純愛日和





















ここに、一人の少年がいる。
悠希「…(--;;;;;;)」
悩める少年、悠希君。
悠希(困ったな……(--;;;;;))
今日も真剣に何かを悩んでいる。
悠希(うーん……(--;;;;;))
何について悩んでいるのだろうか?

ばんっ!

悠希「わっ!? Σ(・・;;;;;)」
亜美華「よっ(^^)」
悠希「あ、亜美ちゃん!(・・;;;;;)」
亜美華「ゆ〜ちゃん久しぶりー。何考えこんでるの?(^^)」
悠希「……何で僕が悩んでるってわかるの?(--;;;;;)」
亜美華「幼なじみだもん。それくらいのことはお見通しよ(^^)」
悠希「……でも、亜美ちゃんには関係のないことだよ(--;;;;;)」
亜美華「つれないこと云わないで教えてよー(^^)」
悠希「ダメ。教えられない(--;;;;;)」
亜美華「何で?(^^)」
悠希(……花鈴さんに関係あることだよ。亜美ちゃんに話せるわけが(--;;;;;))
亜美華「沖野先輩のことでしょ? 遠慮なんてしないでいいから教えてよー(^^)」
悠希「……(--;;;;;)」
亜美華「図星だね? ふっふっふ♪ さっすが亜美華ちゃん( ̄ー ̄)」
悠希「どうしてわかるんだよ…(--;;;;)」
亜美華「ゆ〜ちゃんのことだしー。生真面目に悩んでるときたら、やっぱりそういうことでしょ(^^)」
悠希「うー(--;;;;)」
亜美華「で、どんなことで悩んでんの?(^^)」
悠希「かなわないなぁ。わかったよ。話すよ。……もうすぐ、一四日だろ。それで……だよ(--;;;;;)」
亜美華「あ、なるほどね。ホワイトデーに何をあげればいいかわからないと。そういうことでしょ?(^^)」
悠希「……うん(--;;;;;)」
亜美華「しょうがないなー。じゃ、あたしが付き合ってあげましょう(^^)」
悠希「え!? あ、ちょっとっ! わーーーーーっ!(--;;;;;;)」





















* * * *





















亜美華「沖野先輩は、こういうのとか好きそうだよ(^^)」
悠希「そう……かな?(--;;;;;)」
亜美華「あ、こういうアクセサリもいいねー(^^)」
悠希「そう……なの?(--;;;;;)」
亜美華「あ、でも。お洒落なお菓子でもいいかもね。沖野先輩、甘いもの好きかな?(^^)」
悠希「ああもうっ。こういっぱいいろんなものがあると何を買えばいのかわかんないよっ!!!!(xx)」
亜美華「焦らない焦らない。気持ちがこもっていればたいていのものはもらって嬉しいものよ(^^)」
悠希「でも……。いいの?(--;;;;;)」
亜美華「うん? 何が?(^^)」
悠希「だって……。亜美ちゃんと花鈴さんって……その。ああいうことがあって……(--;;;;;;)」
亜美華「もしかしてゆ〜ちゃん。そんなこと気にしていたの?(・・)」
悠希「だって……(--;;;;;)」
亜美華「そんなこと、気にしないでいいよ……。だって……(・・)」
悠希「亜美ちゃん?(・・;;;;)」
亜美華「ゆ〜ちゃんと沖野先輩の仲、本物だもん(^^)」
悠希「…(・・;;;;)」
亜美華「実は、この前ね。沖野先輩とちょっとお話したんだよ(^^)」
悠希「花鈴さんと?(・・;;;)」
亜美華「うん。……たまたま会ってね(^^)」
悠希「そう……だったんだ(・・;;;)」
亜美華「お話したら、とってもいい人だってわかったよ。……だから、わだかまりはもうないよ(^^)」
悠希「うん……(・・)」
亜美華「でもね。本音を言うと、まだ……ゆ〜ちゃんのこと、完全には吹っ切れていないんだけど。でも……。ゆ〜ちゃんと花鈴さんの仲を、応援しようって決めたんだ(^^)」
悠希「……ごめん(;;)」
亜美華「もー。何謝ってんのよ。そんなこと気にしてないで、ほらほらちゃんと選ぶー!(^^)」
悠希「ああ、はいはい(--;;;;)」





















それは、あの日から数ヶ月が過ぎてからのこと。





















亜美華「ばいばーい(^^)」
ホームルームが終わり、クラスメイト達と別れ、帰路に着いた。そんなときのことだった。
花鈴「きゃっ(・・;;;;;)」

どんっ!

