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土砂降り









 結構な汗をかいたので、二人は少し休憩中。

「……ろくに男を」

「うん?」

「満足させることもできないのかよって、そう思っているんでしょう?」

「思ってないって」

 円香は、かなり拗ねていた。

「下手くそで、すみませんね。マイクを握るのと、大差ないだなんて、思っていましたよ」

 程良くエアコンが効いた車中。だけど、散々動いたからか冷却が追いつかず、体が熱い。

「俺は。円香が感じてくれてるところを見ると、すごく満足できるんだ。本当だぞ?」

「あなたは、そうやっていつも、相手に合わせて……。はぅ……。また」

 後部座席に腰掛けているプロデューサー。その上には、すっぽりと収まるように、円香がいた。

「う、ぁ……ん。何が、そんなに楽しいのですか? ……私の胸なんて、いじって。さして、大きいわけでもないのに。うちの事務所にも、いるでしょう? 豊かな胸の、アイドルが。んっ」

 283プロの面々で思い浮かぶのは、例えばK鐘とか、C雪とか、M峰……ではなくてMぐるといった面々だろうか。

「今、なにか良からぬことを考えていませんか? 鼻の下、伸ばして。はふ……。くっ」

 ぎくっとするプロデューサー。

「そ、そんなことはないぞ。ほ、ほら。どうだ? もみもみもみ」

「うぁぁぁっ! くぅぅ! 調子に、乗らないで」

「こんな風に、感じてる円香を見るのが、最高に楽しいんだ」

「最、低。悪趣味」

 先程からずっと、円香が着ているパーカーの中で、ごそごそと手がうごめいている。


 つまり今は、休憩のようでいて、休憩ではなかった。

 円香の小振りな胸。それをいつもふんわりと優しく保護しているブラジャーは、プロデューサーの手によって、ずらされていた。

 円香の胸は既に、もにゅもにゅと散々揉み回されていて、ぷっくりと膨らんだ乳首も指で摘ままれ、いじられていた。

「円香ー」

「は、ぁ。ん……、なん、ですか。くぅ……。この、ミスター……マスターオブパペット」

「おっぱいいじられて、気持ちいい?」

「これが、気持ちよくないように、見えますか? んっ! あぁ」

「それはよかった」

 ひたすら、抵抗も出来ずにお触りされるだけ。これじゃまるで、お人形だ。そうなるとプロデューサーは、人形の持ち主というところか。

「うぅ。くぁぁ。もう……。むずむずして……はぅぅ」

 円香は必死に歯を食いしばる。泣きそうな表情で、小刻みに体を震わせる。

「お人形の、おっぱいをいじって。よがらせて。んぁっ。楽しい、ですか?」

 それはもう、最高に。プロデューサーは笑顔で頷いた。

 円香は、両腕で体を包むようにして、震える。寒さに凍えているかのように見えるけれど、現実は真逆。

「じゃ。そろそろ締めようかな。……乳首でイっちゃえ」

 びくんっと、円香が震えた。

「ふあっ!?」

 その瞬間、ぐにゅんと、円香の乳首が強く引っ張られ、折り曲げられたのだった。

「ああああっ!」

 プロデューサーは、じっくりと丹念に、何分もかけて円香の胸を揉み解してきた。この刺激は、貯めきった快感を一気に放出するような引き金となった。

「や、あっ! こ、んな! ただの、愛撫なんかで! 胸、だけで。私、また……!」

 力が抜ける。入らない。プロデューサーの指で、乳首がくにゅくにゅと、更にこね回されている。

 円香は思う。プロデューサーは……。この男は、間違いなく、自分の体のことを知り尽くしていると。

 その気になれば快感漬けにして、意識を吹き飛ばすことまで、できるのではないだろうか?

「あ、あ、あああっ! 乳首、ひ、引っ張っちゃ、だめぇっ! おっぱいが……気持ち、いぃ。ま、また、い、くぅぅ! いっちゃうぅぅ! ひゃうっ!」

 円香のスカートの中はがら空き。先程の交わりで濡れてしまったので、脱いでノーパン状態。

 そんなところからぴしゃっと、何かが強く吹き出した。

「なに、これ!? や、だ……。こんなっ!」

 円香は失禁したように、飛沫を上げてしまっていた。

 プロデューサーが座っている座席の背中が、びっちょりと濡れてしまった。

「ああ……」

 自分の不始末で、プロデューサーの車を、汚してしまった。それも、とんでもない方法で。

 罪悪感がこみ上げる。

(謝らなきゃ)

 こうして円香は、胸の愛撫だけで、三度目の絶頂を迎えさせられたのだった。

 いとも簡単に。



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