたまぶた。悠真は触れてみたくなるくらい魅力的に感じた。大切な人の口内に、深々と自分の性器がねじ込まれている。とてもいけないことをしているように思えてしまう。 「美桜。段々気持ちよくなってきた」 「んんぅ? ふぉう? ん……。嬉しいな。んぐ、んぐ。いっぱい、出して欲しいな。んん、んちゅ、んぷ、あむ、はむ」 美桜の口元を悠真の陰毛がこすれ、ずりゅずりゅと音をたてている。溢れ出た唾液が絡み合って泡を立て、美桜を汚す。 「あむ、あむ、んん、んんぅ。んっんんっんっ」 とても積極的に愛撫を続ける美桜。普段のおっとりした調子とは違い、好きな人に全力で尽くそうとしている。悠真の長くて極太なものを、一心不乱に愛撫し続ける。そして、その甲斐あって、悠真も快感が増してきて背筋に震えが込み上げて来ていた。 「美桜。そろそろ出そう」 「んぅ? いいよぉ。出してぇ。んん、じゅる。んちゅ、ちゅる……んぐ」 上目遣いで悠真を見上げる美桜。口を放すことなく愛撫を続け、ラストスパートだとばかりに動きを早めていく。 「んっんっんっんっんっんっんっんっ!」 「美桜、放せ。出る……。くうっ!」 長いものが一瞬収縮したようになり、一瞬遅れてびゅく、と射精が始まった。美桜は最初の射精を口内で受け止めてから、すぐに口を放す。そして、悠真のものをしっかりと握りしめて、先端を自分の顔に向けさせた。二度、三度、四度と大量の精液がものすごい勢いで飛び散っていく。 「ぷはっ。んっ。出てるよぉ……! 出てるぅ! んんっ! あふっ!」 びちゃりと美桜の顔中に精液がぶちまけられていく。美桜は軽く目を閉じて舌を出し、嬉しそうにそれらを受け止める。この時を待ちわびていたようだ。 「んっんっ。ユウくん、す、すごい……。んんっ。まだ出て来るよ……」 「美桜。お前……」 「これでおあいこだよ? わぁ。暖かくてべとべとしてて、すごいなぁ。ん、ん……んぐ。ユウくんの、おいし……。んん……」 さりげなく口内に出たものを飲み干しながら、美桜は言った。 …………
「ゆ、ユウくん……! こんなっ!」 美桜の切羽詰まったような声。美桜は今、階段の上で悠真によって体を持ち上げられて、足を思い切り開かされていた。悠真は背後から美桜の両足を腕でかかえるようにして、小柄な体を持ち上げている。 「は、恥ずかしいよぉ」 それを望んだのは美桜自身。悠真に更なる恥ずかしいことを提案してもらって、その提案内容に生唾を飲んだものだ。だから断われないし、断わりたくない。けれど、いざしてみることになったら、わかっていたのにも関わらず猛烈な恥ずかしさが込み上げてきて、思わず逃げ出したくなってしまう。 「あっ! あっ!」 ぴちゃ、ぷちゃ、ぴゅるるる、と音を立てて細い雫が噴出していく。長い石段の下めがけて美桜の股間から尚も放尿が続く。こんな変態行為も恥ずかしい体も誰かに見られてしまいそう。たとえこの姿を直接見られなかったとしても、派手に飛び散っていく湿りを見られたら同じこと。まさに、羞恥を雫に変えて石段に染み込ませているかのようだった。 「ゆ、ユウくんのエッチ! 変態! あああっ! こ、こんなとこでおしっこさせるなんて……!」 「むっつりスケベなお前には言われたくないな」 おしおきとばかりに悠真が美桜の体を揺さぶると、雫がパラパラと降り注いでいく。それらは太陽の眩しい光に照らされて、宝石のようにキラキラと輝いて見えた。 「あ……あ……あーーーっ!」 「もう出ないみたいだな」 やがて長かった放尿が終わり、呆然とする美桜の足を地につけさせてやる悠真。