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【Swapping!】



















深夜三時。










誰も彼もとっくのとうに寝静まった、そんな時間。










それに加えて、僕……伊波健が住むこの町はものすごい田舎。










浜辺に人なんて、いるわけがない。










「で、でもぉ……」
「誰もいないから。ね?」
 僕は、ピアノコンクール前でガチガチに緊張しているほたるの力になりたくて……。
 押し潰されそうな不安に耐え切れず、思わず僕の家にやってきて、結局泊まることになって、挙句の果てに眠れないというほたるを外に連れ出した。
「誰かに見られるのが恥ずかしいのなら、これくらい平気にならないとだめだよ」
 我ながらものすごいことを云っていると思う。重々承知のことだけど、それは偽善。
「それに、僕の部屋だと……ね。絶対誰か気付くよ」
 自分の部屋の薄い壁では下も横も筒抜けだと本当に思う。少し動いただけでもぎしぎしと響くし。えっちなどしようものなら……。
 ……大胆すぎるかもしれないけれど、こういうところでするしか手はなかったんだ。ラブホテルに行けるほど裕福でもないし勇気も無いし。それに何よりこの近くにはそんなもの自体がないのだし。
「う、うん」
 ほたるは僕の勢いに負けるかのように頷いた。そして僕は、恥ずかしくて真っ赤になったほたるのスカートに手をかけていく。










ここに来る前。僕の彼女、白河ほたるは云った。










勇気をください。と。










僕はほたるの力になりたい。










そう思ったから、こういう事をしている。










でもそれは、嘘ではないかもしれないけど、とても偽りに満ちている。










理由なんてタテマエに過ぎない。










僕はただ、彼女とイカガワシイことをしたかっただけなんだ。










彼氏と彼女という関係だったら不思議でも何でもない行為。










彼女とセックスをしたかったんだ。










(いいよね。たまにはそういうことしたいって思ったって。彼氏、なんだし……)