亜美華「わっ。ごめんなさい……(xx)」
花鈴「いえ、大丈夫ですか? ……あ(・・;;;;;;)」
亜美華「先輩(・・;;;;)」
ばったりと再会してしまったのは、一学年上の、恋の競争者だった。
亜美華「……失礼します(--)」
花鈴「あ……。待って(・・;;;;;)」
亜美華「何ですか?(--#)」
花鈴「えっと……。少しだけ、お話したいなって思って……(・・;;;;;)」
亜美華「……何のことについてですか?(--)」
花鈴「えっと…えっと……その……。あの……。この間……あの……(;;;;;;;)」
亜美華「いーですよ。この間のことで話があるから顔貸せっていうことですね。どこでもいいですよ。さ。行きましょう、先輩(--#)」
花鈴「そ、そんなつもりじゃ……(;;;;;;;)」
亜美華「じゃ、どんなつもりなんですか? あたしの好きな人とのノロケ話でもいっぱい聞かせてくれるっていうんですか?(--#)」
花鈴「ち、違うよぉ。そんなことしないよ……。その……。あの時、大きな声出しちゃって……ごめんねを云いたくて(;;;;;;)」
亜美華「はぁ?(--;;;;)」
花鈴「……(;;;;;;;;)」
亜美華「もしかして、そんなことを云いたくてあたしを呼び止めたんですか?(--;;;;)」
花鈴「う、うん(;;;;;;;;)」
亜美華「ゆーちゃんが好きになるのもわかっちゃうなー。……先輩、お人好しすぎですよ(--;;;;)」
花鈴「そ、そう…?(;;;;;;;;)」
亜美華「ふつー。恋敵とじっくりお話したいなんて思ったりしません(--;;;;;)」
花鈴「でも……(;;;;;;;)」
亜美華(この人のそういうところが好きなんだろうな。ゆーちゃん……(--;;;;;))
少し、この人を誤解していたのかもしれない。そんな気分になって。
亜美華「わかりました。……あたしの方からもお願いします。少しだけ、お話してくれませんか?(^^)」
花鈴「う、うん(^^;;;;)」





















悠希は、そんなことあったなど知る由もなかった。





















悠希「これなんて、どう……かな?(--;;;;;;)」
亜美華「あ、いいんじゃない? 沖野先輩、きっと気に入ってくれるよ(^^)」
悠希「そう、かな?(・・;;;;;)」
亜美華「あたしが保証してあげる。だから、自信持ってプレゼントしなさい(^^)」
悠希「うん。わかった。……何か、お礼させてくれないかな?(^^;;;)」
亜美華「じゃ、おいしいケーキと紅茶をご馳走してもらっちゃおうかな(^^)」
悠希「はいよー。……どこかおいしいお店とか知ってる?(^^)」
亜美華「もちろん。案内したげる(^^)」





















亜美華が向かった先は





















花鈴「……(^^;;;;;)」
亜美華「ふーん…。感じのいいお店ですね(・・)」
花鈴「う、うん。……そうだね(^^;;;;)」
亜美華「……もしかして先輩。あたしのこと、びびってないですか?(--;;;;;)」
花鈴「え……。そ、そんなことは……(^^;;;;)」
亜美華「ありそうですね。……気にしてない、といえば嘘になりますけど。先輩のことを嫌ったりはしてないですから、怖がらないでください(--;;;;)」
花鈴「う、うん。……ごめんね(;;)」
亜美華「謝らないでください。……謝るのは、こっちの方ですから(--;;;;;)」
花鈴「え?(・・;;;;;)」
亜美華「あの時……。あたし、ちょっと……頭に血が上ってて。叩いたりして、ごめんなさい(--;;;;;)」
花鈴「あは。気にしてないよ(^^;;)」
亜美華「……何か、自信無くしちゃうなぁ(--;;;;)」
花鈴「え?(^^;;;;;)」
亜美華「あたしだったら、あんなことされたら『絶対許せないッ』って思っちゃうのに……(--;;;;)」
花鈴「……だって。ゆ〜君のこと好きだって気持ちは、私も亜美華ちゃんも一緒だもん。だから(;;;;;;;)」
亜美華「好きだって気持ちは一緒、ですか……(・・)」
花鈴「うん……(;;;;;;;)」
亜美華「……あたしがこんなこというのもヘンですけど(--;;;;)」
花鈴「何かな?(^^;;;)」
亜美華「ゆ〜ちゃんのこと。よろしくお願いしますね(--;;;;)」
花鈴「うん♪(^^;;;)」
亜美華「あいつ。不器用だけど、気持ちだけは馬鹿みたいに本物だから……。浮気とかすることは絶対ない、と思うけど……(--;;;;)」
花鈴「うん。……私もそう思うよ(^^;;;)」
亜美華「もしも、先輩のこと泣かせるようなことしたら……。思いっきり叩いてやってくださいね(--;;;;;)」
花鈴「え? で、できないよぉ。そんなこと(^^;;;;;)」
亜美華「……何か。ゆーちゃんより先輩の方が心配になってきました(--;;;;)」
花鈴「え? え? ど、どうして?(^^;;;;;)」
亜美華「わかんないならいいです……(--;;;;;;)」





