しゅる、と一瞬音がする。羞恥の時がまだ終わりではない何よりの証拠。休む間もなく次の『恥ずかしいこと』が始まっていく。 「え?」 「するぞ」 「あっ!?」 美桜は一瞬にして制服のスカートを脱がされて立たされ、その体を悠真にぴったりと密着されていた。 「あ、ああっ! はぅっ! そん、なっ! いきなり!?」 まさに立ちバックのスタイル。悠真のものが美桜の中に、後ろからずぶりと差し込まれていく。そうして止まることなく一気に奥までねじ込んでから引き抜き、その強い反動で美桜はふらふらになりながらも、前へと仰け反っていく。勢い余って倒れ込もうとする美桜を、悠真が背後から両腕を掴んで支えているのだから、ただひたすら前のめりになるしかないのだった。 「あっ! あっ! ユ、ユウくんっ! ふ、深い! 奥まで入っちゃってるよぉっ! いやあっ!」 下半身だけ丸出しにさせられて、ふっくらとした白桃のような尻をたゆませながら美桜は喘いだ。いつ誰が来るとも知れない境内でそんな事をしているという、ものすごい背徳感が美桜の背筋を震わせる。 「美桜の中、締まる……。尻も、柔らかい」 「はぅっ! あぅっ! あっ! はっ! はうっ! ああんっ! 変になっちゃうよぉ……!」 悠真の下腹部と美桜の尻がぶつかり合いぱちん、ぱちん、ぱちん、とテンポ良く音を立てる。そのまま重なり合った二人は石畳の上を少しずつ進んで行く。美桜のがくがくと震える足に幾筋もの雫が垂れていく。悠真のものが激しく出入りを繰り返している秘部からは、美桜の愛液が止めどなく溢れ出てきている。 「ユ、ユウくん! 激しいよぉっ! んぅぅぅぅぅっ!」 「激しくしてって言ったのはお前だろ? お前の中、ぐちゅぐちゅだぞ」 「そう、だけど……。あっ! んっ! 深いよぉっ! こつんって、当たってるぅ!」 追い込まれるように、美桜はつんのめっていく。そうして手入れの行き届いた花壇の脇を通り過ぎ、やがてたどり着いた先は賽銭箱の前。美桜はとっさに片手をついて体を支える。ばちゅん、ばちゅん、ぷちゅぷちゅと、蜜が溢れるかのように飛び散っていくのがわかる。美桜の体が固定されたのを見て悠真が容赦無く挿入を続け、賽銭箱もがたがたと揺さぶられてしまう。 「ああああっ! だ、だ、めええ! んくぅっ! ユウくんの大っきいのが、私の中でずんずんしてる! ふぁぁぁぁっ!」 いつしか二房の胸を揉みしだかれながら突き込まれ、美桜は全身に快感が込み上げて来るのを自覚する。もう、そんなに持たないだろうとわかる。 「ひゃぅっ! だめえええっ! ま、また、い、い、いっちゃうぅぅぅぅぅっ! こんなのえっち過ぎだよぉっ! あああああああああっ! はぁぁぁぁぁっ!」 悠真のものがびゅくびゅくと激しく収縮している。そうして美桜の体の中に熱いものが込み上げてきた。賽銭の代わりに投げ込まれていくような、そんな気が美桜はしていた。ふっくらとした尻を痙攣させながら、美桜は三度あっさりと絶頂を迎えさせられてしまった。もはや完全に、悠真によって手玉に取られている。 「はぁぁ……。あぁぁ……。はぁ、はぁ……」 「美桜。気持ち良かったか?」 「うん。……すっごくよかったよ。ユウくんは?」 「俺も、最高に良かった。まだ出てるくらい」 「あん。ユウくんったら、底なしなんだから。……うぅ。お尻、恥ずかしいよぉ。あんまり触られるとくすぐったいよぉ」 もぞもぞと、美桜の柔らかなお尻を揉みしだきながら、尚も引き抜かずに射精を続ける悠真。 