誰かに言い訳をするかのように、少し後ろめたい気分はあった。










 ず、ず……と。別に音を立てるわけじゃないけど、そういうイメージでほたるの中に僕のものがはいっていく。少しずつ、こじ開けるようにして……。
「あ、ああっ! は……恥ずかしいよ健ちゃん……。やっぱり、こんなところでなんて」
 暗く、誰もいない夜の海岸はひんやりしていて……僕はそこで、ほたるとエッチなことをしているんだ。と……何故か、現実的ではない感覚がした。
「大丈夫だよ。誰もいないし、来ないから」
「んんっ!」
「全部入ったね」
 辺りは風も波も穏やかで静かで、時折ざざ……と波の音がするだけだった。
「う、んん……。熱いよ……健ちゃん……」
 砂の上に足を投げ出して座る僕。そして、その上に……僕にだっこされるような形で座るほたる。そこまでは、彼女を子供のように扱う彼氏という図式が成り立つ。……けど、決定的に違うというか違和感を感じるのは、彼女の制服の短めなスカートをまくり上げて、パンティを少しだけずらして……僕のものをほたるの中に入れていた。くどいようだけど、僕たちは今、セックスをしている。
 普通の人は、こういうところではしないだろうから。僕が感じた違和感は、そういうものなのだろう。
「ほたるの中。気持ちいいよ。暖かくて、締め付けてきて」
「あ……。あ、あ……。だめ。動いちゃ……」
 ず、ず……。少しだけ身体を上下に揺さぶっただけで、ほたるは辛そうな顔をする。だから僕は呟くようにごめんねといって、動くのをやめた。
「ほたる。星がきれいだよ」
 僕はほたると一つになりながら、夜空を見上げた。じっと、微動だにしないまま……。
「け、健ちゃん……。こんな時に……」
 困った顔のほたるが可愛くて、更に困らせてみたくなる。
「あっ……」
 セーラー服でもブレザーでもない、良く云えばちょっと変わった……悪く云えば変な制服。その膨らんだ部分を背後から腕を回して少し強めに掴んでみた。
「健ちゃん……えっち……」
「そうだよ。男だもの」
 えっちじゃなきゃおかしいじゃない。と、ほたるの耳元でささやきながら……左右の胸を掴んで、ふさふさと揉んでみた。
「〜〜〜!」
 もじもじとするほたる。けれど、身じろぎするたびに、僕とつながった所も刺激されて……。
「あ……ぅ……」
「動いちゃダメって云ったの、ほたるの方なのに」
 と、いいつつ僕はほたるの柔らかい胸の感触を楽しむように、ふさふさとこね回していた。
「だ……って。……く、くすぐったいんだよ……」
「ほたるのおっぱい。柔らかいね」
 事実をありのままに伝えただけで、ほたるの頬は真っ赤になる。でも、僕は何故かほたるをもっとじらしてあげたくなった。
「ひゃっ! け、健ちゃ……あっ!」
 彼女の首筋にキスをした。
「ほたる」
「ん……」
 そして、首を後ろに向けさせて、唇にもキスをした。
「動くよ」
「え……。あ……」
 ほたるはまだ、準備ができていなかったみたいだけど、僕はもう我慢ができなくなっていた。
「あっあっあっ! はぅぅっ!」
 下から小刻みに突き上げてみる。
「ああああっ! ひゃ……あっ!」
 カクカクと細かく、一方的に揺さぶられて、そのたびにか細い声を上げる。
「ほたるも上下に動いて」
「そんなっ……。できない……よ」
 僕はその声を無視して、ほたるの上着の中に素早く手を入れていた。少し固い布地のブラジャーをずらして……柔らかい胸をそのまま揉んだ。
「あっあっ! 健ちゃんっ! あっ!」
 びっくりして僕の両腕を掴んで服の中から引き抜こうとするけれど、時既に遅し。
「あっ!」
「ほたる」
 大きな声上げたら、誰かに見られちゃうよ。と、耳元で呟いてみる。
「うぅ……。そんなこと云われたって……」
 でも僕はもう、ほたるを下から突き上げるだけでは満足できなくなっていた。だから……。
「け、健ちゃん!」
 ほたるの身体を持ち上げて、砂の上に両手をつかせて四つんばいにさせて……。
「少し、激しくいくよ」
「え……」










