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【お粥のお話】





花鈴が風邪をひいた。





花鈴「こほこほ。くしゅんっ(xx)」





結構重い風邪のようで。高熱を出して寝込んでしまった。





と、なると。





非常に由々しき事態だ。我が花鈴小屋の食糧事情が壊滅的な打撃を受けた……(--;;;)
花鈴小屋の面々の料理スキル(花鈴以外)はというと?
鈴那「ふにゃ?(・・)」
↑絶望その壱。
鞠音「みゃ?( ̄ω ̄)」
↑絶望その弐。
ならば……この私がどうにかするしかあるまいて(--)
鞠音「花鈴にお粥作ってあげるみゃ〜(--;;;)」
鈴那「鈴那もそう思うのー。おねえちゃん、早く良くなってなの(;;)」
フフフ。任せておけ! まず、貴様らに本場のお粥の作り方を教えてやる。目ん玉開いてよぉ見ておれ! ……お粥というからにゃ、まずは米だ! 日本人なら米を食いやがれど畜生! 純白のパンチラの如く輝きを放つ白米を気合いを入れてぶっこみやがれ!( ̄□ ̄#)

ばしゃっ!

鞠音「なるほどみゃ!(・・;;;)」
鈴那「お米なのー(^^)」
そして次に、水だ! 富士山の雪解け水じゃ!( ̄□ ̄##)

ばしゃっ!

鞠音「水みゃー!( ̄▽ ̄)」
鈴那「水なのー!(^^)」
そして更に、とっとと塩を加えろ!( ̄□ ̄###)

ばしゃっ!

鞠音「塩だみゃー!( ̄▽ ̄)」
鈴那「塩なのー!(^^)」
そしたらそしたら、ヤモリの尻尾! タホドラキーの羽! レッドドラゴンの舌! リヴァイアサンの鱗を細かく刻んで入れて胡椒、豆板醤、山葵をそれぞれおおさじ三はい加えた後に、スピリタスをどぼどぼ加えて魔法増幅の各種ジェムストーンを砕いて入れて百八十度の高熱で約三十分煮立ててから蒸留させ遠心分離器にかけて、天日干しにしてから融合炉にいれて冷却水に浸し本格稼働させること数時間!( ̄ー ̄)

ぐつぐつぐつぐつ!

鈴那「ふにゃにゃにゃにゃ???(・・)」
鞠音「ヤモリの尻尾だみゃー! ……って、花鈴に一体何食わせる気だみゃバカ! ねこぱんちみゃあああああ!(--#####)」

ごすっ!

ぐ……。う、腕を上げたな猫よ……ぐふっ(--;;;)





そんなわけで、ご主人様脱落。





鞠音「困ったみゃ〜(--;;;;)」
鈴那「作れないの……(;;)」
残された不器用な二人。材料もご主人様がだめにしてしまったわけで。……そんな時。
沙羅「鈴那様。鞠音様(--)」

すっ……

音もなくひっそりと現れるは、ご主人様の守護式神沙羅。
鞠音「うみゃ!?(・・;;;)」
鈴那「沙羅おねえちゃんなの〜(・・)」
沙羅「お粥でしたら、私が作ります(--)」
鞠音「助かったみゃー!(^^)」
鈴那「鈴那もお手伝いするのー(^^)」
沙羅「お願い致します(--)」





そして……。





悠希「こんにちは(^^)」
鈴那「ふにゃっ! ゆ〜おに〜ちゃんなの〜(^^)」
鞠音「悠希だみゃー( ̄▽ ̄)」

ぎゅっ!

悠希「わっ!(^^;;;)」
やってきたゆーくんに抱きつく鈴那と鞠音。とってもよく懐いている。
悠希「花鈴さんが風邪引いたってきいたから。お見舞いに来たんだけど(・・;;;)」
鞠音「そうだみゃ。だからお粥作ってあげたんだみゃ〜( ̄ω ̄)」
鈴那「そうなの。沙羅おねえちゃんが作ってくれたの(^^)」
沙羅「……。悠希様。花鈴様に食べさせてあげてください(--)」
悠希「え。僕が?(・・;;;;)」
鞠音「それがいいみゃー( ̄▽ ̄)」
鈴那「おねえちゃん。きっと喜んでくれるの(^^)」
悠希「え。え(^^;;;;)」
鞠音「ふーふーしてあーんってしてあげるみゃー( ̄▽ ̄)」
悠希「わ、わ……(//-//;;;)」





で、結局。





悠希「花鈴さん……。花鈴さん……(--;;;)」
花鈴「え……。ゆ、ゆ〜君!?(・・;;;)」
悠希「はい(--;;;)」
花鈴「きゃっ! え……え……。ど、どうして?(//-//;;;)」
パジャマ姿の花鈴。部屋にゆー君がいるのを知ってびっくり。
悠希「実は、かくかくしかじか……でして(--;;;;)」
花鈴「あは。そ、そうだったんだ(^^;;;)」
事情を聞いて納得。で……。
悠希「というわけなので……。食べられ、ます? 大丈夫ですか?(--;;;;)」
花鈴「うん。大丈夫だよ〜。薬飲んで、だいぶよくなったから(^^)」
ゆーくんはレンゲでお粥をすくって、ふーふーして冷まして。
悠希「よかった。じゃあ……あ、あ〜ん……してください(//-//;;;)」
花鈴「あ、あ〜ん……(//-//;;;)」

ぱく……

花鈴「おいしい……(//-//)」
悠希「そ、そうですか……(//-//)」
また一口分レンゲにすくって、ふーふーして、花鈴に食べさせてあげるのだった。
花鈴「ゆ〜君。……みんな。ありがと(//-//)」
悠希「ぼ、僕は何も……してないです。鈴那ちゃんと鞠音ちゃんと沙羅さんが……(//-//)」
花鈴「ううん。……優しい(//-//)」
悠希「あ……。こ、こんなことでいいのなら……いつでも……。えっと……あ、あ〜ん……して(//-//)」
花鈴「あ〜ん……ん(//-//)」

ぱく……

風邪が治ったら、みんなにお礼しなくちゃ。と、思う花鈴だった。





でも、今は思いっきり





大好きな人に、甘えさせてもらうのだったとさ。





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