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【好敵手伝説!(五)】
彼らのデートのお終いは、いつも決まっていた。
熱き『地上最強のカップル』が、最後に行くところ。
『ラーメン』と書いてある赤いのれんをかきわけ、ガラッと引き戸のドアを開ける。
華恋「よっ( ̄ー ̄)」
華恋小屋ヒロイン・奥野華恋。
悠次郎「お久しっ( ̄ー ̄)」
そして『地上最強の彼氏』という異名を持つ男にして華恋の彼氏、海馬悠次郎。
店内は余り広くはなく、カウンター席のみであった。客もいない。
店主「らっしゃい! 久しぶりじゃねーか!( ̄ー ̄)」
店主は彼らの姿を見るなり、新聞をバサッと折りたたみ、瞬時に……。
しゅぱしゅぱっ!
割り箸を二人に思いっきり投げつけた!
華恋「ふっ!( ̄ー ̄)」
すぱっ!
悠次郎「はっ!( ̄ー ̄)」
すぱっ!
鋭い手刀で綺麗にすぱっと割れる割り箸。
店主「相変わらず見事だねぇ。お二人とも( ̄ー ̄)」
華恋「こんぐれぇ朝飯前ってんだよ( ̄ー ̄)」
悠次郎「一本と云わず十本でも百本でもやってやるぜ( ̄ー ̄)」
店主「ふはっはっはっは。相変わらず最高だぜ二人とも!でも、勘弁してくれ。割り箸が切れちまうよ( ̄▽ ̄)」
華恋「おやっさん。あたいはいつものね( ̄ー ̄)」
悠次郎「俺もな!( ̄ー ̄)」
店主「あいよっ!( ̄ー ̄)」
『いつもの』とは、超スタミナラーメン特盛りであった!
奥野華恋に海馬悠次郎。
あれはもう、何年前のことになるのだろうか。
初めて出会った二人。
華恋『おらおら! おららららっ!!!!( ̄ー ̄)』
華恋の高速スピードラッシュ。
びしびしびしびしっ!
悠次郎『フフフ。なかなかやるじゃねーかッ!( ̄ー ̄)』
それを全て難なく受け止める悠次郎。
がっがっがっがっが!
華恋『てめぇもな! あたいのパンチを軽々受け止めた野郎はこれで二人目だ!( ̄ー ̄)』
悠次郎『可愛いやつめ。気に入ったぜ( ̄ー ̄)』
強いヤツ同士、惹かれ合うように
二人は出会い恋人として愛し合い
互いに切磋琢磨するようになったのである。
華恋「ゆーじぃ。次の大会。調子はどーだってんだ?( ̄ー ̄)」
悠次郎「ふ。貴様に心配されるいわれなどない。俺はいつだって戦闘モードだぜ( ̄ー ̄)」
華恋「へん! そーだったな。ぜってー連覇しよーぜ( ̄ー ̄)」
悠次郎「当たり前だ( ̄ー ̄)」
彼らは次の、『地上最強カップル決定戦』に出場するのであった。カップルだけに、彼氏と彼女がタッグを組んで戦うトーナメント戦なのであった!
店主「お待ちどぉっ!( ̄ー ̄)」
どんっ!
悠次郎「くふふふふ。いつ見ても美味そうなラーメンだな。おやっさん( ̄ー ̄)」
華恋「こんなに安く、こんな大盛りのラーメン食えるところなんてねぇからな( ̄ー ̄)」
店主「とあっ!( ̄□ ̄#)」
びゅっ! びゅっ!
突然、店主が切ってあった巨大なるとを二人に向かって思い切り投げつけた。だが。
華恋「ふふん!( ̄ー ̄)」
ぱしっ!
悠次郎「慣れたぜ!( ̄ー ̄)」
ぱしっ!
それを難なく箸でキャッチする二人。
店主「ふふふ。勝てるぜぇ。二人ともよぉ( ̄ー ̄)」
華恋「ったりめーよ( ̄ー ̄)」
悠次郎「またトロフィー持ってくるからな( ̄ー ̄)」
店主「おう! 楽しみにしてっぞ! 食え食え! いくらでも替え玉作ったる!( ̄ー ̄)」
華恋「かーーーーっ! うっめぇなあ!(>▽<#)」
悠次郎「スープの味がまた、引き立つようになったな。おやっさん( ̄ー ̄)」
このラーメン店の店主は、彼ら二人のスポンサーでもあったのだ! 彼らがリングに入場する際、コートにこのラーメン店の名前が入っている程の!
悠次郎「ふふふ。ラーメン屋でラーメン一杯食うのも、俺らにとっては修行の一つなのだ( ̄ー ̄)」
華恋「親父ッ! おかわり一丁ッ!( ̄ー ̄#)」
店主「あいよっ!( ̄ー ̄)」
こうして
二人の戦いは
終わることなく続くのであった!
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