「あ、あ……。はぅん。溢れちゃってるよ」 「何だかすごく、罰当たりなことをしているような気がする」 「実際罰当たりだと思うよ? ……ね、ねえユウくん。そろそろ抜いて?」 「抜きたくない。中、気持ちいい」 「え……。あ、あ……。ま、また……動いて、る。んっ!」 悠真は挿入したものを抜き出すこともなく、また再び美桜の中をかき混ぜていく。途中で体勢を変えて、美桜の体を賽銭箱の上に座らせて、それからまた改めて交わりはじめる。 「やぁんっ! あっあっあっあっあっあっあっ! も、もうそういうお賽銭は……いいよぉ。あっ! あぁっ! んあああああっ! お、奥までぐりぐりされちゃってるよぉぉっ!」 受け取り拒否など勿論無視される。ずんずんずんずんとのし掛かられ、美桜はまたも中にたっぷりと出されてしまうのだった。 「美桜。好きだ」 「私、もっ! ああああああああっ! こんな、時に……そんな! 優しい……事。ま、またいっちゃうううっ! んあああああああああっ!」 耳元でそんな言葉をささやかれ、美桜の体が一気に火照りを増していき、そのまま絶頂を迎えた。 「あっあっあっあっあっ! あぅぅ……! お、お腹の中、いっぱい……」 賽銭箱の上で横たわり、息も絶え絶えな美桜。だけど、三度悠真に体を密着されて、体を持ち上げられて。俗に言う駅弁スタイルで交わり始める。 「ゆ、ユウくん! ま、また、するの?」 「美桜の中から抜きたくない」 悠真が言う通り、二度の射精にもかかわらず未だに美桜の中から引き抜いていない。少しでも体を揺らすと美桜は切なげな息づかいをしてしまう。 「あ、あんっ! 私も……。ずっと、繋がっていたいよぉっ!」 二人の思いは同じ。 「しっかり捕まって」 「うんっ! あっあっあっあっ! き、気持いいよぉぉ! お○んこ熱いよぉぉっ!」 「美桜。いやらしい汁がどばどば出てるぞ」 「だ、だってだってだってぇ! 気持ちいいんだもんっ! お○んこの奥までこつんこつんされちゃって……! あんっ! はぁんっ! 奥までぎゅってしてるぅっ! ああんっ!」 美桜は小柄な体を宙に浮かされて、ずにゅずにゅと音を立てながら交わる。散々中に射精されて、溢れ出た精液が愛液と交じり合い、石畳を濡らす。ふくよかな大きな胸も、悠真の体に当たってぐんにゃりと潰れている。 「あはぁっ! 気持いいよぉぉ。またっ……また、いっちゃうぅぅ! 壊れちゃうぅぅぅっ! ユウくんっ! ユウくんんんっ!」 今度は逆に階段の方に向かってずんずんと歩んで行く二人。その激しくも熱い営みはまだまだ続いていった。 …………
「あ……。ひぅ……。つ、冷たいよぉ」 「仕方ないだろ。すぐ終わらせるから、少しの間我慢してくれ」 激しい交わりの末に美桜は脱力して腰くだけになってしまい、歩くのもままならなくなってしまった。その上、中にたっぷりと出されたものがとめどなく流れ落ちてきて股間はぬるぬるのどろどろ。そこで悠真は、美桜を抱えて手近な水場へと連れてきたのだった。神社特有の設備、手水舎の所に。 「かけるぞ」 「う、うん。……ひゃあああ!」 柄杓で水をすくい、美桜の割れ目辺りに直接かける。一度や二度かけたところで精液は洗い流せず、何度となく繰り返す。 「ユウくん……。スカート、着させて欲しいよ」 「いいけど。濡れるぞ?」 「い、いいよ。……。お股……隠せるなら、濡れちゃっても」 「そうか」 ずっと、恥ずかしいところをむき出しのまま交わってきたけれど、終わった途端猛烈な恥ずかしさがこみ上げてきた。