僕はほたるの胸を掴んだまま、奥まで強く突いた。










「……あっ! あっあっあっあっ! あああっ!」
「ほたる。気持ちいい?」
 涼しい風が吹いているのに、僕たちの周りだけはとても暑かった。
「こ、んな格好……。恥ずかしいよ……」
 普段、僕はほたるに振り回されることが多いと思う。けれど、今は全く立場が違っていた。なんでだかはわからないけれど。
「あっ! そ、んな……奥まで……」
 ずんずんというような感じにほたるの奥まで挿入する。すると、ぱんぱんと、僕の身体とほたるのお尻が当たってえっちな音がする。片手で撫でるように触ってみると、少し大きくて、まんまるな形をしてるとわかる。
(ほたるのお尻。冷たくて、柔らかくて、気持ちいいな)
「ほたる。気持ちいい?」
 同じ事をもう一度聞く。
「き、もちいいけどぉ……。でも、でもぉ……やっぱりぃ……」
「でも、何?」
「ひぁっ!」
ぺろっと、ほたるの右の耳の、耳たぶを舐めてやる。
「こんなに濡れてる」
「い……わないでよ。そんなこと」
 何故だろう。僕はとても、いじわるな気分になっていた。だから、僕とほたるがつながっている所に手を伸ばして、ぬるっと濡れているのを確かめて……ほたるにみせつけた。
「ソックスまでたれちゃうんじゃない?」
「そんなこと……」
 誤魔化しても無駄だった。ほたるの長いソックスまで、とろりとした液体が垂れていくのが見えた。
「ほたる」
「あ、あ……」
 僕はほたるを下から何度も突き上げながら、聞いた。外でする気分はどう? と。
「う……ぅぅ。甘酸っぱい……味、だよ……」
「その心は?」
 僕はそう云いながらも、小刻みに震わせてやる。
「あ、青カンだけにぃ〜……熟す前の柑橘系〜……。蜜柑、ポンカン、伊予柑、デコポン〜……って、デコポンは全然被ってないやないかー! なんでやねん! ……あっ! あぅぅぅ……!」
「……」
 ……どんなときも、いかなる状況においても、漫才師のようにボケの精神を忘れない。……というのはとてもすごいことだとは思った。
 ほたるは左手を後頭部につけて、右手をお盆を持つような感じに曲げる。……ぼけるときのお決まりの仕草になるけれど、僕にはほたるの『ほたる的ギャグ』がとてもつまらなく、薄ら寒く感じられたので、きついお仕置きをお灸代わりに据えることにした。
「あっあっあっあっ! 健ちゃ……あああっ!」
 下から更に強く突き上げて、制服の中に手を入れて、ブラジャーもまくり上げて……二つの乳房をぎゅうと少し強めに揉んで、ぐりぐりと揉みまくってやる。
「あっあっあっあっ! だめ、だめぇ……。健ちゃん! あっ……あっぁ……あっ!」
「ほたる。いくよ……」
「あぅっ!」
 ほたるの少し勃起した乳首をぎゅうと折り曲げながら、ラストスパートに入る。
「あっ! ああっ! あっ! ああっ!」
「大きな声出したら、誰かに気付かれちゃうよ」
 そういわれて喘ぎ声をこらえるほたる。だけど僕は意地悪だから、ほたるの耳たぶを再度刺激してやった。そして、片手でほたるのクリトリスをいじくってやる。コリコリして豆のような、そんな感覚が面白かった。
「うぅぅぅ。ほたる……もう、だめ……。いっちゃ……ぅ……」
 ほたるの中はくちゅくちゅと暖かく湿っていて、僕のものを心地良く締め付けてきて……そして、最後に……。
「出すよ」
「う、ん。……あうっ!」
 ずんっと奥まで貫くように挿入したあとで、僕はほたるの中から引き抜いて射精した。









勢いよく飛んだ精液は、ほたるの顔にまで届いて……。










「んく、んぷ……んん……」
 綺麗に舐めてよね、と云う僕に対して、ほたるは従順だった。跪くようにして、じゅぷじゅぷと僕のものを口で愛撫して、綺麗に掃除する。僕はほたるのかわいいおさげを軽く掴んで、もてあそぶ。
 地味な髪型だけど、リボンが可愛いくて……さらさらした髪は、さわり心地がよかった。
「ほたる。上手いよ」
 短いスカートの下は、何もないむき出し状態。……白いパンティは、ハイソックスの下の方、足首までずり下ろされているから。
「んんんぅ! んっん、んっ!」
 僕のものにこびりついた精液を口で拭き取って、飲む様が可愛くて……僕はほたるの突き出されたお尻をまんべんなく撫でてやった。
「また、しようね」
「んーんー……ぷはぁっ! ま、また……外で、するの?」
「他にできるところがあれば、いいんだけどね」
「うぅ……」
 それを云われてぐうの音も出ないほたる。










多分また、こういう感じになるんだろう










でも、ほたるには内緒だけど、僕は強烈に快感みたいなのを感じていたんだ。










大空の下で、お互い服を着たまま、密かにえっちなことをするという、背徳感に。










えっちの時は、僕が完全に主導権を握った。










今日は、そんなことを悟った瞬間があった。










次も多分、そんな感じ……。




















おしまい。




















/*---------------------------------(後書き)----------------------------------*/

いきなりかつ久々に、そして例に漏れず18禁なお話。初のメモリーズオフもので、たるたること白河ほたるものでした。
ゲーム中、どうも主人公がほたるに主導権握られてるなーと思ったので、えっちの時はこういう形もいいんじゃないかと思いました。
いかがでしたでしょか?

 もしよろしければ、こちらにご意見ご感想などをお寄せください。頂けるとみなるでぃ改のテンション、そこそこ上がります。
 誤字脱字なども見つけたら是非是非遠慮無く報告お願いいたします。匿名でも構いませんので。念入りにチェックしてはいるのですが、どうしても見落としてしまうこともあるのでして。
 そんなわけで。次回をお楽しみに。



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