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姉妹遊戯










「う〜い〜」

 それはもはや恒例行事とも言える平沢家の一風景。いつものように両親はいないわけで、エプロン姿の憂が晩ごはんを作っていると、後ろの方からとてつもなく気怠そうな声が聞こえる。そのうち声を出すだけでは飽きたらず、ごろごろと床を左右に転がり始めるそれは平沢家の長女、唯だった。平沢家ではこの所晩ご飯前には決まって唯がそんな調子で憂をせかしているシーンが展開されている。空腹に耐え切れず餓死寸前とでも言ったところだろうか。

「もう少しでできるから、待ってて」

 妹の方は姉とは正反対のしっかり者。物ぐさで鬱陶しく、まったくもって姉という自覚も威厳もない唯に対して腹を立てるどころか、おかしくて微笑ましくなってはにかんでいた。それほどに憂は唯のことが好きなのだった。

「う〜い〜」

「我慢我慢。ね」

 過去に何度となくどっちがお姉ちゃんだかわからないね、と言われた事がある。自分でもそう思っているけれど、やっぱりお姉ちゃんはお姉ちゃんなんだよと教えてあげたくなる。そういった所は確かにあるのだ。まあ、誰にもわからないだろうねとも憂は思うのだけれども。

「う〜い〜ま〜だ〜」

 また何か唯が呻いてる。憂がしょうがないなぁと思いながら振り返ると……。

「きゃっ!」

 油断は禁物。あざらしのように床に這いつくばっていたはずの唯がいつの間にか背後にいた。そうして何を思ったか、憂の背中に抱き着いていた。さっきまでの物臭ぶりはどこへやら。好奇心さえ沸き上がれば天才的なカンと素早い動作を発揮するのが唯だった。

「び、びっくりした! わ、わあっ! お姉ちゃん!」

「ふにふに〜。憂はおっぱいおっきくていいなぁ」

 憂は時折このようにして、胸を揉まれたりしている。これもまた恒例行事の一つと言えるだろうか。

「きゃ〜! も、もう。お姉ちゃんのえっち!」

 じゃれ合いながらも決して嫌じゃない。その証拠に憂は困ったような笑顔。けれど、唯の何気無い言葉を聞いて、頬を赤らめることになってしまう。

「う〜い〜。ね〜。ご飯食べたら今日は一緒にお風呂入ろ〜よ」

「え……」

 恐らくは何も考えていない。あるいは考えているとしても、憂の大きくなった胸をまじまじと見つめたり触ったり揉んだり顔を埋めたりぺろぺろなめたりしたいと、そう言ったいわゆるろくでもない事。余りにも天然過ぎる唯の提案に対し断る理由は探せばいくらでもあったかもしれないけれど、憂は一言、いいよと呟くように言った。憂自身が強く望んでいることだから。





一緒にお風呂に入るなんて、いつ以来だろうと憂は思った。





「お姉ちゃん。く、くすぐったいよ」

 お風呂用の椅子に腰掛けた憂は、唯によってスポンジで泡立てた石鹸で、顔を除く全身をくまなく塗りたくられていた。それはあたかも大切なお人形を扱うように優しく、丁寧に憂の肌を扱う唯。