半脱ぎって、こんなに恥ずかしいものだったんだ、と美桜は実感した。 「ええと。……あそこだったか」 「え? ゆ、ユウくん?」 悠真はとっさに石段の方へと駆け出して行った。その脇に、美桜のスカートを無造作に放り投げたままだったのを思い出したのだった。美桜はこれだけしてきて今更ながら、自分の下半身が剥き出しのままだという、恥ずかしすぎる格好をしている事実に気づく。ほんの僅かな時間とはいえ、身動きできずに一人になるのは余りにも心細い状況だった。 「はぅぅ……。は、早く戻って来て〜!」 美桜の情けない叫びを背後に受けても尚、悠真は走る。石段のほぼ上段。その脇に落ちているスカートとショーツを見つけ、悠真は引ったくるようにして手を伸ばした。 「ゆ、ユウくん早く〜!」 そして悠真は戻ってきた。――何故か、取りに行った時以上に全速力で駆けながら。 「え!?」 そして美桜の体を軽々と、所謂お姫様抱っこをしたまま抱え、本殿の裏へと駆け込んで行く。当然ながら、何が起こったのかわからず困惑する美桜。 「ゆ、ユウくん?」 「静かにしろ。……人が来たんだ」 「ええっ!?」 悠長にスカートを着直す間もない程間一髪と言える状況だった。たまたまだろうが、参拝目的の成人男性が二名、石段を登ってきたところだった。そんなこんなで、建物の裏で人の気配がなくなるまで息を潜めていなければいけなくなってしまった。 (……あ) 半裸の美桜を庇うように、隠すように抱きしめる悠真。けれど美桜はあることに気付く。 (ユウくんのお○んちんだ) 自分の右手の甲が丁度触れている事に。それはつい先程まで猛り狂い、自分の中へと激しく出入りを繰り返していたもの。今でこそ勢いを失っておとなしくなり、ズボンの中にしまわれているけれど、ふくよかな柔らかさと暖かみが今もあった。神妙な面持ちで自分を守ってくれている悠真に対し、美桜はそんな事を考えている自分に悲しくも情けなくもなる。けれど、発想を変えてみる……。これはチャンスだと。 (そういえば……) まだ、彼にしてあげていないことがあった。守ってくれる彼へのお礼と好奇心と、気づかれるかもしれないスリル。それらが混ざり合って、美桜を卑猥な行為へと駆り立てる。 『ユウくん。……。エッチな娘でごめんなさい』 『美桜?』 美桜は悠真の耳元で微かにささやいてから、スッと身をかがめる。そして手早く悠真のズボンのチャックを下まで降ろし、縮んでいる一物を下着の中からごそごそと取り出して、しごき始める。今度は上手に取り出すことが出来てよかったと、美桜は思った。 『何をするんだ?』 『……』 美桜は無言。垂れてくる柔らかな髪を片手で押さえ、舌で悠真の一物の先端を舐めながら、しゅ、しゅ、としごいていく。悠真の一物はみるみる大きく、そそり立つようになっていく。 『ん、ん。大きくなーれ。えへへ』 美桜はそれを確認してから制服の上着をたくし上げ、邪魔なブラを外し、ふくよかな膨らみで悠真の一物を挟み込み始める。 『美桜……』 『こんな時に、ごめんね。……私のおっぱいで、いっぱい気持ち良くなってね』 しっかりと奥まで押し込み、強い力で挟み、ずりゅずりゅと音を立てて前後にしごく。美桜の胸の谷間は悠真の精液で湿りを帯びていく。 『どう? 気持ちいい?』 『……ああ』 『よかった』 美桜の白い肌に、抜けた陰毛が張り付き、汚していく。 (もっともっと、してあげるね) 美桜は二つの膨らみを掴み治し、交互に上げ下げしていく。