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【夢を信じて】





決めたっ! 今日から俺は児童向けの絵本作家になるっ!( ̄□ ̄#)
花鈴「……え?(・・;;;)」
何やらまた、わけのわからんことをはじめようとしてるご主人だったが。
決めたんだよ。絵本を描いて、世界のガキ共……もとい子供たちを感動させて夢を与えるのはとても素晴らしいことに気付いたんだ!( ̄□ ̄#)
花鈴「そうですね(^^;;;)」
というわけで、画用紙と鉛筆とクレヨンとクーピーと絵の具と……えええい! 何でもいーから描くもんを俺にくれ! 早くくれったらくれ!( ̄□ ̄#)
花鈴「は、はい〜。ちょっと待っててください(^^;;;;)」





そして数日後。





はーっ! はぁーっ! ぜぇぜぇ……。か、描いたぞ。渾身の一作をよ(--;;;;;;)
しかも、絵本なのにアメコミ調。
鞠音「また何か変なことしてるのかみゃ?(--;;;)」
花鈴「ご、ご主人様。顔色が悪いですよ?(;;)」
ふふふ。なぁに。大丈夫だ。これも全てはこいつのためさ。これでもう、あらゆる賞を総ナメの全米を泣かせまくったるぜへへへへへ( ̄ー ̄)
花鈴「どんな内容なんですか?(・・;;;)」
ふ。まぁ、聞いてくれ。ある国に、女の子が住んでいてな。貧しいながらも、両親や兄弟や友達をとても大切に思っているそれは優しい娘でな( ̄ー ̄)
花鈴「はい(・・;;;)」
感心なことに。日々、町に農作物を売りに行って働いて、家計の手伝いをしているのだよ( ̄ー ̄)
鞠音「そこだけ見るとふつ〜のお話だみゃー( ̄ω ̄)」
ところがある日。娘がいつものように町から帰って来ると、村が何者かによって徹底的に荒らされてしまってだな。よく聞いてみっと、軍の連中がやりたい放題やってると、そーいうわけなのだよ。略奪だの破壊だのやりたいほーだい。はっはっは( ̄ー ̄)
鞠音「だんだんきな臭くなってきたみゃ(--;;;)」
ま、そんなわけでだ。娘の住む国は軍事政権がバリバリに独裁やってるところでのう。暴走した国軍によって何もかもを奪われて呆然とする娘を見て不憫に思った俺は、アドバイスをくれてやるのだよ。『お前が貧乏なのも不幸なのも、全ては腐れ切った独裁政権が悪いのだよ』と優しく諭してやって、ついでに潤沢な資金と豊富な兵器をたんまりと渡してやってだな。戦車中隊やら航空騎兵中隊やら砲兵連隊やらを始めとした軍の指揮権をあげたのだよ。そして『ほら。いい子だから反乱を起こしなさいな。連中をぶち殺して天下取ろうぜ!』と、熱く煽ったのさ。夢にあふれたお話だろう?( ̄ー ̄)
花鈴「……(xx)」
鞠音「やっぱりおかしいみゃ! どこかおかしいみゃ!(--;;;;;;)」
圧倒的な戦力をもってして軍事政権を打倒した娘は、国の政治を握ってだ。悲願であった民主化を積極的に推進していくのだが。ある時、軍事政権の残党共によってとーちゃんやかーちゃんが人質に取られてしまうのだよ( ̄ー ̄)
花鈴「もう……(xx)」
鞠音「どこのドキュメンタリー番組だみゃ!(--;;;)」
そこで逡巡する娘を見かねて、大人の俺が優しくアドバイスをしてやったのさ。『おいおめー。迷わずやれ。やってしまへ。こーいうどーしよーもねぇ救いようのまるでねぇ貧困国家で権力取ったら親はおろか親戚一同貴様を骨の髄までしゃぶりつくすのがオチというものなのだぞ。かまわねぇ、人質がいよーがなんだろーがとにかくトリガーをひきゃーがれえええええい!』と! なかなか格好いいだろう?( ̄ー ̄)

ばきっ!

ぐおっ!(--;;;)
鞠音「やめるにゃバカ! 夢じゃなくて悪夢を与えてどーするみゃ! 荒んでるみゃ! 病んでるみゃ! アホだみゃ!(--;;;)」
切れてハイキックをかます鞠音と。
花鈴「ご主人様……(xx)」
深〜いため息をつく花鈴だった。





結局、鞠音に激しくどつかれたり





かなしそーな花鈴のお願いにより





悪い奴らは皆、ご主人様がぶちのめしました。





という陳腐なオチに変更されたのだった。





……しかし和平が成った後で、政権の主導権を巡り多数派の○族と娘が属している少数派の×族が対立し、武装組織が連続テロを……。んでもって、最初は民主化を推進していた娘も時が経つにつれて変わっていき、だんだん独裁色を強めていき政権は利権にまみれて腐敗していき、やがて国民から搾取したり反対勢力を弾圧したりして、ついには数十年にわたる内戦に発展して……(--;;;;)
花鈴「やめてくださいよぉ〜(xx)」
鞠音「やめるみゃ!(--#)」

ばきっ!

ぐおっ!(--;;;)





あくまでリアル路線を捨てられないご主人様であった。





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