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【お祭り犬(壱)】





花鈴小屋がある街には





ある日、何の前触れもなく突然行われる謎のお祭りがあるという。





それは、春かもしれない。夏かもしれない。秋かもしれない。冬かもしれない。





とにかく突然に……。





何百年も前からゲリラ的に行われてきたそうな。





真夏の夜中。
うぅ……。暑い……(--;;;;)
華恋小屋の面々はテント生活故に、熱帯夜はかなり苦手なのだったが。
むぅぅ……(--;;;;)
汗だくになりながら、寝返りをうつ華恋小屋マスターあろうず君。だが……。

ふにゅ

華恋「てめぇ! どこ触っていやがるっ!(--#)」

ぼくっ!

ぐおっ!(--;;;;)
運悪く、隣で眠っていた華恋の胸に触れてしまい、条件反射でどつかれるのだった。
こるぁ! この暴力娘が! 貴様、マスターを何と心得るかっ! みなるでぃんとこのほんわか娘を見習えコラ!(--#)

ばきっ!

華恋「ぐがっ! うるせぇ! 知るかンなもん!(--#)」

どご!

ぐふぉ!(--;;;;)
玲美「おおお、お姉様! マスター! おやめになられてくださいまし! 落ち着いてくださいまし!(--;;;;;)」
と。狭いテント内でひたすら無益などつきあいをしているわけだが。





一人、面子が足りないことに彼らは気付かないのだった。





毬奈「わふわふ。暑いわふ〜( ̄ω ̄)」
メイド服の子犬娘、毬奈である。
毬奈「……お外は涼しいわふ( ̄ω ̄)」
星空がきらめく外に出て涼んでいると。
毬奈「……わぅん! Σ( ̄ω ̄)」
何故か突然……。
毬奈「わふふ〜わふふ〜わふふのふ〜( ̄ω ̄)」

くねくね、くねくね

毬奈は体をくねらせながら、変というべきか、不思議な踊りを踊り始めたのだった。
毬奈「わ〜ふはお気楽な子犬娘わふ〜( ̄ω ̄)」

くねくね、くねくね

毬奈「歌って踊って楽しいわふ〜( ̄ω ̄)」

くねくね、くねくね

毬奈は、即興で歌って踊るのが趣味なのだった。寂しい時とか、ひとりぼっちのときとか、暇な時とか。
毬奈「暑い夜は踊って踊って楽しむわふ〜( ̄ω ̄)」

くねくね、くねくね





とか、意味もなくそんなことをしていると。





……。おい(--;;;;)
華恋「さっきから暗がりで何やってんだ?(--;;;;)」
玲美「そこにいるのは毬奈ちゃんですの!?(--;;;;)」
不毛などつきあいに疲れた面々が、テントの中からでてきたのだった。
毬奈「わふ? 踊りたくなったから踊っているだけわふよ〜( ̄ω ̄)」

くねくね、くねくね

毬奈「わ〜ふはわふわふ〜。わふふ〜わふふ〜わふふのふ〜。わっふわふ〜( ̄ω ̄)」

くねくね、くねくね

……(--;;;;)
華恋「……(--;;;;)」
玲美「……( ̄□ ̄;;;;)」
毬奈の奇行に呆気にとられるその他三人だったが。
……。何か知らんが(--;;;;)
華恋「楽しそうじゃねーか(--;;;;)」
玲美「何だか突然踊りたくなってきたでありますわ!(--;;;;;)」
毬奈「一緒に踊るわふよ〜( ̄ω ̄)」
おう!( ̄ー ̄#)
華恋「一丁やったるか!( ̄ー ̄)」
玲美「踊りますわ〜!( ̄▽ ̄)」





こうして、真っ暗な真夜中に





変な踊りを踊りまくるアヤシイ連中が現れたのだった。





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