ぐにゅぐにゅとちぎれてしまいそうなくらい胸は形を変えるけれど、怯むことなく強く早く動かしていく。 (おっぱいが大きくてよかったな) お陰でこういう事をしてあげられる。心底よかったと、美桜は思った。自ら掴んだ胸をもぎゅもぎゅと潰し、刺激を強める。 『う、く……』 悠真が堪えるようなか細い声を出している。絶頂が近い証拠。 (ユウくん、可愛い。おっぱいでお○んちんぐしゅぐしゅされて、感じてる) くす、と美桜は笑う。もっともっとしてあげたい。ぐしゅぐしゅと音を立て、パイズリを進める。自分の乳首が起っていることに気付く。 (私も、気持ちいいよ) その乳首が擦れ、折れ曲がる度に気持ちよさを感じる。胸の谷間が性器になったかのよう。 『出る……』 『うん。出して』 美桜がお願いするまでもなく、びちゃびちゃと飛び散る精液。美桜の顔も髪も胸も、リボンや制服までまたも汚していく。悠真の一物を挟んだままの胸が弾けるように、精液の噴射が続く。 『ああ……。おっぱいが熱いよ。かけて……もっとかけて』 美桜は軽く目を閉じ、舌を出しながらそれらを全て受け止めていく。体中がべとべとにされていくけれど、気持ちいいと心底思う。精液のぶちまけられた美桜の顔は、キラキラと輝いて見えた。 (すごく、エロいな……) 悠真は堪らずに美桜の頭を軽く掴み、未だ射精の続くものを小さな口の中へとねじ込んでいった。美桜は何も言わずにただ、受け入れていくのだった。 …………
それから。悠真は人の気配がなくなったのを確認してから、衣服も体も汚され、全身からぽたぽたと精液を垂らしている美桜を風呂へと連れて行った。 「一緒に入ろうよ」 そうしたら美桜からそんなお誘いを受けた。断る理由も無いので付き合ってみた。 「んん。くすぐったいよぉ」 椅子に腰掛け、ボディソープをしっかりと泡立てて、背後から手を伸ばして胸を念入りに洗う。 「そこから洗うの?」 「掴みやすかったから」 「……。それは、そう、かも。んっ」 乳首をキュッと絞るようにしてやると、美桜はビクッと背筋を震わせる。 「あっ。さ、触り方が、エッチだよ?」 「念入りに洗ってるだけだ」 「そう……かな。んひっ」 たぷたぷと、柔らかな膨らみに指がめり込んでいく。 「はぁ、はぁ……。あ、あ」 今度はシャワーを持ち出して、股間の方を念入りに洗う。 「ゆ、指、入れちゃだめだよぉ」 「中にいっぱい出したんだから、かき出さなきゃだめだろ?」 「そ、そう、だけど。あぁぁっ! はぁんっ!」 くちゅくちゅ、と音がする。そして、結局……。 「ゆ、ユウくん、もうだめ。また、したい。エッチ、したい」 「俺も」 そんな雰囲気になって、どちらからともなく夢中でキスを繰り返して。二人揃ってお風呂場でのぼせ上がるまで愛し合う。 「ん、ん……。ユウくん、好き。んんぅ……。んぅぅ……」 美桜はとろけるような甘ったるい声を出しながら、悠真との触れ合いを楽しみ続ける。あの本の結末もそんな感じだった。きっとこの後も、楽しい一時はまだまだ続いていくのだろう。思う存分、していこう。二人共同じ気持ちなのだった。 ----------後書き----------
随分時間がかかってしまいましたが、恋がさくころ桜どきのえっちなお話シリーズ第二弾公開です。 むっつりスケベな美桜はふにふにしてて柔らかそうです。主人公にたっぷりと触れて、幸せになって欲しいと思いました。 次作をお楽しみに。
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