「憂、私よりおっぱい大きい。いいな〜」

「あ……。触っちゃだめだよ」

「石鹸いっぱいつけて洗わないとね〜」

 憂の制止など完全無視。背後から唯が手を回し、憂の胸を揉みしだく。

「あっあっあ〜」

 柔らかい膨らみを手のひらに包み、寄せ上げるようにしてこね回す。

「お、お姉ちゃん〜」

「憂のおっぱいふにふに〜。服の上から触るより柔らか〜い」

 今度は親指と人差し指で乳首を摘まむ。

「あ、あんっ。だ、だめだよ……」

「あは。『あんっ』だって。憂可愛い〜。ふにふにふに〜」

「あ、あ、あ〜〜〜っ!」

 唯は調子にのって憂の胸を揉んだり乳首をこねたりいじくり回す。端から見ていると、双子のようにそっくりな姉妹がじゃれ合っている風景。

「う〜い」

「きゃっ!」

 突然ざば、と程よい暖かさのお湯をかけられ、憂は驚いた。

「おへそくりくり〜」

「あ、あ!」

「お尻〜」

「あ、やっ! ど、どこ触ってんの〜!」

「マシュマロみたいにすべすべ〜」

「きゃああ!」

 お尻をなで回し、割れ目にも手を這わせる。憂はもうされるがままだった。

「こっちはどうかな?」

「あ、あっ! そんなとこ触っちゃだめだよ!」

 今度は前の方……憂の股間に手を延ばす。さすがに憂が両手でガードすると……。

「そう〜? じゃ、こうする」

「え? え? あっ! きゃっ!」

 唯は憂の背後から素早く前に回り、屈み込む。そうして憂のガードをあっさりと解いてしまう。

「も、もっとだめ〜〜〜! そんなとこなめちゃだめ〜〜〜!」

 憂の秘所に舌を這わせていた。

「んむんむ〜。憂のお毛毛って薄いね〜」

「あ、あ、あ〜!」

 憂は恥ずかしさのあまり両手で顔を覆っていた。

「お豆ちゃん発見したよ〜」

「ひはっ!」

 更にクリトリスを舌でなめ回される。そうしているうちに、憂はいつの間にかバスマットの上に仰向けに寝かされた上に大きく股を開かされ、秘所を愛撫されていた。

「ん、ん、ん〜」

「し、舌を入れちゃ……あ、あっ! あひっ!」

「憂のおま○こきれい〜。とろとろになってきたよ〜」

「お、お姉ちゃん……。もう……だめ」

「指入れちゃえ〜」

「ああああっ! だ、だめぇっ!」

 つぷ、という感触。唯の指が何の抵抗もなく入ってくる。

「憂の中、柔らかくて暖かい〜」

 ぐちゅ、ぐちゅ、と音を立ててかきまぜる。

「あひいっ! あああっ! も、もうだめぇっ! あ、あ、あ!」

 唯の指使いは的確で、憂が感じるところを知り尽くしていた。そのせいで憂はあっと言う間に絶頂を迎えさせられてしまった。

「あは。ぴゅ、ぴゅ、って出てる〜」

 憂は徹底的に翻弄され、小刻みに痙攣して潮を吹いた。

「ああ……。お姉ちゃんに……いかされちゃった……」

 でも、嫌な気持ちは全くなかった。

「憂〜。気持ち良かった?」

「うん……」

「そっか。よかった〜。こういうことすれば気持ちいいって、ムギちゃんが教えてくれたから。いっぱい研究したんだよ〜」

「……」

 紬先輩が犯人だったんだ、と憂は思った。でも、ありがとうとも思った。

「憂〜。折角だからさ」

 まだまだ続く唯の攻め。憂の鼓動は高まり、呼吸もはぁはぁと粗い。もっとして、と思った。





二人は交互に重なって、なめ合い始めた。





「ん、ん」

「あ、あふっ!」

 仰向けに寝そべる唯の上に憂。普段のぐうたらぶりはどこへやら。唯の舌使いはとても積極的で、憂も必死に頑張るも、明らかに押されてしまう。

「憂〜。感じてるんだね〜。ぺろぺろされて」

「あっひっ! ま、また……。お姉ちゃん……!」

「出していいよ。あは。憂のお尻の穴、か〜わい」

 づぷ、と人差し指の先がねじ込まれた。その瞬間、憂は目を見開いて叫び……絶頂を迎えさせられてしまった。

「あ、あ、あっ! そんなとこ触っちゃだめえぇぇ〜〜〜! ゆ、指入れちゃ……あ、あひいいいいっ!」

 ぽたぽたと唯の顔に滴がこぼれ落ちる。唯は憂の股間にかぶりつくようにしてすすり、飲み込んでいた。

「お姉ちゃん……。お、ねえちゃ……ん……。も、もう……だめぇ! 飲んじゃだめだよぉっ! 恥ずかしいいぃぃっ!」

 かなわない。普段とは明らかに違う。やっぱりお姉ちゃんは私のお姉ちゃんだと改めて実感して、憂は脱力して唯の秘所に顔を埋めていた。





…………





「んく、んく」

「憂。上手だよ〜」

 二度もいかされてしまったので、今度はじっくりなめさせてと憂は言った。憂は四つん這いになり必死。

「憂はスタイルいいなぁ」

「んん、んん」

 ひたすら愛撫を続けるけれど、唯はまったくもって余裕なようだった。悔しいけれどかなわない。こういうところが、唯がお姉ちゃんなんだなと思えるところだと憂は思うのだった。

「そだ。憂〜。ムギちゃんがね、憂と一緒に使ってねって、おっきなバイブくれたんだ。すっごくうねうね動く電動のね。最新式みたいだって。最高級品なんだって言ってたよ〜」