恋敵とお話した喫茶店だった





















亜美華「うーん。おいしー。やっぱりここのケーキは最高〜(^^)」
悠希「そーですか……(--;;;;)」
亜美華「紅茶もおいしいー(^^)」
悠希「それはよござんした……(--;;;;)」
亜美華「むー。なによぉそのてきとーな返事はー(--#)」

ぎゅううう

悠希「い、痛い痛い痛い痛い〜。ち、ちょっと考え事してただけだよぉ(xx)」
亜美華「沖野先輩のことでしょ?( ̄ー ̄)」
悠希「う……。い、いいじゃないかよ(;;;;;;;;)」
亜美華「悪いなんて云ってないわよーだ。……プレゼントの渡し方でも考えてたんでしょ?(^^)」
悠希「……だって、なんか恥ずかしくて(--;;;;;)」
亜美華「何を気にしているんだか。ちゃんと気持ちがこもっていれば恥ずかしいことなんてないよ(^^)」
悠希「そう思う、けど(--;;;;)」
亜美華「ゆーちゃん。…沖野先輩のこと、大切にしないとダメだよ(・・)」
悠希「う、うん(・・;;;;;)」
亜美華「あの人。すっごくいい人だけど、お人好しさんだから。……他の人に取られたりしないようにするんだよ?(・・)」
悠希「わかってるよ。……そんなところまでよく知ってるね(--;;;;;)」
亜美華「わかるわよ。ゆーちゃんが好きになりそうな人がどういう人か、くらい(・・)」
悠希「……ど、どういう人なの?(--;;;;;)」
亜美華「優しくて、可愛くて、おしとやかで、家庭的で、癒し系って感じかな?(^^)」
悠希「……(--;;;;)」
亜美華「しかも……すごいスタイルいいしー。あの人、バストサイズいくつなんだろね?(^^)」
悠希「はぅっ!(//-//)」
亜美華「ねえねえ。もう経験済みなの?(^^)」
悠希「な、何がだよ……(//-//)」
亜美華「もー。ちょっとした冗談なのに赤くなっちゃって。ゆーちゃん奥手だから、どうなのかなーって心配になっちゃっただけだよ(^^)」
悠希「云っていい冗談と悪い冗談があるでしょ! それに……(//-//)」
亜美華「それに?(^^)」
悠希「亜美ちゃんに、そんな心配される覚えはないよ…(;;#)」
亜美華「……あるよ(・・)」
悠希「え?(;;;;;;)」
亜美華「本当に、好きだったんだよ。ううん、今だって一番好き(・・)」
悠希「……亜美ちゃん(;;)」
亜美華「だから……。鬱陶しいと思うだろうけど。つい、云いたくなっちゃうんだよ。沖野先輩とゆーちゃんの関係が上手くいって欲しいから(・・)」
悠希「ごめん……(;;)」
亜美華「謝ることないって。…単なるあたしの自己満足なんだから(^^)」
悠希「……(;;)」
亜美華「でもね……もし。もし……離れちゃうようなことがあったら。その時はあたしに……(・・)」
悠希「え?(・・)」
亜美華「あ、ううん。何でもないっ!(^^;;;;;)」
悠希「…?(・・)」
亜美華「そんなことより、ケーキもひとつ注文してもいい?(^^;;;;;)」
悠希「いーけど。……そんなに食べられるの?(・・;;;;)」
亜美華「甘いものは別腹なのっ!(^^;;;;;)」
悠希「はいはい(^^)」
亜美華(あたし……。やっぱりまだ吹っ切れてないんだなぁ。ちょっと自己嫌悪……(xx))





















