目次
次の話
前の話
【守護勝負】
花鈴小屋マスターみなるでぃ改。彼には守護式神がいる。
ふふふ。出でよ我が守護式神・沙羅公よ( ̄ー ̄)
沙羅「は(--)」
その名も月神沙羅。ご主人様に呼ばれれば一瞬で背後に音もなく現れるミステリアスな女性。白装束に寡黙なのでクールと思いきや。
へっへっへ。いーだろいーだろすげーだろ。俺の式神はめっちゃつえーんだぜ。その上かっちょよくてえれぇ美人なんだぜ! クールな見た目のくせしてホットな技を使うんだぜ( ̄ー ̄)
沙羅「……(--)」
↑さりげなくほめられて嬉しいらしい。表情は全く変わらないけど。
ぐぬぬぬぬ(--#####)
しかし、面白くないのは華恋小屋マスターであるあろうず改。
いーだろいーだろいーだろぉ。へっへっへっへっ。あれ、貴様んとこには何もおらんのか? 寂しーねぇ( ̄ー ̄)
ご主人様の挑発に対し、あろうず改は。
やかましいっ! お、お、俺にだって式神みてーなもんくらいいる! 出でよ螺鎖(らさ)!( ̄□ ̄#)
螺鎖「はい〜( ̄ー ̄)」
でろでろでろと、幽霊でも登場しそうな音とともに螺鎖登場。
螺鎖「お呼びですか〜。くすくすくす( ̄ー ̄)」
うむっ! お呼びだ! ……って、俺の背中に取り憑くなあああああっ!( ̄□ ̄#)
……何だそいつは( ̄△ ̄)
ふん。いいか、耳の穴かっぽじってよく聞け。こいつは俺の守護幽霊、螺鎖である!( ̄□ ̄#)
螺鎖……。こんなやつがいたのか。っていうかそいつ、お前の背中に取り憑いて養分吸い取ってるぞ( ̄△ ̄)
ちゅううううう……
螺鎖「くすくすくす。あらあら、ばれちゃいましたか。マスターはエネルギーがとっても豊富なので、時折こうやって吸い取らせてもらってるのですわ( ̄ー ̄)」
こるぁあああああああああああっ! この馬鹿幽霊があああああああっ! 俺の生命力吸い取るなああああああああっ!( ̄□ ̄#)
何だかよぅしらんが弱そうだ。大したことなさそーだぜ。俺の沙羅の方が遥かにつよそーだぜ(--)
聞き捨てならんなそれは。うちのだってなかなかどうして、弱くはねーんだぞ!(--)
うるせー! うちの沙羅の方が美人で格好よくて強くてすごいんだぞ!( ̄□ ̄#)
沙羅「……(--)」
↑さりげなく美人と云われて実は嬉しいらしい。やっぱり表情は全然変わらないけれど。
そんなことねーーーー! うちのゆーれいが最強なんじゃあああああっ!( ̄□ ̄#)
螺鎖「くすくすくす( ̄ー ̄)」
↑何も考えてないらしい。
うっせぇばーろー! 勝負するかこの野郎!( ̄□ ̄#)
やかましいこのおたんこなす! 望むところだ! やったろーじゃんか!( ̄□ ̄#)
両ご主人様同士による小学生のよーな言い争いは続く。
こうして、守護式神と守護幽霊どうしの不毛な勝負が始まった。
いけぃ螺鎖! 貴様の実力を見せてやれ!( ̄□ ̄#)
螺鎖「はいはい〜。くすくすくすくす。それでは早速いきますわよ〜。くすくすくす( ̄ー ̄)」
沙羅公負けんじゃねーぞ! んなくすくす笑ってばかりいる不気味な幽霊ふぜいなんざ一撃で倒したれ!( ̄□ ̄#)
沙羅「は(--)」
ふよふよと宙を漂いながら飛びかかる螺鎖に、沙羅はぴくりとも動かない。が……。
螺鎖「たっぷりしっぽり取り憑いて生命力を吸い取って差し上げあげますわ〜。って……あ、あら、あらら? あらあらあら〜。くすくすくす( ̄ー ̄;;;)」
ぴた……
突如、螺鎖の動きがぴったりと止まった。
な、何だ!? Σ( ̄□ ̄#)
ど、どうしたのだ!?( ̄□ ̄;;;;)
沙羅「電磁結界です。幽体の方も捕らえます(--)」
沙羅の得意技が炸裂。いつの間にか見えない糸を駆使した結界がそこかしらに蜘蛛の巣のごとく張り巡らされていたのだった。戦う前から決着は着いていた!
螺鎖「あら、あら、あららぁ〜。体が離れませんわぁ〜。くすくすくす( ̄ー ̄;;;)」
沙羅「強力な結界ですので(--)」
な、なああああああっ! あにやってんじゃこのへぼ幽霊!( ̄□ ̄#)
螺鎖「そうは申されましても〜。くすくすくす( ̄ー ̄;;;)」
ふははははっ! 間抜けめ! アホめ! 俺の勝ちじゃああああっ! やっぱ沙羅公、てめぇは最高だぜ!( ̄▽ ̄)
王者らしく右手を掴んで高く上げられる。守護者勝負は沙羅の圧勝だった。
沙羅「ありがとうございます(--)」
↑褒められて嬉しいらしい。最後まで表情は変わらないけれど。
前の話
次の話
目次