「……」

 それを聞いただけで、一瞬で先の展開が読める。きっとそれでこれまで以上に散々よがらされ、いかされちゃうんだ……と。

「後でいっぱい入れてあげるからね」

 ああ……いっぱいしてくれるんだ……。きっと潮をふかされ、失神するくらいまで気持ち良くされちゃって……。憂の鼓動がどくんと高まっていく。お姉ちゃんにめちゃくちゃにされちゃうのが何よりも嬉しいのだった。





数分後。





「う〜い〜」

 唯は相変わらず間の抜けた声を出しながら、憂をベッドの上に押し倒していじくっていた。

「あーーーっあーーーっ! お姉ちゃんだめ! あ、あ、あーーーーっ!」

「あはは。お蜜がどんどん出てくるよ。憂感じてる〜。面白〜い。可愛い〜」

「あ、あ、ああーーーーっ!」

 うねうねとうごめく極太のバイブを奥深くまで突っ込まれて、とろとろと恥ずかしい液がたれてくる。憂の体の反応がおかしいのか唯はけらけら笑っている。いたずらっこのような笑みを見せながら。

(あっ。これ……き、気持ちいい……。お姉ちゃん、もっと! もっとして……! いっぱいして!)

 勿論唯は憂の期待を裏切らない。

「ねえ憂。見て見て。これ、すごいでしょ」

「あ……」

 突如、憂の中に埋没していたバイブが引き抜かれる。そうして唯はバイブのスイッチを切り、ごそごそと何かを身につけている。

「何だか男の子みたいだよね。これって、ペニバンって言うんだってさ〜」

 唯は腰にベルトのような、変わった下着のようなものを身につけていた。そして、バイブが股間から生えているように直立していた。

「あ、ああぁ」

「じゃ、いくよ〜」

「あ、あ……ま……って。あっ!」

 無論唯は憂の制止の言葉など無視。仰向けに寝そべる憂は動くこともできなかった。そのまま唯が覆いかぶさってきて、ずにゅ、と再び先端に押し当てられる。

「そりゃ〜!」

「はふっ!」

 一気に奥まで入れてしまう。衝撃で憂の体がのけぞる。

「う〜ん。やっぱり男の子ってすごいんだなぁ。犯してる〜って感じだよ〜。憂もそう思うよね〜」

「やっ! あっ! あぅっ! あぅんっ! はうっ!」

 悶える憂を横目にもぞもぞとうごめく唯。

「憂〜。早く彼氏作りなよ。そしたらいつもこういうことしてもらえるよ?」

「い、らない」

「え? どして?」

「お姉ちゃんが……お姉ちゃんが、好き。いつもこうしてくれるなら、彼氏なんか……いらない」

「そっか。嬉しいな〜。……あ、スイッチ入れるの忘れてた。ほいじゃ、今度は一気に最大でいっちゃうよ!」

「う……。はうっ!」

 憂の中で再びうねうねと動き始める。

「よっ。ほっ。ほっ。う〜ん。何か本当に、ずこずこ突くってこんな感じなんだね〜」

「あっあっあっ……!」

「やっぱ、澪ちゃんと律ちゃんもこういうことしてんのかな。この間、誰もいないところでキスしてたしー」

 それは大スクープだね、と憂は思ったけれどもう思うように声が出なかった。

「それにしても憂〜。大股開いちゃってはしたない〜」

「う……。だ、って。うぅ。も、もう……だめ」

「お……」

 唯が調子に乗ってずんずん突きまくっていると……。

「わっ。憂、ま〜た潮吹いてる〜。えっち〜。えろ〜。変態だ〜」

「……うぅ。違う、もん」

 思わずバイブを引き抜く。大股開きされた憂の秘所からは、ぴゅ、ぴゅ、と弧を描くように潮が噴射されていた。

「なーんてね。憂、いっちゃったんだね〜」

「……うん」

「でも、まだまだこんなんじゃ終わんないよ〜。ほらほら、いっちゃえ〜。もっといっぱいいっちゃえ〜」

 憂が絶頂を迎えたのも束の間。すぐに次の攻めが始まる。波状攻撃のように絶え間なく。

「あ、あふっ! あああああんっ! あんっ! あぁんっ! あっあっあっき、気持ちいいよぉお姉ちゃんっ! いっちゃうよおぉっ!」

 ずにゅ、ずちゅ、ぐちゅ、という感触とともに再び唯のものが出入りを繰り返す。もう、自分の体は全部お姉ちゃんのものだよと憂は思いながら体をよじり、温もりに身も心も任せるのだった。










----------後書き----------

 久々のけいおんなお話。

 唯×憂はあんましハード過ぎず、程よくほのぼのな感じがいいと思うのです。で、個人的には唯が小悪魔化というのがベスト。



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