* * * *





















いてもたってもいられない一日はあっという間に過ぎ去っていき……。放課後に。
悠希「あの……。花鈴さん……(//-//)」
花鈴「あ、ゆ〜君。一緒に帰ろ(^^)」
悠希「こ、これ……。もらってくださいっ!(//-//)」
花鈴「……え?(//-//;;;;)」
悠希「ば、バレンタインの……お返し……です(//-//)」
花鈴「ありがと。嬉しい……(//-//)」
悠希(よかった。……喜んでくれた(//-//))
花鈴「あけてみてもいいかな?(//-//)」
悠希「はい!(//-//)」
そうして、箱を開けると……。
花鈴「あ……(・▽・)」
悠希「……(//-//;;;;)」
花鈴「ペンダント……。これ、ずっと欲しいなーって思っていたものだよ〜(^▽^)」
悠希「そ、そうだったんですか?(・・;;;;;)」
花鈴「ありがと。大切にするね(//-//)」
悠希「は、はい〜(^^;;;;)」
花鈴「えへへ(^^)」
悠希(さては。……亜美ちゃん。……さりげなく花鈴さんに聞いてたな?(--;;;;;))





















見事に一本とられたゆ〜君でした





















鈴那「ご主人様〜(^^)」
あんじゃいろりぷに(--#)
鈴那「ほわいとでーって、なぁに〜?(^^)」
ふ。知りたいか。ならば教えてやろう。ホワイトデーとはッ!(--#)





白と黒の中国拳法史

長い歴史を誇る中国拳法には多くの流派があるが、始皇帝の時代
帆我糸拳(ほわいとけん)と、羽漣多依拳(ばれんたいけん)という流派が国を二分して対立を続けていたという。
両派はあるとき、長年の対立に決着をつけるために、奥義を極めた最高師範代同士を戦わせることにした。
帆我糸拳(ほわいとけん)の代表は若い男で、羽漣多依拳(ばれんたいけん)の代表は若く美しい女性であったといわれている。
激しい戦いが一ヶ月間の長期に渡るほど続けられたが、一向に決着は着かず
ついには両者相打ちという悲劇的な結末を迎えたという。
これを境に帆我糸拳(ほわいとけん)羽漣多依拳(ばれんたいけん)は融合し、表裏一体の最強拳法として中国拳法史に輝かしき名を残すことになった。
この激戦がはじまったのが二月十四日で、終結したのが丁度一ヶ月後の三月十四日であったという。
余談であるが。毎年二月十四日をバレンタインデー、三月十四日をホワイトデーとし
両者の健闘をたたえて男女間で贈り物を贈り合う習慣は、この故事に由来する。

落命館大学 名誉教授武術歴史学博士沢崎山鉄太朗助 大日本大石山崎出版刊行書籍





というわ……(--)
鞠音「わけわかんない嘘ついてんじゃないみゃーーーーーーーーー!(--#)」

がぶっ!

いでッ! なにしやがるこの畜生がっ! 噛むんじゃねえ!(--#####)
鞠音「この前本屋で聞いて恥かいたみゃーーーーっ! あんたのせいだみゃっ!(;;####)」
馬鹿野郎! 嘘かホントかくらい考えればわかるだろがこのアホ!(--#####)
鈴那「ふにゃぅ〜♪ よくわかんないけど、すごいのー(^^)」
……ふにゃぅよ(--;;;;;)
鞠音「鈴那〜(;;;;;;;)」
鈴那「ご主人様。ほわいとでー、何かくれないの〜?(^^)」
鞠音「そうだみゃ。何かくれたら許すみゃ( ̄ー ̄)」
……あげない(--)
鈴那「どうしてなの〜?(;;)」
鞠音「なんでだみゃーっ!(;;#)」
俺はてめぇらから『チョコレート』をもらっていないからな(--)
鈴那「ひどいのー。鈴那、ちゃんと作ってご主人様にプレゼントしたのー!(;;#)」
鞠音「あたしもちゃんと作ったみゃーーーっ!!!!(;;#)」
あんなンチョコじゃないわああああああああっ!!!! 尊敬すべしご主人に毒劇物与えといて毒殺しようとして見返り求めてんじゃねえやボケナス共があああああああああああああっっ!!!!(--#####)

げしげしげしげしっ!

鈴那「ふにゃぅぅぅ〜〜っ!(xx)」
鞠音「あにするんだみゃバカ〜〜〜っ!!!!(;;####)」





















優しい気持ちを込めて





















あなたに送りたい





















亜美華「えへへー。ゆーちゃんも沖野先輩も。お幸せに〜(^^)」
花鈴「ひぅっ!(//-//)」
悠希「み、見てたなっ! 亜美ちゃんっ!(//-//)」





















春先の暖かい一日は





















とっても純愛日和でしたとさ





















次回に続く



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